HDDの温度は大丈夫?温度確認のソフトや温度を下げる対処法を解説

お使いのHDDが熱くなっていませんか?多少温度が上がる程度なら問題ありませんが、熱いと感じるほどHDDの温度が上がると、故障の原因になりかねません。この記事では、HDDが熱くなる原因と対処法について解説します。予防方法も紹介しますので、ぜひご覧ください。

2021/07/21 更新

HDDが熱くなり、焦った経験のある方は多いのではないでしょうか。HDDは精密機器なので、使用していると温度が上がっていきます。多少温度が上がる程度なら問題はないものの、熱いと感じるほどHDDの温度が上がると、故障の原因になりかねません

 

HDDはさまざまな原因で熱くなることがあり、それらに応じた対処法も異なります。ただ単に冷やせばいいという問題ではなく、対処法を間違えると逆に故障の原因になるので注意が必要です。

 

そこで、この記事ではHDDが熱くなる原因と、その対処法について解説します。熱くならないように予防する方法もご紹介しますので、ぜひチェックしてくださいね。

HDDの動作時の限界温度は50度以下とされています。HDDの温度が50度を超えても、すぐに故障するわけではありません。しかし、CPUが熱の悪影響を避けるため動作を停止し、不具合が生じる熱暴走のリスクが上がるので要注意です。少なくとも60度を超えることのないようにしてください。具体的には、以下のような不具合が起こり得ます。

 

  • 突然パソコンの電源が落ちる
  • マウスが反応せず、操作できなくなる
  • 画面がフリーズし、操作できなくなる
  • 画面にエラーメッセージが出る
  • 保存されているデータが消える
  • パーツが故障する

 

消失したデータは復旧できる場合もありますが、作業に手間がかかります。また、熱はHDDの劣化を招き、最悪の場合は火災の原因になるので注意が必要です。なお、SSDの限界温度は70度とHDDよりも高い傾向があり、サーマルスロットリングという熱暴走を防ぐ安全装置が備わっています。

HDDが熱いと感じたら、まずはソフトで温度を確認しましょう。温度を調べられるフリーソフトはいくつかありますが、「CrystaDiskInfo」がよく使われています。CrystaDiskInfoはHDDの温度だけでなく、HDDの健康状態を簡単に調べられるフリーソフトです。

 

ソフトでHDDの温度が高いと確認された場合は、データのバックアップを取っておきましょう。突然HDDが故障した場合、データが復旧できないことも考えられます。家族の思い出や仕事の資料など、大切なデータだけでもバックアップを取りましょう。

HDDを作動させると温度が上がりますが、高温になったときは対処が必要です。ここでは、HDDの温度が上がりすぎる6つの原因と対処法を解説します。原因に応じて温度を下げる方法は異なるので、原因を正しく把握しましょう。

 

  1. 室温が高い
  2. 周辺パーツが発熱している
  3. 冷却ファンや内部にホコリが溜まっている
  4. 冷却ファンが故障している
  5. 通気口の出口がふさがっている
  6. 長時間使用している

室温が高い

室温が高いとHDDの温度は上がりやすくなります。HDDは15~25℃が適正温度とされていますが、室温5~35℃での動作保証をしているメーカーが多いです。夏は室温が35℃を超える日も多く、直射日光が当たるとHDDの温度は50℃を越えてしまいます。室温が高い場合はエアコンなどで室温を下げましょう。23℃前後に設定するのがおすすめです。

周辺パーツが発熱している

パソコンは数多くのパーツを装備しています。その内、CPU・バッテリー・冷却ファンは熱くなることが多い部品です。周辺パーツの発熱は、HDDの温度が上がる原因になります。また、外付けHDDも内蔵HDDの発熱に影響する要素です。内蔵HDDが高温になったとき、外付けHDDの取り外しが可能であれば外しましょう

冷却ファンや内部にホコリが溜まっている

冷却ファンや内部にホコリが溜まると通気性が悪くなり、放熱効率が下がるため熱がこもりやすくなります。HDDが熱くなることが多い場合は、ホコリを取り除けば解決することが多いです。また、ファンが正常に動作していなければ、ファンを交換しましょう。

 

