掃除機の仕組みや原理を徹底解説！工夫や法則はある？

部屋の中のゴミを取り除くのに、掃除機は欠かせない存在です。電源を入れて床を滑らすだけで汚れをきれいにできる掃除機ですが、使っていて「掃除機ってどんな原理で動いているんだろう？」と疑問に思ったことはありませんか？

今回は、掃除機の原理について徹底解説していきます。主に掃除機がゴミを吸い取る仕組みについて見ていきましょう。ダイソンの掃除機やロボット掃除機など、さまざまな掃除機の原理についても紹介しています。

掃除機のコードを自動巻き取りする機能やパワーヘッドを回転させる法則、掃除機の内部構造や掃除効率を上げるための工夫など科学的な断面から解説していきます。この記事を読んで、掃除機の原理についてしっかりマスターしましょう。

掃除機は、モーターとファンを高速回転させて空気とゴミを同時に吸い込む仕組みとなっています。掃除機を作動させるとブィーンと音が鳴りますが、それはモーターとファンが動く音と空気が流れる音が合わさったものです。

そして掃除機内で空気とゴミが分別され、ゴミはダストカップに、空気は排気口の外へ抜けていきます。ファンにモーターにゴミが入らないようにフィルターを付けることで、この空気とゴミの分別を完璧なものにしているのです。

ちなみにゴミと空気を分別する手段として、フィルターと遠心力の2種類があります。一般的な掃除機は前者ですが、サイクロン式は後者なのが特徴です。また、フィルターと遠心力の両方を採用している掃除機もあります。

ダイソンの掃除機は、吸い込んだゴミと空気を円錐型のコーン内で高速回転させ、回転による遠心力でゴミと空気を分離します。そして分離されたゴミは、ダストカップに溜まるという仕組みです。

ダイソンの掃除機は特に遠心力が大きく、ミクロレベルのゴミでも正確に分離することができます。元々ダイソンの掃除機は大きなコーンを一つだけ搭載していましたが、世代が進むにつれてコーンの小型化や増加という形で進化していきました。

コーンが増えると処理できる空気量が増えるので、掃除機の吸引力の秘密はコーンの数にあると言えます。また、それぞれのコーンが小さくなることで遠心力が大きくなり、空気とゴミの分別が効率的になるという特徴があるのです。

自動で部屋を掃除するのが特徴のロボット掃除機ですが、なぜ壁に当たらないの？と疑問に思ったことはありませんか？その理由は掃除機に搭載されている赤外線センサーにあります。

ロボット掃除機は掃除を始める前に、赤外線で周囲の障害物や壁との距離を測り、取得したデータを元に部屋の状況を示した地図を作成します。この地図を参考にし、掃除するコースを割り出して動くのが仕組みです。

壁の近くを通る際は赤外線センサーで壁との距離を把握しながら動くので、壁にぶつからずに掃除ができます。

一部の掃除機は、ボタンを押すとコードを自動で巻き取ってくれますよね。これはコードを引き出すと洗濯機内のドラムが回転し、ゼンマイが巻き上げられることが関係します。

ゼンマイは常に元の状態に戻ろうとしており、それに合わせてコードが掃除機の中に戻ろうとします。しかし、それでも戻らないのはラチェット式の爪とブレーキがコードを抑えているからです。

そして巻き取りボタンを押すとブレーキが解除され、ゼンマイの元の状態に戻る性質が発動しコードが巻き取られます。掃除機の自動巻き取りコードは、この一連の動作により再現されているのです。

今ではさまざまな掃除機のヘッドがありますが、中でもパワーヘッドはブラシが回転し、自走する点やゴミを効率的に取れる点が魅力です。パワーヘッドのブラシが回転するのは、ヘッドに取り付けられたモーターが関係します。

モーターは掃除機のホースのソケットから電力を供給しており、作動するとブラシが回転するように作用させる仕組みとなっています。対応するソケット以外だと電力を供給できないので、型が合うモデルに装着しないと動きません。

また、パワーヘッドはモーターを備えていることから、モーターが故障すると使えなくなります。つまり、床ブラシやタービンブラシに比べて故障率が高いです。ちなみにブラシを前方向に回転させるので、後ろに引きにくいのがデメリットでもあります。

家庭用掃除機の集塵方法には「サイクロン」「紙パック」「カプセル」があり、サイクロンは遠心力とフィルターを使用し、集塵力が長期に渡り持続するのが特徴です。カプセルはフィルターのみで集塵し、サイクロンにはやや劣るものの高い集塵力を誇ります。

一方、紙パックは使用しているうちに目詰まりしていくので、徐々に吸引力が落ちていってしまいます。他に、業務用で使用されるエアーモーター駆動のエアー式掃除機があり、小砂利や金属片なども強力に吸引可能です。

掃除機によって、ゴミを吸い取る原理に違いがあることが分かったと思います。モーターで動くパワーヘッドにもちょっとした仕組みがありましたね。次に掃除機をかけるときは、「掃除機はこうやって動いているのか」と確認しながら使うと面白いかもしれません。