加湿器を顔に当てるのはスチーマー代わりになる？｜美顔器とスチーマーの違いも

毎年冬になると顔が乾燥して肌の調子が気になっていませんか？寝室で加湿器を使っていても寝る前に消すと、翌朝肌が乾燥してしまうという声をよく聞きます。そこで、加湿器でフェイススチーマーのように顔を保湿できたら嬉しいと思いませんか。

「加湿器のスチームを直接顔にあてれば、うるうる美肌を手に入れられる！」と思ってしまいがちですが、実はこれは間違った使い方です。加湿器をフェイススチーマー代わりに使用すると肌トラブルを引き起こす可能性があるので注意してください。

本記事では、加湿器を顔の近くで使うとどのような影響があるのかなどの疑問について解説します。また、美顔器とフェイススチーマーの違いや顔に当てて寝る場合に使える保湿機も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

加湿器を肌や顔に当てても保湿できません。加湿器のスチームを当てると肌がうるおうように錯覚しがちですが、加湿器は部屋の湿度を上げるためのものであり、水蒸気は分子が大きすぎて肌の奥まで届きません。

さらに、肌についたスチームの水分が蒸発する時ときに、もともと肌にあった水分まで一緒に蒸発するので余計に乾燥します。フェイススチーマーは、水蒸気の粒子がナノ化されていて角質層まで浸透し、保湿する仕組みになので、加湿器をフェイススチーマー代わりに使用するのはおすすめできません。

「ニキビができる原因って、皮脂の分泌の増加じゃないの？」と、ニキビの原因が乾燥にもあるのは、見過ごされがちです。過剰な皮脂分泌によってできるニキビは思春期ニキビで、10代に多く額や小鼻に多くできます。

対して、大人ニキビは20代以降に多く、乾燥しやすい頬・口周り・顎といったUゾーンに多くできます。大人ニキビは、乾燥による肌のターンオーバーの乱れで、古くなった角質が毛穴をふさいでしまうとできるのです。

毛穴にたまった皮脂の中で菌が増殖しニキビが発生してしまいます。そのため、20代以降の方でニキビに悩まされている方は、乾燥が原因である場合が多いです。

肌がカサカサと白っぽく粉を吹いたり、薄く皮がむけたりした経験はありませんか？見た目が気になるだけでなく、ファンデーションなどの化粧のノリが悪くなって気分も下がりますよね。粉ふきの肌原因は、乾燥によるターンオーバーの乱れです。

ターンオーバーが正常に行われないと、角質が十分に育たないまま肌に積み重なっていきます。未成熟の角質層はバリア機能が低く、ちょっとした外部からの刺激でも簡単にめくれあがってしまいます。角質がめくれ上がると、白く粉を吹いているように見えるのです。

粉ふきが気になる場合は、しっかりと保湿をしてターンオーバーを整えるよう心がけましょう。

風邪や病気のウイルスは粘膜から侵入してきますが、喉や鼻の粘膜が体外に排出して身体を風邪などから守ってくれます。しかし、喉や鼻の粘膜が乾燥すると防御機能が弱くなってしまい、ウイルスや細菌が簡単に侵入できてしまうのです。

湿度を上げると、鼻や喉の乾燥を防ぐだけでなく、細菌やウイルスの活動を急激に低下させられます。湿度の目安は50〜60％が適切とされているので、冬を健康的に過ごすためにも乾燥対策が欠かせません。

冬の間は、朝起きると喉や鼻・肌が乾燥している状態で起床する場合が多く、嫌な気分になりますよね。そこで、こういった問題を解決し顔周りの乾燥を防いでくれるのがパーソナル保湿機です。パーソナル加湿器は、寝ている間の顔周りをピンポイントで保湿します。

従来の加湿器は上向きにスチームが噴出され部屋全体を加湿するため、人に潤いが届きにくくなっていますが、水平方向にスチームが出るため、ベッドサイドに置けば直接顔周りを保湿してくれます。

