電子レンジで金属を加熱しても大丈夫か解説|電子レンジで使える金属はある?

電子レンジに金属を入れてしまったため火花が出てしまい、焦った経験をしたことはありませんか?これくらいなら大丈夫と思っていても、いずれ火災や爆発が起きる可能性も十分にあります。電子レンジの仕組みを理解し金属との関係を知ることで、安全性を高めましょう。

2022/05/31 更新

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電子レンジにアルミホイルや金属皿、金属ボールなどの金属を入れて加熱すると、火花が散って危ないと知っている方は多いですよね。ただ、なぜ火花が散るのかという認識まで持っている方は少ないです。認識なく金属を入れてしまったため火花が散り、最悪の場合は電子レンジが壊れることもあります。

 

また、食品をアルミホイルで包み電子レンジで加熱する調理法も。しかし、火花が原因で電子レンジが故障、場合によっては発煙や発火をも招いてしまうため、使用する前に正しい知識を備えておくことが大切です。

 

「このくらいなら大丈夫だろう」と自己判断せず、電子レンジの仕組みをしっかりと理解し火花が出る原因を確認しておくことでより安全に使用できます。万が一の時の対処法や、金属以外で電子レンジに入れると危険な容器・食品についても詳しくご紹介します。

電子レンジに金属を入れスイッチを押したら、火花が出て焦った経験をした方も多いのではないでしょうか?かなり危険なようにも思えますが、なぜ火花が散るのかを解説します。

 

電子レンジは、食品の中にある水分子に周波数の高いマイクロ波(電磁波)を当て振動を起こすことで、エネルギーが熱に変換され加熱するという仕組みです。食器が温まらないのは、水分子を含んでいないことが理由です。

 

ところがこのマイクロ波は、水分子だけでなく電子も刺激する性質があります。電子は目に見えませんが、自由に動ける電子が金属の表面には多く存在しています。マイクロ波を浴びた電子は動きが活発になり、空中に飛び出してしまうこともあります。

 

飛び出した電子が電子レンジ内の壁やドアにぶつかり、放電が起きます。その結果、外からでも火花が散っている現象を確認できるのです。

電子レンジにアルミホイルを入れ、バチッと火花が散る音を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?アルミ素材が使われた容器などを入れると火花が散りやすく、爆発してしまう可能性もあります。

 

金属を薄く延ばしたアルミホイルは、尖った部分にマイクロ波で刺激された電子が一気に集中し放電します。そのため電子の激しい動きに耐え切ることができず、加熱のペースが速いため発火しやすいのです。 

 

また、アルミホイルが電子レンジ内で溶けてしまった場合、有毒性はあるのかも気になるところです。原料のアルミニウムは600℃の熱で溶け出しますが、電子レンジは200℃を超えることはまずないので、人体への影響はないと言えます。   

電子レンジに入れると火花が出やすいアルミホイルですが、茶わん蒸しなどの調理ではアルミホイルをかぶせて電子レンジで温める、という方法が紹介されていることがあります。場合によってはアルミホイルが使用できるようです。

 

  1. 解凍機能を使えばOK
  2. オーブン機能なら使える場合もある
  3. 形状や置き方次第では火花が出ない

通常の「あたため」では高出力で素早く温めますが、解凍機能は出力が弱く時間をかけてじっくりと加熱するため、一部をアルミホイルで覆ったような状態でもそのまま使用が可能です。

 

食品の一部をアルミホイルで巻いたり覆ったりして解凍機能を使うと、熱を逃すことなく食品の変色・煮え過ぎなどを防ぐ効果があります。一部分だけにアルミホイルを使うため、スパークしてしまう心配もありません。

電子レンジにはオーブン機能に切り替え可能なタイプがあります。オーブン機能を使った加熱は通常のマイクロ波を出す電子レンジとは違い、赤外線を使用します。赤外線は外側から食材の中心へと熱が伝わり焦げ目もできるので、火で焼いた状態に近いのが特徴です。

 

マイクロ波のように電子が激しく動き回ることがないので、オーブン機能であればアルミホイルが使えます。ただし、さまざまな機種があるので、説明書を必ず確認してくださいね。

アルミホイルは電子レンジで絶対使えないかというと、そうとも言い切れません。形状や置き方によっては火花が出ない場合もあります。

 

例えば、茶わん蒸しのフタ代わりにアルミホイルを上に乗せて温めた場合です。アルミホイルが壁や天井、底などに触れておらず電子レンジ内で浮いている状態だと加熱のペースが緩く、金属に存在する電子が放電しづらくなります。

 

