炊飯器の寿命は何年？｜20年もつ？炊飯器が古くなるとどうなる？内釜だけ買える？

日本人の95％が所有するといわれる炊飯器は食卓に欠かせません。炊飯器は「何年も前に買ったけれど今も健在」という方もいれば、「数年でおいしく炊けなくなってきた」と悩んでいる方もいて、使う方によって寿命はさまざまです。

炊飯器には「平均寿命」があります。炊飯器の寿命が近づくとお米の味や炊き上がりだけでなく、電気代や後片付けの時間にも影響してきます。寿命のサインは他にもあるので、おかしいなと感じたらチェックしましょう。

この記事では、寿命前の炊飯器の症状・炊飯器のパーツ別の寿命と長持ちさせる方法・買い替えにおすすめなパナソニック・象印などの人気メーカーの最新炊飯器を紹介します。また「内蔵電池交換をしなくても炊飯はできるの？」などの疑問についても必見です。買い替え不要で内釜のみの購入など、役立つ情報も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

炊飯器の寿命はパーツによって異なるので、本体に問題がなくてもパーツにのみ不具合が生じる場合があります。ここでは、内釜・内蔵電池の寿命を解説します。

内釜の平均寿命は約3年です。使用に伴い釜の内側のコーティングが剥がれてくるので、お米が釜にくっつくようになります。お米を取り除く際、タワシやスプーンなどを使用するとコーティングがさらに剥がれるので気をつけましょう。

また、内釜のフッ素コーティングは塩分に弱いです。炊き込みご飯などを長時間保温するとコーティングが剥がれやすくなります。

炊飯器の内蔵電池の寿命は4〜5年ほどです。内蔵電池が弱くなると、コンセントを差さないと液晶が表示されなくなります。

また、内蔵電池が寿命を迎えるとタイマー設定ができなくなります。タイマー・保温機能をフル活用したい方は、内蔵電池を長持ちさせるポイントを意識して使用しましょう。炊飯器を長持ちさせるポイントを紹介しますので、ぜひチェックしてください。

保温を短時間にするのも、内釜・内蔵電池を長持ちさせるポイントです。また、内蔵電池を長持ちさせるため、コンセントは抜かずに保温をオフにするようにしましょう。コンセントを差しっぱなしにすると、内蔵電池の無駄な消耗を抑えられます。

炊飯器の内釜の変形・コーティングが剥がれる可能性があるので、内釜に熱湯を入れないようにしましょう。乾燥したお米がこびりついて洗いにくい時ときはぬるま湯を入れるのが、内釜を長持ちさせるポイントです。

炊飯器は吸気孔・排気孔から空気を出入りさせて、内部の熱を逃がします。吸気孔や排気孔がほこりでふさがってしまうと内部に熱がこもり、故障の原因になる場合があります。

お手入れをしないと壊れやすい状況になってしまうので、こまめに掃除をしましょう。

内蔵電池の寿命は約4～5年ですが差し込みプラグをコンセントに差している状態の時は、内蔵電池は消耗しません。内蔵電池が切れてしまってから、すぐに電池交換をしなくても炊飯は可能です。ただ、プラグを抜くと時計の時刻が記憶できないためタイマー予約はできません。

しかし、プラグを差し込んだ時に時計の時刻を合わせればタイマー予約も可能です。

いつもと同じお米で、内釜・本体をしっかり清掃しているのに炊飯時の臭いが気になる場合は、炊飯器の寿命が考えられます。

ご飯にツヤがない・水気が多くてまずい・一部分だけが焦げてしまうなども炊飯器の寿命の症状です。炊き上がり直後のお米の状態を確認すると、故障の前兆に気付きやすいので、チェックしてみてください。

炊飯器には保温温度の設定機能があります。温度調整ができなくなるのも炊飯器が寿命を迎えたサインです。

たとえば、60℃で設定したのに76℃の高温で保温されるなど、設定温度よりも温度があがってしまう症状があげられます。釜の中に少量のご飯しか入っていない状態で高温で保温すると、お米がパサパサで固い状態になるだけでなく、電気代も高くなるので気をつけましょう。

炊飯時間が遅れるのも炊飯器の寿命のサインです。炊飯器には温度センサーが内蔵されており、炊飯時・保温時の温度を調整しています。温度センサーが故障すると炊飯時間の誤差が大きくなります。

