防湿庫の湿度が下がらない原因を解説｜hokuto製品の湿度下がらないときは？

カメラやレンズの保管に多く使われる防湿庫。カメラやレンズの保管には湿度を保つことが重要です。防湿庫の湿度が下がらなくなってしまうと、カメラやレンズにも悪い影響を及ぼすので、できるだけ早く対処したいですよね。

防湿庫はhokutoやハクバなどのメーカーからさまざまな商品が販売されています。乾燥剤を入れるドライボックスタイプと電源式で適正湿度を調整するスタンダードタイプの2つがあります。防湿庫はタイプや防湿庫の中に保管したいもの、大きさなどの使う用途によって選ぶのがおすすめです。

今回は、防湿庫の湿度下がらない原因について紹介します。さらに、防湿庫の湿度が下がらない場合に試してほしいことも紹介します。防湿庫の湿度が下がらなくて悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

防湿庫とは内部の湿度を一定に保ってくれる保存庫です。カメラやレンズなどの精密機器をカビやホコリから守ってくれるので、カメラをコレクションしている方には欠かせないアイテムです。

防湿庫の最大の特徴はカメラやレンズを湿度や乾燥から守り、カビやサビを発生しにくくすることです。さらに、防湿庫は庫内に設けられた乾燥剤が湿気を吸収してくれるので、精密機器の管理も簡単にできます。

防湿庫ではカメラやレンズ以外にも、切手や紙類、薬、乾燥食品といった湿気に弱いものの保存にも適しています。特に梅雨の時期は湿度が高いので、乾燥食品は防湿庫での保存がおすすめです。

防湿庫にカメラやレンズを保管する場合、湿度は30％～50％くらいがおすすめです。カビは温度が20度～30度で活発になります。温度が25度以上だとカビの大量発生につながってしまいます。

カビはゴミやホコリ、カメラやレンズを触ったときの汚れ、皮脂などから発生します。特に日本は高温多湿。カビが生える危険が高い湿度が80％以上の日も多いので、カメラやレンズは防湿庫に入れましょう。　

一般的に、カビは湿度60％以上で活発に発生します。特に、湿度が80％以上になると危険です。梅雨の時期は湿度がかなり高い日が続くので、カメラやレンズはできるだけ防湿庫に保管しましょう。

さらに、湿度が低すぎてもカメラやレンズにとってはよくありません。湿度が30％以下だと、乾燥によるコーティングやゴムの劣化、変色など機材が傷む原因にもなってしまいます。そのため、湿度の下げすぎにも注意しましょう。

防湿庫で管理すると湿度が60％以上で保たれるため、カビの心配はありませんが、低湿度過ぎることで、ゴム部分の劣化に繋がったり、レンズ自体に悪影響を及ぼすこともあります。湿度の下がり過ぎにも注意が必要です。

乾燥剤方式は防湿庫内のユニットにある専用の乾燥剤に水分を吸着させ、除湿や防湿を行う方法の防湿庫です。数時間に1度、30分くらいの排出時間が必要ですが、半永久的に使えるので便利です

また、乾燥剤方式は電気効率が非常にいいので、ランニングコストを安く抑えられるのが大きな特徴です。しかし、使い捨ての乾燥剤を使用して湿気を取り除くので乾燥剤の定期的な交換が必要です。

ペルチェ式は半導体素子のひとつのベルチェ素子の特性を生かし、湿気を冷却板に吸着させ、その放熱板によって放散させる除湿方法です。防湿庫内の湿度を細かくコントロールできるのが大きな特徴です。

また、スピーディーに除湿ができるので梅雨の時期でも安心してカメラやレンズを保管できます。運転音が静かで振動が少ないので寝室でも使用もできます。カメラやレンズだけではなく、ワインの保存にも適しています。

防湿庫のタイプによって、湿度調節時間に差があります。電子式の防湿庫であれば、自動で最適な湿度を維持してくれます。コンセントを挿したまま何もしなくても調節してくれるので、手間がかからず使いやすいです。

ドライボックスであれば、湿度計をチャックしながら湿度管理を行う必要があります。防湿庫本体に湿度計が備わっているものであれば、湿度管理も簡単に行えます。さらに、湿度計にはアナログ式とデジタル式の2種類があるので、お好みのものを選びましょう。

防湿庫の湿度が下がらない場合には、防湿庫のコンセントが抜けていないか確認しましょう。コンセントがしっかり挿し込まれていないと防湿庫が機能しないので、湿度が下がらない場合もあります。

防湿庫の湿度設定が間違ってると、防湿庫の湿度は下がりません。メモリを逆に回している場合や、適性の湿度に設定しているつもりでもメモリを読み間違えている場合もあります。湿度が下がらない場合には、メモリが設定湿度に合っているかどうかを確認しましょう。

