シャープ 電子レンジ・オーブンレンジ RE-T2-W5 [50Hz専用(東日本)]

例えば、「お弁当のおかずがあと一品足りない!」

「もう一品、欲しいな~」「どうしよう?!」

そんな時、真っ先に思い浮かぶのは「冷凍食品」ではないでしょうか。

しかし、その冷凍食品には、適性の「ワット数」が設定されていたりするんです。

現在では「自然解凍」を謳うものも出てきてはいますが、その場で食卓に並べたい時には、指定のワット数で〇分という適性値が決まっています。

RE-T2-W5は、ワット数から設定することができ、「600Wで8分」の場合「600W➡8分➡あたため」といった、冷凍食品の指定の順番通りの操作ができるため、ワット数の設定し直しや、操作が複雑になるストレスがないのが特徴です。

電子レンジを使っていたら、急にブレーカーが落ちて真っ暗になった経験を持つ方は多いと思います。

ご家庭のブレーカーが落ちる原因は、「消費電力の大きいもの」の同時使用か、連続使用が一般的です。

その代表のひとつが、「電子レンジ」です。

実は、電子レンジのW数は「庫内のものを温めるのに必要な消費電力量」であることは知られていても、「電子レンジとしての消費電力量とは異なる」事はあまり知られていません。

どういう事かと言いますと、温めるために庫内で回転する「ターンテーブル」や、温め中に庫内を照らす「ライト」など、温めに直接関係しないものの消費電力量が加算される、即ち、電子レンジ全体の「総消費電力量」は設定可能な最大W数より大きい、ということです。

しかし、700WのキャパシティがあるRE-T2-W5は、お弁当などの普通のあたためものなら、1分弱でだいたい温めあがります。

これで時短はもちろん、ブレーカー上がりの対策にもなるんですね。

このRE-T2-W5は、先ずW数を選択して、時間を設定することであたため調理する「単機能レンジ」です。

それが故に操作がシンプルで、「あたためスタートボタン」がありません。

引き換えに、視覚的に優れたタイマーを有しています。

それが、「光るデカタイマー」です。

ダイヤルを回していくと、タイマー表示が光っていき、加熱する時間が一目で分かるようになっていて、指定する時間の所で暫く固定するとあたためが開始されます。

「あたためスタートボタン」に慣れてしまっている方は、「慣れ」が必要かもしれませんね。

2ℓのペットボトルを10本、2列に並べてみてください。これが、RE-T2-W5の庫内有効容量です。

サイズ的には、幅300㎜×奥行き335㎜×高さ200㎜となっています。

かなり広いですよね。

ターンテーブルがあることを踏まえても、充分以上の広さではないでしょうか。

これだけの広さなら、少々大き目のものの出し入れもスムースになるだけではなく、庫内のお手入れの時も、楽に手が入って掃除がはかどります。

加えて、外形寸法が、幅460㎜×奥行き360㎜×高さ275㎜。

差し引くと、幅160㎜×奥行き25㎜×高さ75㎜の「差」になります。

この寸法の中に基盤や配線、ターンテーブルのモーター、稼働ユニットが収まっているわけですから、広い庫内の割にはコンパクトに仕上がっていると言えるのではないでしょうか。

