掃除機の電気代は？｜充電しっぱなしの電気代は？節電方法も【種類別で電気代比較】

掃除機は使用頻度の多い家電です。掃除機の消費電力は高いと言われており、実際の電気代がどのくらいなのか気になる方も多いです。実は、掃除機にかかる電気代はそれほど高くありません。

掃除機の消費電力は1,000W程度のものがほとんどで、家電の中では消費電力が高い部類に入るのは確かです。しかし、他の家電に比べると使用時間が非常に短いため待機電力をほとんど使いません。掃除機の1日あたりの電気代は約3〜6円、1年間毎日使っても電気代は通常2,000円以内に収まります。とはいえ、メンテナンス不足や使い方を誤ると掃除機の電気代は高くなってしまいます。

この記事では掃除機にかかる実際の消費電力やそれに伴う電気代、節約方法をご紹介します。コードレスタイプの掃除機やキャニスタータイプの掃除機などタイプ別掃除機で見る電気代の比較・充電しっぱなしの際の消費電力・気になるロボット掃除機の待機電力など詳しく解説しています。ぜひ、最後までご覧になり参考にしてください。

キャニスター型掃除機は最も吸引力が強いタイプで、集塵方式の違いで紙パックとサイクロン式の2種類に分かれます。集塵方式の違いで電気代にも差が出てくるので、紙パック式とサイクロン式の両方の電気代について解説します。

掃除機の消費電力は紙パック式が1100W、サイクロン式は800Wが一般的です。どちらも給電方法（コンセント給電か充電式か）の違いで電気代に差がありません。これを1日10分毎日使うとした場合にかかる電気代は以下の通りです。

サイクロン式は紙パックより省電力ですが、その分吸引力も少し劣ります。電気代の安さに重点を置いて掃除機を選びたい人には、サイクロン式が適しています。

コードレススティック型掃除機はバッテリーに充電して使用します。下記の表に1日当たりの電気代や1年の電気代をまとめました。充電時の消費電力33W、1日に3時間充電するものとして計算しています。

コードレス掃除機を充電しっぱなしにすると余分な電気代がかかり、電池の寿命も短くなってしまいます。電気代を抑えて長く使用するためにも、1ヶ月以上使わない場合は70％程度充電して保管するのがおすすめです。

ハンディ型コードレス掃除機の消費電力を21W、1日2時間充電するとして、1日の電気代と1年の電気代を下記の表にまとめました。

ハンディ型掃除機は、キャニスター型やスティック型と比べて吸引力は劣りますが、消費電力も低いです。そのため、電気代も最も安くなっています。

ロボット掃除機は掃除をする時だけでなく、待機している時に電気を使います。待機電力が意外に大きく、その消費電力は1時間あたり4Wです。しかし掃除には充電器に充電した電気を使うので、「掃除にかかる電気代=1回フル充電するのにかかる電気代」と考えてください。

ロボット掃除機にかかる1日の電気代を計算すると「約2.7円（フル充電1回分）+約2.59円（待機電力24時間分）＝約5.3円」で、毎日使うと1年で約1,934円になります。ロボット掃除機の電気代は安いといった話も聞きますが、待機電力が想像以上に多いので他のタイプより高くなります。

参考までにロボット掃除機が使用する「電気の内訳」・「内訳ごとの消費電力」・「内訳ごとの電気代」を紹介します。

今まで計算したすべての種類の掃除機の1日の電気代と1年の電気代を下記の表にまとめてあります。

掃除機の吸引力は、ハンディ型、スティック型、キャニスター型の順に強くなる傾向にあります。基本的に吸引力が強くなるほど、電気代も高くなるのが分かります。ただし、ロボット型だけは待機電力もかかるので、電気代が高いです。

電気代の安さだけで選ぶならハンディ型ですが、吸引力は弱くなります。用途も考えて掃除機を選ぶのが必要です。

コードレス掃除機をメインに使用していると掃除機掛けの後、充電しっぱなしで次の掃除機掛けまで放置している方も多いです。充電しっぱなしで置いておくと、その分電気代がかかっています。掃除機のメーカーや機種にもよりますが充電中の消費電力は約58Wで充電完了後の消費電力は約0.3Wです。

充電がマックスになると自動的に充電は終了するため過充電にはなりませんが、待機電力の電気代はかかります。節電するなら充電が完了したあとは、充電アダプターや電源プラグはコンセントから抜いておくのがおすすめです。

コードレス掃除機が増えつつありますが、コンセントタイプの掃除機との消費電力の差が気になります。コンセントタイプの掃除機は掃除機を使用している間の消費電力のみです。一方、コードレス掃除機は掃除機を使用している間の消費電力と充電するために使う消費電力がプラスされます。さらに、すでに述べたように充電したあとそのまましてあるとその分の消費電力もかかります。

