無線LANコンバーターおすすめ4選｜有線LANを無線LANに変換する方法も解説

パソコンやスマホをWi-Fi接続するには無線LANが欠かせません。しかし、無線LANに対応していない古い機種をお持ちの方も多いです。

無線LANに対応していない古い機種をお持ちの方におすすめなのが、有線LANを無線LANに変換するコンバーターです。イーサネットコンバーターともいわれる無線LANコンバーターを使えば、有線LANを無線化できます。また、無線LAN非対応のテレビやゲーム機などをWi-Fi接続し、インターネット専用コンテンツの利用が可能です。

この記事では、無線LANコンバーターの基本的な性能・有線を無線に変換する使い方・選び方・無線LAN子機を含めたおすすめ商品をご紹介します。さらに、無線LANコンバーターでスマホの通信費を節約する方法も解説するので、固定回線を使用している方はぜひ参考にしてください。

無線LANコンバーターとは、有線LAN接続のみで使える機器を無線LAN接続も可能にする変換装置です。イーサネットコンバーターともいわれ、有線LANポートのみ搭載している家電製品をWi-Fiに接続できます。

ただし、あくまでも変換装置であり、通信速度を上げるものではありません。無線LANコンバーターが高速通信に対応した機種であっても、通信速度は有線LANの規格が基準となります。

Wi-Fiルーター・Wi-Fi中継器にLANポートが搭載されていれば、無線LANコンバーターとして利用できる製品もあります。しかし、複数台の有線接続機器を設置すると、中継器同士で自動的に無線接続してしまう場合があります。Wi-Fiルーターの中継設定を手動で行い、中継器の無線機能を無効にすると回避可能です。

バッファローから、高速Wi-Fi規格であるWi-Fi6の4ストリームに対応したWi-Fi中継機2モデルも発売されています。通信速度・安定性を向上させる「ビームフォーミング技術」に対応しているので、スマートフォンなどの移動しながら使用するものでも、安定して接続が可能です。

無線LANコンバーターは機種によって性能が異なりますが、価格相場はおよそ2,000～5,000円ほどです。10,000円以上など高価なものほど通信速度に優れているため、インターネットを快適に楽しめます。

2,000円程度でも性能のいい製品はありますが、価格の安さだけで選ぶのはおすすめしません。安価なものはコストを抑えている分、通信速度が遅くなるなどの不具合が起きやすいためです。一般的に5,000円前後の製品がおすすめです。

無線LANコンバーター1台で複数の機器を一度に無線化させたい場合は、マルチクライアント対応の機種がおすすめです。接続可能な台数は1～4台などさまざまなので、対応機種を購入する際は接続可能台数を確認しましょう。

また、マルチクライアントで接続可能となっている台数は、ハブを使って接続台数を増やした分も含まれている可能性があります。そのため、最大接続数の表記には注意が必要です。

無線LANコンバーターでは通常、有線LANを無線LANへと変換します。しかし、コンバーターモードでは無線LANを有線LANへと変換させます。有線LANポートを離れた場所に置きたいときや、有線LANケーブルを張り巡らせたくないときに便利です。

コンバーターモードに設定したり元に戻したりするには、コンバーターの電源を落としたあとで専用のスイッチを切り替えてください。

テレビは子機設定が必要ないため、ほぼ設定不要でインターネット接続を行える無線LANコンバーターは最適な機器です。暗号化を設定する手間はありますが、ボタンを押すだけで簡単に設定できる「AOSS」を使えば問題ありません。

ただし、無線LANコンバーターは所持している無線LANルーターと同じメーカーのものでないと、「AOSS」を利用できない可能性があります。

Wi-Fiを受信する機器は、対応している規格により通信速度が変わるため、無線LAN規格を確認する必要があります。無線LAN規格は以下の5種類です。

無線LANコンバーターはLANケーブルを使い機器と接続するので、通信速度に対応したLANケーブルが必要です。また、光回線を利用している場合はCAT5e以上に対応したケーブルを用意しましょう。

LANケーブルを接続するLANポートの規格にも通信速度ごとに種類があります。光回線の場合は、最低でも1000BASE-T対応のLANポートを搭載した無線LANコンバーターが必要です。

