テープ式ビデオカメラの映像を再生したい時は？｜miniDVテープの取り込み方法も

最近では携帯電話やスマートフォンで手軽に動画や映像を撮影できますが、映像を撮るのに特化したビデオカメラで撮影すれば、よりきれいで鮮明な映像を残せます。ビデオカメラの歴史を辿れば、元々はテープ式のビデオカメラが主流でした。

当時は多くの家庭で使用されていたカセットテープ式ビデオカメラも、現在では見かける機会が減っていますよね。昔録画したテープ式ビデオカメラの映像を再生したいものの、適切な方法がわからずお悩みの方も少なくありません。

以上を踏まえ、ミニDVテープなどのテープ式ビデオカメラに録画された映像を見る方法を紹介します。PC取り込み・miniDVテープのダビング方法についても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

まずは、お手持ちのテープがminiDVテープかHDVテープか確認してください。正確にはminiDV規格(720×480ピクセル)で録画したのか、HDV規格(1440×1080)で録画したテープなのかの確認が必要です。

基本的には規格に対応した機器でないと再生できません。また、ハイビジョン用のカメラであればminiDVもHD画質で録画できますが、miniDVを再生するためのデッキでは観られないため注意が必要です。

まずは、ハードディスクレコーダーへ保存する方法を解説します。外部入力端子・IEEE1394端子を使う2種類の方法です。それぞれに必要なケーブルもご紹介します。

「外部入力端子を使う」とはAV接続ケーブルなどを用いてハードディスクに保存する方法です。パソコンを使わないでビデオカメラだけで保存ができます。

しかし、この方法だとSD(標準) 画質である480ピクセルでしか保存ができません。外部入力端子はコンポジット端子、またはS映像端子といわれる端子を使っています。この端子はHD(ハイビジョン)に対応していない仕様なので、外部入力端子はSDのみの画質になります。

「IEEE1394端子を使う」とはレコーダーの前面や背面に記載しているiLink（DV）と書いてある端子を使う方法です。外部入力端子と同じように、パソコンを使用せず直接ハードディスクに保存できます。またHD(ハイビジョン)に対応しているため、HDで保存したい方にはおすすめです。

デメリットはIEEE1394端子に対応したハードディスクレコーダーが少ない点です。対応していないハードディスクレコーダーは、変換アダプタを中継しないと接続できないので注意してください。

続いてはパソコンに取り込む方法です。「Windows」と「Mac」では接続方法が異なるので、それぞれ詳しく解説します。

Windowsを利用してPC取り込みする方法は、「IEEE1394」と「ビデオキャプチャーケーブル」の2つです。IEEE1394はHD(ハイビジョン)、ビデオキャプチャーケーブルはSD(標準)の画質に対応しています。録画した映像の画質で選びましょう。

また、IEEE1394を使う際にIEEE1394ポートがないパソコンは、変換アダプタを中継して接続する必要があります。ビデオキャプチャーケーブルはUSB端子なので、ほぼすべてのパソコンで接続可能です。もしUSBポートがない場合はUSBポートの増設が必要です。

Macに保存する場合はIEEE1394端子と変換アダプタを使います。Macは「Thunderbolt」であったり「USB-C」であったりと、モデルによってポートが異なります。変換アダプタを使用する際は事前にポートの種類を確認してください。

ビデオカメラとMacが接続できれば、プリインストールされている動画編集ソフトで映像を取り込めます。

テープ式ビデオカメラ・ビデオテープ・テープ再生機器は現在生産が終了しています。ディスクにダビングしておけば再生できる機器が多くあるため安心です。パソコンでのダビング方法をまとめました。

1. ビデオカメラの映像をパソコンに取り込む
2. 専用のソフトを使用してプレイヤーなどで再生ができる形式(mpeg2)に変換
3. 変換後、ディスクに書き込む
4. 再生機器で再生できるか確認する

ダビングには書き込み専用のディスクを使用してください。ディスクに書き込む時間は映像の時間に比例して長くなります。

映像を観るだけなら液晶画面付きのビデオキャプチャーがおすすめです。パソコンやテレビを使わなくても再生ができるうえ、SDカードに対応しているので保存が簡単に行えます。ただし、映像の編集やダビングはできないので注意してください。

テープはあるものの、ビデオカメラ本体がない方におすすめの対処方法をご紹介します。ビデオカメラが無くても再生する方法があります。

テープのみ再生したい場合は、映像再生に特化した機器「再生機」もおすすめです。現在は生産が終了しているものの、中古市場で販売されている場合があります。またレコーダー専門のレンタル業者であれば取り扱っている場合もあるので、諦めずチェックしましょう。

ダビングを行う専用の業者へ依頼するのも1つの手段です。カセットテープやminiDVなどのテープのみをダビング業者へ持っていけば、DVDなどのディスクにダビングしてくれます。ディスク以外にもスマホなどで鑑賞できるMP4ファイルに変換してくれる業者もあります。

miniDVのテープは、温度や湿度の影響で劣化が進みます。外からではわからないことが多いため、テープを分解しなければなりません。テープの状態が悪い場合は、業者に依頼するのがいいでしょう。

また、テープの中身によっては、ダビングを業者に依頼できないケースもあります。家庭のホームビデオなど著作権がないものは業者に依頼できますが、テレビで放映された番組や映画など著作権に関わる映像は業者に依頼できません。ただし、ダビングして私的に利用することは法律で認められているため、再生機を使いましょう。

テープ式ビデオカメラをDVDにしたい場合は、サービス対応しているカメラ屋や専門業者への依頼がおすすめです。「カメラのキタムラ」では店頭持ち込みの他、ネットで注文・宅配受け取りでテープをDVDに変換してくれます。

それ以外にも、FUJIFILMなどのフィルムメーカーやダビングサービスの専門業者など、多くの業者が宅配で送ったテープをDVDにしてくれるサービスを行っているので、気になる方は一度チェックしてみてください。

映像を撮影したテープは劣化して再生が出来なくなる場合があります。せっかく記録した大切な思い出が再生できなくなる前に、別の媒体に保存しましょう。テープしかない方は中古ビデオカメラを購入するか、ダビング業者に相談するのをおすすめします。