しかし、フタ代わりに使用するような場合でも、アルミホイルをクシャクシャに丸めて広げた状態であれば、発火する可能性もあります。

電子レンジは、ステンレス・スプーン・金属ボウルなどの金属の加熱には使えません。中には日常的に電子レンジで温めてしまいがちだけれど、実は金属が含まれていて使用すると危険というものも多くあります。カップ麺の蓋や冷凍食品の包装にも金属が含まれているため、レンジでの加熱はNGです。

 

また、缶詰や金属製のボウルも電子レンジでの加熱は控えましょう。電子レンジで使える金属はないため、金属が含まれているものを誤って使用しないように、事前に成分を確認することが大切です。特に、突起が多い物質を加熱する際には火花が飛びやすくなり事故につながる恐れもあるので注意しましょう。

電子レンジに金属を入れてはいけないのに、電子レンジの内側部分の金属はなぜ平気なのか、疑問に思う方もいると思います。

 

マイクロ波が金属中の電子に当たった場合は電子が激しく動きますが、分厚く平な電子レンジの壁に当たってもマイクロ波はただ跳ね返るだけなので、放電して火花が散ることはありません。

 

また、扉の内側には、無数の小さな穴が空いた金属製の網が設置されています。この穴はマイクロ波の周波数に対しては大きすぎるため跳ね返り、扉越しに熱を外に出すこともありません。

電子レンジに対応していない金属や容器を誤って温めてしまい、発煙・発火してしまった時の対処法を知っておくことも大事です。煙や臭いが出てしまった場合や、万が一炎が上がってしまった場合でも落ち着いた行動を心掛けましょう。

もしも電子レンジ内から煙が出てきてしまった場合、「とりけし」ボタンを押して運転を速やかに中止し、電源プラグを抜きます。また電子レンジの近くに燃えやすそうなものがあったら、すぐに遠いところへ移動させましょう。

 

煙が出て電子レンジ本体も燃え始め、水や消火器を使ってもすぐに炎が消えないようであれば、慌てずに119番の消防署へ連絡しましょう。

発生した煙を吸い込むと有害となってしまうため、できるだけ煙を吸わないようにしながら換気扇を回し、窓を開けて十分な換気を行いましょう。

 

注意しなければならないのが、電子レンジの扉を慌てて開けないということです。電子レンジ内に酸素が入ると炎の勢いがさらに強くなり、煙も増してしまい危険性が高くなります。被害を最小限に抑えるために、冷静に落ち着いて行動しましょう。

電子レンジに金属を入れていなくても火花が出てしまうケースがあります。知らずに使い続けていると危険なので、しっかりと覚えておきましょう。

ニンジン・ジャガイモ・ごぼうなどの根菜類や、ミックスベジタブルなどの冷凍食品といった、水分量が極端に少ない食品は、加熱しすぎないように注意しましょう。これらは短時間加熱しただけでも水分が蒸発したような状態になり、加熱が進むと発火する恐れがあります。

 

次に、油を多く含んでいる食品や高温状態になりやすいものです。天ぷらなどの揚げ物料理や、肉まんなどを加熱し過ぎると中身が爆発して発火・発煙する可能性があります。発火を防止するには加熱時間を短くし、長時間行わないことが重要です。

電子レンジ内に食べ物の汚れや食品の一部が残っていると、マイクロ波がそこに集中し炭化を引き起こし、発火するケースがあります。

 

炭は電波を吸収しやすい性質があり、マイクロ波が集中するとスパークして発火・発煙する可能性があります。電子レンジ内は定期的に掃除を行い、こびり付いた汚れは食器用中性洗剤を含んだ布巾で水拭きするなどしておきましょう。

金属以外にも、電子レンジで加熱すると危険なものがいくつかあります。入れてはいけない容器や食品を温めて故障したり、思わぬ事故を招く危険性があるため注意が必要です。

さまざまな素材が使われている食器や容器ですが、電子レンジで使用できるものは限られています。容器が割れたり変形して、火災につながる可能性もあります。

  • 木製品(お椀など)
  • 竹製品(かご・ざるなど)
  • 漆器製品(お椀など)

 

食品中の水分を刺激して加熱する電子レンジですが、これらの製品は素材自体に水分を含んでいるため、容器の一部が変形したり焦げてしまう危険性があります。

ガラスは製品によって耐熱温度が異なります。それぞれの耐熱温度を把握することは困難ですが、ガラス製品には「電子レンジ使用可」などの表示がされているため、そこで判断しましょう。

 

この表示がないものを使用すると穴が開いたり、容器が変形したりすることで実際に事故が起こった報告例も確認されています。

お弁当でおかずを詰めるのに便利なシリコン製カップなどは、製品にもよりますが140℃ほどの耐熱性があれば電子レンジで使用できます。

 

