ミシンのうわ糸が切れる原因とは?正しい対処法と合わせて詳しく解説

ミシンの縫い始めに、うわ糸が切れてしまうことはありませんか。うわ糸が切れると余計な手間がかかるだけでなく、作品の仕上がりにも影響が出てしまいます。そこで本記事では、ミシンのうわ糸が切れる原因や適切な対処法について詳しく紹介していきます。

2021/06/02 更新

ミシンを使っているときに意外と多いのが上糸が切れてしまうというトラブル。いつも通りミシンを使っている最中にいきなり切れたり、切れた糸が巻き込まれガタガタと音を立てていたら驚きますよね。

 

一度上糸を掛け直して改善すればよいですが、何度も切れる場合は思ってもみないところに原因があるかもしれません。上糸は針や糸、下糸、押さえなどに不具合がある場合にも切れる可能性があります。

 

各メーカーの取扱説明書や公式サイトにも困ったときの対処法が紹介されていますが、今回は考えられる原因をより掘り下げて解説していきます。また、原因別の適切な対処法も紹介するのでぜひ参考にしてみてください。

今すぐ見る!セットが正しいのにうわ糸が切れる場合

上糸が切れてしまうときに多いのが、上糸のかけ方が原因となっているケースです。必要のない場所に糸がかかっていると、ミシンを動かした際に絡まって糸が切れることもあります。正しく上糸がかけられているか確認しましょう。以下で詳しく、説明します。

 

正しい上糸のセット方法

最近のミシンには上糸をかける手順が分かりやすく矢印や数字で示されているものが多いですが、使い慣れてきた頃や急いでいるときは、無意識のうちにかけ方を間違えていることもあります。天秤にしっかり糸がかかっているか、針の前の糸かけに糸がかかっているかなど、細かい点を見直してみましょう。詳しい糸のかけ方を知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。

上糸が引っ張れずに切れてしまう場合は押さえをチェック

上糸をセットしているときに針まで糸の長さが足りない場合には、上糸を少し引っ張って調節します。しかし、このとき上糸を引っ張っても引き出せず、引っ張った拍子に切れてしまうというケースも多いようです。

 

このようにセット中に上糸が引っ張れない場合には、まず押さえを確認してみましょう。押さえが下がったままだと、糸のすべりが悪くなりセットする際に切れてしまうことがあります。上糸をかけるときには必ず押さえを上げた状態で行うようにしましょう。

上糸が正しくセットできていることを確認出来たら、次は糸や糸調子を確認していきましょう。糸の状態や、糸調子の強さが上糸に影響していることもあります。下記で詳しく、解説していきます。

 

糸が古い・節があるときは新しい糸に交換

糸には明確な使用期限はありません。ですが、古くなるほど劣化が進み、少しの衝撃で切れやすくなります。両手で糸を張ってはじいたときに切れるものは劣化しているサインなので、新しいものに交換しましょう。また、結び目や節があるミシン糸も引っかかって切れやすいので使用しないほうが無難です。

布地にあった適切な糸を使用する

ミシン糸は太さによって番号が割り振られています。基本的には厚地の布には太い糸、薄地の布には細い糸を使用します。一方で、伸縮性のあるニットやシルクなどには、光沢感のあるファインミシン糸が多く使用されます。使い勝手がいいのは60番ミシン糸ですが、布地に合っていないと上糸が切れる原因にもなるります。必ず、布の厚さや素材にあった糸を選びましょう。

 

また、最近は100円ショップでもミシン糸が販売されていますが、安い糸や手縫い用の糸を使用すると切れやすい場合もあるため注意が必要です。

上糸調子を適切な強さに調整する

最近の家庭用ミシンは、下糸の糸調子を変えられない水平釜を採用しているモデルが多いので、糸調子は上糸で調節します。オート調節できる場合でも素材や糸によっては自分で調節する必要があります。糸調子は強すぎても弱すぎても上糸が切れる原因になるので、一度見直してみましょう。

 

上糸が強すぎる場合、生地の表面に下糸がポツポツと出てしまいます。反対に、上糸が弱いと生地の裏面に上糸が出ます。表裏どちらから見てもほぼ同じような縫い目になるように糸調子を合わせましょう。

糸コマの向きや大きさが合っているか確認

ミシンによっては糸立て棒が短く、大きな糸こまには対応していない機種もあります。大きさの合っていない糸こまを使用すると、糸立て棒に上糸が絡まって切れてしまうこともあるので注意しましょう。

 

また、糸こまの縁に切り込みが入っているものは正しい向きにセットすることもポイントです。糸が進む方向に切り込みがあると、糸が引っかかって切れることがあります。下記の点にをしっかり確認しておきましょう。

