視度補正レンズのおすすめ10選｜キヤノンやニコンなど！選び方も

撮影者にとってカメラのピントを合わせることは何よりも重要です。しかし今まで普通にファインダーでピントを合わせていたのに「あるときからぼやけて見づらくなってしまった、けれどピントは合っている」なんてことが起こった経験はありませんか？

そんな方におすすめしたいのが視度補正レンズです。視度補正レンズをカメラに取り付けることでカメラの視度調整機能ではカバーできない範囲の度数が調節できるようになり、ぼやけていたファインダー内をくっきりさせられます。

この記事ではぼやける原因・視度調整の仕組み・視度補正レンズの選び方を詳しく解説します。さらにCanon（キヤノン）・Nikon（ニコン）などのおすすめ商品もあわせて紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

カメラのピントは合っているのに、ファインダーがぼやけてしまう。そんな困った現象の原因の1つに、カメラの視度に視力が合っていない点が挙げられます。そのまま使用できますが、やはり撮影時にファインダーがぼやけるのは気持ちのいいものではありません。

この点を補正していくためにも、改めてどれほど視度が合っていないかをまず確認しましょう。カメラをライブビューモードにして、液晶モニターを見ながらマニュアルでピントを合わせ、その後でファインダーに切り替えて、実際の見え方を確認します。

ここでピントを合わせたはずの被写体がぼやけて見えたり、ファインダー内の下部に表示される文字などが見づらくなっていたら、視度調整が合っていないことが確定します。カメラ側が原因ではなく視力の問題になってきますので、それに合わせた対処が必要です。

カメラのファインダー内は、約1m離れた所を見ている状態になっています。そのため、裸眼の状態やメガネをかけた状態で1m先のものが見えるようであれば、だいたいは視度調整ダイヤルで対応できるようになっています。

視度調整ダイヤルの仕組みは比較的単純で、ファインダー内を覗くための距離を少し変えているのみです。以下のように、使う人の視力に合わせて微調整ができます。

• プラス方向に動かして距離を遠くすれば、遠視や老眼の状態から補正
• マイナス方向に動かして距離を近くすれば、近視の状態から補正

視度補正レンズは、使う人の視力に合わせておおむね「-4、-3、-2、-0.5、0、+0.5、+1、+1.5、+2、+3」の10段階ほどの中から度数が細かく設定されています。この中から近視・遠視・老眼に合った度数のレンズを選んでください。たとえば遠視ならば＋の段階のものを、近視ならば－の段階のものが合います。

実際に使用する場合は、視度補正レンズを本体に取り付けた状態で、ファインダーを覗きながら視度調整ダイヤルを回して合わせます。なお視度補正レンズを購入する際、度数の強すぎるものを選ぶと目によくありません。

視度調整が難しいのが、老眼の場合です。老眼は遠視・近視どちらも混じるため、視度補正レンズを装着してから度の調整をするのが望ましいです。しかし、体調にも左右される場合があるため、老眼が進みだしたら、思い切ってファインダーなしの液晶タイプに変える考え方もあります。

Canon（キヤノン）はカメラなどの映像機器・プリンターなどの事務機器などを幅広く展開する、大手の精密機器メーカーです。カメラも長年多くの方に愛されており、新しい機種を発売すれば必ず人気ランキングの上位にくるほど人気です。

そんなキヤノンの「視度補正レンズE」は、タイプごとに7～9段階の視度の商品を取り揃えています。価格は商品によりますが、1,000～3,000円ほどです。キヤノンの視度補正レンズを使うと近視・遠視の方でも眼鏡をかけなくても撮影ができるため、より快適なカメラライフを送れます。

Nikon（ニコン）はカメラ・双眼鏡などの製造・販売を行う、国内大手の光学機器メーカーです。ニコンのカメラも非常に高性能で人気があり、2021年発売のミラーレスカメラ「Z9」は「カメラグランプリ2022」「DGPイメージングアワード2022」などで賞を獲得しています。

ニコンの視度補正レンズは「接眼補助レンズ」の名称で販売されています。度数は3タイプある商品のうち2種類が9段階で幅広く取り揃えていますが、1種類は「-3、-2、0、+1、+2」の5段階のみです。しかし商品は880～1,650円とお手頃価格で購入できます。

ライカは約100年の歴史を持つ、ドイツのカメラメーカーです。本当に必要なものを重視するという哲学に基づき、使いやすさや上品なデザイン、高い耐久性を兼ね備えたカメラを世に送り出しています。

ライカの「視度補正レンズM」には、-3から+3までの合計10種類があります。なお、ライカのM10シリーズに使う場合は、ネジアダプターが必要です。また、M10とM11シリーズのカメラには、大口径タイプの視度補正レンズが適しています。

カメラのメーカーや機種によっては、ラバーフレームが必要になる場合もあります。お使いの機種と視度補正レンズの対応をよく確認し、ラバーフレームが付属しているものと別売の物をしっかりチェックしてください。

視度補正レンズは、近視や遠視には対応していますが、残念ながら基本的に乱視には対応していません。しかし、近年では乱視にも対応する視度補正レンズを作っている会社もあります。乱視でファインダーを諦めていた方は、一度見てみるのもおすすめです。

カメラの視度調整だけではファインダーがぼやけてしまう場合は、視度調整レンズを取り付けるとファインダー内をくっきりさせられます。ただ、視力には個人差があるように、視度のバリエーションも多くあるので、自分の視力に合わせたレンズを選びましょう。