耐久性の高いSSDおすすめ19選｜信頼性の高い壊れにくいメーカーは？クルーシャルも

「最近パソコンの動作が重い」「パソコンの立ち上げが遅くてすぐに使えない」とお悩みの方は、パソコン内部の記憶装置であるHDDの寿命が近づいている可能性が高いです。HDDが寿命を迎えた場合はデータが壊れやすいため、外付けHDDなど別の記憶装置へ入れ替える必要があります。

近年ではHDDより高速な上位モデル「SSD（ソリッドステートドライブ）」の価格が下がっており、気軽に購入できるようになりました。また、HDDよりもSSDの方が物理的衝撃にも強く、壊れにくいです。

ここでは、SSDの寿命・耐久性の高いSSDの選び方やおすすめ商品を、外付けSSDもあわせてご紹介します。また、アイオーデータ・サムスン・クルーシャルなどの評判の高い信頼性のあるメーカーの比較もしているので、SSDをお探しの方はぜひ参考にしてください。

HDDをSSDに変えるメリットを紹介します。

• PCやソフトウェアの起動が早くなる
• データの保存が早い
• ファンが静かで消費電力も少ない
• 衝撃に強い

メリットがある分、HDDと比べて高価なものが多く、すぐに壊れてしまうものを買うと費用が大きくかさみます。

HDDやSSDは使っているうちに劣化が進みます。一般的にSSDの寿命は5年程度といわれており、HDDよりも長いです。SSDは電流信号でデータの読み書きを行うため衝撃に強く、寿命も長くなります。SSDも読み書き処理で劣化が進みますが、後述する使用時の工夫によって寿命を延ばせます。

SSDが寿命を迎えると処理速度が低下し、突然のシャットダウンやエラーが頻繁に起こるようになります。またPC本体の電源が入らなくなるのは、寿命を知らせるサインの1つです。

さらに、パソコンの画面が真っ暗になり「Boot Device Not Found」と表示される場合、SSDの起動用ストレージが故障している可能性が高いです。

自力でSSDの寿命を確認するには、各種SSDメーカーのHPにあるメンテナンスや高速化を行うためのユーティリティ（機能改善ソフトウェア）を使う方法があります。詳細なSSDの寿命や問題を調査できます。最近ではシンプルな操作法で簡単に確認できるネット上のフリーソフトも便利です。TBW・MTBF・MTTFの3つの指標で寿命を予測できます。

SSDの寿命に気づいても自分で修理するのが難しいため、不調が見られたらパソコンの修理業者に相談するのもおすすめです。無料でのPC診断や、修理が必要な場合もすぐに対応してくれるので安心できます。

以下、寿命を予測する3つの指標の内容です。TBWのチェックには、無料ソフト「Crystal Disk Info」の使用をおすすめします。

内蔵型SSDに使われているチップはNAND型といわれ、プログラムによりデータの消去や読み書きができるよう進化しています。このNAND型フラッシュメモリは、bit（情報）をセルに保存していく構造です。

NAND型フラッシュメモリはセルに保存するbit数によって種類が分けられ、SLC（シングルレベルセル）・MLC（マルチレベルセル）・TLC（トリプルレベルセル）・QLC（クアッドレベルセル）の4つになります。各種セルの特徴や耐久性は以下の表のとおりです。

「3D NANDフラッシュ」とは従来のNAND型より進化した、3次元構造のフラッシュメモリです。3D NAND型はセルを上に積み上げる3次元構造のためコストを抑えられます。

一般的にフラッシュメモリのセルは大きいほど書き換え可能回数が増え、寿命が延びる構造です。そのため、セルを微細化せずに済む3D NANDフラッシュは通常のNAND型より耐久性が高い傾向にあります。

TBWとは一定の条件下におけるSSDのデータの書き込み可能回数です。つまり、耐久性や寿命に直結する箇所になります。TBWのみを調べてSSDを購入しようと考える方も多いですが、各メーカーによってこの「一定条件」が異なります。

また、TBWの値はユーザーのSSDの使用方法によっても変わります。SSDの仕様を比較する際は、他の性能もしっかり確認したうえでTBWの数値を参考にしましょう。

SSDを長く使うためにはメモリの空き容量の確保が重要です。SSDは以前のデータを削除して新しいデータを追加する「データ整理を行う構造」です。この構造はSSDの寿命を縮める要因の1つになります。

つまり、SSDを長く使うためにはデータを削除する処理を少なくする必要があります。容量の大きいSSDを買ってSSDの耐久性を向上させ、寿命を伸ばすのが可能です。

1.8インチのSSDは主にモバイルノートパソコンに採用される規格です。ただし、モバイルノートパソコンのSSD入れ替えは複雑で、一般ユーザーには難しい場合が多くあります。

一般的によく使われているSSDの規格は「2.5インチ」「mSATA」「M.2」で、大手オンラインショップでも品揃えが豊富です。

「2.5インチ」は、パソコンで最もよく使われている規格です。差込口の形状が従来のL型のSATA端子を採用しています。HDDに互換性があるので、HDDからSDDへ入れ替えを考えている方におすすめです。

