冷蔵庫が故障したら？よくあるトラブル7つを紹介｜壊れる原因や壊れたときの対処法も

24時間365日働きづめの冷蔵庫は、日頃あまり目立ちませんがとても働き者です。 ある日突然冷蔵庫が壊れたら本当に困ります。冷蔵庫が故障したら、冷蔵庫の中の生モノや冷凍食品は劣化してしまいます。

冷蔵庫の寿命は、一般的には10年程度と言われています。長く使うと愛着が湧くもので、できれば修理してまた使いたい方もいます。しかし、故障の内容によっては買い替えを選択しなければならない場合もあります。

そこで、もしもの場合に備えて知っておきたいいきなり冷蔵庫が壊れる原因や冷蔵庫が壊れた時の対処法、冷蔵庫の寿命について詳しく解説します。買い替えの判断基準も紹介するので「冷蔵庫が故障したかな？」と思った時のためにぜひご確認ください。

全く冷蔵庫が冷えない場合、電源プラグがきちんとコンセントに差し込まれてるかを確認します。極めて基本的な事柄ですが、引っ越しや模様替えをした場合についつい差し込み忘れがあるものです。

また、電源が入っているものの温度設定が適切でなく、庫内が全く冷えない場合があります。夏の気温下で節電モードになっていると、冷蔵庫が十分冷え切れません。設定をしっかり見直してください。

そのほか、コンセントを挿し直す方法もおすすめです。接触不良の可能性があるため、電源を落とし再稼働するかどうか確認します。もう一度コンセントを挿し直す際は、10分程置くようにしてください。冷蔵庫の本体に問題はなく、コンセント自体が故障しているケースもあるため、待機している間に別の電子機器を挿入し、通電しているかどうかのチェックも行いましょう。

少し冷気は感じるけれど、しっかりと庫内が冷えていないケースはありませんか。その場合は、庫内で冷気がうまく循環していない可能性があります。冷蔵庫内があまりに窮屈な場合、冷蔵庫に熱い食品がある場合、頻繁にドアを開け閉めする場合など、理由はさまざまです。

この場合の対処法は、温度設定と習慣づけです。温度は通常「中」に設定するのがおすすめです。また、食品を入れすぎない・食品を熱いまま入れない・ドアの開け閉めを少なくするなど、普段の習慣から気をつける必要があります。

また、冷蔵庫がうまく放熱できず、庫内の温度が下がらない場合があります。これは、壁と冷蔵庫との間に適切な隙間を開ければ解決します。機種によって差がありますが、基本的には背面を10cm以上、側面を2cm以上開けて使用するのが望ましいです。

庫内の温度を普段より低く感じ、野菜が凍ってしまった経験はありませんか。その場合、冷蔵庫が冷えすぎている可能性があります。たとえば、温度調節が「強」になっていたり、冷気の吹き出し口付近に食べものをぎっしりと詰め込んでいたりするのが原因と考えられます。

「冷えないよりはいい」と放置しがちですが、電気代の上昇や食品ロスにつながります。また、こぼれた汁が温度調整を行うダンパーサーモに入ってしまうと冷蔵庫にとっては大ダメージで、致命傷になってしまいます。そのままにしておかずに、しっかり対策を行いましょう。

いつの間にか冷蔵庫の下に水が溜まっていた経験はありませんか。その場合は、冷蔵庫が水漏れしている可能性があります。たとえば、電源プラグの差し忘れや冷蔵庫ドアのパッキン劣化、一時的な停電などが原因と考えられます。

これらのトラブルに対処しても水が漏れる場合は、冷蔵庫内の貯水機能やコンプレッサーが故障している可能性があります。修理や買い替えが必要になる場合もあるのであとで説明します。

ふとした瞬間に冷蔵庫の音が気になる場合はありませんか。その場合は、冷蔵庫の置き方ややファンが原因と考えられます。冷蔵庫の置き方は、背面を10cm以上、側面を2cm以上開けるのが基本です。また、周囲にものを置かないようにするのも大事です。

ファンが原因の場合、庫内にできた霜がファンと接触し音が発生していると考えられます。対策としては、冷蔵庫の電源を抜き、霜が完全に溶けるまで待つ方法です。霜がなくなったあとは、再度発生しないように使い方を気をつけましょう。

冷蔵庫に大量の霜がつき、収納しにくくなっていませんか。その場合、熱いものや水分が多いものをむき出しで入れている・冷風出口がホコリやゴミで詰まっている・冷気が外へ漏れているなどが原因に挙げられます。

まず、ドアを頻繁に開けるのを避けるようにします。そして、ドアのパッキンが劣化していないか確認する必要があります。その他には、冷風出口の定期的な掃除やものを詰め込まないのが重要です。また、食べものや飲料に蓋をして入れるのも習慣づけましょう。

新しく買った冷蔵庫の場合は設置後、庫内が冷えるまでに最低1日は時間がかかるので、この場合は待つしかありません。また、製氷タンクが正しくセットされていない・間違えて「製氷停止設定」になっている可能性もあります。「節電モード」にしていると、庫内が冷えず製氷できない原因になります。

自動製氷の場合は製氷皿から氷があふれてしまわないよう残量をチェックしているため、製氷皿がしっかりセットされていなかったり、製氷皿の上に氷以外の食材や異物が入っていたりして氷の残量を正しく計測できない場合は、いつまでたっても氷が落ちてきません。

