加湿器がカビない方法は？｜カビ防止対策やおすすめ加湿器4選も！

放っておくといつの間にか発生する厄介なカビ。特に加湿器のタンクは白色が多いため、カビの発生に気づかず、使用している場合があります。カビが発生したまま加湿器を使用してしまうと、病気の原因になる場合もあります。健康維持のために購入した加湿器で、健康を損なうのは避けたいです。

しかし、カビが発生する原因を知らない方は多いです。カビが繁殖してしまう原因をまず知ると、丁寧にお手入れをし、カビの発生・繁殖を防ぐのにもつながります。赤カビや黒カビなどが繁殖しないようにカビ対策ができれば、お手入れ自体も楽になります。

そこでこの記事では、加湿器のカビが発生する原因とともに掃除方法を紹介します。また、カビを防ぐための対策方法や掃除など加湿器がカビない方法、カビが生えにくいおすすめスチーム加湿器やカビ防止に役立つアイテムも紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

加湿器にカビを含む雑菌が発生・繁殖してしまう要因として「湿度・温度・養分」が挙げられます。

• 湿度　→湿度が高くなるほどカビが発生しやすい環境に。特に、湿度が70%以上になると繁殖しやすい
• 温度　→20〜30℃が一番カビが発生しやすい温度
• 養分　→生活の中で発生する食べカス・ホコリ・皮脂汚れなど、カビが繁殖する原因に

以上が加湿器にカビが発生する環境・原因となります。加湿器を使用するので、湿度が高くなってしまうのは仕方がないですが、必要以上に高湿度にならないようにしてください。また、加湿器周りの温度が上がりすぎないよう置き場所に工夫するのもポイントです。

さらに、カビの養分となる食べカスやホコリなどが繁殖させる原因となるため、カビの発生・繁殖を防ぐにはこまめな掃除が必要です。

健康目的で購入した加湿器が原因で肺炎になる場合があります。そのため、加湿器はカビが繁殖しないように清潔に保つのが大切です。こまめな掃除を心がけましょう。

カビが生えた加湿器を使い続けていると、カビを含んだ水蒸気を吸い込み続けてしまいます。アレルギー症状の原因になってしまいます。また、カビの胞子を部屋中にまき散らしてしまうため、部屋にカビが発生しやすくなります。

加湿器のカビ・レジオネラ菌が原因でかかる病気のことを加湿器病といいます。正式には過敏性肺臓炎とよばれ、加湿器内の繁殖した雑菌やカビを蒸気とともに長期にわたって吸い込むことで、アレルギー反応を起こし、咳・たん・発熱・全身の倦怠感など風邪のような症状を発症します。加湿器病による死亡事例もあるので、しっかり加湿器のメンテナンスをしましょう。

加湿器のカビ掃除には以下のアイテムを使用してください。

• クエン酸
• お湯（水温40℃以内）
• バケツ
• 柔らかいスポンジ（布でも可）

この4つのアイテムで簡単に加湿器のカビを掃除ができます。軽い汚れの場合はクエン酸のみでお手入れ可能です。汚れがひどいときは、柔らかいスポンジを使用し、タンクを傷つけないように掃除しましょう。

クエン酸が用意できたら、以下の方法でカビ取りをしましょう。加湿器のタンクにクエン酸水を入れて作動させることで、表面からは見えない本体内部のカビも掃除可能です。また、加湿器ごとにつけ置きできるパーツが異なるため、クエン酸を使って掃除できるか、事前に取扱説明書を確認しましょう。

1. バケツまたはシンクに40℃程度のお湯を張り、クエン酸を大さじ1杯入れる
2. 加湿器のパーツを分解し、1時間以上つけ置きする
3. つけ置きが終わったら水でクエン酸を洗い落とす
4. しっかり乾燥させる
5. 加湿器のタンクにクエン酸水を入れ作動させる
6. 1時間ほど作動させる
7. クエン酸水を捨てて掃除完了

カビがひどい時は、消毒用エタノールを使った掃除がおすすめです。エタノールには殺菌作用があるので、クエン酸では落としきれなかったカビを落とせます。作業は簡単です。タンクを水洗いしたあと、汚れをしっかり落としてください。仕上げに消毒用エタノールを染み込ませた布でタンク内を拭きましょう。

エタノールは濃度が濃いとタンクが溶けてしまう危険があるため、消毒用エタノール使用してください。無水エタノールは殺菌力が弱いため、すでに水と調合されている消毒用エタノールのほうがしっかり殺菌できます。エタノールは可燃性ですので、火の近くでの掃除は避けましょう。

加湿器のカビ掃除には重曹も使用できます。特に重曹は加湿器がカビ臭いときやニオイが気になる場合の使用がおすすめです。やり方は、クエン酸を使用した清掃方法とほぼ同じです。重曹水に加湿器のパーツをつけ置きし、水でしっかり洗い流して乾燥させます。