掃除の頻度は3~4か月に1回ほどがおすすめです。ホコリを取るには掃除機やエアダスター、ハケなどを使いましょう。静電気でゴミを吸着するグッズは、パーツが故障する恐れがあるため使用してはいけません。冬は静電気が起きやすいため、静電気を防ぐ手袋や放電グッズを使うと安心です。

冷却ファンが故障している

冷却ファンはパソコンの熱を逃がす役割を担っており、パソコンの温度を下げるために欠かせないパーツです。冷却ファンが正常に動かないと、熱が内部に長く滞留します。その結果、HDDの故障率が一気に上がるので注意が必要です。冷却ファンが故障するときには、異臭や異音が発生します。故障に気づいたら、できるだけ早く交換しましょう

通気口の出口がふさがっている

デスクトップパソコンを使っている方は、壁から10cm以上離して設置しましょう。通気口が壁に近すぎると、冷却効率が悪くなります。外付けHDDも、壁やパソコンの周辺機器などで通気口の出口がふさがっていないか確認しましょう。外付けHDDの周りに物が多ければ取り除いたり、HDDの設置場所を変えたりすれば安全です。

長時間使用している

パソコンを長時間使用しているとHDDの温度は上がりやすく、温度の高い状態が続きます。パソコンを長時間使用してしまう方は、定期的に休憩を挟むことを意識しましょう

 

休憩を入れると温度の上がりすぎを防げるだけでなく、作業の効率も上がります。25分に1回、5分の休憩を挟むポモドーロテクニックを活用するのもおすすめです。

HDDが高温になったからと言って、保冷剤などを使った急激な冷却や、電源のON・OFFの繰り返しはやめましょう。急激に温度を下げるとHDD内部に結露が発生する場合があり、故障の原因になります。

 

また、熱暴走の症状があると、電源のON・OFFを繰り返す方もいます。電源のON・OFFはHDDに大きな負荷がかかり、熱暴走への対処として不適当な行為です。症状を悪化させる原因になるので注意しましょう。

HDDの発熱を防げば劣化を防止できるため、HDDを長期間使えます。そこで、可能な範囲で発熱予防のために対処しておくのがおすすめです。ぜひここで解説する対処法をできるだけ実践し、大切なデータを守ってくださいね。

 

  1. PCを置く環境を整える
  2. 使わないアプリは閉じる
  3. ノートPCは冷却グッズを活用する
  4. デスクトップPCはファンの見直しを
  5. 外付けHDDは直接風を当てると効果的
  6. SSDに換装するのもあり!

PCを置く環境を整える

まずは、パソコンを置く環境を整えましょう。以下のような環境改善手法があります。

 

  • パソコンの周りになるべくものを置かない
  • 直射日光を避ける
  • 定期的に掃除をする
  • 適度な室温を保つ

 

なるべくパソコン周りに熱がこもらないようにすることや、室温をコントロールすることでパソコンの温度が上がりにくい環境を作ることが大切です。

 

また、PCケースにファンがない、HDDを局所的に冷やしたい場合はHDDクーラーの導入も検討してみてください。HDDクーラーは冷却効果のあるアクセサリーで、HDDクーラーに付いたファンでHDDを直接冷却してくれます。

使わないアプリは閉じる

使わないアプリを閉じることも、温度を上げないためには大切です。アプリは使用していなくても、立ち上がっているだけでバックグラウンドでは動作しているので、パソコンの温度が上がります。

 

1つや2つ程度なら問題ありませんが、動作するアプリが多くなるほど温度は上がりやすくなります。使っていないアプリは閉じるクセを付けておくのがおすすめです。

ノートPCは冷却グッズを活用する

ノートパソコンなら冷却グッズを活用するのがおすすめです。ノートパソコンの内部を掃除するのは難しいですが、冷却グッズを使えば簡単に温度を下げられます

 

ノートパソコンの冷却グッズには冷却ファンや冷却台、冷却シートなどさまざまなタイプがあります。自分に合ったものを導入するのがおすすめです。

デスクトップPCは冷却ファンの見直しを

デスクトップパソコンの場合、ファンの交換や増設が熱対策に有効です。設置スペースが余っていない方は、排熱効率のいいファンへの付け替えを検討しましょう。

 

設置場所があるなら、既存のファンをつけたまま新しいファンを追加するのもおすすめです。いずれの場合も、冷却効率が上がればホコリを多く吸うことになるため掃除を徹底しましょう。

外付けHDDは直接風を当てると効果的

外付けHDDは、エアコンや扇風機の風を当てるのも効果があります。外付けHDDは内蔵HDDほどのファンがないため、室温や直射日光の影響を受けやすく、温度が上がりやすい機器です。

 

外部からの影響を受けやすいため、直接涼しい風を外付けHDDに当てると高い冷却効果が得られます。設置環境や室温を見直しても外付けHDDの温度が高い場合は、直接風を当てるのがおすすめです。

SSDに換装するのもあり!

