ドッペルギャンガーアウトドア テント D.O.D(ドッペルギャンガーアウトドア) パップ風テント パップフーテント T2-540-TN

パップテントとは軍隊で用いられていた野営スタイルのテントです。このパップテントをもとにして開発されたのがDODから再販されたパップフーテント２（パップ風のテント）です。2人用のテントですが、ソロキャンパーからの人気も高いです。

DODは2008年に創設された大阪に本社を置く比較的新しいキャンプギアブランドです。他のキャンプギアブランドとは一線を画すような製品をラインナップするユニークなブランです。

今回は、そんなDODが作るパップフーテント2の面白さを、実際に使用している人の口コミやレビューを徹底調査し、旧製品とも比較しながら紹介していきます。

パップフーテント２は、2人用テントとタープが一体化したテントで、テントの屋根から前方に大きなタープを展開できます。旧製品よりさらに広いタープスペースとなっています。

テント室内の広さは約310×150cm高さ125/130cmでそれ程広くありませんが、前室代わりに使えるタープスペースで食事したり、チェアでリラックスしたりできます。別途タープを用意する必要はありません。また、旧製品に比べ雨が降り込みにくい構造になりました。

テント生地にはポリエステルと綿の長所を兼ね備えるポリエステル65%・綿35%のポリコットンが使用されています。ポリコットンは火の粉が当たっても穴が空きにくい素材で、火を使うキャンプには最適な素材です。

しかし、燃えないわけではありません。直接炎を当てたり下で焚き火やBBQをしたりすると穴が空くことがあります。また、ポリコットンを使うことで防水性の向上と軽量化も図られています。

パップフーテント2は、軽量化と火の粉による穴あき防止を図るために、テント室内はフロアシートがない特殊フロアレス構造となっています。特殊というのはフロア全体に生地がないわけでなく、寝室部分の端にだけにフロア生地が付いているからです。

そのフロア生地によって、テントの中に入ってくる風を防ぎ、虫が入らないようにしています。寝る時に苦になる方はグランドシートを敷いたりコットで寝たりするなどのアレンジをしましょう。

前の「特殊フロアレス」のところでも説明しましたが、寝室の端についたフロア生地も風や虫を防ぐための構造になっています。

その他にも出入り口を開けた時に全面がメッシュにできたり、出入り口の反対側の下方にメッシュが配置されていたり、風通しを良くしても虫が入らないような作りになっています。暑い夏でも寝室内で心地よく過ごせます。

パップテントにはフライシートがなく、雨は直接テント布地に当たります。パップフーテント２も同じで、最低耐水圧が 350mmで大降りの雨には耐えられず、テント室内が雨漏りする可能性があります。

雨が予想されるときは、防水スプレーやテント撥水剤などを用意しておくのがおすすめです。また、急な雨であれば、テントの上にブルーシートやレジャーシートを被せることで応急対応ができます。因みに旧モデルでは最低耐水圧が1,500mmありました。

軍事用のパップテントと同じ様にテント内のスペースはフロアレス構造になっています。地面が剥き出しで、寝る場合はシュラフに入って地面の上で寝るような構造です。しかし、地面が湿っていると寝心地が悪くなりますので、グランドシートやベッドになるコットの利用がおすすめです。

室内の広さは310×150cmですのでそれに合ったグランドシートを用意するか、少し大きめのものをジャストサイズに切っても使えます。ブランケットもおすすめです。

テント生地が厚手のものが使われていて光を通しにくく、全てを閉じてしまうと日中でもテント内は暗くなってしまいます。特にモスグリーン色は顕著です。

普段は出入り口を開けておいたりメッシュにしたりすればさほど気になりません。特に女性の方が着替えのために全て閉じる場合には、ちょっとした明かりを用意しておくのがおすすめです。

パップテントはタープを張って設営するテントで、ペグが打てない場所には設営できません。そして、パップフーテント2は樹木全体が揺れて風に向かって歩きにくい強風（13.9～17.1m/s）にも耐えられるように作られています。そのために高強度のスチールペグが付属しています。

ところが、このペグが重いというレビューも多く、テントの総重量を重くしている原因の1つです。ベグを交換するなら、強度があり軽いチタン製のペグがおすすめです。軽い風程度であればもう少し軽いペグでも十分に耐えられます。

新タイプのパップフーテント2はAmazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどのネット通販では取扱いがありませんので、旧モデルのパップフーテントのレビューを紹介し、新しいモデルと比較していきます。

ここまでも新モデルと旧モデルを比較しながら説明をしてきましたが、2つの違いをまとめておきます。主な仕様の変更を表で、その他の変更を箇条書きでまとめました。

• キャラクターの「うさぎ」のマークがなくなりDODのロゴだけになった。（無骨さを強調）
• タープが長くなり、加えて横に張り出し雨風に強くなった。
• 黄色のプラスチックの付いたネイルペグからスチールペグになった。
• 上部2か所のベンチレーターがなくなった。

パップフーテント2のサイズは上の表でも示したように約W310×D150×H125/130cmです。設営場所に凹凸があってもしっかりと設営できるように、メインポールの長さが調節できるようになっているために高さ表記が2つになっています。

床面積は約4平方メートルで、完全な長方形でありません。不動産表示で言えば2～2.5畳で、ソロキャンプであれば荷物をテント内に入れても十分な広さです。タープはテントから2.8m程前に出る感じです。

パップフーテント2の生地に使われているポリコットンは断熱性に優れた素材です。その断熱性によって冬はテント内の温まった空気を外に逃しにくく、夏は外の熱がテント内部に伝わりにくくなっています。冬でも夏でも比較的過ごしやすいテントと言えます。

しかし、冬キャンプには十分な寒さ対策が必要です。防寒の服装やシュラフの他にも、湯たんぽやカイロなども安全で便利に使えます。また、地面近くは冷えますので、寝る際にはコットを使うのがおすすめです。

パップフーテント2の設営はそれほど難しくなく、1人でも15分程度で完成します。

1. テントを広げて四隅をペグダウンする。
2. テントの両端の三角部分をペグダウンする。
3. ポールを組み立て、テント内部から両サイドにポールを立てる。
4. 両サイドのポールをロープで外側に引っ張りペグダウンする。
5. タープの両端にポールを立て、タープ端をロープで引っ張りベグダウンする。
6. タープの前方の両端を引っ張りペグダウンする。
7. 残りのテント補強をペグダウンする。

ペグは全てで19本あり、一番大変なのはベグ打ち作業です。女性1人でも簡単に設営できます。

一般的なレジャーに使われるテントと異なる無骨さを持ったパップフーテント2は、ミリタリーアイテムの好きなキャンパーから一般ソロキャンパーまで、さまざまなシーンで人気があります。人気の秘密にはアレンジの自由さがあります。自分なりにアレンジしたパップフーテント2で楽しいキャンプに出かけましょう。