フィルムトイカメラのおすすめ7選フィルム交換って？種類も解説

トイカメラは、もともと子供や低価格でカメラを気軽に楽しみたい人向けに作られたカメラでした。おもちゃのような安価な素材を使用し、ごくシンプルな構造を持つのが特徴です。同じ商品でも個体差が多く、撮影した画像にボケ・歪み・部分的な露光などが生じます。

ボケや歪みが発生するカメラは、本来ならば欠陥品とも言えるものです。ところが、それらの特性が写真に独特の効果を与えるとして、一部の芸術家や愛好家から人気があります。

また、どこかレトロでかわいらしいデザインもフィルムトイカメラの大きな魅力の1つです。安価な樹脂で作られたトイカメラには、おもちゃのような愛らしさがありますよね。今回は、そんなフィルムトイカメラについて詳しく解説し、おすすめの商品もご紹介します。

フィルムトイカメラには液晶パネルがないため、撮ったその場で写真を確認することができません。基本的に低スペックのものが多いので、ピントがボケたり色が飛んだり、二重写しにもなります。

しかし、その特性を活かし、日常の何気ない光景を素晴らしいアートに変えることができるのがトイカメラの醍醐味です。また、使用するフィルムの種類を変えることで、同じ被写体でも雰囲気の違う写真を撮影できます。

モノクロフィルムやトイカメラに合う発色のいいフィルムなど、フィルム選びにこだわって仕上がりの違いを楽しめるのもいいですね。また、ネガフィルムに馴染みがなく扱いきれるかどうか不安な場合は、デジタルタイプのトイカメラを使用する方法もあります。

35mmフィルムは、金属製で遮光性のある容器（パトローネ）に入ったフィルムです。幅が35mmで、フィルムの端にスプロケットと呼ばれる（または、パーフォレーションとも呼ぶ）穴が等間隔で開いています。

デジタルカメラが主流の現在でも入手しやすく、枚数は24枚撮り・36枚撮りの2種類が一般的です。1コマのサイズは24×36mm。また、この35mmフィルムを使用し、1コマに2コマ分の写真を撮影するフォーマットを35mmハーフと呼びます。

120フィルムは、ブローニーフィルム・中判フィルムとも呼ばれるフィルムです。35mmフィルムとは違い、スプロケット穴はありません。露光を防ぐ遮光紙と合わせて、スプールと呼ばれる糸巻きのような形の軸に巻きつけられています。

画面サイズは、6×4.5mm・6×6mm・6×7mm・6×8mm・6×9mmなどです。使用するカメラによって画面サイズは異なり、サイズが小さいほど枚数を多く撮影できる仕組み担っています。

110フィルムは、プラスチック製のカートリッジに入ったフィルムです。フィルムの幅は16mmで、画面サイズは13×17mmとなっています。フィルムを装填する際はカートリッジをカメラに差し込むだけなので、初心者でも簡単に作業が可能です。

一時期は生産が中止されて市場に出回らなくなりましたが、根強い人気により、近年では再び生産・販売が開始されています。

スマホやデジタルカメラを使った写真撮影が主流の現在では、フィルムに馴染みのない人もいるかもしれません。ここでは、フィルムトイカメラにまつわる疑問について説明します。

フィルムトイカメラで撮影を行うには、フィルムの装填が必要です。35mmフィルムを例に、基本的なフィルムの入れ方は以下の手順になります。

1. カメラの裏フタを開ける。
2. 新品のフィルム先端を少し引き出して、フィルム両端の穴（スプロケット）を巻取り軸（スプール）に巻きつける。
3. セット時に感光した部分を避けるため空シャッターを切るか、巻き上げをして1～2コマ送る。
4. 撮影を行う。
5. 撮影後、必ず巻取りを行ってからフィルムを取り出す。

機種によって細かい方法は異なるため、実際の作業を行う前には取扱説明書をよく読んでください。また、機種名と「フィルムの入れ方」でネット検索すると、有志のサイトや動画が見つかる場合もあります。

撮影し終わったフィルムには現像が必要です。現像とはフィルムに薬品処理を行い、画像を浮かび上がらせて定着させる作業のこと。現像済みフィルムを使用して印画紙に画像を焼き付けると、写真の完成です。現像と一緒に写真の作成も依頼することを同時プリントと言います。

現像は、街の写真屋・家電量販店・郵送でフィルムを送るタイプのネットサービスで依頼可能です。なかには、トイカメラで撮ったフィルムの現像・プリントに特化したショップも。

また、現像の際に、画像のデジタルデータを作成してCDに収録してくれるサービスもあります。トイカメラはボケ・画像が暗すぎるなど、プリントに向かない画像が撮れることも多いカメラです。しかし、デジタルデータがあればパソコンに取り込んで画像に加工を施し、アート作品に仕上げることもできます。

現行品のフィルムトイカメラのほかにも、ネットで探せば生産終了した製品のデッドストック品を購入できます。デッドストック品とは、売れ残って店舗や倉庫に在庫として保管されていた商品のこと。

このデッドストック品のなかでも、人気が高いのがロシア製トイカメラの名器「LOMO SMENA（スメナ） 8M」です。スメナ8Mは、1952年に登場した製品で現在は製造が終了しています。

トイカメラには珍しいフルマニュアルタイプで、本体のレトロなデザインが魅力的です。使用されているT-43レンズは、美しくクリアな青が撮れると定評があり、「スメナブルー」と呼ばれて愛されています。人と被らない、ひと味違ったフィルムトイカメラを探している人におすすめです。

市場では、中古のフィルムトイカメラも多く販売されています。手に入れやすい価格のものが多いため、値段の安さに惹かれることも多いはず。

しかし、新品未使用の状態で保管されていたデッドストック品とは異なり、中古のカメラは誰かの手に渡って使用された品物です。前の使用者の使い方や頻度によって、劣化の程度にはそれぞれ大きな差があります。購入前には、実際にカメラに触れて確かめたりネットであれば詳しく問い合わせたり、入念なチェックが必要です。

軽い樹脂製でかわいらしい見た目のトイカメラは、子供へのプレゼントにもぴったりの商品です。スマホやデジタルカメラで写真を撮るのが当たり前になっている昨今では、なかなかフィルムカメラに触れるチャンスがありません。

誕生日などにフィルムトイカメラをプレゼントすれば、ネガフィルムを使用した銀塩写真について学ぶいい機会にもなるので、おすすめです。

子供へのプレゼントにおすすめなトイカメラは、こちらをご覧ください。

プラスチック製でおもちゃのような雰囲気と、レトロでかわいいデザインが魅力のフィルムトイカメラ。おしゃれで個性的な特徴が、カメラ女子にも人気です。淡いピントや独特の色調が写真に個性的な印象を与え、アートな1枚を撮ることができます。トイカメラをお伴に、彩りのある毎日を楽しみましょう。