プロ、アマチュア問わず、料理が得意な方の必須アイテムのひとつが、「キッチンタイマー」ではないでしょうか。

実は、このRE-T2-W5には「キッチンタイマー機能」がついているんです。

シンプルを売りにしている単機能レンジらしからぬ、気配りの効いた機能ですよね。

操作も簡単で、W数のダイヤルを「キッチンタイマー」に合わせ、あとは10分以下で時間を設定するだけ。

もちろん、加熱はしません。

前述したように「スタートボタン」が存在しないので、スタートのタイミングには「慣れ」が必要です。

単機能レンジとしてはそこそこの大きさのRE-T2-W5ですが、「作動音が気になる」という声が多く挙がっていました。

これは、コンパクト且つ広い庫内を確保するために、各装置をギリギリまで詰めた事により「遮音性」が犠牲になったのではないか、と推察します。

その一方、「たいして気にならない」とする方もおられました。

気になる方は、家電量販店などで実際に作動音を確かめてみる事をおすすめします。

最近の電子レンジは、必ずと言っていい程「あたためスタートボタン」があります。

それに慣れ過ぎてしまった方は、自分のタイミングであたためをスタートさせることができずに、ちょっとした「ストレス」になってしまっている方が多くみられました。

RE-T2-W5は、ダイヤルを所定の時間に合わせて、点灯から点滅になることであたためがスタートします。

この方式に慣れるには、それなりの時間が必要になるのかもしれません。

「横開きドア」が悪い、と言っているわけではなく、このサイズの電子レンジは「縦開きドア」の方が勝手が良い、という意見が見受けられました。

これは「空間認識」的に難があることを無意識に感じての事だと思います。

家や建物の中で、人の通り道の事を「動線」といいます。

この動線が阻害されることなく目的地まで到達できるレイアウトが、空間認識的に優れているとされています。

では、リビングからキッチンに入り、電子レンジまでの動線をイメージしてみてください。

もし、電子レンジのドアが横開きで開いた状態の時、動線はスムースでしょうか?

そこそこの大きさのレンジですから、ドアもそれなりの開閉スペースをとるが故に、動線にも影響が出やすいと思われます。

サイズを調べるように、「レイアウト」も考えに入れて損はないでしょう。

このRE-T2-W5は、今時珍しい50hz(東日本)専用の電子レンジです。

今の家電製品の殆どは、50~60hzどちらも使えるようになっています。

そのため、「今はhz関係なく使える」という思い込みが、ほとんどの人にあるのではないでしょうか。

やはり、広い庫内とコンパクト設計のため、hz変換機を省かざるを得なかったんでしょう。

静岡県にある「富士川」を境に、東側(東京発電所)がドイツ製の発電機、西側(大阪発電所)がアメリカ製の発電機を導入。

これまで周波数の統一を試みた経緯があったようですが、どれもうまくいかず、結局は現状維持となっているようです。

西側(60hz)用にRE-T2-W6があります。

なにより、操作が簡単なのが良い!　という声が多く挙がっていました。

簡単操作で無駄のないところが好感を得たようです。

シンプルを追求した単機能レンジならではの利点ですね。

操作がダイヤル式で、昔のシステムを採用していることから、高齢の親御さんに贈られたという親孝行なレビューもあり、年配の方にも優しいレンジであることがわかります。

RE-T2-W5がシンプルを追求したレンジということは、おわかり頂けたかと思います。

シンプルを追求したために不利な点も出ましたが、利点だって勿論あるんです。

それは、「コストパフォーマンスが高い」こと。

電子レンジ本来の機能である「あたため」を軸に、凝った機能を極限まで削って仕上げられたこのレンジは、コンパクトで大容量庫内を実現しただけでなく、価格も抑えられています。

ただ「安い電子レンジ」を造るのでなく、消費者のニーズに寄り添ったコンセプトで製造されていることが伺い知れます。

RE-T2-W5は、インバーター(hz交換機)まで犠牲にして広い庫内を確保しました。

その主だった目的は、「複数の食品や大型の料理をあたためる事を可能にする」ことにありましたが、その広さ故に「お手入れが楽」である喜ばしい副産物も、使用者の方のレビューで明らかになっています。