さらに、製氷皿に水道水に含まれるカルキ成分が付着しているのも氷ができない原因です。製氷皿は定期的に洗うようにするのがおすすめです。霜が付いている場合は、霜取りをしてください。

冷蔵庫が物を冷やす機能は、物理学と熱力学の原理を応用しています。原理は以下の2つです。

• 物体が液体から気体に変化するときに熱を吸収し、周りの物体を冷やす
• 物体が気体から液体に変化するときに熱を発生し、周りの物体を熱する

これらを応用して、冷蔵庫内部で「冷媒ガス」を液体から気体に変えて冷蔵を行い、冷蔵庫外部で「冷媒ガス」を気体から液体に変えて熱を放出します。これを繰り返し、冷蔵庫の中を冷やします。

その際、重要な役割を担っている装置が「コンプレッサー（圧縮機）」と「コンデンサー（放熱器）」です。コンプレッサーは冷媒ガスを液体から気体に変えて熱を吸収し、コンデンサーは冷媒ガスを気体から液体に変えて熱を放出します。

これらの装置の調子がおかしくなり冷媒ガスが漏れ出ると、 冷蔵庫は機能不全に陥ります。

冷凍庫に寿命がせまってくると、初めに冷凍庫に異常が認められるケースが多いです。たとえば、「氷ができない」「氷ができるまでにすごく時間がかかる」「氷やアイスクリームが溶ける」などのケースです。

トラブルの対処法を試してもまだ正常に動作しない場合は、製氷機が故障している可能性が高いです。製氷機の故障は寿命を判断する重要な材料です。氷ができない原因については、以下の記事でも詳しく解説します。

冷蔵庫は、庫内を均等に冷やすように作られています。冷えている箇所と冷えていない箇所がありムラが生じ出した場合は、寿命の予兆です。この場合、冷蔵室に霜がある、庫内に水漏れがある、エラー表示が出ているなどが考えられ、故障と言えます。

修理で対応できる場合もありますが、冷蔵庫の使用年数によっては寿命が近いと暗示しているかもしれません。

冷蔵庫下の床に水が漏れる場合は、冷蔵庫内の貯水機能が故障している可能性があります。この場合、ホースのつまりを解消し、貯水装置をしっかり掃除すれば水漏れが解消します。しかし、これらの対処法で解決できない場合は、貯水装置の破損やコンプレッサーの故障が原因かもしれません。

この場合、メーカーに修理依頼をする必要がありますが、費用が数万円と高額です。使用年数が10年以上の場合は、他の箇所も故障しているケースが多いので「寿命」と考えていいかもしれません。

冷蔵庫が一生懸命庫内を冷やそうとしているときは、冷媒ガスが循環により水が流れるような音がします。ただし、ある程度庫内が冷えると音はしなくなります。もし音が鳴りやまない場合や、これまで聞かなかったような大きな異音がする場合は、寿命が迫っている可能性があります。

修理か買い替えかの判断は難しく迷いますが、使用年数によっては寿命の可能性が高くなります。全く動かなくなる前に寿命を察知し、早めに買い替えの判断をするのが大切です。買い替えを決めるうえで重要なポイントは、部品の保管年限です。

各メーカーで部品の保管期限を定めており、9年前後に設定されている場合が多いです。これを経過すると、修理の場合に必要な部品を入手できず、買い替えが必要になります。もし使用年数が9年を経過して「寿命を示す兆候」が認められたら、ためらわず買い替えを決断しましょう。

冷蔵庫が突然故障してしまった場合でも、冷蔵庫の温度はすぐには上がりません。常温保存しにくい生ものや卵といったものの場合、冷蔵庫の停止から3時間程度であれば問題なく使える場合がほとんどです。ただし、停電などでクーラーも使えない真夏の場合は、温度が上がりやすくなってしまいます。

長期間冷蔵庫が使えないとはっきりしているなら、クーラーボックスや発泡スチロールに食品を移動させるのもおすすめです。一緒に氷や保冷剤を入れ、日光の当たらない場所で保管してください。冬場の場合は、屋外の日陰に置いておくのも1つの方法です。

冷蔵庫が故障して修理依頼をした場合、修理費が高くて驚いた経験はありませんか。冷蔵庫のコンデンサーやコンプレッサーが故障すると、修理費が高額になる可能性が高いです。保証期間が残っている場合はいいですが、寿命がすでに来てしまった冷蔵庫は買い替えの検討をおすすめします。

なぜなら、高い費用を出してコンデンサーやコンプレッサーを修理しても、他の部分も劣化していると考えられるからです。そのため、結果的に買い替えの方が安かったと後悔するかも知れません。すべて修理しても冷えないなどの問題が解決しない場合は、処分するのがおすすめです。

冷蔵庫の寿命は約10年と言われていますが、10年過ぎても冷蔵庫が故障しなければ使用している家庭は多いです。しかし、メーカーの部品保有期間は製品の生産終了から9年のため、9年過ぎると部品がなく修理が不可能になる場合があります。

冷蔵庫は、私たちを陰ながら支えてくれているパートナーです。ついつい放置しがちですが、時には注意深く見てあげましょう。もしおかしな症状がある場合は、この記事を参考にして対応してください。しっかりした判断で、毎日快適な食生活を送りましょう。