
【電源はいつ切る?】引っ越し時の冷蔵庫の扱い方を徹底解説
冷蔵庫は常に運転しているのが当たり前の状態で生活するため、引っ越しの際にどのタイミングで電源を切るべきか悩む方も多いでしょう。そこで今回は、引っ越しをするにあたり冷蔵庫をどのように扱うか、買い替える場合なども含めて詳しく解説していきます。
2021/10/21 更新
目次
引っ越しの際に意外と扱いに困るのが冷蔵庫です。どのタイミングで電源を切ればいいか、運搬するときに何に気をつけたらいいか、分からない人が多いと思います。実は冷蔵庫は引っ越しの前日には電源を切っておく必要があります。
引っ越しの際にはなるべく自分で運搬したいという人もいるでしょう。しかし、冷蔵庫は繊細な機械なので一歩間違えると故障に繋がります。自分で引っ越しを行う場合も、引っ越しの業者に頼む場合も冷蔵庫に詳しくなっておくことをおすすめします。
この記事では、引っ越しの時の冷蔵庫をどのように扱うかについてまとめました。引っ越し前の準備や引っ越し後の管理から、業者に冷蔵庫のみの運搬を頼んだときの料金目安など、詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

ここでは、それまで使っていた冷蔵庫をそのまま新居に持って行く場合の取り扱い方を解説します。準備は引っ越しの1週間前から始まり、引っ越しまでにやることがいくつかありますので参考にしてくださいね。
引っ越しの1週間前から前日までに食材を使い切ろう!

引っ越しの1週間前になったら、冷蔵庫の中身を使い切ることを意識して計画的に食材を消費していきましょう。冷蔵庫の中に何があるのかを一つ一つよく確認し、1週間の献立を大まかに考えておくと使い切れない食材を減らすことができます。
また、引っ越しが近づいてきたら買い物の内容にも注意が必要です。普段まとめ買いをしている方はついたくさん買ってしまいがちですが、この時期は「どうしても必要なもの」「引っ越しの前日までに食べきれる量」を意識して買いましょう。
冷凍庫にストックしてあるアイスなどは消費しきれないこともあるかもしれません。クーラーボックスなどに入れて運搬する方もいるようですが、品質面や衛生面を考えると使い切れない冷凍食品は処分するほうが安心です。
引っ越しの前日には電源を切って水抜きと霜取りを!
ここでは引っ越しの前日から当日にかけて行うことを解説します。他の準備や荷造りでも忙しい時期になりますが、新居でも問題なく冷蔵庫を使用するために一つ一つ丁寧に行うことをおすすめします。
電源オフはこのタイミングで!

冷蔵庫は引っ越しのギリギリまで使いたいというのが本音かもしれませんね。しかし、運搬までに冷蔵庫内についた霜や氷を溶かして排出することを考えると、少なくとも前日には電源オフにしておきましょう。霜や氷を溶かしておくと、引っ越し前のお手入れも手間なく行うことができます。
霜取り

引っ越しの際に冷蔵庫の霜取りをしておかないと、運搬中に霜が溶け、新居に設置する頃には水浸しになっている可能性があります。
そこで、冷蔵庫の電源をオフにして霜が自然に溶けるのを待ちましょう。霜を溶かすと蒸発皿に水が溜まります。最近の冷蔵庫は自動で霜取りされるタイプが多いですが、念のため行っておくと安心です。
水抜き

前日から電源をオフにして霜取りをすると、引っ越し当日の朝には溶けた霜が水になり蒸発皿に溜まっているでしょう。水抜きとは、この蒸発皿にたまった水を捨てて、濡れた部分をタオルで拭き取る作業をいいます。
冷蔵庫に水が残ったままになっていると、最悪の場合、故障の原因にもなるので水抜きを忘れないようにしましょう。また、引っ越し作業中の水漏れ防止にも繋がります。
ついでに庫内と表面の掃除もしておこう!

冷蔵庫に食材が全く入っていない引っ越しのタイミングこそ、冷蔵庫を隅々まで掃除できる貴重なチャンスです。普段は気づかない食べかすや調味料がこぼれた部分なども、引っ越し前に綺麗に落としておきましょう。
まずは、庫内の仕切り板やトレーなどの付属品を取り外し、台所用洗剤とスポンジで洗います。水気を拭き取って乾かしている間に、庫内の掃除をしていきましょう。冷蔵庫内はよく絞ったふきんて汚れを拭き取ります。
油汚れなど、落ちにくい汚れは薄めた台所用洗剤をふきんに含ませて拭くと綺麗になります。また、ドアや冷蔵庫の表面は、ぬるま湯を含ませたふきんで拭いてから乾いた布で拭き取りましょう。仕上げに、消毒用エタノールをスプレーしておくと衛生面もばっちりですね。詳しい掃除方法については、以下の記事でも紹介しています。
引っ越しの当日〜後には最終確認をして業者にお任せ!
ここでは、冷蔵庫の運搬を業者に依頼する場合のポイントを確認していきます。設置後の電源を入れるタイミングも重要ですので覚えておきましょう。
指定した場所に置いてもらう