炊飯器は連続使用すると炊飯時間は長くなるものが多く、保温を解除した後すぐに炊飯したり、連続で炊飯すると温度センサーが働き正常に炊飯できません。故障を疑う前に、使用方法や設定に問題がないかを確認しましょう。

炊飯器の寿命が近づくと、保温前・保温中に電源が切れたり、電源がついたり消えたりする症状がでます。電源が点いたり消えたりを繰り返すとお米にも負荷がかかり、風味が落ちたり茶色くなったりします。お米をおいしく食べられなくなるので、メーカーに相談しましょう。

内釜コーティングが剥がれてくるのも寿命が近いサインです。コーティングが剥がれたまま炊飯しても健康上の問題はありませんが、コーティングが剥がれるとお米が内釜にこびり付き、片付けが大変になります。

また、内釜の外側のコーティングが剥がれてくると「炊きムラ」の原因にもなります。炊飯前に内釜の状態もチェックしましょう。

炊飯器の調子が悪いと、買い替えか修理か悩みます。買替え・修理を決断する際のポイントを紹介しますので、ぜひチェックしてください。

家電にはメーカー保証が付いています。炊飯器は、本体の保証は1年、内釜の保証は3年もしくは5年となります。保証期間内であれば、買い替えよりもまずは修理がおすすめです。修理料金はメーカーや炊飯器の状態によって異なるため、必ず事前に公式サイトなどで確認しましょう。

もし保証期間が切れていても、買い替えるよりも安く修理ができる場合は修理に出してみてください。また家電には部品保有年数があります。炊飯器の部品保有は6年で、保証期間が過ぎても部品在庫があれば修理可能です。

しかし、修理費用はすべて自己負担となります。高額になる場合もあるので事前に確認しましょう。

買い替えるなら炊飯器が安い8月が狙い目です。各メーカーは新米が販売される前に新作炊飯器を店頭に並べるため、旧作の炊飯器は夏に値下がりします。そのため、高機能の炊飯器も比較的リーズナブルに購入できます。

新作の炊飯器が欲しい方は、12月頃に買い替えるのがおすすめです。大きな値下がりは期待できませんが、発売当初よりは少し値下がりしている場合があるのでチェックしてみてください。

炊飯器本体は問題ないが内釜のコーティングが剥がれてきた場合、内釜だけの購入も可能です。しかし、内釜の購入は価格が高いのがデメリットです。とくに、羽釜・土釜・ダイヤモンド・プラチナコーティングが施された内釜は、3万円を超えるものもあります。

機種によって値段は異なりますが、安くても8千円前後と気軽に購入できるものではありません。炊飯器本体の値段を考慮して、内釜の購入を検討しましょう。

炊飯器の処分方法は自治体によって異なりますが、不燃ゴミとして処分する場合が多いです。しかし、内蔵電池は不燃ゴミで処理できない自治体が多いため、内蔵電池は取り外して家電量販店の無料回収ボックスを利用しましょう。

また、下取りや引き取りサービスをおこなっている家電量販店もありますので、購入時に確認してみましょう。さらに、まだ使用できる炊飯器はリサイクルショップなどでの買い取ってもらうのもひとつの方法です。

10年前の炊飯器を使っている方も多いですが、やはり最新のものと比較するとお米の美味しさが圧倒的に違います。

買い替えたあと古い炊飯器を処分する方もいますが、炊飯器レシピを研究しておかずをもう一品作ったり、完成した鍋やカレーを古くなった炊飯器に移して保温鍋として使用したりと、別の形で活用するアイデアもあります。

炊飯器は有名家電メーカー以外にも、インテリアメーカー・家具メーカーなどさまざまなメーカーが販売しています。リーズナブルな炊飯器も多いですが、価格があまりに安すぎるものは壊れやすい可能性もあります。また、中古品もすでに経年劣化して寿命が短くなっている場合があります。

炊飯器の寿命・寿命のサイン・買い替えにおすすめの炊飯器を紹介しました。白米の炊き上がりは、内釜や本体の状態が大きく影響します。ご自宅の炊飯器の状態をしっかりチェックして、毎日おいしい白米を楽しんでください。