運転初期なら適正な湿度になるまで半日から1日くらい時間がかかる場合があります。また、ストラップやケースの有機物の汚れや湿気が多いもの、レンズの付いたカメラは分離させましょう。ネガや紙の袋には湿気があるので湿度が下がりにくいです。

防湿庫の湿度が下がらないのは、防湿庫の後ろにある湿気放出用の排気口がふさがってしまっていることが原因の場合もあります。防湿庫の出荷時に排気口に貼られていたテープが貼られたままの状態で使用していることも。今一度排気口をチェックしましょう。

乾燥剤式の防湿庫の場合、乾燥剤の性能が低いと湿度が下がりにくい場合もあります。乾燥剤の性能が低いと吸収できる湿気の量が少ないので、その分湿度が下がりにくくなります。また、乾燥剤の寿命によっても湿度が下がりにくくなる場合があります。

防湿庫の湿度が下がらない場合、修理に頼む方法もありますが修理に出す前にいくつか試しておくといい方法があります。1つは、時間を置いて待つことです。防湿庫はドアを開けて外から暖かい空気が入ってしまうと、そのあと防湿庫内の湿度を下げるのに時間がかかります。

2つ目は設定を確認することです。レバー操作で湿度を上げる設定になっていると、防湿庫の中の湿度は下がりません。そのため、設定が間違っていないかをチェックしましょう。取扱説明書を見て設定方法を確認すると安心です。

3つ目は、乾燥剤を取り替えることです。これは乾燥剤式の防湿庫の場合ですが、乾燥剤が寿命を迎えているものを使っていても湿度は下がりません。そのため、中に入っている乾燥剤が機能しているかを確認しましょう。

hokutoなどの有名メーカーのものでも、購入後すぐには湿度下がらないのが防湿庫です。ですが、1日たっても全く防湿庫の湿度が下がらない場合は、防湿庫自体が故障している可能性もあります。防湿庫に故障の可能性がある場合には、専門の修理業者や家電量販店、購入したメーカーに修理を依頼するのがおすすめです。

防湿庫が故障している可能性があるときは、購入したメーカーに修理を依頼しましょう。購入したメーカーなら商品についても詳しいので、故障の原因の突き止めやすいです。

また、メーカーによっては保証期間内であれば無料で修理を行ってくれるところもあります。hokutoの場合、5年間の無償修理保証があります。東洋リビングの場合は、オートドライの除湿ユニットの保証期間は8年、オートクリーンドライの除湿ユニットの保証期間は5年です。

防湿庫が故障したときは、専門の修理業者に依頼する方法もあります。メーカーや故障の具合によって価格は異なるので、価格の目安を知りたい場合はそれぞれの修理専門業者に問い合わせましょう。

また、修理専門業者に修理を依頼する際には取扱説明書や付属品も合わせて修理業者に渡しましょう。取扱説明書に修理に必要な説明が書いてある場合もあるので、必ず添付してください。

防湿庫は自分で修理できる場合もあります。メーカーにもよりますが、交換部品を送ってもらい自分で修理できることも。防湿庫はかなりの重量があるので、メーカーに送るのも一苦労ですよね。

メーカーに問い合わせて送られてきた部品を使って修理すれば、慣れている人なら数時間で修理が可能です。メーカーに送ったり、専門の修理業者に頼んだりすると数日はかかるので、修理に慣れていて早めに直したい人におすすめの方法です。

設定を見直したり修理したりしても防湿庫が直らない場合は、買い替えるのがおすすめです。古い防湿庫よりも最新の防湿庫の方が性能がいい場合もあります。

また、使えなくなった防湿庫は買取専門の業者に買取ってもらえます。さらに、下取りを行っているメーカーもあるので、下取りに出して新たな防湿庫を手に入れる方法もあります。

防湿庫は、まず最初に半日から1日程度の空運転を行い、庫内の湿度が安定してから保管物を入れるのが基本的な使い方です。湿度が下がって安定するまでに1～2日程度かかる場合があります。また、エアコンの風が直接当たる場所だと安定しにくい場合もあるので、置き場所にも気を配りましょう。

使い始めてからも、布・紙などの湿気を多く含んだものを入れると、1週間程度かかって安定する場合もあります。なお、乾燥機ではないので、濡れた状態のものをそのまま入れないようにしてください。

今回は防湿庫の湿度が下がらない原因や、試してほしい対処法を紹介しました。コンセントの挿し忘れや設定ミスなど、意外にあっさりと解決する場合もあります。ただ、対処法を試しても直らないときは修理に出すことを検討しましょう。