ペンタックス(PENTAX)のデジタルカメラを徹底解説!リコー買収の経緯と現在

ここではかつてコンパクトデジタルカメラを製造していたペンタックス(PENTAX)についてまとめています。ペンタックス(PENTAX)の歴史や買収の経緯、なぜ今はコンパクトデジタルカメラを製造していないのかなど、気になることがありましたら参考にしてください。

かつてデジタルカメラを販売していたペンタックス(PENTAX)

PENTAXとは日本のカメラブランドの一つで、昔から一眼レフ機を使用している方にはお馴染みです。現在のPENTAXも一眼レフを中心に展開していますが、かつてはレンズ一体型のデジタルカメラ、いわゆる『コンデジ』の製造販売もしていました。

 

PENTAXのコンデジの特徴は、デザインが特徴的であることと低めの価格設定です。色展開が個性的なモデルや、かつてのアナログカメラのようなデザインなど、カメラメーカーながらコンデジは遊び心満載のデザインでした。さらにカメラメーカーだからこそのユーザーを思った良心的な価格展開が魅力でした。

 

残念ながら過去形となってしまうのは、現在のPENTAXはコンデジを製造していないためです。またPENTAXブランドも、PENTAX→HOYA→RICOHと2度の買収譲渡が行われ、現在はRICOHのカメラ部門のPENTAXブランドとして、一眼レフを中心に製造しています。

RICOHに買収されたペンタックス(PENTAX)

少々PENTAXの歴史を振り返ってみましょう。PENTAXの前身の会社は1919年の『旭光学工業合資会社』(のちの旭光学工業株式会社)で、日本初の35mm一眼レフカメラ『アサヒフレックスI型』を開発しました。その後、『旭光学商事株式会社』から1957年についにアサヒPENTAXブランドの一眼レフカメラを発売しています。

 

そんな輝かしく長い歴史を持つPENTAXですが、何度も経営難に見舞われ2008年にはHOYAに買収され、さらに2011年にはRICOHへ譲渡されます。RICOHもカメラ部門を持っていましたが、当時まだコンシューマ向けのブランド力は弱く、PENTAXのブランド力が欲しかったとも言われています。

 

コンデジではOptioシリーズ、一眼レフでは当時まだ他メーカーはレンズ内手ぶれ補正が一般的な中で、どこよりも早くボディ内手ぶれ補正を搭載したKシリーズを発売し大ヒットを飛ばしたメーカーとしては、なんとも寂しいです。

ペンタックス(PENTAX)といえばボディ内手振れ補正を持つ一眼レフ

PENTAXが製造販売した最初のKシリーズといえば名機と名高いK10で、2006年発売当初は予約が殺到しすぎたため、販売を一ヶ月延期するほどの人気でした。ボディ内手ぶれ補正・CCDゴミ取り機能搭載・防塵防滴ボディとCanonやNikonの一眼レフとは少々毛色の違うスタンスで、爆発的なヒット商品となりました。

 

しかし、2019年の今だからこそ考えるこのカメラの名機たるところは、今となっては製造されていないCCDイメージセンサー搭載だというところかもしれません。作りが複雑でかつ高価なCCDは今となっては一般的なCMOSセンサーに取って代わりましたが、今だに風景ならCCDだという意見もあり懐かしむ方も多いです。

現在もペンタックス(PENTAX)の一眼レフはRICOHが販売している

そんなPENTAXの一眼レフであるKシリーズは今もなおRICOHのPENTAXブランドとして製造が続いています。ちなみにライバルメーカーであるNikonは2018年製から、Canonも2017年製の一眼レフから、ボディ内手振れ補正を搭載し始めました。

 

これはPENTAXが2006年にボディ内手振れ補正を搭載してから、10年以上経ってのことです。その間にPENTAXはブランド名が残るだけとなってしまいましたが、この分野において、どこよりも先を行っていたPENTAXブランドには、今後も是非とも頑張って欲しいところです。

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ペンタックス(PENTAX)の個性豊かなコンデジたち

それではこちらで、PENTAXがかつて販売していたコンデジのシリーズを一部ご紹介します。PENTAXのカメラは非常にシリーズが多く、後継のない単発機種もあり、それだけPENTAXが会社としてチャレンジしていた証でもあります。

カシオExilimにもレンズを供給したOptio Sシリーズ

Optio SシリーズはPENTAXデジタルカメラのスリムモデルとして発売されました。発売当初はタバコケースに入るという薄さで話題となった大ヒット商品です。光学ズーム5倍レンズであるにも関わらず、フラットに収納できる技術はPENTAXのもので、このレンズはカシオが大ヒットを飛ばしたExilimにも供給されました。

 

また、中にはPENTAXおなじみの単三電池対応モデルのSシリーズもあり、使用者のことを強く意識したモデルであると言えます。

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乾電池式にこだわったOptio Eシリーズ

EシリーズはPENTAXのOptioの中でエントリーモデルに位置する機種となり、乾電池式モデルとなります。光学ズームは3倍でしたが、同スペック帯の他メーカーのライバル機種と比べると価格設定がお値打ちで優しく、初心者の方やとにかく安い機種を探している方によく好まれました。

 

現在でも乾電池式コンデジを発売しているメーカーは一部しかありません。Optioを使っていた方が他メーカーから探さなければならないのは寂しい限りです。

ボディが着せ替えできるOptio RSシリーズ

このOptio RSシリーズはボディの着せ替えが出来るというコンデジの中でも少々変わった商品です。ボディ前面の透明パネルが工具不要で取り外し出来るようになっており、その中にデザインの印刷された薄いシートを挟み入れることで、各々違ったデザインを楽しむことが出来ます。

 

