空気清浄機はフィルター交換しないとどうなる？交換目安や頻度・お手入れ方法も

快適に過ごすために、お部屋の空気をきれいにできる空気清浄機を使用している方は多いでしょう。空気中には多くの有害物質が浮遊していて、人体に悪影響を及ぼします。近年の健康ブームにより空気清浄機の需要も高まっていますよね。

空気清浄機はフィルターで有害物質を受け止めているため、フィルターは想像以上に汚れます。フィルターを交換しないとお部屋のいやな臭いの原因になる場合もあるのです。交換不要のタイプなどもあり、どのタイミングでフィルターを交換すればいいのかわからない方もいますよね。

そこで本記事では、フィルターの交換目安やお手入れ方法について詳しく解説します。本記事を参考に、空気清浄機のフィルターをきれいにして快適な空間にしましょう。

空気清浄機は、空気中の有害物質を吸い込んでフィルターに吸着させ、きれいな空気を排出する仕組みです。そのため、使い続けているとフィルターは徐々に汚れていき、臭いが発生します。

しかし、フィルターの臭い・汚れは、どれだけ気を付けても予防はできません。スマホや人体にも雑菌は付着しています。また、換気の際にカビ胞子や花粉などは入ってくるため、原因物質が室内に侵入するのを完全に防ぐことは不可能です。

さらに、これらの原因物質はフィルターの中でも増殖しています。菌やカビが多いほど臭いが強くなるため、できる限りお手入れをして増殖させないことが大切です。

フィルターの交換時期は取扱説明書に記載されているので確認してください。ただし、お部屋の環境や使用頻度によってはメーカーが推奨している期間よりも早めの交換が必要になることもあります。メーカー5社のフィルター交換時期とお手入れ頻度は以下の通りです。

基本的に交換時期が長いものは定期的なお手入れをすることが前提になっています。また、お手入れしても除去できない有害物質があるため、臭い・汚れが取れない場合はフィルターを交換しましょう。

寿命が過ぎたフィルターを使い続けると、さまざまな弊害が発生します。考えられる弊害は以下の通りです。

• いやな臭いがいつまで経っても消えない
• 湿気や有害物質が取れにくくなる
• 他の部品に悪影響を与える
• ウイルスやカビが放出されてしまう

交換しないフィルターを使い続けると、そこを通る空気にカビやウイルスが付き放出されてしまいます。フィルターは消耗品ですので、寿命がきたら速やかに交換しましょう。空気清浄機のフィルターの交換は簡単で、メーカーのマニュアル通りに作業をすればできます。

脱臭フィルターは臭いを除去する役目を果たしていますが、雑菌やカビ胞子が付着しているので定期的なお手入れが必要です。

【お手入れの手順】

1. 運転を停止させ、差込プラグをコンセントから抜く
2. 脱臭フィルターを取り外す
3. 汚れを掃除機で吸い取る

水洗いと天日干しはフィルターの機能を失う可能性があるため厳禁です。臭いが気になる場合は、日陰の風通しがいい場所でしっかり乾かしましょう。

加湿フィルターは水を蒸発させる役目を果たしています。お手入れは、歯ブラシや柔らかいスポンジを使用しましょう。

【お手入れの手順】

1. 運転停止後に差込プラグを抜く
2. トレーと加湿フィルターを本体から取り外して水洗いする
3. 水洗いで汚れが落ちない場合は、重曹か台所用合成洗剤(粉末)を使って洗う
4. 重曹を使う場合は30～60分付け置きする

台所用合成洗剤(粉末)を使うときは規定の量を使用し、重曹は水1Lあたり約36gが目安です。加湿フィルターの白い固まりが取れにくい場合は、クエン酸を使用してください。

【クエン酸を使う場合の手順】

1. クエン酸を水またはお湯に溶かす(お湯を使う場合は40℃以下)
2. 2時間程度つけ置きする
3. しっかり水洗いする

集じんフィルターは、最後に残った汚れを取り除く役目を果たしています。集じんフィルターも水洗いと天日干しは厳禁です。また、集じんフィルターは破れやすいため、強引に吸い取るのは厳禁です。優しくお手入れするよう心がけましょう。

【お手入れの手順】

1. 運転停止後に電源プラグを抜く
2. 床が汚れないように新聞紙や布などを敷く
3. 本体から集じんフィルターを取り外す
4. タグがある面を掃除機で軽く吸い取る

