【ゲームにはどれ？】有線LANケーブルおすすめ11選｜最新規格・見分け方も紹介

有線LANは電波干渉の影響を受ける無線LANと比べて通信が安定しているのが特徴です。無線LAN機能が標準で搭載されているノートパソコンやゲーム機(PS4、switchなど)も、有線LANへの接続により通信速度の向上や通信の安定化が期待できます。

安定した通信が可能な有線LANですが、使用するLANケーブルの規格の違いによって回線速度が大きく異なります。LANケーブルにはさまざまな規格や種類があり、自分の環境に最適なLANケーブルの選択が重要です。

本記事では最適なLANケーブルを選ぶために、LANケーブルの種類やLANケーブルの選び方について解説します。

馴染みのない人も多いかも知れませんが、一口にLANケーブルといっても、実は2つの種類があるのはご存知ですか？UTP・STPの2種類について、具体的にご紹介します。

UTPとは『Unshielded Twisted Pair』の略で、シールド処理が施されていない、ペアの撚りケーブルです。一般的にLANケーブルと呼ばれるのはこのUTPケーブルで、オフィス・家庭など幅広い場面で使われているポピュラーなタイプです。

シールド処理は、要は外部ノイズを遮断する処理。これによって通信速度や通信の安定性に繋がりますが、一般的なネットワーク環境ではほとんど影響はありません。STPケーブルよりも安く、アース処理の手軽さが大きなメリットです。

STPとは『Shielded Twisted Pair』の略で、シールド処理が施されているペアの撚りケーブルです。シールド処理により電磁波やノイズへの高い耐性があり、通信速度や通信の安定性を実現しています。

外部ノイズからシールドにたまる電機は、新たなノイズの発生源になります。そのためネットワーク機器にアース処理をして、電気を逃がす必要があり、アース処理が必要です。一般家庭とは異なり多くの機器が集中している工場やデータセンター向きのタイプです。

カテゴリ5(CAT.5)のLANケーブルは通信速度が最大で100Mbpsで、通信速度が遅い規格です。また、カテゴリ5eのケーブルはカテゴリ5の10倍の1Gbps(1000Mbps)の通信速度に対応しています。

最近のパソコン・ゲーム機・無線LANルーターは1000BASE-Tという1Gbpsの通信速度対応のものが主流です。1000BASE-Tの環境でカテゴリ5のLANケーブルを利用している場合、カテゴリ5e以上のケーブルに交換すると大幅な速度向上が期待できます。

カテゴリ6とカテゴリ6Aの規格があります。通信速度は、カテゴリ6が1Gbps、カテゴリ6Aは10Gbpsです。また、カテゴリ6以下の規格のケーブルはUTPタイプですがカテゴリ6AはUTPタイプとSTPタイプの2種類があります。

STPタイプはアース対応のネットワーク機器に接続して利用する必要がありますが、家庭用のものはほとんどありません。そのため、おすすめはUTPタイプのカテゴリ6AのLANケーブルです。

カテゴリ7・7AのLANケーブルは、10Gbpsの高速通信に対応しています。ただし、市販の「カテゴリ7」のケーブルはカテゴリ7規格用のコネクタが装着されていない「カテゴリ7準拠」のものがほとんどです。

また、カテゴリ7のLANケーブルはシールド加工されているSTPタイプですが、アース対応機器に接続して使用しないと本来の性能を発揮できません。

カテゴリ8のLANケーブルは最高速度40Gbpsで高速通信に対応しています。ただし、カテゴリ8の性能を引き出すには高速通信が可能なLANボードを増設したり、対応するルーターやハブを用意したりする必要があります。

また、カテゴリ8はカテゴリ7と同じくSTPタイプで、アース対応の機器に接続して利用する必要がありますが、一般家庭でアース対応の機器を揃えるのは難しいのが現状です。

以下のように、カテゴリによって通信速度と伝送帯域が異なります。伝送帯域とは通信の質を表すものであり、通信速度と同じ意味で扱われる場合もある指標です。

カテゴリが上がるほど通信速度は早くなりますが値段も上がります。そのため、通信環境に見合ったカテゴリのLANケーブルを選びましょう。

ネットを安定的に使用するならカテゴリ6以上がおすすめです。また、オンラインゲームや業務用にはカテゴリ7をおすすめします。

手持ちのLANケーブルのカテゴリを見分けるには、ケーブルに印字されている英数字を確認しましょう。カテゴリ名が印字されている場合と、配線規格名が印字されている場合があります。

カテゴリ名が印字されている場合、「CAT.6」と表記があれば「カテゴリ6」のLANケーブルと確認できます。

配線規格名が印字されている場合は、以下の表でカテゴリを確認してください。

パッケージなどに記載がある場合はすぐに見分けられますが、印字なしのケーブルだけではカテゴリが分からない場合もあります。そんな時は、通信速度が1つの目安になります。あくまでCat5かCat5e以上かを判断できるだけですが、参考にしてみてください。