またそのデザインはPENTAXの公式サイトから、さらなるデザインのJPEGファイルがいくつも用意してあり、同梱品以外にも印刷して使うことが出来るという徹底ぶりでした。PENTAXが他社との差別化に力を入れていた様子がよくわかります。

防水対応のOptio W/WGシリーズ

もう一つ、PENTAXの有名シリーズを紹介します。Optioと言えば防水防塵タフネスのWシリーズだ、という方もいるでしょう。スタイリッシュなデザインに一目惚れしたという方も多く、アウトドア用のカメラ仕事で使える現場用カメラして根強い人気を誇りました。

 

また、このWシリーズはマクロ1cmの接写撮影が可能となっており、W90ではその技術を応用して顕微鏡モードという他には見ないモードが搭載されています。常に最先端の挑戦を続けていた非常にPENTAXらしいカメラだと言えますね。

 

このOptioのWGシリーズはRICOHが引き継いでおり、現在も製造販売を続けています。そのカメラ本体からPENTAXの名前は消えてしまいましたが、こうして技術が受け継がれているのは喜ばしいですね。

ペンタックス(PENTAX)ブランド最後のコンデジMX-1

ペンタックス

MX-1

価格:23,800円(税込)

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※公開時点の価格です。価格が変更されている場合もありますので商品販売サイトでご確認ください。

このPENTAX MX-1は2013年5月3日にRICOHから発売された最後のPENTAXブランドのコンパクトデジタルカメラです。有効画素数1200万画素、1/1.7型CMOSセンサー光学ズーム4倍で開放F値1.8の非常に明るいレンズ、拡張マクロは1センチとスペックを見るだけでもこだわりの感じられるコンデジです。

 

画質は非常に良く、この解像度とセンサーサイズからは考えられないほどという意見もあり、まるで単焦点レンズのようなF1.8の明るいレンズが素晴らしい仕事をしています。また角ばったアナログカメラ時代を思わせる真鍮を使用したデザインも評価が高いです。

 

残念な点は、2013年発売当初の液晶だということで、近年進化の著しい液晶画面は古臭さを感じざるを得ません。さらにWi-Fi非対応機種となりますので、流行りのSNSに投稿するならSDカード側でWi-Fi対応させる、パソコン経由で投稿するなど多少の工夫が必要になります。

 

しかし写真重視のカメラとしての性能は素晴らしく、最後のPENTAXのコンデジというところもあり、2019年の今も愛用者の方に非常に大切にされているカメラです。

リコーイメージング pentax mx-1 デジタルカメラの評価・レビュー・製品情報・価格比較

ペンタックス(PENTAX)の人気防水カメラ

ペンタックス

WG-10

価格:38,043円(税込)

Amazonで詳細を見る楽天で詳細を見るYahoo!で詳細を見る

※公開時点の価格です。価格が変更されている場合もありますので商品販売サイトでご確認ください。

PENTAX WG-10は2013年3月8日に発売された防水防塵対応のデジカメです。1/2.3型CCDセンサーにF3.5~F5.5で光学ズーム5倍のレンズを搭載、防水防塵性能はIP68と水中撮影にも耐えるスペックを持ちます。

 

しかし防水防塵機種でありながらマクロ1センチという接写性能を重宝している方は多が多いです。イメージセンサーの大型化により最短撮影距離も長くなる傾向がある中で、接写に強いカメラだというのはそれだけでポイントになります。

 

発売から年数が経っているため中古価格が下がり、1万円前後と手に入れやすい値段になっているのも魅力ですので、防水防塵マクロ撮影など用途がはっきりとわかっている方には重宝されるカメラです。ちなみにこのシリーズの後継はRICOHが引き継いでおり現行機種としてWG-60が発売されています。

RICOH WG-60 デジタルカメラの評価・レビュー・製品情報・価格比較

PENTAXデジタルカメラユーティリティなどのソフトをDLするには

中古品でPENTAXのカメラを購入した場合、付属のソフトウェアが欠品している場合があるかもしれません。会社も変わっているので手に入れようがないのではと心配になるところですが、この点に関してはRICOHがしっかりとサポートを引き継いでいます

 

デジタルカメラユーティリティは一眼レフ用のソフトですが、それ以外にもOptio用のソフトなども揃っており、例えばOptio RS1500PENTAX Personal Skin Designer Ver1.1もここで手に入ります。

 

またソフトウェアの開発が続いているものはアップデートされている場合もあるので、ペンタックスの中古カメラを手に入れた場合は、一度こちらに対象商品のソフトウェアがあるかどうかをチェックしてみるといいでしょう。

Optio E85の取扱説明書は存在するのか

かつてPENTAXが発売していたコンデジの中でも、Optio E85というカメラの説明書を探している方が見受けられます。しかしOptioのEシリーズは70、80、90という10刻みで新型へ変わっており、E85という商品の情報は公式サイトでは見当たりません。

 

実はOptio E85は海外版として発売されており、日本未発売のモデルとなります。そのため、公式サイトの製造終了商品の欄にも載っていません。取扱説明書は存在しますがこの理由から公式サイトでは扱っておらず、また全編英語となっているようです。

今後のペンタックス(PENTAX)はどうなっていくのか

経営難から2度に渡る買収譲渡を繰り返したPENTAXの今後を心配している声は多いです。しかし、一定のファンユーザーは今も存在しますが、デジタルカメラ人口自体が右肩下りとなり市場も縮小の一途を辿っていることを考えると、劇的に状況がよくなる、ということは考え辛いでしょう。

 

またRICOHからPENTAXブランドのコンデジを新発売するという話は今の所はなく、ロードマップにもレンズの開発の情報のみだというのが現状です。RICOHがいつまでPENTAXブランドを存続させるかということと共に、先行きについては非常に不明確であると言わざるを得ないでしょう。