ノートパソコンの容量はどのくらいがおすすめ？｜1TBも必要？容量を増やす方法・外付けHDDも紹介

パソコンの空き容量が少ないと動きが遅くなる場合があります。
通常動作の処理で使うメモリ(RAM)という記憶領域がいっぱいになると、代わりにハードディスクを使います。ハードディスクを使うとメモリよりもデータの処理に時間がかかるため、動きに支障が出るのです。

さらに、OSのアップデートには十分な空き容量が必要です。容量不足の場合、アップデートに失敗する可能性があります。常に最新のOSにアップデートしていないと、セキュリティがもろくなることもありますので気をつけましょう。

パソコンの動作が遅くなったり、セキュリティが脆弱になったりすることを避けるために、定期的に容量を確認しましょう。

現在のノートパソコンに搭載されている記憶装置は、主に2種類あります。まずは、それぞれの記憶装置にどのような特徴があるのかを解説します。

「HDD」は、回転する磁気ディスクにデータを書き込み・読み込みする装置です。価格が安く、かつデータ容量が大きいので、以前はこのHDDがノートパソコンの記憶装置として主流でした。

しかし、HDDは消費電力が大きく、振動や衝撃に弱い特徴があります。高速回転する磁気ディスクへ書き込みを行うので、ディスクへの直接振動や衝撃が磁気ヘッドなどに触れてしまうと、故障の原因になる場合もあり、取り扱いには注意が必要です。

現在、ノートパソコンの記憶装置の主流となっているのが「SSD」です。フラッシュメモリを使用した記憶媒体で、HDDのような駆動部分がないため衝撃に強く、読み書きの素早さに定評があります。

しかし、HDDと比べると容量は少なめで、価格が高いのも特徴です。そのため、大容量のSSDを搭載したノートパソコンはどうしても高額になってしまい、購入したくてもなかなか手が出せない、といった不満の声が目立ちます。

ノートパソコンを購入する際、どれほどの容量がベストなのか悩みますよね。ここでは、用途別ノートパソコンのおすすめ容量をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

• 動画視聴やネットサーフィンのみ：128GB
• プライベートでもビジネスでも使う：256GB
• PCゲーム、動画編集：512GB~

動画視聴やネットサーフィンしかしない方は、128GB程度容量があれば快適です。64GBでも動画視聴やネットサーフィンは可能ですが、もともと搭載されているOS等のシステムやアプリで容量がどんどん圧迫されます。余裕を持って128GBを選びましょう。

大学生・社会人の人がノートパソコンを探しているなら256GB以上のモデルがおすすめです。学業・仕事で使うファイルを保存したり、スマホの写真・動画を保存したりといった使い方ができます。

また、動画編集などクリエイター・ゲームでパソコンを使うなら、最低でも512GB以上は必要です。動画の素材データ・ゲーム1本1本で使用する容量を考えると、512GBでもギリギリな場合も。予算のある場合は本体容量1TBにするか、外付けSSD等もあわせて使用しましょう。

ノートパソコンのスペックには、必ず容量が明記されています。しかし、この容量すべてを使用できるわけではありません。多くのノートパソコンには、基本システムである「OS」がインストールされており、OSだけでも一定の容量が使われています。

たとえば、「Windows10 32bit」は12GBの容量が必要で、このOSがインストールされたノートパソコンは、すでに12GB分の容量を消耗中です。また、アプリが多い場合はさらに容量を消耗するので少なくなります。

ノートパソコンの容量を決めるときは、現在使用中のパソコンがどの程度容量を使用しているか確認してください。ここでは、WindowsとMacそれぞれの容量を確認るす方法を紹介します。

1. 画面下部のタスクバー左下の「スタートボタン」を右クリックし、「エクスプローラー」を選択
2. 「PC」をクリックすると、下部に「Windows（C:）」または「ローカルディスク」が表示される
3. 「C:」で表示されない場合は、Windowsがインストールされているドライブを選択
4. 「Windows」または「ローカルディスク」の下に空き容量が表示される

Windows10・Windows11の場合、「システム画面」→「ストレージ」の手順でも確認できます。どちらか確認しやすい手順で行ないましょう。

1. メニューバー左上のアップルマークをクリック
2. 「このMacについて」をクリックすると、システム情報が表示される
3. 上部の「ストレージ」をクリックすれば、全体の容量と現在の使用容量がグラフと数値で確認できる

Macの場合、空き容量のみなら「Finder」ウインドウでも簡単に容量を確認できます。Finderを開けば、下部のステータスバーに空き容量が表示されるので、残りの容量がどの程度か確認可能です。

パソコンの容量が足りなくなったと感じたら、まず試したいのがストレージの最適化です。それぞれのOSで最適化する方法は、以下の通りです。

【Window10の場合】

1. 「スタートメニュー」→「設定」→「システム」→「ストレージ」を選択
2. 「今すぐ空き領域を増やす」をクリック

【Macの場合】

1. 「このMacについて」から「ストレージ」を開き、
2. 空き容量のグラフ右側にある「管理」をクリック
3. 「ストレージを最適化」をクリック

Windows10の場合、「ストレージセンサー」が搭載されているので、自動的に不要なファイルを削除して空き領域を増やしてくれますが、手動で削除したい場合は上記に従って行なってください。

空き容量を増やすには、不要なファイルの削除も重要です。

保存ファイルの中で不要なものを削除するほか、使用していないソフトやゴミ箱の中も削除すると、容量が一気に増えます。

OSアップデート時のファイルや、ストリーミング視聴した動画の一時ファイルなども、パソコン内に残っていると容量を圧迫する原因に。WindowsとMac、それぞれクリーンアップを行うと、一時ファイルを削除して容量を増やせます。

ローカルディスクの不要なファイルなどを削除しても容量がまだ足りない場合は、ネット経由で外部にデータを保存できるサービス「オンラインストレージ」を使用する方法もあります。

Windowsは「OneDrive」、Appleは「iCloud」、Googleは「Googleドライブ」といったオンラインストレージサービスを提供しており、どれもOSに関わらず使用可能です。また、一定の容量までなら無料で使用できるので、まずは無料の範囲内で試しましょう。

ストレージの最適化をしても容量がまだ足りず、オンラインストレージのように外部へデータを保管しておくのが不安な場合は、物理的に容量を増やしましょう。外付けHDDを使えば、ノートパソコンをUSBなどで接続するだけで、容量を簡単に増やせます。

HDD・SSDの違い・選び方は以下の通りです。

• HDD
  →読み書き速度はSSDより遅いが価格が安い
• SSD
  →多少HDDより価格が高いが、読み書き速度が速い
  動画・ゲーム等の重たいデータも素早く書き込みできる

ノートパソコンの容量が足りないときは、USBメモリを使うのも1つの方法です。

USBメモリは4GBほどの容量が少ないものから、500GBを超える大容量のものまでさまざまです。コンパクトで軽量なため、気軽に持ち運びできるメリットもあります。ただし、繰り返し書き込みを行ったり長期間放置したりすると、データが劣化するため注意が必要です。

大容量USBメモリを詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてください。

ノートパソコンの容量を確認する方法や増やす方法を紹介しました。容量をもっと増やしたい場合は、紹介した外付けHDDの使用やオンラインストレージにデータを保存するなど、さまざまな工夫が必要です。まずは、ご利用中のノートパソコン内にあるデータを整理するところから始めましょう。