ワンタッチで簡単に設定できる無線LANコンバーターもありますが、インターネットの環境によってはパソコンで設定する必要があります。とくに、コンバーターと接続先のアクセスポイントのメーカーが異なっている場合は、ワンタッチ設定を行えない場合があります。事前にワンタッチ以外の設定方法も確認してください。

BUFFALO(バッファロー)は、1975年創業の愛知県名古屋市に本社を置くパソコン周辺機器の開発・製造・販売するメーカー。「AOSSシステム」を開発したメーカーとして有名です。

Wi-Fiルーター・無線LANコンバーターなど、製品ラインナップが豊富なのも魅力です。同じメーカーの製品を利用すると、相性・使い勝手を気にせずに快適に使用できます。

ELECOM(エレコム)は、1986年創業の大阪に本社を置くコンピューター周辺機器メーカーです。「ライフスタイル　イノベーション」をコンセプトに、Wi-FiルーターやWi-Fi中継機などの開発をしています。

技術コスパが高い製品・高性能な製品など、幅広い製品ラインナップも魅力です。環境やニーズに合わせて製品を選べます。

NECは日本の大手メーカーで、東京に本社があります。NECはパソコン・タブレット・などの開発販売を行っており、NECの無線コンバーターはシンプルで使いやすいです。「Aterm(エーターム)」シリーズが人気のアイテムになります。

機種によってはさまざまな機能を持ち合わせているので、ぜひチェックしてみてください。

無線LAN子機も無線LANコンバーターと同じように、無線LAN非対応機器でWi-Fi使用ができるようになります。子機の仕組みはコンバーターとほぼ同じですが、使用方法に違いがあります。

子機はUSB端子を備えているので、USBポートのある機器であればそのまま挿し込みが可能です。無線LAN非対応でUSBポートを搭載したパソコンなどは、子機の方が手軽に使用できます。

無線LANコンバーターを設定する手順は以下の通りです。接続できない場合は、コンバーターのリセットボタンを押し続けてリセットしてください。

1. コンバーターと機器の設定用ポートにLANケーブルを接続
2. ブラウザーを起動しユーザー名とパスワードを入力
3. 無線親機との接続設定スタート→検索をクリック
4. 接続したい電波を選択しパスワードを入力
5. 設定→更新→カウント終了後にOKをクリック

無線LANコンバーターが動作不良を起こしたり、別の回線へ接続を変えたりしたい場合は設定の初期化を推奨します。ただし、設定されていた数値はすべてリセットされるため注意してください。初期化の手順は以下の通りです。

1. コンセントから電源プラグを抜く
2. プッシュスイッチを押しながら電源プラグをコンセントに挿す
3. LANポートの「Link LED」が緑色に点灯したら、プッシュスイッチを離す。初期化が完了したら再起動して設定を行う。

「自宅で固定回線の契約をせず、Wi-Fiルーターを使い続けている」「固定回線を引いているけどインターネットはあまり利用していない」方も多いです。

そのような場合、無線LANコンバーターとスマホのデザリング機能で有線LAN接続し、通信費を節約する方法があります。固定回線を使わず、スマホ回線のみでパソコンやテレビをインターネットに接続可能です。

固定回線の契約が不要となるため、仮に固定回線を利用していても費用をより安く抑えられます。ただし、デザリング機能はバッテリー消耗が激しいため充電しながらの使用が必須です。

FPSなどの回線速度が重要なゲームで使用する場合は、無線LANであればWi-Fi6と呼ばれる「IEEE802.11ax」や、Wi-Fi5と呼ばれる「IEEE802.11ac」規格がおすすめです。そのためには、ルーターと子機が規格に対応している必要があります。Wi-Fi6を使用したい方は、マザーボードに接続する内蔵型を選びましょう。

ケーブルが必要なく利便性が高い無線ですが、ルーターから離れてしまうと回線が不安定になりがちです。速度・安定性を重視するなら有線がおすすめです。

無線LANコンバーターを使うと、Wi-Fi対応機器を作り出せるだけでなく、有線接続の利用範囲を広げられます。ぜひ本記事を参考に、最適な無線LANコンバーターを見つけてください。