たとえば、一般的なコードレス掃除機をフル充電するのに約80分とすると充電が完了するまでの電気代は約2.40円必要です。充電完了後は約0.01円です。コンセントタイプの掃除機は10分使用すると電気代は約0.88円で、1時間あたりの電気代は5.27円です。メーカーや機種、使用方法によって変わりますがコードレスタイプの掃除機の方が1時間あたりの電気代は安くなります。

掃除機にかかる費用は電気代だけではありません。掃除機は単独で使えずタイプによって紙パックやバッテリーなどのグッズが必要で、これらの購入費用（ランニングコスト）もかかります。掃除機の維持に必要な関連グッズの詳細と交換頻度は以下の通りです。

• 紙パック式・・・紙パック代（2週に1回程度交換）
• サイクロン式・・・ダストボックスを水洗いする時の水道代
• ロボット掃除機・・・交換用フィルター、ブラシ代（年に数回）、交換バッテリー代（3～5年に1度）

コードレスの掃除機とロボット掃除機の場合は定期的にバッテリーの交換が必要です。特にロボット掃除機の交換バッテリーは高額で、5,000～15,000円程度かかります。紙パックは掃除機のサイズにもよりますが、10枚セットなら500円程度と考えておきましょう。

掃除機が最も電力を消費するのは起動時です。電気代を抑えようとしてスイッチを切る人もいますが、何度もON・OFFを繰り返しすとかえって電気代が高くなってしまいます。スイッチのON・OFFの回数を減らすのも電気代を抑えるコツです。

事前に部屋の中を片付けておくと、障害物がないのでスイッチを切らずに掃除機がかけられます。コード式で複数の部屋を掃除する際は、延長コードを使うとスイッチを切る頻度を減らせます。スイッチのON・OFFを減らす工夫をして電気代を抑えましょう。

かけ面やゴミの量に合わせて、掃除機の吸引力を適切に切り替えましょう。掃除機の吸引力を「強」にすると、その消費電力は「弱」の5倍になります。畳やフローリングなら「弱」でもしっかり吸引できるので、「弱」に設定するのがおすすめです。

また、掃除機の電源を頻繁に入れたり切ったりするのもやめましょう。掃除機は電源を入れた瞬間に最も電気を消費するので、電気を無駄遣いしてしまいます。

掃除機は内部にゴミが溜まりすぎると吸引力が落ちます。消費電力は同じでも吸引力が落ちてしまい、余分な電気代がかかる原因になります。定期的にメンテナンスすれば吸引力を保つのが可能です。紙パックやダストケースに溜まったゴミは、一杯になる前に捨てましょう。

通常は紙パック式なら2週間に1回、サイクロン式なら週に1回がゴミ捨ての目安です。ヘッドの回転ブラシにゴミが絡んだり、フィルターが汚れのも余分な電力消費に繋がります。ヘッドやフィルターのメンテナンスも大切です。

掃除機がけはヘッドをゆっくり動かしてゴミを吸わせる方が省電力になります。ゆっくり動かすと1度の動作で落ちているゴミをすべて吸い取れるので、何度もヘッドを往復させる必要がありません。

掃除をする順番も意識します。初めに高いところ、次に風上、最後に風下と掃除機がけすると、掃除が終わったところにすぐゴミが落ちていません。

また掃除機をかける前には、床に置いている荷物を片付けます。床に障害物がない状態だと掃除機をスムーズに動かせるので、電気も体力も余計に使いません。

掃除は掃除機以外の掃除道具を併用すると節電になるだけでなく、部屋がよりきれいになります。おすすめの併用グッズは以下の通りです。

• ハンディモップ
• 粘着クリーナー
• 掃除用シート（ウェット、ドライ）
• ほうき
• フロア用ワイパー

フローリングの場合は、掃除機よりもフロア用ワイパーで掃除をした方が効率的に掃除ができます。また「べたつき」がある場合は拭き掃除が必要です。おすすめのフロア用ワイパーをこの下で紹介しますので、興味のある方は検討してみてください。

電気代も大切ですが、掃除機を壊さないように使うのはもっと大切です。そのためには以下のようなものを掃除機で吸わないようにします。掃除機が故障すると最悪、寿命を迎える前に買い替えになる可能性があります。

• ノズルを通れない大きいゴミ
• 布団圧縮袋
• たばこの吸い殻
• 虫
• 灯油やガソリン
• まとまった量の水や液体
• 大量の粉
• 除湿剤
• 長い紐
• ガラス・ピン・針等先端が尖ったもの

布団圧縮袋を圧縮する時は隙間用ノズルを取り付けて、ノズルの先端を布団に接触させながら吸引してください。同時に長時間吸引しないのも大切です。またコードレス掃除機の場合はバッテリーを長持ちさせるため、充電残量がゼロになる前に電源を切るのがおすすめです。

掃除機の電気代はそれほど高額ではないので、あまり心配する必要はありません。しかし掃除機によっては、紙パック代などのランニングコストがかかる場合があります。掃除機を買う時は電気代・本体代・ランニングコストを総合的に考慮して適切な商品を選びましょう。下記の記事も参考にしてください。