無線LANカード（Wi-Fiカード）おすすめ10選｜M.2とPCIeの比較も

理想的なパソコンを手に入れるためにPCを自作する方は多いですが、実際に自作PCを作ると、通信速度が遅くて困る場合は少なくありません。そんなとき活躍するのが、PCに内蔵する無線LANカード（WiFiカード）です。

しかし、M.2対応やBluetooth拡張ボードなど種類が多く、どれが使用目的に合っているのかわからない方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、無線LANカードについて詳しくまとめました。無線LANカードとは何かや、無線LANカードのデスクトップ・ノートパソコンへの取り付け方法や交換方法など参考にしてください。

また、失敗しない無線LANカードの選び方や、おすすめの無線LANカード10選もピックアップしているので、無線LANカードを探している方は必見です。M.2とPCIeどちらを付けるべきかについても解説しています。

無線LANカードの内の1つは、NTTのホームゲートウェイで使う製品です。ホームゲートウェイとはひかり電話に対応したルーターです。

NTTの無線LANカードはホームゲートウェイに差し込むだけで簡単にWi-Fi環境を作れます。しかし、NTTの無線LANカードの購入はできないので、レンタルする形で手に入れましょう。

もう1つの無線LANカードはPC内に取り付けて使う製品です。主に自作PCに内蔵させる場合が多く、PCを無線LAN化できます。

今回の記事ではPC内蔵型の無線LANカードについて解説します。無線LANカードを取り付けようと思っている方はぜひ参考にしてください。

無線LANカードには安定的な高速通信や通信料金の節約といったメリットがありますが、その反面、接続のためにかかる工事費用や時間といったデメリットもあります。利用を検討される方はこれらのメリット・デメリットよく把握した上で使用しましょう。

【メリット】

• データ通信料金を抑えられる
• LANケーブル・ルーターの用意が不要
• 固定回線でWi-Fi環境ができる

【デメリット】

• 無線LANカードが不要なデバイスも多い
• 最新モデルへの交換が必要
• 光回線接続のためには工事費用がかかる

「無線LANカードと無線LANルーターの違いがいまいち分からない」そんな方も少なくないですよね。実は無線LANカードと無線LANルーターの違いは、どの種類の無線LANカードと比べるかによって変わります。

たとえばフレッツ光の無線LANカードの場合だと、その仕組みに違いがあります。カードの場合は、ホームゲートウェイに差し込まなければ使用できませんが、ルーターの場合は単体でWi-Fiを飛ばせるので、使用環境に合う方を選びましょう。

また、パソコンに挿す無線LANカードと無線LANルーターでは、Wi-Fiを使用する際の役割が異なります。この場合、カードは周囲のWi-Fiを受信してインターネットに接続しますが、ルーターはインターネット回線をもとにWi-Fiを飛ばします。

m.2とはデータを読み書きできるインターフェイスです。PCに無線用端子があるならm.2を付けるのがおすすめです。一方でPCI Express（PCIe）は、高速通データ通信ができるインターフェイスでPCを高速にする上で便利です。無線用端子がなければ、PCI Express（PCIe）を付けましょう。

無線LANカードは、主に以下のようなインターフェイスがあります。

• mini PCI
• mini PCI express
• mini PCI express half
• M.2 (NGFF)

それぞれSSDデータを読み書きできる・高速通信が可能などの特徴があります。自分に合ったインターフェイスを選びましょう。

周波数はWi-Fiの速度を決める要素です。主に2.4GHzと5GHzの2種類が存在し、どちらかを選びます。2.4GHzは電波が遠くまで届きやすい一方で、他の無線と混雑しやすいのが欠点です。

5GHzは通信距離が長くなると電波が弱まりますが、高速通信が可能です。素早い通信を実現したいなら5GHzのカードを選びましょう。

無線LANカードにはさまざまな規格があり、規格ごとに速度・周波数帯・特徴が異なります。その中から自分好みの規格を選ぶのがベストです。規格の種類については以下を参考にしてください。

ワイヤレスマウス・キーボードをBluetooth接続したい場合は、Bluetoothを搭載した拡張ボードを使用するのがおすすめです。USBアダプターで接続する方法もありますが、Bluetoothを使用するためにUSBポートが1つ埋まってしまうので、あらかじめ内蔵しておくのがいいでしょう。

セキュリティを重視するなら、WPA3に着目して選びましょう。WPA3は無線LANのセキュリティを高めた規格で、Wi-Fi接続時の通信内容を暗号化しデータを保護してくれます。ログイン時にパスワードを一定回数間違えるとブロックがかかったり、漏洩したパスワードを解読不能にできるなどのセキュリティ対策が可能です。

Intelの商品は無線LANのほかにBluetoothも搭載しているのが特徴です。2.4GHzと5GHzに対応しており、一部モデルは867Mbpsの速度を出せます。

PC内の無線LANカードと交換し、Intelの公式サイトからドライバーをダウンロードするだけで 5GHzのWi-Fiへの接続が可能です。

TP-LINKの無線LANカードは、Bluetooth5.0に対応しているほか、Wi-Fi6にも対応しており、規格値2402+574Mbpsの速度を出せます。Wi-Fiの受信感度が高く、安定した通信ができる点が評価されています。

PCIeスロットに差し込んでドライバーをインストールするだけで使えるので、パソコンに慣れていない方でも安心です。

デスクトップPCに搭載されているマザーボードによっては、無線LANカードを差し込むスロットがないものもあります。その場合は、無線LANカードの規格をモジュールで変換し、PCIeスロットに差せるようにしないといけません。

1. 無線LANカードを変換モジュールに差す
2. 無線LANカードをネジで固定する
3. モジュールの2本のアンテナ線を無線LANカードに接続する
4. Bluetooth用のUSBコネクターを取り付け、カバーを被せてネジで留める
5. PCIExpressスロットに無線LANカードを取り付ける

実際に取り付ける際は上記を参考にしてください。

ノートパソコンの無線LANカード取り付け・交換は以下のように行います。

1. まず、ノートPCからバッテリーパックを取り外す（バッテリーパックを取り外してから30秒～1分待ってから作業に取り掛かる）
2. 古い無線LANカードを取り外す
3. 新しい無線LANカードを取り付ける

ネジを外す・取り付ける場面があるので、ドライバーを用意しましょう。

無線LANカードは家電量販店やAmazonなどでのサイトで購入できます。ただしパソコンに挿すタイプは取り扱いのない家電量販店もあるので、ネットでの購入がおすすめです。パソコンに挿すタイプとマザーボードに組み込むタイプはどちらも2,000円程度で購入できます。

無線LANカードはPCの内部に取り付けるため、少々複雑な作業が必要です。簡単に無線LANをPCに搭載したい方には、USBで接続できる無線LANアダプタがおすすめです。PCのUSBポートに接続するだけで使用できます。

一般的に無線LANは4～6年経つと、経年劣化による故障の可能性が高まるとされています。しかし無線LANは機器そのものに限らず、通信規格やセキュリティも寿命を伴います。利用を検討される方はこれらの寿命もよく把握しておきましょう。

まず通信規格の寿命は2～6年とされており、通信規格の更新期間によって決まります。また、セキュリティの寿命は2～5年とされています。この寿命を超えた古い暗号化方式のままだと、個人情報の流出や悪用される可能性があるので気をつけましょう。

無線LANカードをPCに搭載すると、ネット速度の向上が期待できます。ネット速度が遅いと悩んでいる方は、無線LANカードを使うだけで解決するかもしれません。どの商品にするか悩んだときは、記事内でピックアップした無線LANカードもぜひチェックしてください。