引っ越し業者に運搬してもらい新居に搬入する際は、場所の指定を事前に正確に行っておきましょう。大型の冷蔵庫は搬入が難しく、設置場所を変更しにくい家電なので、コンセントの場所や搬入経路も含めて設置場所を決めておくことが大切です。
30分〜1時間したら電源を入れる

新居に冷蔵庫を設置した後はすぐに電源を入れず、30分~1時間程度置いてから電源をオンにしましょう。
搬入直後は運搬時の振動や傾きで冷蔵庫内部の冷却液などが不安定になっているため、すぐに電源を入れると故障に繋がる可能性があります。最新の冷蔵庫はすぐに電源を入れられるものもありますが、念のため時間を置くと安心ですね。

引っ越しをする時は、普段の仕事や家事に加えて荷造りや手続きなどを行うため大変忙しい時期になります。そのため、引っ越し当日になってから冷蔵庫の準備を忘れていたことに気がつくパターンも多いでしょう。
しかし、やるべき準備をしないまま冷蔵庫の運搬をすることはあまりおすすめできません。運搬中に溶けた霜が漏れ出して他の家電まで水浸しになる恐れもありますし、冷蔵庫自体の故障にも繋がります。
冷蔵庫の準備は必ず前日から行いましょう。一般的に庫内の水抜きを終えるには、夏なら10時間、冬なら15時間かかると言われています。冷蔵庫の掃除をすることも考えると、やはり余裕を持って準備に取りかかることが大切ですね。

冷蔵庫は重量があるだけでなく、構造上横向きに寝かせると故障の原因となるため縦向きに保ったまま運搬する必要があります。そのため、引っ越し自体は自力で行う場合でも冷蔵庫だけは業者に依頼したいという方も多いでしょう。実際のところ、冷蔵庫だけを新居に運ぶ手段は主に3つあります。
1つは赤帽に運搬を依頼する方法です。赤帽は主に軽トラックで荷物を運搬するサービスなので、単身者や小型冷蔵庫を運びたい方に最適でしょう。2つ目は、宅配業者に依頼する方法です。業者によっては家財専用パックがあるのでチェックしてみましょう。
3つ目は、引っ越し業者に冷蔵庫のみの運搬を依頼する方法です。いずれも、移動距離が長くなるほど料金は上がり、相場としては5千~3万円程度が一般的です。ただし、あまり安い料金にこだわりすぎず、いくつか見積もりを取ってみて安心できる業者に依頼しましょう。

ここでは、引っ越しの際に冷蔵庫を自力で運びたいと考えている方のために、その方法や必要なもの、注意点などをまとめました。以下の方法を参考にしつつ、無理のない範囲で行ってくださいね。
小型冷蔵庫を運搬する
単身世帯で使われることの多い小型冷蔵庫を運搬するには、トラックの手配が必要になります。正しい方法で行えば自力で運べる場合も多いので、詳しくみていきましょう。
方法①軽トラックをレンタル

単身者向けの小型冷蔵庫を運搬する場合には、軽トラックでも十分間に合います。目安として高さ120㎝、重量40kg以下の冷蔵庫ですと問題なく運べるでしょう。軽トラックをレンタルする場合、費用は1日5~6千円前後で済み、安く抑えられる点がメリットの1つです。
一方で、軽トラックには屋根がないため、雨が降っている日や風の強い日には運搬作業が難しいというデメリットもあります。引っ越し当日に運搬できない場合には、何らかの方法を考えなければならないのでリスクを伴うでしょう。
また、冷蔵庫は縦の状態で移動しなければならないため、小型であっても最低2人は人員が必要になります。固定ロープや台車、段ボールなどを用意しておき、転倒や衝撃を防ぎましょう。
方法②2tトラックなど屋根付きのトラックをレンタル

