賃貸でも壁掛けテレビを安く設置｜突っ張り棒やホッチキスなど浮かせる方法も

「賃貸マンションやアパートでも壁掛けテレビにしたい」という理想をもつ方は多いです。しかし、一般的な壁掛けテレビは壁に穴を開けないとできないイメージがあります。賃貸だとDIYもかなり制限されますし、修繕費も気になるところです。

実は、お家にあるアイテムを活用することで、簡単に壁掛けテレビを設置できます。DIYではよく使われる突っ張り棒やディアウォールなどの道具を使い壁に穴を開けずに浮かせることで、壁掛けテレビを設置可能です。

この記事では、壁に穴を開けずに壁掛けテレビを設置する方法・設置できる壁の種類・かかる費用について解説します。簡単で安くできるおしゃれな方法ばかりなので、壁掛けテレビをDIYしたい方はぜひチェックしてください。話題のTVセッター壁美人も紹介しますよ。

賃貸でもテレビの壁掛けはできます。一般的には、壁にテレビを設置する場合壁にネジ穴を開ける必要があるため、賃貸では退去時に修繕費がかかります。しかし、穴を開けずに壁掛けテレビを設置する方法があるのです。

まずは一般的なテレビの壁掛けの方法について紹介します。家の壁は基本的に石膏ボードで作られていますが、壁にテレビを掛けるには強度が不足しています。そのため、壁に2回ビス穴を開けなければなりません。1回目は壁を1度切り抜き、補強材を入れ固定するためにビスで穴を開け固定します。2回目は壁掛け金具を取り付けるための穴を開けます。壁掛け金具を取り付け、テレビを壁掛け金具にはめれば設置完了です。

賃貸でもテレビを壁掛けできる方法が4つあります。

1. 「ホチキス」で壁に傷をつけずに壁掛けテレビができる金具『壁美人』を使う方法
2. 「つっぱりポール」で壁の種類を気にせず壁掛けする方法
3. 「ディアウォール」でおしゃれに壁掛け風アレンジをする方法
4. 「テレビスタンド」を置いて簡単に壁掛け風にする方法

4つの方法については、後ほど詳しく説明します。

配線は基本的には隠せます。それぞれ隠す方法が異なるので比較しましょう。

• ホチキス止め⇒配線モールを活用。

• つっぱりポール⇒つっぱりポールの裏側を利用。

• ディアウォール⇒2×4材の裏に配線を隠す。

• テレビスタンド⇒テレビスタンドを利用。

以下の記事では壁掛けテレビの配線を隠す方法やアイテムについて詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

• 壁の種類を確認すること

「壁美人」でホチキス止めを行う場合、石膏ボードの壁にのみ使えます。最初に壁の種類をよく確認してから、壁の種類に合った方法でテレビを設置しましょう。

• 壁に大きな穴を開けないようにすること

工具道具であるビスを使うと、壁に大きなネジ穴ができます。ビス穴は退去時に現状回復費用として請求される可能性が高いです。しかし、画鋲やピンなどの小さな穴なら問題ないケースもあります。

• 耐荷重を確認する

テレビの壁掛け金具には耐荷重が記載されています。耐荷重をオーバーするとテレビが落下する危険性があるので注意が必要です。10kg程度余裕があるものを選ぶのがおすすめです。

「壁美人」は石膏ボードの壁にのみ使用できます。壁にピンを刺したとき簡単に刺さり、白い粉がピンについたら素材は石膏ボードです。壁掛けするにはホチキスを何個も打つ必要があるため、お手軽ですが時間は少しかかる点がデメリットです。もしピンが刺さらないときはコンクリート壁の可能性があります。

コンクリート壁や漆喰壁など、石膏ボード以外の壁では「壁美人」は使えないので、他の手段を選びましょう。

「壁美人」に必要な道具はホチキスとドライバーのみです。壁にホチキスで止めるだけなので、DIYが苦手な人でも簡単に取り付けできます。また、商品価格はサイズやメーカーにより異なります。しかし、自分で設置できるので工事費用は不要、かかるのは商品本体費用だけです。修繕費が気になりますが、賃貸ではホチキスの穴を開けても問題ないケースが多いです。傷が気になる人は穴埋め補修材を使って塞げます。

仮に失敗しても何度でも針を抜いてやり直せるため落ち着いて作業できます。詳しい手順を下記にまとめました。

手順通りに取り付けたのに落ちた、そんな時の対策をご紹介します。

• ホッチキスの刺し方を改善する

ホッチキスは角度をつけてしっかり打ち込むことが重要です。少し浮いている状態では支える力が弱くなります。斜めに打つ、2本のホッチキスの針をそれぞれ逆向きに打つと支える力が強くなります。

