壁掛けテレビの配線を隠すアイデアを解説｜新築や賃貸でも！壁裏に通すデメリットは？

多くの人がほぼ毎日使用しているテレビは、最近では家に1台あるのが当たり前になっています。テレビは人が集まるリビングに設置される場合が多く、毎日目にするからこそ見た目をすっきりとおしゃれにしたいですよね。そんな方におすすめなのが、テレビ周りをおしゃれにできる壁掛けテレビです。

壁掛けテレビはその名の通り壁にかけるタイプなので、テレビ台を置く必要がなくなりスペースをとる心配がありません。しかし、壁掛けテレビは配線が出ていると見栄えが悪くなります。配線は工事で隠せますが、費用がかかったり賃貸ではできなかったりする場合もあります。

そこで本記事では、壁掛けテレビの配線を工事せずに手軽にできる隠し方について解説します。また、壁裏への配線の通し方やきれいに見せるためのアイデア、テレビだけでなくゲームやレコーダーの配線の隠し方もあわせて紹介しています。ぜひ参考にしてください。

見た目が非常にスタイリッシュでかっこいい壁掛けテレビを設置するには、配線処理がポイントになります。配線を隠す方法は大きくわけて2つあります。工事が必要でプロにやってもらう方法と、工事不要で自分でもできる方法です。

工事が必要な方法は配線を完全に隠せるため、見た目が最もすっきりします。工事が不要な方法は配線を完全に隠せませんが、安価で手軽に配線処理ができます。

最もポピュラーな方法は、配線モールを使用する方法です。配線モールはホームセンターや百均でも取り扱われていて、カラーやサイズも豊富にあります。壁と同じ色を使用すると壁に馴染み、部屋の雰囲気を壊さずに配線を隠せるためおすすめです。

配線モールの設置方法は、ねじ止め・両面テープ・ホチキスの3種類があります。最もおすすめなのがホチキスです。ホチキス止めなら、設置・撤去が簡単にできるうえに壁の傷がほとんど目立ちません。

配線前にテーブルや棚などの家具を置いて配線を隠す方法もあります。あえてテレビ台を置いて配線を隠すのも可能です。テレビ台の上にテレビを置かないため、テレビ台をコンパクトなものにして部屋のスペースを広げられます。

また、フェイクグリーンやイルミネーションライトのようなアイテムを使って配線を隠せば、配線自体もおしゃれなインテリアになります。パイプの中に配線を通して隠す配管インテリアも雰囲気が演出できておすすめです。

本来の壁を工事するのは自分ではできませんが、DIYで壁を作って壁掛けテレビにする方法もあります。ディアウォール・ラブリコ・2×4（ツーバイフォー）材で、本来の壁の前にDIY壁を作るのがおすすめです。DIYで壁を作れば個性的な雰囲気を演出でき、おしゃれで魅力的な部屋になります。

しかし、耐久性を高めるための工夫が必要で、事故や怪我のリスクがあるので慣れない方にはおすすめしません。また、上記の方法でDIY壁を作り壁掛けテレビにする場合、ディアウォールで作った柱の間に板を張り付けて、壁掛けテレビ用の壁を設置すると配線を隠せます。

以下の記事では賃貸でも可能な壁掛けテレビを設置する方法を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

次に、工事でできる配線の隠し方について紹介します。これから新築やリフォームをする方におすすめの配線処理方法です。

多くの家では、テレビのコンセントとアンテナ端子が足元に設置されています。コンセントが足元に設置されているとどうしても配線を長く取る必要があるため、隠すのが難しく見た目が汚くなります。そこでおすすめなのが、壁掛けテレビの裏にコンセントとアンテナ端子を設置する方法です。

壁掛けテレビの裏にコンセントとアンテナ端子があれば配線は最短の長さで済むため、スマートに隠せるベストな方法です。しかし、壁掛けテレビと壁の間が狭く、コンセントの抜き差しがしにくいデメリットもあります。

コンセントの位置を変えたくない方は、壁裏に配線を通し隠しましょう。壁掛けテレビの裏と、垂直下の足元の壁を開口して配線を壁裏に通します。下の開口部をコンセント付近にし、配線が見える部分を最低限にできます。

壁裏に配線を隠す方法だと、配線を隠せるのは縦方向のみです。壁内には縦に柱が立っているため、配線を横方向に通せません。横方向に通したい場合は、壁の表側に出す必要があります。

壁掛けタイプのテレビ配線を隠すためには、壁に穴を開けて壁の中に配線を通す方法もあります。しかし、この方法は賃貸の家には向かず、また配線のスペース確保のためにテレビを置く位置が制限されてしまいます。

また、壁に穴を開けるため壁へのダメージも避けられません。壁の中に配線を入れる際には、このようなデメリットもある点も留意しておきましょう。

工事で配線を壁裏に通すのはあくまでも最終手段になります。壁の状況によっては壁内配線の工事ができないため、建築段階やリフォームするときにあらかじめ配線の位置を決めて、コンセントを壁掛けテレビの設置場所の裏に設置してもらうのが最善です。

