空調付き寝袋おすすめ5選！洗えるもの・自作方法もご紹介！

夏はアウトドアの季節です。キャンプを兼ねて海水浴に繰り出したり、山や高原に出かけたり、活動的な方にとってはうきうきするような季節でしょう。

とはいうものの、近年の夏の暑さは異常なほどです。テントなどで就寝するような時間になってもちっとも暑さが和らがないことに、うんざりした経験をお持ちの方もいるでしょう。

そんな夏のアウトドア向けに、空調がついた新しいタイプの寝袋が登場しています。服の中に風を送る空調服と同様、寝袋の中に風を通す機能がついた商品ですが、まだまだ使用者も少なく初めて知った方も多いでしょう。この記事では、空調付き寝袋についてその詳細を解説していきます。

空調付き寝袋は、電熱服や空調服のブランド「Vinmori」と、車中泊動画で人気を集めるYouTuber「らんたいむ」氏とのコラボレーションにより開発されました。2019年に試作、2020年に製品化され、らんたいむ氏自身も動画でレビューを配信しています。

空調付き寝袋には、取り付けたファンにより、寝袋内の空気を巡回させる機構があります。これにより、周囲温度からマイナス5℃くらいの体感温度を実現します。いわば空調服の寝袋版であり、Vinmoriの技術が存分に生かされていると言えます。

では、空調付き寝袋の仕様はどのようになっているのでしょうか。実際の使用法も含めて、具体的に紹介していきます。

空調付き寝袋は基本的に組み立て式です。商品のセット内容はおもに寝袋とファン数個、そして電源への接続ケーブルとなっており、使用時は寝袋にファンをつけ、バッテリーに接続させます。

なお、まれにモバイルバッテリーもセットに含まれる場合もあるものの、ほとんどの商品でバッテリーは別売となっています。

空調付き寝袋を使うときは、ファンを足元に取り付けます。ファンを回すと、そこから吹き込む空気によって寝袋が膨らみ、首の方に向かって風が抜けていく仕組みです。風量はだいたい3段階に調整できるものが多いので、状況や好みに合わせた使用が可能です。

バッテリーは一部の商品をのぞいてセット内容に含まれていないので、別途、商品が指定・推奨するパワーのバッテリーを用意する必要があります。指定のバッテリーの使用下において、継続使用時間は8～13時間くらいです。一晩中、快適に就寝することができます。

夏場の使用にはとても魅力的な空調付き寝袋ですが、寝袋である以上、涼しさだけでなく寝心地なども重要なポイントです。空調があってもなくても気にしたい、寝袋購入において考慮すべき部分をご紹介します。

アウトドアでは、どうしても持ち物が多くなります。当然ながら、寝袋もコンパクトに持ち運べるほうがベターです。寝袋には大きく分けて、一枚の布をファスナーなどで閉じて袋状にする封筒型と、最初から身体に沿うような袋状に作られているマミー型があります。

一般に、コンパクトに収納できるという点ではマミー型のほうが勝ります。マミー型は本来冬用が多いですが、空調付き寝袋は、空気を吹き込む必要上からマミー型が基本となっています。

寝袋を選ぶときは、使用する方の身長や体型に合うサイズを選ぶのが基本です。特にマミー型の場合は、最初から袋状になっているため、サイズが合わないと寝ているときに圧迫感を覚えがちです。縦横の長さと幅を十分に確認しましょう。

特に空調付き寝袋の場合は、本体が風船のように膨らんで丸い空間を作るので狭く感じがちです。寝心地は好みによりますが、ゆとりが気になる方は、購入時に横幅を確認することをおすすめします。

寝袋の価格帯は、低価格帯なら千円台前半、高価格帯なら数万円と開きがあります。当然ながら、高価な寝袋ほど軽くコンパクトで保温性が高かったり、特殊な素材を使用していたりと、優れた設計となっています。

しかし、高価格帯の寝袋の性能が、必ず必要というわけではありません。低価格帯は中綿が薄く、素材もごく一般的なものが多数ですが、夏用ならそれで十分という考え方もあります。求める性能と価格のバランスを考えましょう。実際に、空調付き寝袋は、寝袋としては低価格帯の性能となっているものが多数です。

空調付き寝袋に興味はあれど、すでに手持ちの寝袋もあるという状況で、「何か工夫して、手持ちの寝袋を空調付き寝袋のように使用することはできないだろうか」と考えた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そのような場合には、手持ちの寝袋にひと工夫して、空調付き寝袋を自作する方法もあります。たとえば、封筒型寝袋の足元だけを開き、そこにモバイルバッテリー接続によって使用できる小型の扇風機を設置して、風を吹き込ませるといったやり方があります。また、発泡スチロールのクーラーボックスにUSBファンとダクトを設置し、そのダクトの先を寝袋内に入れて、冷えた空気を吹き込む方法もあります。

自分にとって快適な涼しさや寝心地が得られるように、いろいろと工夫や検証をしてみてください。

空調付き寝袋の使用にはモバイルバッテリーが必要です。ほとんどすべての商品で別売ですので、容量の大きいものを用意することをおすすめします。

また、空調付き寝袋は夏の使用が基本であることや、膨らませることを前提としているのもあって、クッション性などはあまり考慮されていません。寝心地をより良好にしたい場合は、別途マットなども購入するといいでしょう。

うんざりするような熱帯夜になることも多い近年の夏です。空調付き寝袋はまだ登場して間もないアイテムですが、夏キャンプや車中泊には強い味方となることは間違いありません。夏のアウトドアが多い方は、ぜひ購入を検討してみてください。