マザーボードおすすめ10選と冷却方法｜冷却の効果や必要性【冷却ファン付きも紹介】

パソコンの基礎となるパーツのマザーボード。このマザーボードを動かせなくなれば、パソコンは正常に動かなくなってしまいます。そこで、重要になるのがマザーボードをいかに冷却させるかということです。

実はマザーボードの冷却にはさまざまな方法があります。風を通しやすくして温度を下げる工夫をしたり、温度が上がっても故障しないくらいに頑丈にしたりと各メーカーが対策を凝らしています。自作PCを作る際にはマザーボードの冷却対策は必要不可欠です。

しかし、どうやってマザーボードを冷却すればいいのか分からないという方もいますよね。この記事ではマザーボードの発熱しやすい部分の説明やマザーボードを冷やす方法・ヒートシンクを使う冷却方法・おすすめのマザーボードについて解説します。

VRMフェーズとはCPUに送る電源をコントロールするためのパーツです。電気を供給し続けるので、パソコの中で特に発熱しやすいパーツの1つです。CPUにとって熱は大敵で、温度が高くなればなるほど安定した動きができなくなります。

CPU使用率が100％近くになると温度は100度まで上がります。温度が高くなるとCPUのみならず、他のパーツへの悪影響もあるので冷却対策は必須です。

チップセットにはCPUやメモリなどのパーツ同士を繋ぐ役割があります。パソコンはいくつものパーツが組み合わさって1つの動作を行うので、CPUやメモリ単体ではパソコンは動きません。CPUやメモリのデータを交換するパーツがチップセットで、これの性能によってパソコンの性能も左右されるほどです。

そのため、パソコンを使っている時は常に動き続け、電気が通る場所なので温度が高くなりやすいのです。

VRMフェーズやチップセット以外のパーツも温度は高くなります。顕著なのがCPUです。パソコンの脳とも言われるCPUは、プログラムの実行・演算処理・PCの制御などの役割を担っています。CPUの温度を下げて安定した動きを確保することが、パソコンをスムーズに動かすことに繋がるので、CPUの冷却対策をするだけでパソコンの性能が上がるのです。

パソコンの中心部であるマザーボードは精密機器の塊です。この部分が発熱して温度が高くなると電気の流れが悪くなります。電気の流れが悪くなると突然パソコンの電源が切れてしまう、勝手に再起動する、エラーが頻発するといった不具合が起きやすくなります。

また、100度以上になることは珍しくないので、マザーボード自身の熱によって他のパーツが溶けてしまうこともあります。こうなると故障を免れません。故障でなくても劣化を早める原因になるので、寿命を伸ばすためにも冷却対策は必要です。

マザーボードの冷却方法には大きく分けて2種類あります。それが、空冷ファンと水冷クーラーです。どちらもメリットとデメリットがあるので、自分に合った冷却方法を選びましょう。

空冷ファンとは換気扇のようなもので、パソコン内部にこもった熱を外に排出させたり、ファンの回転による風でパソコン内部を冷やしたりするためのものです。パソコンがうなりを上げるような音を出す時はこのファンが回っていると思って間違いありません。

空冷ファンのメリットはシンプルな構造でコストを安く抑えられることです。パソコンは数万円から数十万円かかる高額商品です。空冷ファンは価格を抑えられるので、多くのパソコンの熱対策で使用されています。また、小型化しやすいのもメリットです。水冷クーラーと比べてスペースが必要ないので、ノートパソコンで使用しやすい熱対策パーツです。

空冷ファンはファンを回して熱を逃がす方法を用いているので、水冷クーラーと比べて冷却性能が低いです。特に夏場はファンを回して空気を循環させても、温風をかき混ぜていることになるので、思ったような冷却性能を得られません。

また、パソコンが稼働している時はずっとファンが回っていることになるので、ホコリがパソコン内部に入りやすいというデメリットもあります。ホコリが溜まれば熱が逃げにくくなるので、定期的な清掃が必要です。

水冷クーラーはポンプ・チューブ・ラジエーター・ファンで構成されている冷却装置で、CPUの熱を奪って外へ排出します。取り付けるパーツが多く高性能なので、大型のゲーミングPCで使用されることが多いです。

最大のメリットは冷却性能が高いことです。冷却水を循環して熱を奪うため、空気を循環させて風を当てる空冷ファンよりもCPUを冷やせます。また、外気温の影響が少ないので、夏場でも安定した冷却効果が期待できます。

ファンを回すわけではないので、空冷ファンのような大きな音が出ない点も魅力です。静かにパソコンを使用できるので、落ち着いて作業に集中できますね。

水冷クーラーは取り付けるパーツが多いので、スペースが必要なのが難点です。ポンプ・チューブ・ラジエーター・ファンを組み込むだけのスペースが必要なので、どうしても小型パソコンに取り付けるのは難しいです。

また、必要パーツが多いので高額になることが多いです。他にも水を利用しているので、劣化して水が漏れたら他のパーツの故障の原因になります。それを防ぐためにも定期的なメンテナンスが必要です。

ヒートシンクとは熱を吸収して空気中に放熱するパーツのことです。半導体から出る空気を金属に伝えて、外に放出して半導体の熱を下げる仕組みになっています。半導体は電気を流すため、高温になれば故障の原因にもなるので、熱対策が必須です。

ヒートシンクに使われる素材は主に銅やアルミニウムといった熱伝導性が高く、比較的入手しやすい素材が使われます。

ヒートシンクの仕組みはコンデンサーで発生した熱を別の金属に移して温度を下げようとする家庭用のクーラーのような仕組みです。つまり、ヒートシンクが熱くなっているということは正常に放熱ができているという証拠でもあります。

仕組みを知らない方は触れないくらいに高くなるヒートシンクに異常があるかもしれないと心配になりますよね。しかし、それはヒートシンクの効果がある証拠なので心配はいりません。

マザーボードは電気が常に流れるパーツなので、冷却対策は長くパソコンを使うためにも大事なことです。この記事でご紹介した内容を参考にして長く愛用できる自作パソコンを作ってくださいね。