SSDは半導体素子メモリを使用した記憶装置です。熱が発生しにくいため故障しにくく、耐衝撃性にも優れています。少ない消費電力で使用できるのも魅力です。また、読み込みや書き込みが非常に速く、作動音がないので快適に使えます。

 

近年は保存容量も増えてきており、1TBを超える容量を持つ外付けSSDも少なくありません。データを保存する媒体として、SSDが標準搭載されたパソコンも増えています。ただし、徐々に価格が下がっているものの、依然としてやや高価なのがデメリットです。

大切なデータが突然消えてしまったら困りますよね。あらかじめデータをバックアップしておけば、万が一の事態になっても焦る必要はありません。そこで、バックアップの方法や間に合わなかったときの対処法を解説しますので、チェックしてくださいね。

方法①重要なデータをピックアップしてバックアップ

HDDの故障を100%防ぐ方法はなく、壊れるタイミングの予測もできません。過度の発熱や異音などの異常があれば、できるだけ早くバックアップしましょう。重要なデータのみをバックアップするなら、外部の保存媒体の利用がおすすめです。

 

USBメモリへのコピーやCD-ROMへの書き込みなど、さまざまなバックアップ方法があります。まずは、残したいデータを自分で選びましょう。内蔵HDD以外の媒体に保存すれば、HDDが壊れても外部媒体からデータを参照できます。

 

保存したいデータが大量にある場合は、外付けHDDの利用がおすすめです。HDDのフォルダにデータをドラッグ&ドロップするだけで保存できます。日頃から重要なデータを1つのフォルダにまとめておくと、データを探す手間が省けるので便利です。

方法②HDDのデータを丸ごとバックアップ

データをバックアップする必要性は感じているものの、データを選別する手間をかけたくない方も多いはずです。手軽さ重視の方は、HDDにある全データを一気にバックアップしましょう。データを丸ごとバックアップする手段は2つあります。

 

1つめはクローンソフトを利用するという方法です。クローンソフトには無料版と有料版がありますが、単純にHDDのデータをコピーするだけならフリーソフトで対応できます。データの削除やドライブの分割が必要なら、有料のソフトを使いましょう。

 

2つめの方法は、ハードウェアの利用によるバックアップです。「デュプリケーター」というデータコピー用機器にHDDをセットすれば、パソコンを使わずにコピーできます。HDDの取り外しが必要なので、パソコンの扱いに慣れた方におすすめの手段です。

バックアップが間に合わなかった場合の対処法はある?

HDDのバックアップは、HDDが正常に動いている間に済ませるのが理想です。しかし、バックアップする前にHDDが壊れる可能性もあります。パソコン自体が動かなくなったとき、HDDが壊れたものと思う方が多いかもしれません。

 

実際には、システムが損傷したものの、HDDには異常がない場合もあります。そこで、HDDをほかのパソコンに接続し、データを読み込めるか確認しましょう。HDDの接続規格であるSATAをUSBに変換するケーブルや、HDDケースがあれば外付けHDDのように繋げます。

 

HDDを取り外せないなら、データ復旧サービス業者を利用するのがおすすめです。プロが損傷したHDDを直し、データを取り戻してくれます。数万円の費用がかかる場合もあるので、見積もりの結果に納得した上で依頼しましょう。

HDDはどうしても温度が上がってしまうものですが、長時間高温のままにしておくと、動作不良や故障の原因になります。劣化を早めることにも繋がるので、放置せずに対策を採りましょう。過度の発熱を起こさないように、予防策をとっておくのが理想的です。ぜひ今回の記事を参考に、HDDを長く快適に使用してくださいね。