オーブンレンジとオーブントースターの違い｜電子レンジとの違いや電気代も

食品を温める家電はたくさんありますね。その中の1つがオーブンレンジです。オーブンレンジはオーブントースターと何が違うのか、違いがわかりにくいのでどちらを買おうかと迷っている人も多いです。

オーブンレンジとオーブントースターの違いですが、備えている調理機能の数が違います。オーブンレンジが備える機能は3つで、じっくり火を通す調理が得意です。オーブントースターの調理機能は1つだけですが、表面を香ばしく焼き上げる力はオーブンレンジではとても敵いません。

調理家電は備える機能によって、調理方法の得意不得意がずいぶん異なります。この記事ではオーブンレンジとオーブントースターそれぞれの特徴を掘り下げて解説しますので、購入に迷った時の参考にしてくださいね。

オーブントースターとオーブンレンジの違いはどんなものがあるのか、よく理解しましょう。違いを理解すると、我が家にはどちらが適しているか判断しやすくなります。

オーブンレンジの機能はレンジ機能・オーブン機能・グリル機能の3つに分類できます。オーブンレンジは熱源を2つ搭載しオーブン・グリル機能の時はヒーター、レンジ機能の時はマイクロ波と使い分けています。

電子レンジとオーブンレンジは搭載されている機能が異なります。単に電子レンジの場合は、食品の温め機能に特化したシンプルな単機能レンジを指す場合がほとんどです。

一方、オーブンレンジは電子レンジにオーブンやグリル機能を付け加えたものを指します。機能が多い分、オーブンレンジのほうが調理の幅は広がります。

オーブンレンジは1台3役こなす上、大きい食材やまとまった量の食材を一度に調理できるのがメリットです。しかしオーブンレンジにも当然デメリットがあります。オーブンレンジのメリット、デメリットは以下の通りです。

【メリット】

• 一度に調理できる量が多い
• 複数の調理家電を買う必要がない
• 多様な調理法に対応する

【デメリット】

• 表面をパリッと焼き上げるのは苦手
• トーストを焼くのに10分ぐらいかかる商品もある
• 両面焼きできない場合が多い
• 広い設置場所が必要
• 加熱方法の異なるメニューを一緒に調理できない
• どうしても高額になる

オーブンレンジは焼くより、温める・じっくり火を通す方が得意な調理家電です。

オーブントースターは焼くのに特化して開発された調理器具です。サイズも随分コンパクトで、設置場所に困りません。また容器を工夫すると「煮炊き」・「蒸し」も可能です。

オーブントースターの加熱手段はヒーターのみで、食品の表面をパリッとさせる・焼き目を付けるのが得意です。よりよく焼くために、便利な機能を搭載した商品もたくさん出回っています。

• タイマー機能
• 温度調節機能
• 焼き目調節機能
• スチーム機能

また、スチーム機能付きのオーブントースターでパンを焼くと、表面は香ばしく内側はふんわりとしたトーストに仕上がります。

オーブントースターはどうしても、オーブンレンジより低スペックになります。しかしオーブントースターだからこそできるものもあります。メリット・デメリットを挙げると、以下のようになります。

【メリット】

• コンパクトで置き場所に困らない
• 食材を途中でひっくり返す手間がない
• 庫内が早く高温に達する
• どの商品も低価格である

【デメリット】

• 一度にたくさん調理できない
• 厚みのある食品は適さない
• 生地（パン生地など）を焼く・発酵させるはできない
• 電子レンジの役目は果たせない　
• 油やタレが付いた食品の調理には向かない

落ちた油等がヒーターに当たると、ヒーターが痛みます。オーブントースターで油やタレが付いた食品を調理する場合は、グリルトレイを一緒に使ってください。

結論から言うとオーブンレンジは肉料理やケーキをよく作る人に適します。オーブントースターがおすすめなのは、トーストを焼くのが主な目的の人です。それぞれの使い分け方を掘り下げて解説します。

オーブンレンジは肉料理やケーキを焼くのに適します。分厚い食材でも芯まで火が通るのがいいところです。一度にたくさん調理できるので、家族やお客さんが多い家庭では重宝します。

しかしオーブンレンジのグリル機能では、あまり焼き目が付きません。グラタンなどしっかりした焼き目を付けたいメニューはオーブンレンジで火を通した後、オーブントースター等に移して焼き目だけつけるのがおすすめです。

オーブントースターは短時間で食品の表面をパリッと焼くのが得意です。その火力はケーキや焼き菓子を焼けるぐらいに高く、トーストならオーブンレンジよりオーブントースターの方がずっとおいしく焼き上がります。