中にはシリコン製は全てオーブンでも使用できると思っている方もいますが、これは製品によって異なります。パッケージの表示を見て確認しておきましょう。

原材料が水分を含んだ土である上に吸水性を持っている陶器は、電子レンジで使用するとヒビが入り割れてしまう可能性があります。数回程度は大丈夫だったとしてもそのたびに強度が弱くなり、突然割れてしまうこともあります。

 

また冷蔵庫で冷やしていた陶器を温めたり、空焚きすることも控えましょう。

ティッシュは200℃くらいまで燃えないなど、紙は意外にも火に強い特徴がありますが、表面にコーティングされているポリエチレンのフィルムが問題となります。

 

ポリエチレンには耐水性があり、110℃前後の加熱で溶け出してしまいます。油を含んだ食品などを電子レンジで加熱すると110℃を超えてしまうため、使用不可となっています。

特殊な形の容器を加熱する際にも注意が必要です。特に、ポットや急須などの注ぎ口が細い容器を電子レンジで加熱すると、注ぎ口の細い部分が集中的に加熱されてしまいます。

 

すると、集中的に加熱されることで突沸を起こして、火傷する危険性も出てきます。飲み物を温めたい場合には、容器ごと温めないように注意しましょう。

食品は何でも電子レンジで加熱できると思っている方もいますが、食品の中にも発火や破裂を招いてしまうものが存在するので、注意が必要です。

 

  1. 殻や被膜があるもの
  2. 粘り気のある液体
  3. イモ類
  4. 厚めの大きな肉
  5. 乾物

卵を電子レンジで加熱してはいけないことはよく知られていますが、トマト・ウインナー・明太子など薄皮に覆われた食品を加熱した場合も、破裂する可能性があり危険です。

 

これらを温めたい時には、卵は耐熱容器に中身を出しほぐしたのちに温めます。トマトやウインナーは小分けにするか穴を開けておけば、蒸気の逃げ場ができ破裂することはありません。

カレールーやパスタソースなど粘度の高い液体を一気に温めると、瞬間的な沸騰(突沸)を起こし電子レンジ内に飛び散る可能性があります。

 

電子レンジで加熱したい時には、加熱時間を抑えて温め過ぎないようにし、またラップをかぶせておけば周りに飛び散ることを回避できます。

イモ類には水分があまり含まれていないため、電子レンジで加熱すると干からびてしまったり発火する危険があります。温める時には少量の水とともに耐熱容器へ入れ、一緒に加熱することで発火のリスクを減らし、また美味しく仕上げることができます。

ほとんどの肉類は電子レンジで温めることができますが、鳥のもも肉や豚の角煮などの大きくて厚めの肉は、電子レンジには不向きです。こういった肉は表面の加熱が進みやすく中身の圧力が急激に上がってしまうため、破裂する可能性があります。

電子レンジで温めるのは「水分を含んだ食べ物」が前提です。そのためドライフルーツなどの乾物は異常加熱を発生させる恐れがあります。特に乾物とぶどうが合わさったレーズンを電子レンジで温めると、発煙してしまうリスクがあります。

普段何気なく電子レンジを使用している中で、実は故障や事故に繋がりかねないことをしているかもしれません。見落としがちな注意点をご紹介するので、改めて確認してみてください。

お弁当用のアルミカップを利用する方は多いと思いますが、電子レンジでお弁当をそのまま温めると火花が出る危険性があります。温めたい時にはシリコン製など、電子レンジで使える素材のものに移し替えましょう。

 

さらに、カップの飲み口部分や底など一部がステンレス製のものや、金の模様が入った陶磁器なども電子レンジを利用するのは危険です。少し温めるだけだからと思っても、実際に使用すると商品が変形してしまい事故に繋がる可能性もあります。ホーローも金属製品なので、電子レンジでの加熱は控えましょう。

 

また、オーブンレンジの場合には、付属品で角皿が付いています。しかし、この角皿は金属製でオーブンレンジ専用です。レンジ加熱の際にうっかり加熱してしまうと、火花が出て角皿を傷めてしまうため注意が必要です。

オーブン機能や置き方によっては電子レンジで使用できるアルミホイルですが、その場合でも注意が必要です。アルミホイルが電子レンジ内の壁にくっついているか壁に近い状態になっていると、火花が散りやすく故障の原因も招いてしまいます。

 

また、アルミホイルの端がヒラヒラと動くような状態になっていたり、アルミホイルにシワが寄っていて尖った箇所ができている場合も同様です。適正な位置と量で使用することが重要です。

電子レンジに金属をいれてはいけない理由は、マイクロ波が電子を刺激し発火することで、故障や火災につながるからです。少しくらいなら温めても大丈夫と思っていると思わぬ事故につながってしまうので、安全を考えるのなら金属を入れることは避けましょう。