重曹水は、1Lの水に対して50gの重曹で作れます。ちなみに、重曹は沸騰させると消臭効果が高まります。しかし、重曹だけでは加湿器の雑菌をすべて除去できません。カビや汚れがひどい場合は、消毒用エタノールやクエン酸を使用して掃除してください。

加湿器のタンク内に生えたカビを除去するなら塩素系の漂白剤がおすすめです。ただし、塩素系はタンク以外のパーツや超音波式加湿器には使えません。また、洗浄力が強力なため、使用を誤ると危険性も大きいです。加湿器が「カビだらけ」なときの最終手段として実行してください。

【手順】

1. 掃除を実行する部屋の窓を開けて換気が十分にできる環境にする
2. 加湿器本体からタンクを取り外す
3. 掃除用の手袋をつける
4. 水で薄めたハイターにタンクをつけ置きする
5. カビが浮いてきたら水でしっかり洗い流す
6. 完全に乾いたら加湿器に取り付ける

【注意点】

• 酸素系洗剤と併用したり混ぜたりしない
• 塩素系排水口ヌメリ取り剤・生ゴミ・酢・アルコールなどとも混ぜない
• すすぎはしっかり
• 塩素系漂白剤の注意書きを必ず確認

塩素系の漂白剤は酸素系洗剤と一緒に使ったり、混ぜたりすると有毒なガスが発生するため絶対に併用しないでください。酸素系洗剤以外に、生ゴミやお酢などと混ざっても有毒なガスが発生します。

また、ハイターがタンク内に残ったまま加湿器を使用すると危険ですので、ハイターのすすぎ残しがないよう、しっかり水で洗い流してください。掃除する前は、使用する塩素系漂白剤の注意書きに必ず目を通しましょう。

※ハイターやカビキラーの使用に不安がある方には、加湿器の買い替えをおすすめします

タンクの水は毎日交換するのが必須条件です。すでに入っている水に継ぎ足して使用すると、古い水がいつまでもタンク内に残ってしまい、カビが発生しやすくなります。また、タンク内を指で触ると、1日でヌメりが出ているのが分かります。水を交換するときは、タンクも一緒に洗いましょう。タンク内を清潔に保てば、カビの繁殖を抑えられます。

飲み水であるミネラルウォーターの方がきれいな空気になりそうだと考えて、ペットボトルの水を使用する方が多くいます。加湿器には水道水を使用しましょう。

浄水はカルキ（塩素）が飛ばされ、水が腐敗しやすくなり、雑菌が繁殖してしまいます。水道水に含まれているカルキがカビの食事になる微生物を殺菌してくれるので、カビが混ざった危険な蒸気を出さないためにも、加湿器には水道水を使ってください。

加湿器は空気の循環のいい部屋の中央に置いてください。加湿器は部屋の隅においた方が見栄えがいいと感じるかもしれませんが、部屋の隅はカビの食事になるホコリが溜まりやすいため、おすすめできません。また、部屋の隅は湿気が多く風通しも悪いため、カビが出やすくなります。カビを防ぐためにも加湿器は部屋の中央に置きましょう。

加湿器は冬場に使用する場合が多いため、夏場は押し入れに保管しがちです。長期保管する場合は、タンクや本体が入っていた箱に乾燥剤を入れましょう。乾燥剤が湿気を吸収し、カビの発生を軽減してくれます。長期保管前には、上記で紹介したようにクエン酸やエタノールを使用し、しっかり乾燥させた状態にしてください。

カビの発生をできるだけ防ぎたい方には加熱式（スチーム式）の加湿器がおすすめです。加熱式は加湿する時に煮沸されるため、水は腐りにくくカビを発生しづらくさせます。一方、超音波式はおしゃれなデザインが多いのがメリットですが、水に雑菌が繁殖するスピードが早いため、カビを防ぎたい方にはおすすめできません。

ただし、どのタイプの加湿器であっても、長時間放置すればカビや雑菌は繁殖してしまうので、こまめな掃除・お手入れは必須です。

フィルターは2週間に1回、トレーは1カ月に1回のペースで定期的に掃除するのが大切です。もし、カビが付着した場合は、重曹水に浸けおきしてからたわしなどでこすって落としてください。洗浄後は水分を拭き取るか天日干しをして、しっかりと乾かしましょう。

少しでも加湿器のメンテナンスを楽にしたい方は、タンク内にカビが発生しにくい加湿器をチョイスしましょう。スチーム式の加湿器ならお湯を沸かした状態で部屋を加湿するので、タンク内にカビが発生しにくいのでおすすめです。フィルターに結露が溜まりにくくのも魅力。

また、フィルターに防カビ加工が施されているモデル・パーツを細かく分解できるモデルなどを選べば、メンテナンスしやすいのでカビを発生させにくくなります。日頃のメンテナンスのしやすさを重視して加湿器を選ぶのをおすすめします。

乾燥時期に潤いを与える加湿器は、清潔な状態を維持する必要があります。肺炎やアレルギーを引き起こしかねない危険なカビは、クエン酸や消毒用エタノール、重曹でしっかり掃除しましょう。カビ防止対策をしっかりと行い、きれいな空間を作ってください。