またアルミホイルやアルミ容器を使うと、蒸し料理や煮炊きも可能です。余熱を利用すると冷凍食品を解凍できます。一度にたくさんの調理はできませんが、逆に言うと少人数や一人暮らしの世帯には使いやすい調理家電です。

オーブンレンジがあれば他の調理家電は不要になるわけではありません。確かに調理機能は3つ搭載していますが、たとえば1台のオーブンレンジでトーストとホットミルクの調理を一緒にするのは不可能です。

複数のメニューを作る場合は、2台の調理家電で同時進行した方が早く食事にありつけます。家事時間時短のためにも調理家電は、得意分野の違うもので複数用意するのがおすすめです。

また調理家電は、突然故障する可能性がある場合も考えなければなりません。もしオーブンレンジ1台ですべてをまかなっていて、ある日突然使えなくなったら、たちまち困ります。

オーブンレンジを買う際は、センサーと搭載機能について重点的にチェックしましょう。また庫内・本体のお手入れのしやすさも大切です。

オーブンレンジはセンサーを搭載しており、その方式は3種類です。センサーは食品を適切に加熱するために働きます。それぞれのセンサーの働きについては以下の表をご覧ください。

オーブン機能をよく使う人は温度センサー付きの商品を、逆にオーブン機能はあまり使わない人は赤外線センサー付きの商品を選ぶのがおすすめです。

オーブンレンジは便利な機能をたくさん搭載しているのが特徴です。必要な機能を備えたものを買いましょう。特に以下のような機能を備えた商品はおすすめです。

• オートメニュー
• ノンフライ機能
• 2段調理機能
• 発酵機能

また脱臭機能・自動お手入れ機能が搭載されていると、メンテナンスが簡単になります。脱臭機能は庫内に残った臭いの素を高熱で焼き切る機能で、自動お手入れ機は庫内の汚れを蒸気で浮き上がらせる機能です。

オーブンレンジを購入する際は、テーブルの種類もチェックしておくのがおすすめです。テーブルには、ターンテーブルとフラットテーブルが存在しています。なお、それぞれ特徴が異なり、以下のとおりです。

【フラットテーブルの特徴】

• 庫内に皿がないため、大きな皿を入れられるのがメリット
• お手入れが簡単
• 上位機種のオーブンレンジに多いため、値段はやや高い傾向あり

【ターンテーブルの特徴】

• 低コストで製造しているため、低価格帯の機種が多い
• お皿が割れると買い替えを用意する必要あり

最新のフラットテーブルタイプのオーブンレンジはセンサーの性能が高いため、ほとんどムラなく加熱ができます。また、フラットテーブルの値段は高い傾向がありますが「性能がいい＝値段が高い」ではないので、用途を考えて選びましょう。

オーブントースターで最も大切なのは、火力・温度調節機能の有無です。便利機能については欲しい機能を備えた商品を選びましょう。お手入れについては、本体底面のパンくずトレイの扱いやすさを確認してください。

火力・温度調節機能があるオーブントースターは、多様なメニューの調理に活躍します。どちらも本体のダイヤルを回して調節しますが、微調節が利くので好みの焼き加減、焼き色に仕上げられるのがいいところです。

火力・温度調節の設定段階は、できる限り細かいものを選びましょう。

オーブントースターにも、オーブンレンジと同じような便利な機能を搭載している商品があります。どうしても高額になりますが、調理にあまり時間を割けない人は以下のような機能がある商品を選びましょう。

• 温めなおし機能
• マイコン機能
• クッキー、餅など食材別のコースメニュー（自動調理機能）

マイコン機能とは、焼き色の自動調節機能です。またより短時間でムラなく加熱したい人には、遠赤外線ヒーターを搭載した商品をおすすめします。

これから解説する2項目は、オーブンレンジ・オーブントースターのどちらを買う時も確認しなければならない重要な項目です。しっかり頭に入れておきましょう。

せっかくいい調理家電を買っても、設置スペースに収まらなければ意味がありません。設置場所は購入前に決め、どのぐらいの広さがあるかを測っておきましょう。

オーブンレンジは壁にピッタリ沿わせられると謳っている商品でなければ、壁から離すべき距離も考慮する必要があります。オーブントースターは、木製の家具など燃えやすいものから十分な距離を取ってください。

スチーム機能は、近年非常に注目されている機能です。オーブンレンジ・オーブントースターともにこの機能を備えた商品があります。食品をおいしく焼き上げるだけでなく、調理のレパートリーも広がるのがいいところです。

特にオーブンレンジで固いパン（バケット等）を手作りするにはスチーム機能が欠かせません。蒸し料理の場合は食材が乾燥しすぎず、きれいに仕上がります。

ノンフライ調理のためなら、過熱水蒸気（100℃以上の水蒸気）を使う商品がおすすめです。普通のスチーム機能より食材の油と塩分をしっかり落とすので、さらにヘルシーになります。

