定常光ライトのおすすめ8選｜人物撮影用ライト・物撮りに！プロ用は？

スタジオや家で物撮りをするときに光が足りず、うまく写らない場合がありますよね。きれいに撮るなら、照明器具は必須のアイテムです。撮影用ライトにはストロボ・モノブロック・ジェネレーターなどさまざまな種類がありますが、その中で近年注目されているのが定常光ライトです。

定常光ライトは他の照明器具にはない大きなメリットがあります。小型のものを併用すれば、ほかのライトとの組み合わせの幅も広がり、さまざまな光の当て方ができます。しかし、定常光ライトにもさまざまなモデルがあり、初心者の中には、種類の違いや選び方がわからない方も多い製品です。また、定常光ライトがどのようなものか知らない方もいると思います。

そこで本記事では、定常光ライトのメリット・タイプや選び方を詳しく解説します。その他にも、プロ用ライト・人物を上手く撮るための照明・自然光に近い照明なども紹介するので参考にしてください。

定常光ライトはストロボのようにシャッタースピードの同期は必要ありません。ストロボはシャッタースピードの同期に限界があります。そのため、白飛びしたりうまく光らなかったりして、最終的にどのように写るのか把握するのが難しいです。

定常光ライトはシャッタースピードの影響を受けにくいため、最終的な仕上がりが予測できます。ただし、定常光ライトでもシャッタースピードを速めると、光が撮像素子に当たる時間が短くなり画像が暗くなるので、その分の光量が必要です。

定常光ライトは自然光よりも安定して光を当てられるのがメリットです。自然光では雲の動きや天気によって、太陽が隠れて光量が得られないケースもありますが、定常光ライトなら常に一定の光量と色温度を供給し続けられます。

もちろん、屋外の撮影だけでなく屋内の撮影にも適しています。光量や色温度などに安定感があるため、ライティングの初心者でも使いやすいのが嬉しいポイントです。

定常光ライトは被写体に常に光が当たっているため、自然光に近い照明を再現できます。ファインダーやディスプレイを確認しながら撮影でき、ライティングのイメージをしやすいのが魅力です。光る一瞬を切り取って撮影するストロボより手軽でナチュラルなため、失敗するおそれも減ります。

定常光ライトはストロボと異なり、閃光速度は無関係です。常に発光し続けて被写体を照らすため、絞り値を小さくしたり、ISO感度を上げたりする必要はありません。

とくに、定常光ライトは屋内での動画撮影に最適です。定常光ライトなしで撮影した動画に比べると、肌の質感・発色や全体の明るさ・コントラストが大きく優れています。そのため、屋内での動画撮影をメインに行う方におすすめです。

ストロボと定常光ライトの違いを表にまとめました。それぞれの強みを活かして一般用やプロ用など撮影シーンに応じて使い分けることで、スマートに撮影ができます。

動画撮影では安定した光量を長時間維持する必要があります。そのため、定常光ライトが動画撮影に最適です。ストロボは光の供給が一瞬しかないため、動画撮影には向きません。しかし、静止画の撮影はストロボの方が適しています。定常光ライトでも静止画の撮影はできますが、ストロボの方が光が明るくブレに強いです。

蛍光灯タイプの定常光ライトは、1本では光量が小さいですが、専用ソケットに複数の蛍光灯を並列して取り付けることで、光量の小ささをカバーできます。3～6本ほどの蛍光灯と取り付けられるソケットが一般的です。さらに大きな光量が必要なケースでは、蛍光灯タイプの定常光ライトを複数個使用する必要があります。

電球タイプの定常光ライトは、ハロゲンやタングステンなどの電球を使用している製品が多く、暖色系の暖かみのある色の演出が可能です。そのため、人物撮影用や物撮りに向いています。

また、持久力に優れていて、寿命末期まで光量や色温度が変化しません。ただ、ストロボや蛍光灯タイプと比較すると、やや価格が高めな製品が多いです。

HMIとは、メタルハライドランプを使用した照明です。HMIタイプの定常光ライトは、晴天時の太陽と同じ昼光タイプで雨の中でも使用できるほどの光量を備えていて、映画撮影にも使用されています。