2tトラックをレンタルしておけば、天気に左右されず冷蔵庫を運搬することができます。しかし、料金は軽トラックより高くなり、1日レンタルで1万円以上は見積もっておくとよいでしょう。また、引っ越しシーズンは需要が多くなるため予約が取りにくいこともあります。
運搬する際は、軽トラックの場合と同じように、しっかり固定することが大切です。固定ロープや台車、段ボールを使って衝撃を与えないように慎重に運びましょう。
注意点としては、中型運転免許がないと運転できない場合があること、免許があっても乗り慣れていないと運転に不安が残ることなどが挙げられます。トラックでの運搬を検討する際は、安全面をよく考えた上で決断してくださいね。
大型冷蔵庫を運搬する
容量が400L以上の大型冷蔵庫は、重量が100kgを超えるものもあり、自力で運ぶことはあまりおすすめできません。冷蔵庫を縦の状態に保ったまま幅や高さを考慮して搬出するのは、相当な技術と経験が必要になります。
搬入経路が狭い場合や段差がある場所、玄関ドアの下を通すときなど、ある程度経験がないと怪我や事故に繋がることもあるでしょう。また、搬入する際も入口が狭く窓やベランダからしか入れられない場合には吊り上げる必要があり、大変危険な作業になります。
たとえ人員を確保できたとしても、引っ越しや荷物の運搬の経験がない方、作業に不安を感じる方は安全を第一に考えて専門業者に依頼しましょう。

新生活をスタートさせるにあたり、冷蔵庫を買い替える方も多いのではないでしょうか。その際、困るのが冷蔵庫の処分方法ですよね。ここでは、自治体に引き取ってもらうケースやショップやアプリ、知人を通してリサイクルするケースなどを具体的に見ていきましょう。
自治体で引き取ってもらう

冷蔵庫は家電リサイクル法の対象製品であるため、法律に従って適切な方法で処分しなければなりません。一般的には購入した家電量販店などで引き取ってくれますが、年数が経っていて購入した場所を忘れてしまった場合や、購入店舗が遠方にある場合などには自治体で引き取ってもらう方法がおすすめです。
収集方法は自治体によって異なるため、まずはお住いの自治体に問い合わせてみましょう。気になる処分費用ですが、自宅まで回収に来てもらう場合「リサイクル料金」と「収集運搬料金」がかかります。
リサイクル料金はメーカーごとに容量170L以下のものが3~4千円、171L以上のものが4~5千円と定められています。なお、自分で指定場所まで持ち込む場合には運搬収集料金はかかりません。
中古品としてリサイクルショップに買い取ってもらう

まだ使用年数が経過していない冷蔵庫や、使用可能で比較的綺麗な冷蔵庫はリサイクルショップで買い取ってもらう方法がおすすめです。うまくいけば費用がかからず臨時収入まで得られるケースもあるので、事前にしっかり準備をしてから査定にかけましょう。以下に買取が見込める冷蔵庫の条件をまとめました。
- 外観・内部ともに使用感があまりなく綺麗な状態もしくは新製品同様の状態である。
- 製造から5年以内の型式のもの。
- 冷蔵庫を購入した時の保証書や卵ケース、製氷皿などの付属品が揃っている。
リサイクルショップでも冷蔵庫の取り扱いがないところもあるので、事前に確認しておきましょう。また、大型冷蔵庫の場合、自宅まで査定や引き取りに来てくれるサービスを実施しているショップが便利ですよ。
知人やアプリを利用して引き取ってもらう

知人や友達で冷蔵庫を必要としている人がいれば、譲り渡すという方法もあります。当然のことながら、冷蔵庫の状態は人に譲っても失礼のないくらい良い状態でなければなりませんが、必要としている人を助けることができてお互いに気持ちよくやり取りができるでしょう。
また、最近ではジモティーなどのアプリを利用して物品授受できるシステムも普及しています。事前に冷蔵庫を送るのか引き取りに来てもらうのかをチャットで相談できる点も魅力の1つです。ただし、直接受け渡しをする場合、見ず知らずの人と会うことになるので不安に感じる方は他の方法をおすすめします。
家電量販店で買い替えと同時にリサイクル

引越しを機に新しい冷蔵庫を購入する場合には、購入する家電量販店で新品と引き換えに引き取ってもらう方法があります。ただし、この場合でもリサイクル料金がかかるので注意しましょう。以下の表は、大手メーカーのリサイクル料金になります。
冷蔵庫の容量 | リサイクル料金 |
170L以下 | 3,740円(税込) |
171L以上 | 4,730円(税込) |
家電量販店を含めお店に引き取りを依頼するときは、上記の価格に手数料が上乗せになるケースがほとんどです。また、新しい冷蔵庫を購入する場合には、商品選びも重要になってくるので、ぜひ以下の記事を参考にして自分に合った1台を見つけてくださいね。
引っ越しの際、最も扱いに困る家電は冷蔵庫かもしれませんね。しかし、準備の仕方を知っておけば時期が迫って手遅れになる心配もなく、余裕を持って準備できます。引っ越し先にそのまま持って行く方、買い替える方など様々だと思いますが、正しい方法で冷蔵庫を扱って気持ちよく新生活を始めましょう。