• 金具を変える

より大型のテレビに対応したサイズの大きい金具はホッチキスの針を刺す箇所が多いので、より多くの針で支えられます。金具の買い替えが必要ですが「また落ちるかもしれない」という不安は払拭できます。

つっぱりポールは壁の種類が不問です。つっぱりポールでのテレビの壁掛けは、天井と床を利用するだけなので、お手軽な上に壁も傷つけないので安心して使用できます。ただし、つっぱりポールを設置する天井と床に圧がかかります。そのため、天井と床の傷には気を付ける必要があります。

基本的に必要な道具はドライバーのみです。つっぱりポールを購入すると、ポール・テレビ金具の2つ・大小の組み立て用ネジなどが付属しています。また、別途送料が必要な場合があります。AV機器を置くラックも別売りしているので、必要な人はポールに増設可能です。つっぱりポールは穴も開けず、目立つ傷も残らないため基本的に修繕費がかかりません。

テレビ背面のネジ穴の有無や金具の幅をよく確かめてから購入しましょう。万が一、テレビ金具が合わない場合でも商品到着後1週間以内であれば返品対応できます。

ラブリコとディアウォールはつっぱりポールと同様に天井と床を使うので、壁の種類は関係ありません。ただし、事前に天井と床の強度は調べる必要があります。軽く押して浮いてしまう天井と床での設置は危ないので設置は控えましょう。また、床の種類は特に関係ありませんがカーペットは跡が残りやすいです。

基本的にはドライバーとドリルを使いましょう。ラブリコとディアウォールを使って壁掛けテレビを設置するには以下の3点を揃える必要があります。

1. ラブリコかディアウォールのどちらか
2. 柱となる2×4の木材
3. テレビの壁掛け金具

この3点が揃うことで、おしゃれな壁掛けテレビ風にできます。また、壁に穴を開けずに済むので修繕費がかからない点もポイントです。

テレビを設置する際、柱の中心より高い位置での設置は倒れる可能性があり事故の危険性があります。絶対にやめましょう。

「テレビ壁掛け金具」「ディアウォール」「2✕4材」がセットになった便利な商品もチェックしておきましょう。

テレビスタンドは名前の通りテレビをスタンドに取り付けるだけなので、壁の種類は関係ありません。テレビが重いため、組み立てる際は2人以上での作業がおすすめです。

テレビスタンドに必要な道具はドライバーのみです。組み立て式なので、安全面を考慮して転倒防止ワイヤーを準備する場合もあります。また、転倒防止ワイヤーを取り付けるために壁を利用する場合、大きな穴を開けなければ修繕費がかかる可能性は小さいです。

テレビスタンドは地震で転倒する可能性があるので、転倒防止のワイヤーを使って壁に固定した方が安全です。また、必要であれば別売りのラックも取り付けできます。

今回ご紹介した、賃貸でもテレビの壁掛けができる4つの方法をわかりやすく表でまとめました。それぞれにメリット・デメリットがあるので自分に合った方法を選びましょう。

穴を開けずに壁掛けテレビを設置する方法として紹介した中で、費用が安くてもっとも高い耐震強度を得られるのは「TVセッター壁美人」です。ただし、自分で取り付けるのが難しい場合・不安な場合は、業者に壁掛けテレビを設置してもらう方法が適しています。

業者に頼んだ際の費用は、テレビのサイズや壁の材質によって変わります。例として、32インチまでのサイズと石膏ボード壁の場合、費用は約26,620円～です。

ここでは修繕費の相場を紹介します。もし壁に大きな穴などを開けた場合に、賃貸は原状回復費用を支払う必要があります。ビス穴など5センチ程度の穴の場合およそ25,000円～必要ですが自分で壁のネジ穴を直す方法もあります。その場合、壁補修用のパテで開けた穴を埋める方法が有効です。壁補修用の道具を利用すれば傷も目立ちにくくなります。

ただし、契約内容は個々によって異なるため、壁に穴を開けてしまう前に契約内容をよく確認しておきましょう。

賃貸物件のように穴をあけて壁掛けできない住環境の場合は、壁寄せテレビスタンドの利用も検討しましょう。壁寄せテレビスタンドとは壁ギリギリに設置できる形状のスタンドで、壁掛けに近いスタイルを疑似的に実現できます。

ニトリの壁寄せテレビスタンドは24,900～39,900円でラインナップされており、最大77インチまでのテレビに対応可能です。

賃貸の壁掛けテレビのデメリットは、できることが制限されることです。しかし、DIYや工夫次第でおしゃれにできるメリットもあります。ぜひ壁掛けテレビを実践して、スタイリッシュなお部屋を楽しみましょう。