 

  • 糸立て棒が縦向きの場合は切り込みを下にする
  • 横向きの場合は切り込みを右側にしてセットする

上糸が切れる原因は上糸だけでなく、下糸や押さえにある場合も考えられます。上糸や糸調子に問題がないときは、下糸も確認してみましょう。

 

上糸の調子が極端に強い・突っ張るときはボビンの向きを確認

糸調子を調整しても上糸の調子が極端に強い状態が続くときは、下糸が正しくセットされているか確認してみましょう。ボビンの向きが反対であったり、下糸がツメにかかっていなかったりすると、下糸が緩み上糸を引っ張れないので、上糸の調子が強くなってしまいます。ミシンを買い替えたときや、使い慣れていないときは特に注意が必要です。

下糸はきれいに巻いておく

下糸が綺麗に巻けていないと、縫っている最中に絡まったりスムーズに糸が引き出せずに糸調子が狂ったりしてしまうことがあります。上糸が切れる原因にもなるので、下糸は綺麗に巻いておくことが大切です。手動で巻くのではなく、ミシンに搭載されている下糸を巻く機能を使うときれいに巻くことができます。

ボビンは本機純正のものを使用しよう

ボビンは100均や手芸用品店などでも販売されていますが、ミシンの機種によって多少厚みや大きさが異なるので、買い足す場合はできるだけ本機純正のものを購入しましょう。大きさの合わないボビンを使用すると下糸がスムーズに引き出せないことがあります。糸調子が狂って上糸が切れてしまうこともあるので注意が必要です。

内釜や押さえの周辺に傷があると糸が引っかかる原因に

内釜や押さえの周辺に傷があると、その傷に糸が引っかかり切れる原因となります。糸はわずかな傷でも引っかかるので、傷がないかよく観察しましょう。押さえの穴の周辺に傷がある場合には、新しいものに交換します。

 

また、内釜の内部は見えにくい場所でもあるので、ライトで照らしながら傷がないか確認していきます。傷がついた内釜を使用すると上糸が切れるだけでなく、針折れや縫製不良の原因にもなります。内釜に傷を見つけた場合には使用をやめ、メーカーに相談しましょう。

上糸や下糸、押さえなど、一通り確認しても原因が分からない場合には、針を確認してみてください。意外にも上糸が切れる原因になっていることがあります。ここでは、針を確認する際のポイントをご紹介します。

 

針に比べて糸が太すぎると切れやすい

ミシン針は生地の厚みや素材によって最適なものを選ぶ必要があります。特に、針の大きさに比べて糸の太さが太すぎるとスムーズに縫うことができず、糸に負担がかかって糸切れに繋がります。針や糸は使用する布に合わせて選びましょう

 

ブロード、シーチング、サテンをはじめ、普通地を縫うときは11号の針が一般的です。11号は汎用性が高いですが、特に薄い生地を縫うときは9号、デニムや帆布を縫うときは14号の針を使用します。

針が曲がっていないかチェックしよう

同じ針を使い続けていると、歪みや傷が生じやすくなります。少しの歪みでも糸の調子が狂うこともあるので、針は定期的に交換するようにしましょう。また、普通地用の針で厚い生地を縫ったとき、ボタンや金具に針先が当たってしまったときなど、針先がつぶれることもあります。針先までよく観察して不具合がないか確認してみてください。

針の取り付け方が間違えていると針折れにも繋がり危険!

ミシン針は布地や糸に合わせて適切なものを使用する必要があるため、付け替える機会も多くなります。慣れていないうちはこの付け替え作業が正しく行えておらず、糸切れに繋がっていることもあるので、一度確認しておくと安心です。

 

特に、ミシン針の向きに注意しましょう。取り付けるときは針の平らな面を後ろに向け、ストッパーに当たるまで差し込みます。このとき、針止めネジをしっかり締めることも重要です。針を取りつけたら、はずみ車を回して針落ち穴に針が入るか確認してから縫い始めましょう。

ここまで上糸が切れる原因をさまざまな角度から探ってきましたが、上述の対処法を試しても改善しない場合は、メーカーや専門業者に相談することも方法の1つです。また、各メーカーの公式サイトには困ったときのQ&Aが掲載されています。こちらを確認しても改善しない場合には、やはり問い合わせてみることをおすすめします。

裁縫をしている最中に上糸が切れるというトラブルが発生すると、せっかくの楽しい時間もイライラや不安が募り台無しになってしまいます。今回は、上糸が切れるときに考えられる原因を詳しく紹介しましたが、あらゆる対処法を試しても改善しない時はメーカーや専門業者を頼るのも方法の1つです。上糸のトラブルを解消して快適なソーイングタイムを楽しみましょう。