炊飯器にカビ生えた！洗い方は？掃除・熱湯消毒すればカビ臭いのは取れる？

スタートボタンを押すだけで簡単にお米が炊ける炊飯器は、一家に一台はある生活家電といえます。しかし、毎日お米を炊く習慣がないと炊飯器の中にお米を入れたまま放置してしまう方も多いです。お米を捨てることなく入れたままにしておくとカビだらけになってしまいます。

久々にお米を炊こうと炊飯器の蓋を開けると、残ったご飯がカビだらけになったり、白いワタのような白カビが炊飯器にこびりついていたりと目を背けたくなります。また、カビた炊飯器を洗わずに使うと、下痢や嘔吐などの食中毒になってしまうので、必ずカビ処理を行ってください。

どの家電もそうですが、長く愛用するためには定期的なメンテナンスが必要です。この記事では誰にでもできる炊飯器のハイターなどを使用した掃除方法や洗い方・除菌、カビの危険性を詳しく紹介していきます。カビの発生やカビ臭いのを防ぐため、本記事で知識を深めてください。

炊飯器のカビはさまざまな種類があり、色によって毒性が異なります。白カビには味噌や醤油を作るときに欠かせない、麹菌と呼ばれた「食べられる」カビがあります。しかし、基本的に炊飯器に白カビが生えたときは、安易に口の中に入れないよう注意してください。

また、白カビ以外にも緑カビ・黒カビ・赤カビも炊飯器に発生します。どのカビも口に入れてしまうのは危険です。たとえば、カビが生えた炊飯器で炊いたご飯を食べると、嘔吐や下痢になる可能性が非常に高く、健康被害を招く危険性があります。

加熱しても毒素は熱で消えないため、カビが生えた炊飯器を再度使うときは必ずカビ処理を行い、除菌してから使用するように心がけましょう。うっかりカビが生えたご飯を食べたあとに体調に異変を感じたら、病院で受診しましょう。

カビた炊飯器は正しく掃除すれば元の清潔な状態で使えるため、捨てる必要はありません。衛生面が心配な人は買い替えても問題ありませんが、炊飯器を買い替えるとなるとある程度のコストがかかるので、特にこだわりがなければ現在使用している炊飯器で十分です。

炊飯器のカビを発生させないためには、普段使いしている内釜だけでなく、上釜やスチームキャップ、パッキン部分を清潔に保つのが大切です。正しい炊飯器の掃除法を知っておけば、カビの発生を防いで長く愛用できます。

ハイターは、金属製品には使用できません。オキシ漬けのように炊飯器の内釜やパッキンを浸け置きしてしまうと、テフロン加工が剥がれたり、シリコンが痛んで耐久性が低くなる可能性があります。

ハイターなどの塩素系漂白剤は、金属を錆びさせてしまうほど強力な成分が入っているため、内釜には使用せず、本体の外側のみ使用してください。水で20倍程度に薄めたあと、柔らかい布に吸わせてから優しく拭くと傷がつきにくいです。

炊飯器をきれいに掃除したら、内釜を熱湯消毒しましょう。やり方は、内釜に水を1/3入れた状態で炊飯器ボタンを押すだけです。加熱処理をすると殺菌消毒ができ、清潔な内釜に戻ります。加熱処理の時間は5分程度でOK。スイッチを切り、お湯を捨てたあとに清潔なふきんで水分を拭き取れば掃除完了です。

一方で、熱に強く食材がくっつきにくいテフロン加工された家電や調理器具は、空焚きすると有毒ガスが発生するとの情報が出回っています。結論から言うと、耐熱温度さえ把握しておけば有毒ガスは発生しません。

テフロン加工にはふっ素樹脂が使用されており、260℃といった耐熱温度が定められています。炊飯器を空焚きした場合、260℃を超えた温度になると有毒ガスが発生するリスクはありますが、炊飯時の最高温度は100℃程度なので、内釜を殺菌消毒する分には問題ありません。

炊飯器の外側に使用する道具は、除菌用のアルコールスプレーです。キッチン用のアルコールスプレーを活用して、使い捨てできるシートを用いてカビを拭き取りましょう。拭き掃除をした後は、必ず二度拭きをしてアルコールをよく落とすようにしてください。