非常に高性能ですが、それに合わせて値段も高いのがデメリットです。安い製品でも10万円代で、中には18,000Wで500万円と非常に高額な製品もあるなど、プロユースならではの価格設定になっています。

多くの照明で利用されているLEDは、定常光ライトでも多く採用されています。スイッチを入れてからの点灯が早いため、手軽に撮影したい方向けの製品です。寿命が非常に長く、バッテリー駆動の製品も多く発売されています。外での撮影にも非常に使い勝手がいいですが、光量がやや小さいのがデメリットです。

ポートレートや動画などを撮るなら、リングタイプの選択もありです。リングタイプは、スマホ連携も簡単なので、気軽に撮影したい方にもおすすめです。また、リングタイプは光量もしっかりあるタイプがほとんどのため、気になる方はぜひチェックしてください。

定常光ライトの明るさは消費電力で判断できます。自分の使用用途に合った明るさのモデルを選ぶのが大切です。消費電力が高いものを長時間使用する場合は、予備バッテリーも用意しましょう。消費電力が大きいほど明るく照らせますが、自分に不要な明るさのライトを購入しても明るさを調整しにくく、使用できる場面が限られる可能性があります。

Vlogのような本格的な撮影ではない場合は、60W程度の消費電力のモデルで十分です。スタジオで本格的に使用する・明るさが必要な映像を撮影する場合は、できるだけ明るいモデルを選びましょう。

照度(Lux)とは、ライトが当たった箇所がどのくらい光っているかについての数値です。目安として、30,000Luxあるライトであれば室内や暗所でも十分な明るさになりおすすめです。また、数字が大きくなるにつれて、明るさを増していきます。

演色評価数は、被写体の色を正確に撮影したい場合に、ランプで実際の被写体の色を再現できるかどうかを表す数値です。CRIは、1から100までの数字で表され、数字が大きくなればなるほど、よりより鮮明な撮影が可能になります。色鮮やかな写真が撮りたい方は、CRI 90以上のモデルがおすすめです。

また、TLCIでライトの色とサンプルの整合性を計測できるので、あわせてチェックしましょう。

定常光ライトはスタンド・三脚・カメラなどに取り付けて使用します。モデルによってはスタンドや三脚が別売りになっているものがあります。購入前に追加で購入するものがないかチェックしましょう。とくに、Vlogやカメラ向けの小型モデルは、三脚が付属していないものが多いです。

撮影の際はリフレクターやカラーフィルター、ソフトボックスなどたくさんのアクセサリを使います。ソフトボックスとは、箱のような形状をした道具で、内側から被写体を照らします。すでにこれらのアクセサリを持っている場合は、購入する定常光ライトが対応しているかもチェックしましょう。

ライトが対応していないと、アクセサリを買いなおす必要があるため出費が多くなります。特別な理由がない限りはアクセサリに対応したライトを購入するのがおすすめです。対応しているかどうかはマウントを確認しましょう。

動画を撮影する場合、定常光ライトのファンの動作音が録音される可能性があります。とくに、Vlogのような移動しながらの撮影ではカメラとライトの距離が近いため、音が入り込みやすいです。動作音を調べるときは口コミを参考にしましょう。ファンレスのモデルは静音性が高いのでおすすめです。

定常光ライトの有名メーカーとしてはGodoxが挙げられます。Godoxは高品質な定常光ライトを取り扱っているメーカーとして知られており、初心者でも安心して使用できます。信頼度も高いため、困った時はGodoxのものを購入するのが確実です。

屋外の撮影は自然光で十分なことも多いですが、屋内での撮影は定常光ライトやストロボの導入がおすすめです。適切なものを選べば、スタジオや屋内の撮影でも十分な光量や演色性を確保できます。シーンに合わせた最適な定常光ライトを使用して、撮影を充実させましょう。