【調べ方】

• コントロールパネルから「ネットワークと共有センター」を選ぶ
• 「ローカルエリア接続」から「速度」を確認

【見分ける目安】

• 100Mbps：Cat5
• 1Gbps：Cat5eまたはCat6

ストレートとクロスの違いはケーブル内部の信号線の繋ぎ方の違いです。通常の使用ではストレートケーブルを選べば問題ありません。

クロスケーブルはパソコン同士を直接繋ぐ場合などに使用されます。最近のネットワーク機器はストレートケーブルとクロスケーブルを自動認識するため、どちらのケーブルでも問題なく通信できるようになっています。

「スタンダード」タイプのLANケーブルは信頼性が高く、長い距離を繋ぐ場合に適しています。ケーブルが太くて硬いので狭い場所での取り回しはしにくいですが、通信の安定性を求める場合におすすめです。ただし、無理に曲げると断線する場合があるので気をつけましょう。

平たい形状のフラットタイプのLANケーブルは、ドアのすき間やカーペットの下に配線する場合に便利です。柔らかいので狭い場所での配線にも向いています。ただし、スタンダードタイプと比べると強度や耐ノイズ性能の点で劣る傾向があります。

極細タイプのLANケーブルは短い距離の配線に向いています。柔らかいので狭い場所での配線がしやすいタイプです。なお、スタンダードタイプと比べると強度や耐ノイズ性能の点で劣っています。細い見た目のため、配線周りをすっきりさせられます。

リールタイプのLANケーブルは、利用しない時にケーブルを巻き取って収納できます。コンパクトサイズになるので、外出の時などに手軽に持ち運び可能なタイプです。旅行や出張先のホテルなど、出先で有線LANを利用する際に便利です。

LANケーブルは繋ぐ機器間の距離に合わせて選びましょう。少し余裕がある程度の長さが理想的です。長過ぎるLANケーブルだと余った部分が邪魔になるだけでなく、ノイズを拾いやすくなるので、通信の質の低下にもつながりかねません。購入前におおよその長さを測っておくなどして、必要な長さを把握しておきましょう。

LANケーブルは銅線の構成によって、単線とより線の2種類あります。単線は安定した通信ができ、より線は柔らかく取り回しがしやすいです。

ケーブルの長さが10m以上の場合は単線、5m以下の場合はより線をおすすめします。

コネクタの抜け止め用のツメが折れにくいLANケーブルがおすすめです。コネクタのツメが折れてしまうとケーブルが抜けやすくなってしまい、ケーブル自体に問題がなくても実際の利用に支障がでます。

LANケーブルの製品によっては「絶対ツメが折れない」と謳っているものもあります。ツメの耐久性も購入時にチェックしましょう。

Amazonなど通販サイトを見ると、さまざまなメーカーの有線LANケーブルが販売されています。中には聞きなじみのない名前のメーカーもあり、どこの商品を選べばいいか迷いますよね。そんな方には、日本の有名な電気製品のメーカーの商品をおすすめします。ここでは、エレコムとサンワサプライについて紹介します。

エレコムはパソコン周辺機器を取り扱っているメーカーです。マウス・キーボード・イヤホンなどで有名な企業のため、家電量販店でエレコムの商品を見た経験がある人は多いですよね。エレコムは『LANEED』のブランド名でLANケーブルを販売していて、CAT5eからCAT8に対応可能な商品まで販売しており、幅広いニーズに対応しています。

サンワサプライは、コンピュータ・PCサプライ製品メーカーです。マウスやキーボードだけでなくパソコンのデスクやカバーなどPCに関する商品を幅広く取り扱っています。LANケーブルに関しても商品の種類が多く、薄型や極細のタイプのケーブルやSTPケーブルなど、商品ラインナップが豊富なのが魅力です。

カテゴリ6AのLANケーブルは最高速度10Gbpsの通信速度と500MHzの伝送帯域のスペックを持つ高性能タイプです。さらに性能が高いカテゴリ7やカテゴリ8のLANケーブルもありますが、STPタイプのケーブルはアース対応機器に接続しないとノイズを集めてしまう点がデメリットです。

現在では、10Gbpsのインターネット接続サービスが家庭で利用できるようになってきました。10GbpsのLANポートを搭載した無線LANルーターなどの家庭用機器に最適なのはUTPタイプのカテゴリ6AのLANケーブルです。

選び方のところで、LANケーブルは長いほどノイズが入りやすいと説明しました。気になる速度への影響についてですが、LANケーブルの長さは速度に影響を与えません。

同規格の10mと50mのLANケーブルを比較しても速度に違いはほとんど見られません。長いほど多少の速度低下が起きる可能性もありますが、ごくわずかなため心配する必要はないです。

ルーターから使用する機器までの距離が遠い場合、手持ちのケーブルでは長さが足りない場合がありますよね。より長いケーブルに買い替えるのが1番おすすめですが、延長する方法もあります。具体的な延長方法は以下のとおりです。

• 中継アダプタを使用する
• スイッチングハブを使用する

中継アダプタは1,000円以下で購入できるため、安く延長したい方におすすめです。中継アダプタを選ぶ際は、LANケーブルと同じカテゴリのものを選びましょう。

LANケーブルの性能が通信速度のネックになっているかもしれません。自宅のLANケーブルの規格をチェックして、LAN環境に合っていない古い規格のケーブルがないか確認しましょう。適切なLANケーブルを利用すると、通信速度が改善されますよ。