さらに、3.5インチ規格のデスクトップパソコンにも使用できるように専用マウンタ（変換）が付属した製品もあります。

「mSATA」規格は後述する「M.2」よりもさらにコンパクトなSSDです。主にタブレットPCやモバイルノートパソコンで使用されています。

一般ユーザーでの換装が難しい仕様なため、商品の種類がなく購入が難しい傾向にあります。また、SATA接続を行うため速度の上限があり、6Gbps以上の転送速度は出せません。

「M.2」は2014年に登場した新しい接続を行うSSDの規格です。高速転送規格のインターフェイスを搭載したマザーボードソケットに直接接続して使用します。基本的には10Gbpsまで通信可能です。また、「M.2」規格の中でも「PCIe3.0×NVMe接続」を採用したものはデータの転送速度が速く、最大40Gbpsまで通信できます。

ただし、PCI Express 4.0×4+NVMeに対応している製品は、より転送速度は早いものの、マザーボードも同じ通信方式に対応しているものでなければなりません。しかし、対応しているマザーボードが少ないいうえに取り付けも難しく、難易度が高いです。

Samsung（サムスン）は正式名「サムスン電子」の韓国メーカーです。SSD内部の主要部品であるコントローラ・NANDメモリ・DRAMキャッシュのほぼすべてが自社製造の純正品です。

Samsungの製品にはメーカー保証が5年間付きます。また、製品の安定性も高いので耐久性が高い製品をお求めの方におすすめのメーカーです。

世界初のHDDを発明したIBM社がWestern Digital（ウエスタンデジタル）の前身です。アメリカではSandiskと並んで高品質なSSDを販売しているメーカーとしてよく知られています。

書き込み耐久性が高いのが特徴です。コントローラも高性能な「Marvell 88SS1074」を採用しています。また、基本的にメーカーの保証期間は3年となっています。

Crucial（クルーシャル）は、どこの国のブランドか戸惑う方もいるかもしれません。クルーシャルとは、アメリカの世界最大級のメモリメーカーである「Micron」の1ブランドです。40年以上の歴史があり、少しのことでは壊れにくい確かな品質とノウハウを持っています。

ラインナップも豊富のため、さまざまな製品を比較して購入したい方におすすめのメーカーです。

アイオーデータのSSDは、高い耐久性や信頼性が特徴で、3D NANDフラッシュメモリーやSLCキャッシュ技術を採用し、高速な読み書き速度と安定した書き込みを実現しています。

品質管理やアフターサポートも充実しており、長い保証期間も魅力的です。高いパフォーマンスと信頼性を兼ね備えた製品で多くのユーザーから支持されています。

Nextorage株式会社は、ソニーストレージメディアソリューションズ株式会社と台湾のファイソン・エレクトロニクス・コーポレーションの合弁会社です。高品質で耐久性の高いSSDを多く取り扱っています。長く使用できるハイエンドモデルがほしい方におすすめです。

ページングファイルとは使っていないメモリを一時的に保管するファイルです。ページングファイルのサイズは必要なメモリによって変化するので、SSDの書き込みを増加させます。

そのため、SSDの寿命を延ばすためにはページングファイルを無効にする必要があります。以下はWindowsの場合のやり方です。

1. コンピュータを右クリックしプロパティを選択
2. 「システムの詳細設定」を選択
3. 「詳細設定」をクリックしてパフォーマンス下の設定を選択
4. パフォーマンスオプションの「詳細設定」で変更を選択

加えて、SSDのメモリ容量を圧迫して負担をかけないよう、メモリ容量に余裕をもたせるのも大切です。

SSDとHDDの併用も耐久性を高めるコツです。内蔵記憶装置はSSD、外付けの記憶装置はHDDと使い分けて、SSDの仕様頻度を減らします。SSDには主にOSとアプリケーション、その他のデータをHDDへ保存するのがおすすめです。

ハイバネーションはOSの一般的な機能です。この機能を使うと、休止状態になる度にパソコンがプログラムや作業内容をSSD上のファイルに書き込みを行います。

ハイバネーションもSSDへの書き込みを増やす原因です。以下にハイバネーションの無効化をWindowsでの手順で紹介します。

1. スタートメニューに「cmd」を入力し、Enterを押す
2. コマンドプロンプトが開く
3. 「powerrcfg.exe/hibernate off」と入力し、Enterを押す

SSDを含めパソコンを構成する部品は精密機器のため、使用・保管環境が悪いと寿命が縮まります。パソコンは高温多湿・低温・埃っぽいところでの使用・保管は厳禁です。一般的にパソコンを使用する部屋の推奨温度は10～35℃と言われているため、室温に気をつけましょう。

また、お部屋の温度が適切でもパソコン自体が熱を持つため、パソコンの冷却アイテムを併用するとより効果的です。以下の記事では、パソコンを効率よく冷却できるパソコンスタンドやグッズを紹介しています。気になる方は、こちらもぜひチェックしてください。

SSDにもさまざまな種類があり、耐久性にも違いがあります。ぜひこの記事を参考に、ご自分の希望に合った耐久性の高いSSDを購入して快適なパソコンライフを送ってください。