賃貸で使える地震対策！冷蔵庫の転倒防止グッズおすすめ9選｜耐震アイテム・固定方法を紹介

地震が起きた時、大きな怪我や場合によっては命の危険を引き起こす要因となるのが家具や家電の転倒です。地震大国とも言われる日本では耐震構造の家づくりがされていますが、いくら家が地震に強くなったとしても、家電や家具の地震対策がされていないと危険性は残ったままとなります。

中でも、冷蔵庫のように重くキャスターの付いた家電は地震の揺れで倒れやすい傾向があり、転倒すると怪我をしたり、入り口を塞げば閉じ込められてしまう可能性も。東京消防庁やメーカーでは冷蔵庫転倒防止対策として「ベルト式」を推奨していますが、賃貸物件では壁に穴が開けられず、ベルトで固定できません。

そこで、この記事では一人暮らしなどの賃貸物件での冷蔵庫転倒防止対策について役立つ情報を紹介します。どのように対策を取ればいいか、転倒防止対策グッズ選びの注意点などを紹介していきます。「ためしてガッテン」で紹介された方法も解説しますので、ぜひ最後まで読んで役立ててください。

生活必需品として欠かせない冷蔵庫。小型でも数十キロの重さがあり、大型になれば100kg以上のものもあります。普段の生活ではあまり気にしませんが、地震が起きたとき背の高い冷蔵庫は倒れやすいため、もしものときに備えて転倒防止対策が必要です。

直下型地震は、震源地の真上で地震に遭遇するため横揺れではなく縦揺れです。また、地震の揺れがダイレクトに届くため、緊急地震速報も間に合いません。直下型地震の場合は被害も大きく、場合によっては頑丈な柱が抜け家が崩壊してしまうこともあります。

家が無事でも、200kg以上あるグランドピアノが飛んだり、冷蔵庫が跳ね上がったりという事例もあります。他にも食器棚やキッチンラックなど、家中のあらゆるものが飛んだり跳ねたりするため、命を守るためにも転倒防止対策は欠かせません。

冷蔵庫は家電の中でも背が高く底にはキャスターがついているので、地震が起きたときは基本的に動くものと思っておくといいです。倒れるまでは行かなくとも、前後に揺れながら移動することもあります。

また、パナソニックの冷蔵庫をお使いの方は、コンプレッサーが上部に配置されているため、重心が高くより動きやすくなるので注意が必要です。

転倒防止グッズを使うと、地震などの災害時が起きたときに危険を回避できます。またストッパー付きではないものを購入してしまった場合でも、後から装着できるグッズもあり、冷蔵庫を動かしたり壁に穴を開けたりせずにできるものもあります。

冷蔵庫の上部に突っ張り棒を取り付ける方法であれば、ネジや金具を使わないので壁に傷を付けずに取り付けられるため、賃貸物件でも取り入れやすいです。ただし、天井の強度が低いと強く押し付けた際に天井が歪んだり穴が空いたりする場合も。また、単体では動いてしまう可能性があるので、粘着テープや耐震マットとの併用がおすすめです。

以下の記事では、冷蔵庫の固定におすすめの突っ張り棒を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

賃貸物件には、L字金具・耐震マット・皿ネジを使った「ガッテン流」もおすすめです。ガッテン流は、NHKのためしてガッテンという番組で紹介された方法で、壁に傷を付けずに冷蔵庫を固定できます。

用意するのは、大きくしっかりとしたL字金具が8個、耐荷重100kg前後の耐震マットが12枚、L字金具に合う皿ネジ・ワッシャーが12個ずつです。手順を以下に紹介しますので参考にしてください。

1. L字金具2個を背中合わせにしてネジで固定する
2. 固定したL字金具の底面2ヶ所と冷蔵庫に当てる部分に耐震マットを貼り付ける
3. 冷蔵庫の側面4ヶ所に耐震マットを貼り付けたL字金具を固定する

手順は3つなのでとても簡単ですし、壁にも床にも傷がつかないので賃貸物件でも安心です。ただし、ホコリがあると耐震マットの粘着力が弱くなるので、取り付け前に掃除をしておきましょう。大型冷蔵庫の場合は、金具を増やして強度を高められます。

