レンズ保護フィルターの正しい付け方を徹底解説｜つけたままでも大丈夫？

レンズフィルターは大切なカメラのレンズを強い衝撃や傷から保護するのに欠かせないアイテムです。どれだけ大切に扱っていても、カメラに強い衝撃が加わってしまうことはあります。思わぬ破損を防ぐために、レンズフィルターの使用は有効です。

しかし「レンズフィルターはつけっぱなしでも大丈夫？」「外れないときはどうしたらいい？」など疑問・不安がある方もいるでしょう。この記事ではレンズフィルターの基本的な付け方・もしものときの対策法・おすすめの商品などを紹介していきます。

また明るい場所でもスローシャッターが切れるNDフィルターの解説や購入する際の注意点も紹介しているので、レンズフィルターのことで悩んでいる方はぜひこの記事を参考にしてください。

レンズフィルターとは、カメラのレンズの手前に装着する薄いレンズです。スマホの液晶を守るための保護フィルムと似たアイテムといえば想像しやすいかと思います。レンズフィルターを付けることで、万が一カメラを落として強い衝撃を与えたときにも、レンズそのものを保護してくれます。

また、レンズフィルターが太陽の光から出る紫外線を吸収するため、紫外線によって生じる乱反射を防ぐ役割もあります。デメリットとして、少しだけ画質が落ちることがありますが、こだわりがそこまで強くない方は気にならないです。

一般的なカメラのレンズには、フィルターが装着できるようにレンズの周りにネジ山が入っており、このネジ山に合わせてレンズフィルターを装着します。しかし、なかにはネジ山のないレンズや、レンズが前に歪曲して突出しているタイプのカメラもあります。

その場合は、レンズフィルターが装着できません。購入前に自身のカメラの構造をしっかりと確認しておきましょう。

レンズの口径は大きいものもあれば小さいものもあり、カメラによって変化します。レンズフィルターはレンズの口径サイズに適したものを装着する必要があるので、自身のカメラの口径を確認しましょう。

レンズの口径サイズを自分で測ると、誤差が生じて正しく装着できない原因になります。レンズに記載されている正確な口径サイズを確認し、レンズフィルターを購入してください。

本体レンズの口径とあわせて、レンズフィルターの口径サイズも確認しましょう。レンズとフィルターのサイズが違う場合には、取り付けることができません。

一般的には37mm～77mmのレンズフィルターが多いですが、カメラの種類やメーカーによってさまざまです。必ず購入前に適合サイズを確認してください。

フィルターをレンズに付ける手順は以下の通りです。

1. レンズとレンズフィルターについているほこりや指紋などの汚れをきれいに拭きます
2. ネジ山に合わせてフィルターを回して付けます

このとき、無理やりレンズフィルターを装着すると、画質が悪くなったり、外れなくなったりするので注意しましょう。また、フィルターの前面にもネジ山があるため、複数枚のフィルターを重ねて装着することも可能です。

ここでは、フィルターを付ける際の注意点を紹介します。

• ガラス面に触れない

ガラス面に触れると、指紋が付いて画質が悪くなる原因になります。レンズフィルターの縁を持って装着しましょう。

• 合わないサイズを装着して斜めにしない

レンズフィルターを装着する際、枠ギリギリのサイズを購入する方もいます。しかし、無理やり装着してフィルターが斜めの状態では、レンズの保護も撮影もうまくできません。

• 過度に締めすぎない

持ち歩いてもフィルターが落ちないように固く締めると、レンズフィルターが外れなくなる恐れがあります。過度に締めすぎないようにしてください。

レンズフィルターを付けるべき理由や付け方などを紹介しました。ここからは、おすすめのレンズフィルターを5つ紹介します。ご自身のカメラの口径に合うレンズフィルターを探してみましょう。

レンズフィルターを付けることで強い衝撃からレンズを保護できますが、冒頭にも説明したとおり、多少なりとも画質が悪くなってしまいます。プロ級の写真を撮影したいという方には、値段は上がりますが、PLフィルターやNDフィルターがおすすめです。以下で詳しく紹介します。

風景を鮮やかに表現したい方におすすめなのが、PLフィルターです。PLフィルターは、偏光膜を用いることで撮影物周辺にある反射光を抑えたり、増やしたりできることが特徴のフィルターです。反射光を抑えることで鮮やかな色表現が可能になり、青空や水面など被写体本来の色を撮影できます。おすすめのフィルターを1つ紹介します。

写真表現の幅を広げたい方におすすめなのが、NDフィルターです。NDフィルターは、レンズを通過する光の量を減らすことができます。滑らかさを表現する手法としてスローシャッターでの撮影が有名です。NDフィルターであれば、明るい場所でも減光しスローシャッターが切れるようになり、滑らかな流れを表現できます。おすすめのフィルターを1つ紹介します。

カメラを使用し続けるうちに、フィルターの枠内に砂・塵などの微細なゴミが付着し、それによりフィルターが外れにくくなる場合があります。そのような現象を防ぐために、日頃からまめにレンズ・フィルターを掃除しきれいに保っておきましょう。

普段から掃除をしていても、レンズフィルターが外れなくなってしまうことはあります。その場合は、専用のキットを使えば容易に外せます。以下の記事でより詳しく方法を解説しているので、そちらもあわせてご覧ください。

レンズフィルターをつけっぱなしで保管すると、湿度でフィルターの間にカビが生えないかと不安な方もいるかもしれません。基本的にカビは生えないので付けたままで問題ありませんが、ゴミが溜まりやすくなるので、定期的に掃除をしましょう。

しかし、カメラ自体を長持ちさせるためには、通気性のいい場所や防湿庫で保管することをおすすめします。下記のリンクではフィルターの掃除方法を解説しているので参考にしてください。

レンズフィルターを付けておくと、万が一強い衝撃を与えたとしても、大切なカメラを保護できます。フィルターにこだわれば表現の幅を広げることも可能です。この記事を参考にレンズフィルターの正しい付け方を理解して、きれいに写真を撮りましょう。