調理家電はその特徴を把握して組み合わせて使った方が調理時間が短くなり、料理もおいしく仕上がります。おすすめの組み合わせは以下の通りです。

• オーブンレンジ＋オーブントースター
• オーブントースター＋電子レンジ
• グリル+電子レンジ　

多くの人が実践しているのは、オーブントースターと電子レンジの組み合わせです。調理家電は温めるのが得意なものと、焼くのが得意なものを組み合わせるのがおすすめです。

オーブンレンジとオーブンレンジが両方あれば便利ですが、片方しか持っていなかったり、置き場所がなくてどちらかしか買えなかったりする方も多いです。そこで、オーブンレンジ・オーブントースターを代用する方法について解説します。

オーブンレンジとオーブントースターは熱の伝わり方が異なります。オーブンレンジをオーブントースターの代用として使う場合は、温度に注意しましょう。オーブンレンジでトーストを焼く場合は、250℃で余熱して2～3分焼いてください。

ほかの料理も250℃くらいを基準にして、温度や時間を調節しながら使うのがおすすめです。トーストを焼く機会が多い場合は、トースト機能を持ったオーブンレンジを選びましょう。

ちょっとしたオーブン料理であれば、オーブントースターで代用するのは可能です。特にグラタンなど表面をカリッとさせたい場合におすすめです。しかし、トースターは火の当たりが強いため、中心部分が温まる前に表面だけ焼けてしまう場合があります。

オーブン料理をオーブントースターで代用する場合は、あらかじめ食材に火を通しておく・表面は焦げないようにしっかり見ておくのが重要です。焼き加減に気をつけて代用してください。

トースト機能がついているものに限りオーブンレンジでもトーストを焼けます。基本的な焼き方は、焼き網の上にのせるかグリル皿にのせる方法です。グリル皿の場合、皿の上にアルミホイルをのせておくと片づけが楽になります。

焼き時間に5～10分かかるのでトースターより多少長くなってしまいますが、オーブンレンジ1台で済むところはキッチンも広く使えて嬉しいですよね。またパンの両面に焦げ目をつけるには途中でひっくり返す必要がありますが、なかにはひっくり返さなくても両面焼きできる機種もあるので気になる方はチェックしてみましょう。

新しいトースターやオーブンを購入したら、早速何か作ってみましょう。ここでは自宅で、料理初心者でも気軽にできるレシピを紹介します。

オーブントースターの扱いに慣れていない場合は、簡単なお菓子などから作り始めるのがおすすめ。ここでは、初心者でも迷わない、シンプルで美味しいクッキーの作り方を紹介します。

【材料】

1. 卵　3個
2. 牛乳　100ミリリットル
3. 小麦粉　200グラム
4. バター　70グラム

【作り方】

1. あらかじめバターをレンジで溶かしておく。
2. 小麦粉、牛乳、卵、溶かしバターを混ぜて一つにする。
3. 型抜きして、180℃に予熱したオーブンで30分程度焼いて完成。

オーブントースターでできる料理に興味がある方は、ちょっと本格的な料理に挑戦してみるのもおすすめ。ここでは、おうちでお手軽にできるあったかいグラタンのレシピを紹介します。野菜もたっぷりで、ヘルシーかつ美味しいグラタンができますよ。

【材料】

1. 豚肉　400グラム
2. 片栗粉　適量
3. オリーブオイル　大さじ2
4. ＊玉ねぎ　大2個
5. ＊にんじん　中1本
6. ＊じゃがいも　小2個
7. ＊ブロッコリー　一房
8. ＊マカロニ　200グラム
9. ＊ベーコン　適量
10. 牛乳　450ミリリットル
11. 生クリーム　100ミリリットル
12. バター　大さじ2
13. ホワイトソース　大さじ3
14. マーガリン　大さじ2
15. チーズ　80グラム　
16. パセリ　適量

【作り方】

1. 豚肉に片栗粉をはたき、オリーブオイルをひいたフライパンで＊の材料と共に飴色になるまで炒める。
2. 1に牛乳、生クリーム、バター、チーズを加え、マーガリンを塗った耐熱皿に盛る。
3. 3をホワイトソースを塗って、200℃で30分程度こんがりと焼く。お好みでパセリをのせて完成。

よく作る料理はその人の食習慣によって変わります。調理家電を選ぶ際は、よく使う機能が何かを考えるのが重要です。また、設置場所や予算に余裕があれば、オールインワンにこだわらずいくつかの調理家電を併用するのも検討してください。