プレフィルターは髪の毛のような大きなものを受け止めるフィルターです。プレフィルターの中には、使い捨て式の安価なものもあります。安価なものは無理に掃除すると破損することもあるので注意してください。

【お手入れの手順】

1. 運転停止後、差込プラグをコンセントから抜く
2. 汚れが軽度な場合は、掃除機で汚れを吸い取る
3. 汚れがひどい場合は、台所用合成洗剤を入れたお湯に10分程度つけ置きする
4. 日陰の風通しがいい場所でしっかり乾燥させる

それぞれのフィルターの交換目安時期は以下の通りです。

これらはあくまで目安で、部屋の汚れ具合・湿度・使用頻度・使用時間によって変わります。空気清浄機をよく使っているならより高い頻度で掃除しましょう。

また、長期間使用していなかった場合も汚れが溜まっていたり、菌が繁殖していたりする場合があります。長期間使用しない場合はあらかじめしっかり掃除しておき、使用を再開するときも再度掃除するのがおすすめです。

空気清浄機のフィルターやトレーに、赤カビが付着することがあります。赤カビは高温多湿の環境下で発生しやすいですが、加湿機能がある空気清浄機も注意が必要です。

赤カビは黒カビと違い頑固に付着しませんが、繁殖率が高いのが特徴です。見つけたら早めに除去するよう心がけましょう。赤カビを放置しておくと、空気清浄機はカビ菌を含んだ風を放出します。カビ菌を含んだ風は喉の痛みのような体調不良の原因になることもあるので注意しましょう。

【用意する物】

• 2L程度の容量のバケツ
• クエン酸
• 消毒用エタノール

【除去方法】

1. バケツに大さじ1杯程度のクエン酸を加えてまぜる
2. バケツの中にフィルターを入れ、最低3時間はつけ置きする
3. 付け置き後に水洗いする
4. 日陰で風通しのいい場所で乾燥させる
5. 乾燥後に消毒用エタノールを塗る

空気洗浄機のトレーの赤カビはカビ取り剤と歯ブラシでも取り除けます。しかし、破損の可能性があるため、歯ブラシを使うときはフィルターを傷つけないように注意して行ってください。

F-VXS90のフィルターは、脱臭フィルターと集じんフィルターがセットになっています。フロントカバーを両手で手前に引いて取り外すと、セットになったフィルターが見えます。初めて取り出す方は以下のマニュアルを参考にしてください。

こちらのフィルターの交換時期は10年程度ですが、空気を清浄する時間が初期の2倍以上になったら、10年未満でも交換しましょう。

こちらのフィルターの交換時期は10年程度ですが、臭いの除去率が初期の半分以下になったら、10年未満であっても交換しましょう。

Dyson Pure シリーズのフィルターの交換方法は動画で解説されているので、参考にしてください。Dyson Pure シリーズのフィルターは洗浄不可で、交換ランプが点滅したら新品と交換しましょう。

「Dyson Pure シリーズ」のフィルターの交換時期は、1日12時間使用の場合は約1年間です。ただ、使い方によっては1年間持たない可能性があります。交換ランプが点灯したら、1年未満であっても交換しましょう。

シャープ KC-J50のプレフィルターは、本体につけたまま掃除機でお手入れができ、交換不要です。その他のフィルターの交換時期は10年が推奨されています。交換方法は以下のマニュアルを参考にしてください。

こちらのフィルターの交換時期は10年が推奨されていますが、口コミを見ると、月2〜3回のお手入れで長くても2〜3年ほどで寿命がくるとの意見が多いです。他のフィルターよりカビが発生しやすく、交換頻度が高い点は注意しましょう。

こちらのフィルターのは、定期的にお手入れをすると約10年間交換不要です。ただし、使用状況によっては交換時期が早まるため、お手入れしても空気清浄に時間がかかる場合は交換しましょう。

puripot 小型空気清浄機にはフィルターがありませんが、ブルーライトで空気中の有害物質を除去しています。花粉とPM2.5も撃退するので、花粉症や咳に悩んでいる方におすすめです。以下の記事でフィルターレスの空気清浄機について詳しく解説しているので、参考にしてください。

フィルターのお手入れと交換を定期的にすることで、よりいいコンディションを保てます。お手入れと交換は誰でも簡単にできるため、フィルターの異常を感じたときはすぐに実行しましょう。本記事を参考にフィルターをお手入れ・交換して、快適な空間を作ってください。