壁内配線では、壁に配線を通せる隙間があるのが絶対条件になります。コンクリート壁のように中に隙間がない壁には配線を通せないので、現在家を買おうと考えいる方やリフォームを検討している方は、後で工事すればいいと思わず、できるだけ早く配線の位置を決めましょう。

配線計画は業者と相談して決めるのがベストですが、事前に壁掛けテレビの正しい取り付け位置について確認しておきましょう。テレビを壁に掛けた後にデバイスを接続する場合、10cmでは抜き差しが困難なので、テレビと壁の間の距離は13cm以上あけるのがおすすめです。

すっきりと設置するために、なるべくテレビと壁の距離を短くしたいかもしれませんが、後の使い勝手についても考える必要があります。また、テレビを設置する高さについてはテレビの中心を床から約100cmの高さにするのが1つの基準です。

テレビを視聴する位置と壁掛けテレビの距離が近い場合、テレビを見上げる形になり体に負担がかかります。そのため、快適にテレビを視聴するためには、テレビの設置位置についても検討しましょう。

工事が必要な配線の隠し方で最も大切なのは、配線処理を自分で行わない点です。コンセント口の増設はもちろん、電源コードを壁裏に通したり電源コードをモールに収めたりするのは、電気工事士の人が行う決まりがあります。屋内の電気工事は漏電による事故を防ぐため、第二種電気工事士の資格を保持している人しかできません。

そのため、壁内配線やコンセント増設は必ず電気工事会社に相談して、プロに行ってもらいましょう。工事費用はテレビのサイズや壁の材質によって変わりますが、数万円が一般的です。

HDMIケーブルをギリギリの長さで使うと、ケーブルに過度な負担がかかり、万が一引っ張ってしまった際に壊れる可能性があります。また、このままの状態で使用すると、中のコードが断線し、テレビの故障や感電にもつながります。

そのため、掃除や配線などを考え、ある程度の長さのケーブルを確保してください。具体的なケーブルの長さの目安としては、壁掛け金具が角度固定タイプの場合は2m、左右角度可動タイプの場合は3mあれば十分です。

お部屋のレイアウト変更が多い方は、配線を隠すと不便な場合もあります。そんなときは、ケーブルソック・ケーブルチューブ・ケーブル収納カバーを使用しましょう。配線をまとめるだけでもすっきりして見栄えがよくなります。また、工事・DIYが不要なため賃貸の方でも問題ありません。

ケーブルソック・ケーブルチューブ・ケーブル収納カバーは、配線モールや家具に比べると価格が安いため、配線を隠さずすっきりさせたい方や、とにかく安く済ませたい方におすすめです。

壁掛けテレビで配線を隠しても、レコーダーやゲーム機を使う場合、周辺機器の配線は剥き出しになります。また、テレビの配線がすっきりしていても周辺機器の配線が散乱していては少し残念ですよね。そこでおすすめなのが、壁掛けシェルフでテレビと同じように壁掛け収納する方法です。

壁に穴をあけるタイプや突っ張りタイプがありますが、電子機器は落下に弱く重量もあるのでしっかり固定できるネジタイプがおすすめです。また、周辺機器が多い場合は、壁掛けテレビの下にテレビ台を置くのも1つの手です。

壁掛けシェルフで多くの周辺機器を収納するのは、逆に散らかって見えるので、テレビ台の方がきれいに収納できます。以下の記事では、無印良品・IKEA・ニトリなどのおしゃれなテレビ台を紹介しています。特にIKEAは、収納力や配線のしやすいテレビ台が多い特徴があるので、ぜひ参考にしてください。

「外付けHDD（ハードディスク）があると結局テレビ台が必要になる？」と悩む方も多いはずです。しかし、100均のアイテムを使えばテレビ裏に収納できます。ここでは、必要な材料と簡単な手順を紹介します。 

【材料】

• ワイヤーネット
• 結束バンド
• 時計用フック
• ホチキス

【手順】

1. ワイヤーネットをお好みの角度に曲げる。
2. 1で曲げたワイヤーネットを、時計用フックを使い壁に引っ掛ける。
3. ワイヤーネットにハードディスクと電源タップを設置して、結束バンドで固定する。

配線カバーは安く済ませたいといった方には100均ダイソーの商品をチェックしましょう。ダイソーの配線カバーには口径11mmと16mm用があります。カラーもブラックとホワイトがあり、配置する部屋にあわせてカラーを選べます。

なお、両面テープが片方のカバーにあらかじめ付いているため、別途でテープを購入する必要もなく非常におすすめです。ぜひ、気になる方はダイソーの配線カバーを購入してみてください。

テレビの周りはどうしても汚くなりがちですが、壁掛けテレビを使い、配線を上手に隠せばすっきりします。工事不要で配線を隠す方法もあるので、新築や賃貸の方でも問題ありません。テレビの周りを整理しておしゃれな部屋で過ごしましょう。