上記でパーソナル保湿機をご紹介しましたが、あくまでも部屋の湿度を上げるのが目的のため、顔の肌の乾燥を防ぎ潤いを与えるには、フェイススチーマーの使用をおすすめします。

スチームが肌に潤いを与えるだけでなく、潤って温まった肌は化粧水や美容液・乳液などが浸透しやすくなり、スキンケアの質がよくなると言われています。乾燥を防ぐだけにとどまらず、普段のスキンケアの効果が上がるのは嬉しいですよね。

掃除を怠っていると、ぬめりが出てきて菌やカビも増殖します。顔に蒸気をあてるため、本体が汚れていると肌に汚れた蒸気をあててしまいます。せっかく潤いを与えて肌をきれいに保つための道具であるのに、逆に肌を汚くしてしまっては本末転倒です。

そのため、日頃のお手入れがとても重要です。毎日水を交換していても、最低週に1〜2回程度は定期的に掃除をするのが理想的です。細かく分解して洗える製品を選びましょう。

パワーの強い据え置きタイプか、コンパクトなハンディタイプなのか、タンクの大きさや機能性の違いなどによって価格は大きく変わります。数千円のお手頃なものから数万円ほどする高価なものまで幅広い展開になっています。

高価なものを購入するには勇気がいりますよね。しかし、あまりにも安価なもので効果を得られずにがっかりしてしまっては残念ですので、初めて購入する時は五千円〜一万円ほどのものを選びましょう。

精油やタブレットなどでアロマを焚きながら、いい香りのスチームを顔にあてられる機能が付いていると、より贅沢なケアの時間を過ごせます。リラックス効果を高めたり、気分をリフレッシュしたりしたいときにおすすめです。

また、タイマー機能が付いていれば使用時間を決めてお手入れができるため、しっかりと時間管理をしながら効率的にお手入れできます。仕事や家事で忙しい方におすすめの機能です。

人気メーカーから選ぶのも1つの手段です。ここではパナソニック・ニトリ・3COINSの特徴について解説するので、ぜひ参考にしてください。

肌の保湿効果を重視する方は、パナソニックがおすすめです。パナソニックは日本の大手の家電メーカー。ナノサイズの微細なスチームで肌を保湿できるスチーマーを多く取り扱っています。多機能なハイスペックモデルがほしい方は「スチーマー ナノケア EH-SA0B」がおすすめです。

コスパがいいスチーマーがほしい方は、ニトリがおすすめです。ニトリはコスパがいい家具・日用品を提供する日本の家具メーカー。ニトリのスチーマーの「フェイススチーマー2」は5,000円以下で購入できるにもかかわらず、スチーム粒子が小さく肌を保湿できるのが魅力です。

とにかく安いスチーマーがほしい方は、3COINSがおすすめです。3COINSは300円を中心価格とした雑貨を幅広く取り扱う日本の雑貨メーカー。3COINSの「ハンディフェイススチーマー」コンパクトで気軽に使用できるスチーマーです。500円で購入できるので安いスチーマーがほしい方におすすめします。

フェイススチーマーは温かいスチームを顔に当て、その後に行うスキンケアの効果を高めるために使用します。美顔器は、イオン導入・EMS・超音波などの機能が搭載された美容アイテムです。それぞれに用途や効果は異なりますが、スキンケアの質を高めたい場合は併用もできます。

フェイススチーマーやパーソナル保湿機のお手入れは、週に1回は行いましょう。基本的なお手入れ方法は下記のとおりですが、製品によって掃除方法は異なるため、取扱説明書をご確認のうえ行ってください。

1. フード・蒸気ガイド筒・クリーニングフィルターを本体から外して水気を切っておく
2. 本体についている水垢やカルキを歯ブラシなどを使って落とす
3. すべてのパーツが乾いてから元に戻す

顔の乾燥が気になる際の保湿に加湿器を使いたいのであれば、顔にも使えるモデルを選びましょう。ない場合はフェイススチーマーをおすすめします。さまざまなトラブルを引き起こしてしまう肌や鼻・喉の乾燥をしっかり防ぎ保湿して、健康的に冬を乗り越えていきましょう。