冷蔵庫のモーター音がうるさくなった！音が大きくなった原因｜音がしない場合は？

冷蔵庫のモーター音は一般的に、ドアを開けたときや冷たくない食品を入れたときなど、庫内の温度が上昇したときに聞こえることが多いです。庫内を冷却するタイミングで鳴るのは、冷蔵庫の仕様なので問題ありません。

しかし、このモーター音がやけにうるさく感じたり、反対に聞こえなくなったりと、購入時に比べて変化があると心配ですよね。「何か異常が起こっているのでは？もしかして故障？」と思う方も多いと思います。

本記事では、モーター音がうるさい場合としない場合に分けて、その原因や異常が起きている可能性の見極め方をご紹介します。

前述の通り、冷蔵庫のモーター音はコンプレッサーやファンから生じているケースがほとんどです。ここでは、どのようなときにモーター音が鳴るのかを詳しく解説します。

冷蔵庫からブーンという低い音が出ている場合は、庫内を冷却するコンプレッサーから発生している可能性が高いです。正常に稼働していると適度なモーター音が鳴りますが、冷蔵庫が近くのものと触れていたり、コンプレッサーが過剰に稼働していたりすると、音が大きくなります。

冷蔵庫の上や周囲に物を置いている場合は、冷蔵庫に物が触れないように移動しましょう。コンプレッサーの振動が弱まり、モーター音も小さくなるかもしれません。

また、冷蔵庫と壁との距離が近いと熱が逃げず、コンプレッサーが過剰に稼働することがあります。冷蔵庫の後方を壁から少し離し、埃やゴミが溜まっている場合は掃除をして、空気の通りを改善しましょう。

冷蔵庫のファンには、コンプレッサーで作り出した冷気を庫内の隅々まで行き渡らせる働きがあります。基本的には、コンプレッサーが運転しているときに稼働し、冷蔵室や冷凍室のドアを開けると停止します。モーター音の場所が特定できない場合は、ドアを開け閉めして確認しましょう。

最近の冷蔵庫は、静音設計でファンの音も静かなものが多いですが、それでもドアの開閉が多いときや、庫内の温度が上昇したときは早く冷却するために回転数が増え、音が大きくなることがあります。

また、省エネ運転の設定にしている場合はコンプレッサーがゆっくり稼働するため、ファンも少ない回転数で長時間運転し続けることがありますが、故障ではないので安心してください。

意外かもしれませんが、冷蔵庫の外側だけでなく内側の埃も、冷蔵庫の放熱を妨げるため、騒音などのトラブルの原因になります。そのため、自動霜取り機能がない冷蔵庫は定期的な霜取りを行い、放熱を妨げないようにする必要があります。

ブーンという低い音がいつもより大きい場合には、庫内の温度に応じて適切に稼働しているケースが多いので、あまり問題はありません。しかし、いつもと違う音・異音がする場合は、庫内の不具合や寿命が近づいている可能性もあります。

特に、カラカラというような音がする場合は、ファンの周りに霜がついて回転するたびに当たっていることが考えられます。その場合にできるだけ早く霜取りをする必要があります。

他にも、コンプレッサーやファン以外の部分が原因であったり、部品もしくは冷蔵庫自体の寿命が近づいているケースもあります。「モーター音とは少し違うかも」と思った方は、以下の記事で正しい原因と対処法を確認してください。

冷蔵庫が正常に動作している場合、ある程度モーターの音がします。モーター音が鳴っていない場合は、2つの状況が考えられます。1つは、庫内の温度が適切に保たれているため、コンプレッサーが稼働する必要がないケースです。室温が低い冬は、夏に比べて稼働する頻度も少ない傾向があります。

もう1つは、故障や寿命のサインであるケースです。モーター音がせず、庫内が冷えていない場合は、コンプレッサーやファンが正常に稼働していない可能性があります。購入した販売店や、メーカーの相談窓口に問い合わせましょう。

修理が必要となった場合の修理代は、メーカーや販売店によっても異なりますが、冷媒回路修理の相場は約4～9万円と言われています。

コンプレッサーの音の対策は3種類あります。まず1つめは、冷蔵庫の上や側面が物と触れている場合です。コンプレッサーは振動するため、冷蔵庫が何かに触れていると、その音がより大きく感じられます。冷蔵庫の上や、周りに何か物を置いている場合はどけましょう。

2つめは、放熱するスペースが十分に確保できず、過剰に働いてしまっている場合です。冷蔵庫は周りに熱を放って冷たさを保つので、放熱ができないと余計なパワーを必要とし、大きな音に繋がります。上や周りに物があれば移動させ、壁との間のホコリがあれば掃除して放熱しやすくしてください。

3つめは、制振材が外れてしまっている場合です。冷蔵庫内にある、コンプレッサーの振動を和らげる制振材が、引っ越しなどで動かした際に、外れてしまうケースです。目視ではわからないため、他の原因に当てはまらなければこれを疑って、メーカーに問い合わせてください。

ファンによる騒音は、冷蔵庫の中に溜まった霜が原因の場合が多いです。ドアの閉め忘れや、自動霜取り機能に異常があったりした場合に霜がたまり、それがファンにあたって大きな音を立ててしまいます。

対策としては、霜を解凍して取り除く方法があげられます。ただし、霜取り機能が壊れてしまっている場合は、すぐにまた霜がたまってしまいます。業者さんを呼んで適切な対応をしてもらいましょう。

冷蔵庫の寿命はメーカーや機種によっても異なりますが、10年程度が寿命と考えておくのが無難です。それより長く使っていて大きな異常音がする場合は、寿命の可能性があります。寿命についての対策方法は、買い替えるしかありません。10年以上使っている場合は、割り切って新しいものを探してみてください。

冷蔵庫のモーター音が気になる場合、基本的に問題ないケースが多いです。しかし、中には寿命や故障の前兆となっていることもあるので、記事の内容を参考にして原因と対処法を見極め、冷蔵庫を使用しましょう。