広ければ、手が楽に入りますからね。

メンテナンスが楽にできるということは、「末永く使える」ことに繋がっていくのかもしれませんね。

シンプル設計の「当たり前」なことが、意外にも高評価として挙がっていました。

それは、「買って帰って、説明書を見なくてもすぐ使える」というものです。

あたために特化したRE-T2-W5は、操作がワンパターンに凝縮されており、電源コードをコンセントに差し込むとすぐに使えるようになります。

そして、使用者が「どうやってあたためるのか」を理解するのに長い時間を要しないのが「即戦力」となる所以です。

そのため、「お年寄りに優しい設計」とのレビューもありました。

これはRE-T2-W5の後続機で、REシリーズの現行型(2019年現在)の機種になります。

表立った変更点、追加装備はありません。

前作で好評だったW数ダイヤル、光るデカタイマー、キッチンタイマーなど、シンプル操作のコンセプトを全て継承しています。

強いて言えば、外観デザインが微妙に変わっているそうです。

それだけ、RE-T2-W5の完成度が高かったと言えますね。

一切の無駄を省き、使用者のニーズにメーカーが完全に寄り添った「レアケース」ではないかと思います。

造り手としてはもっと拘りたい部分もあったでしょうが、ここまでシンプルを徹底したものを世に送り出し、一定の支持を得ているのは珍しいとみる事が出来るのではないでしょうか。

お値段が少し変わっているのは、メーカーの拘り我慢料かな? なんて思えてしまいますが…考えすぎですね。

RE-T2-W5の上位機種にして、単機能レンジ最上級モデルです。(2019年現在)

一番の違いは、「液晶パネル」がついていること。

これにより、機能や調理の幅が広がりそうですが、ここでもシャープは使用者のために拘りを封印しています。

液晶パネルは、残り時間表示等の「カウント用ディスプレイ」としていて、RE-T2-W5やRE-T3-W5ではわかりにくかった「残り時間を見える化」したもの。

そして、新装備「絶対湿度センサー」を搭載することで、ワンタッチで食べごろの温度まで自動的に温めてくれます。

また、この装備により、使用者の念願だった「あたためスタートボタン」が採用されています。

ここで特筆すべきは、「選べるW数」や「ハイパワー加熱」といった、下位モデルであるRE-T2-W5の機能が受け継がれている、ということです。

それだけユーザーニーズにマッチした機能であったことが伺えますね。

このモデルはRE-T2-W5の初期型モデルで、絶版のため新品は販売されておらず、現在は中古品が流通しているのみとなっています。

W数ダイヤルが「あたため/解凍」の切り替えスイッチになっているので、W数の切り替えは出来ず、700W固定になる事、外形の奥行きが1cm大きい事、若干のデザインに違いがある事が主だった相違点です。

あたためと解凍のみ、といった完全割り切りのスタイルで、RE-T2-W5の礎を築いたモデルです。

非常にシンプルなシステムで、１人暮らしの方から、社員寮や休憩所などの共有備品としてもフィットするでしょう。

しかも、そのシンプルさ故に「耐久性」も高かったことがレビューから伺えますが、その一方で背面から火花が出た事例も挙がっています。

レアケースではあるかと思いますが、適正使用をしたうえでの「耐久性」なので、無理な使い方や手入れ不実行などは、どんな物にも言えるのですが、やめた方がよさそうです。

「単機能レンジ」というカテゴリーは、シンプルさに的を絞ったもので、「食品をあたためる」という目的がまず明白です。

とはいえ、「あたためられれば良い」わけでは決してなく、便利な機能や拘りのシステムを排除した分、あたためることに特化する必要があるので、メーカーの技術とマーケティングリサーチ(使用者のニーズの調査や、ライバル各社との差別化)が問われるため、シンプルレンジと侮ってはいけません。

このRE-T2-W5は、操作こそ多少の「慣れ」を要する部分もありますが、使用者のニーズにマッチしている「優等生レンジ」と言えると思います。

なので、文字列が見え難く複雑な操作が苦手なご年配の方や、一人暮らしを始めるかたには、特におすすめできる電子レンジです。

多機能レンジは確かに魅力的ですが、今一度、元々の「本質」を考えてみるのもアリなのかもしれませんね。