Wi-Fi（無線LAN）の規格・確認方法は？｜iPhone・スマホで確認できる？

昨今、テレワーク・オンライン授業など、インターネットの需要がますます高まっています。インターネットを利用した動画視聴・オンラインゲームなどの際に遅延が発生したり、途切れてしまったりして困っている方もいますよね。

そんな悩みを持っている方も、最新の無線LAN規格が搭載されたルーター・子機に変えれば、快適にインターネットを使えるようになります。今回は無線LANの規格・確認方法について徹底解説します。

iPhone・Androidなどのスマホで確認できるのかについても必見です。また最新の無線LAN規格であるWi-Fi6対応のルーターも紹介しているので、ぜひ本記事を参考に、無線LAN規格を理解して自分に合ったルーターを探してください。

無線LANルーターについて調べると、「IEEE802.11○（〇にはアルファベットが入ります）」の表記を見かけます。「IEEE802.11○」の表記は無線の国際的な標準規格で、このWi-Fiの規格によって無線LANルーターの性能が変わってきます。

通信速度などのスペックが大きく左右されるので、ルーターを選ぶ際は無線LAN規格を必ず確認しておく必要があります。

 a/b/g/n/ac/axなど、通信規格ごとの特徴と違いを表にして比較します。なお、2018年から「11ax」「11ac」「11n」はそれぞれ「Wi-Fi 6」「Wi-Fi 5」「Wi-Fi 4」と名称が変わったので、選ぶ際は注意しましょう。

無線LANが利用できる周波数帯には、2.4GHz帯と5GHz帯があります。2.4GHz帯は古くから利用されている周波数帯で、パソコンやスマホのWi-FiだけでなくBluetoothでも利用しています。

5GHz帯は2.4GHz帯より新しく、混雑していないので電波干渉が起きにくい点がメリットです。一方、2.4GHz帯と比較すると壁などの障害物に弱いデメリットもあります。利用環境によって2つの周波数帯を使い分けるのがベストです。

「11n」は最大で600Mbpsの通信速度、「11ac」はその10倍以上の6.9Gbpsの最大速度を誇るといわれています。ですが、こちらの最大速度はあくまで理論値です。回線や無線LANルーターなどの通信環境によっては、理論値の半分以下の速度になります。

もちろん、最大通信速度が速い方が速度が出る場合が多いですが、必ずしも最大の速度が出るとは限らないことは理解しておきましょう。

現在の無線LAN規格では「11ax（Wi-Fi 6）」が最新の規格となっています。現在販売されている無線LAN商品は、複数もしくはすべての規格を扱えるものがほとんどです。

ただ、最新の11ax（Wi-Fi 6）対応無線LANルーターを購入したとしても、パソコンやスマホなどの接続する端末が、11ax（Wi-Fi 6）の規格に対応していないと、その規格での通信はできません。端末側の対応規格についても確認しておきましょう。　　

現在のWi-Fi（無線LAN）規格の主流は、「11n」と「11ac」の2つです。もし今ルーターを買うのであれば、少なくとも「11n」もしくは「11ac」に対応しているものを選びましょう。現在の最新の無線LAN規格は、「IEEE802.11ax（Wi-Fi 6）」です。

「Wi-Fi 6」は、今までのWi-Fiと比べて「高速」「混雑に強い」「省エネ」などの特徴があります。動画やゲームなど、大容量のデータ転送が必要なコンテンツの高速化と、複数の端末を繋いだ際の混雑に強い点が大きなメリットです。

Wi-Fi6を利用する場合、ルーターだけでなく、接続する端末もWi-Fi6に対応している必要があります。現在、スマホではiPhone 11～15シリーズ・iPhone SE(第2・3世代)、Galaxy S20以降のモデルなどが「Wi-Fi 6」に対応しています。

また、パソコンについてもSurface Proをはじめとした対応モデルが、各メーカーから続々と発売されている状態です。Wi-Fi6に対応する機器を探す場合は、Webで製品情報を確認したり、パッケージの情報を確認しましょう。

さらにiPhone 15 Proは、「Wi-Fi 6E」にも対応しました。「Wi-Fi 6」との違いは、周波数帯が拡張された「6GHz帯」に対応することで、さらに快適な通信ができることです。

無線LAN規格の互換性については、同じ周波数帯（2.4GHz/5GHz）を利用していれば規格が異なっても互換性があります。ただし、規格が異なる場合、通信速度は遅いほうで通信することを理解しておきましょう。

先ほどもご紹介したように、最新規格のWi-Fi 6に対応した機器が続々と販売されているので、Wi-Fiルーターを買い替えるならWi-Fi 6対応モデルをおすすめします。

自分が今使っているスマホが、どの無線LAN規格で接続されているか気になりますよね。しかし、現在販売されているスマホの場合、実際にどの規格で接続しているかを調べられる機能が、搭載されているものはほとんどありません。

どうしても知りたい場合は、速度測定アプリを使ってある程度絞り込むのは可能です。

現在利用している周波数帯（2.4GHz/5GHz）であれば、スマホでも簡単に確認ができます。iPhoneとAndroid、それぞれの場合の確認方法について解説します。

iPhoneの場合は、以下の手順で接続されている周波数帯を確認できます。

1. ホーム画面またはアプリ一覧から「設定」アプリを起動

2. 「Wi-Fi」をタップ

3. 「Wi-Fi」接続がオンになっているのを確認

4. 現在接続されているSSID（「接続されました」表示のある項目）から「5Ghz/2.4Ghz」を判断

Androidの場合は、以下の手順で接続されている周波数帯を確認できます。

1. ホーム画面から「設定」アプリを起動

2. 「Wi-Fi」をタップ

3. 「Wi-Fi」のスイッチがオンになっているのを確認

4. チェックの付いている項目の名称（SSID）から「5Ghz/2.4Ghz」を判断

Windows10の場合は、以下の方法で接続している規格を確認できます。

1. スタートメニューから設定を開く
2. 「ネットワークとインターネット」をクリック
3. 「Wi-Fi」を選択して「ハードウェアのプロパティ」をクリック
4. 「プロトコル」に表示されているのが接続中の規格

Macの場合は、以下の2つ方法で接続している規格を確認できます。

1. 「option」キーを押しながら「Wi-Fi」マークをクリック
2. 「PHYモード」に表示されているのが接続中の規格

1. 左上のりんごマークをクリック
2. 「このMacについて」をクリック
3. 「システムレポート」をクリック
4. ネットワークの「Wi-Fi」をクリック

2024年には、無線LANの新規格「Wi-Fi7」 が発売されます。これに備え、ここではWi-Fi7 のスペック・特徴・旧製品との違いを解説します。

Wi-Fi7とは、IEEE 802.11be Extremely High Throughput （EHT）とも呼ばれ、2.4GHz・5GHz・6GHzのすべての帯域をカバーできます。Wi-Fi7は世界中で圧倒的な超高速通信を実現するため開発されており、WiFi 6の4.8倍、WiFi 5の13倍の速度で通信可能です。

ここでは、Wi-Fi 7と旧規格の無線LANルーターであるWi-Fi6・Wi-Fi5との違いを表を用いて比較します。実際に購入する際に、ぜひ参考にしてください。　

無線LAN規格について解説してきました。無線LAN規格を理解すれば、今悩んでいるインターネット遅延によるストレスからも解放される可能性があります。無線LAN規格を理解して、より快適にインターネットを楽しみましょう。