自宅にアルコールがない場合は、お酢を水で薄めたもので代用できます。お酢は殺菌アイテムとしても優秀です。お酢は「酢酸」といった細菌が生きられない成分が含まれています。お酢の場合は基本的に二度拭きは必要ありませんが、匂いが気になる場合は二度拭きしましょう。さらにお酢の温度を60℃前後まで上げると殺菌効果が増します。

カビの掃除といえばカビキラーを使えばいいと思いがちですが、炊飯器の掃除にはカビキラーは向いていません。カビキラーはキッチンハイターと同じく塩素系の漂白剤です。内釜に使用すると腐食する可能性があるので、炊飯器の外側のみに使用しましょう。

まず炊飯器の内釜にクエン酸20gまたはスライスレモンを数枚入れ、水を7合目まで入れてください。このとき、臭いが気になるパーツも一緒に洗浄しましょう。水と材料が混ざったら炊飯ボタンを押し、炊き上がるのを待ちます。

お湯が冷めたら、保温を切って内釜や洗浄したパーツを取り出して水洗いをします。スポンジで届かない部分は、古い歯ブラシを使うと細かい汚れもきれいに落ちるのでおすすめです。

洗ったパーツはよく乾燥し、元に位置にセットすれば完了です。レモンに含まれるクエン酸は、消臭効果や除菌効果があるため、定期的に掃除に取り入れてみてください。お米に臭いが移らずに済むので、消臭予防にぴったりです。

こちらは消臭効果がある重曹を使用した掃除方法です。炊飯器の内釜2合目まで水を注ぎ、重曹を小さじ半分入れます。あとは、クエン酸を入れたときの掃除方法と同様に炊飯ボタンを押し、お湯が冷めたら水で洗い流して乾燥させましょう。

重曹は臭いを吸着する働きがあり、クエン酸では落とせなかった汚れや臭いにも効果を期待できます。またハイターのように金属製品を酸化させる心配もないので、安心して使用できます。重曹には除菌効果はありませんが、高い消臭効果があるためカビの臭いが気になる方におすすめです。

お米が入った炊飯器を放置すると、カビだらけになる恐れがあります。雑菌が体内に入ると健康被害を招く危険性もあるので、炊飯器は日ごろから清潔に保ちましょう。炊飯器を洗わずに放置すると、全体的にワタのようなカビが発生します。

なお放置時間が長いほど、より毒性の強いカビが生えてくるので注意が必要です。お米を水に浸したままだったり、炊飯したお米（保温状態も含む）を放置するのも同様の症状がみられます。

加熱した状態でも、炊飯器の蓋を開けたときに落ちた菌が増殖する恐れがあるので、残りは素早く冷凍保存するのがおすすめです。

炊飯器の汚れを落とすときは、メインの内釜だけでなく、上蓋やスチームキャップなどのパーツをこまめに手入れするとカビの繁殖が抑えられます。また、菌が増殖しないように事前にお酢のスプレーで予防しておくのも効果的です。

炊飯器の掃除方法は、一般家庭にある掃除道具で問題ありません。炊飯器の内側だけでなく、本体部分も除菌用のアルコールスプレーで拭き取りましょう。掃除をしてもカビの臭いが取れない場合は、殺菌効果があるクエン酸や、防臭効果のある重曹を使用すると汚れや臭いがきれいに落ちるのでおすすめです。

カビが生えたお米を食べてしまっても少量なら問題ありません。国産の米に発生するカビには強い毒素を持つものはないといわれています。ただし、カビを生えたお米を食べて異常がある場合はただちに病院に行くのをおすすめします。

炊飯器をきれいに掃除していても異臭がする場合は、寿命の可能性が高いです。炊飯器の寿命はメーカーにもよりますが、およそ3年から10年程度といわれています。

内釜は短くて3年、長くて5年程度でコーティングが剥がれて使用できなくなり、本体よりも先に寿命を迎えてしまうケースが多いです。コーティングが剥がれた状態でご飯を炊くと、ご飯から異臭がする、変な味がするといった症状がみられます。

そうなった場合は、思い切って買い替えるか、内釜だけ交換するといった対策をしてください。使用していた炊飯器を破棄する方法はいくつかありますが、ごみ処分センターであれば確実に捨てられます。近場のごみ処分センターで廃棄するのがおすすめです。

炊飯器にカビを発生させないためには、正しい掃除方法を知っておくのが大切です。炊飯器の中にお米が残っている状態で放置すると、気づかないうちにワタのようなカビが発生してしまうため、定期的なメンテナンスでカビの発生を防ぎましょう。