東京消防庁やメーカーが推奨している転倒防止ベルトには、ネジで固定するタイプの他に粘着テープで固定するタイプもあります。粘着テープ式であれば賃貸物件にも取り入れやすいでしょう。ただし、対応できるのが震度6までだったり、ネジ式よりも強度が低かったりするのは否めません。より安全に対策したい場合は、他の方法との併用をおすすめします。

地震の際、冷蔵庫が倒れなくてもドアが開いて中身が飛び出ることもあります。この場合はドアストッパーを取り付けることで対処可能です。ドアストッパーで固定しておけば、子供のいたずら防止や、古くなりドアが閉まりにくくなった際にも役立ちます。マグネット式やベルト式など種類があるので、使いやすいと思える物を選んでください。

冷蔵庫ストッパーのおすすめ商品は、以下の記事で紹介しています。

賃貸物件であっても釘やネジでしっかりと固定できるのを選びたい場合もあると思います。しかし、退出時には原状回復義務があるため、どこまでが借主負担の修繕になるのか気になりますよね。

国土交通省住宅局の見解では、画鋲までは問題ありません。ですが、釘やネジを使用する際は家主への問い合わせが必要です。家主の承諾があれば釘やネジを使用できることもありますが、NGの場合は釘やネジを使用しない方法の検討が必要です。

冷蔵庫の形状はメーカーやモデルによっても異なります。出っ張りがあると転倒防止グッズを取り付けられなかったり、しっかり密着させられないことも。確認をせず選ぶと、取り付け時に使えなかったということになるので注意してください。冷蔵庫の形状を確認し、形状に合ったグッズを選びましょう。

パッケージには頑丈と謳ってあっても、実際に地震が起きたとき全く役に立たなかったではがっかりですし、転倒により怪我をする可能性もあります。選ぶ際は、公的機関振動試験で効果を実証済みの商品をおすすめします。

冷蔵庫は容量によってサイズや重量が異なります。冷蔵庫転倒防止グッズも商品によって、耐圧・耐荷重は実にさまざまです。適当に選ぶと、地震が起きたとき耐えられず転倒する可能性があります。使用している冷蔵庫を支えられるだけの耐圧・耐荷重があるか、数値をしっかりとチェックして選びましょう。

突っ張り棒は天井にも冷蔵庫にも傷を付けずに済みますが、横揺れに弱い傾向があります。また、天井が弱いと揺れで力が加わった際に、天井が抜けることも。RC構造のマンションやアパートであれば大丈夫ですが、そうではない場合は横揺れに弱い点には注意しましょう。

ガッテン流は賃貸物件にも取り入れやすい画期的な方法として注目されています。しかし、耐震マットの粘着力が弱いと、地震で揺れたとき揺れのパワーに負ける可能性があります。4ヶ所固定するためには12枚、それ以上の場合はもっと必要になるので費用がかかるのがネックです。しかし、安全性を考えると高くても耐荷重の高い耐震マットをおすすめします。

冷蔵庫の転倒防止グッズはニトリや100均でも購入できます。ニトリのグッズは、冷蔵庫と天井の間に使う突っ張り棒や壁に貼り付けて使う転倒防止グッズです。100均では耐震マットや家具転倒防止安定板があり、冷蔵庫の脚につけて揺れを防げます。

ここまでは、転倒防止対策やグッズについて解説しました。しっかり対策を施したうえで、家のなかに「何も倒れてこない」スペースを作っておくこともおすすめです。いくら転倒防止対策をしても、想定外のことが起きかねません。

そんな時、家具や家電が落ちてこないスペースがあれば、そこに逃げて圧死を免れることができます。地震発生時は心が動揺してうろたえるものなので、単純な動きを決めて練習しておけばより安心です。

冷蔵庫は生活に欠かせない家電の一つですが、地震の揺れで転倒する可能性があります。いざというとき安全を確保するためにも、冷蔵庫の転倒防止対策は欠かせません。賃貸物件でも工夫すれば、転倒防止対策は可能です。紹介した方法やおすすめ商品を参考にして、最適と思える商品を見つけてください。