ミシン糸おすすめ15選｜ダイソー・セリアのミシン糸も【伸びる糸・強い糸は？】

裁縫に欠かせないミシン糸には、実にさまざまな種類や太さがあります。裁縫初心者の方は「どのような基準で選べばいいのかわからない」「どれを使っても同じなのでは？」と思いますよね。

ミシン糸は種類は違っても、見た目はそれほど違いがわからないものです。しかし、使用する生地の素材や厚さに合ったものを使用しないと、ミシンの糸調子が合わなくなったり作品の使用中に糸が切れたりする場合があります。

そこで今回は、ミシン糸の種類やおすすめ商品15選を紹介します。また、ダイソー・セリアなどの100均で手軽に購入できるミシン糸や、伸びる糸やデニム用ミシン糸、レジロン糸などミシン糸の対応番手一覧表もご紹介しますので、今すぐチェックしたい方は下記のボタンからご覧ください。

ミシン糸には工具用と家庭用の2種類あります。見た目はほとんど変わりませんが、糸の性質と長さに違いがあります。まず、工業用ミシンの方が丈夫な繊維が使われており、家庭用が2000m程に対して3000ｍ程の長巻になっている場合が多いです。

家庭用ミシンの方が手軽さはありますが、糸の種類の多さ、糸巻容量では工業用ミシンの方が選択の幅は広がります。そのため、日常使いには工業用ミシンの方が糸の種類も豊富で大容量とコスパにも優れており、糸の切り替えも必要ないためおすすめです。

ミシン糸の中で最もポピュラーなのが、シャッペスパンミシン糸です。ポリエステル100％のミシン糸なので劣化しにくく、強くて丈夫なのが特徴です。伸びない普通地を縫うのに適しており、生地の厚さに応じて30番手・60番手・90番手の3種類があります。

一般的にデニム用・帆布用などの厚地には30番手、ブロードやシーチングなど中間素材には60番手、ローンやショーゼットなどの薄地には90番手を使って縫いましょう。ミシンによっては使えない番手もあるので、事前に確認してください。

伸びる糸であるレジロンミシン糸は、カットソー・トレーナー・ニットなど伸びる生地を縫うのに適しています。伸縮性のある糸を使うと、縫った衣類を着るときに生地が伸びても糸が切れずに柔軟な対応が可能です。

また、レジロンミシン糸は50番手のみ展開されています。シャッペスパンミシン糸は生地の厚さによって対応番手が決まっていましたが、レジロンミシン糸は厚地から薄地まで幅広く対応できるため活躍の場が多いです。

ファインミシン糸はシルクのような光沢感があるのが特徴です。素材はシャッペスパンミシン糸と同じポリエステル100％ですが、ツヤがあるためサテンやシルク、レーヨンを縫うのに適しています。

ドレス・舞台衣装・コスプレ衣装など光沢のある素材を用いた作品には、このファインミシン糸を使うと糸が素材に馴染み、よりきれいに仕上がります。ファインミシン糸も50番手のみの展開なので、迷わず選べるのも特徴です。

ロックミシンでは、専用のロック用ミシン糸を使用します。上述のミシン糸に比べ巻きが多く、大きな見た目が特徴です。普通かがりをするロックミシンでは、90番手の糸を使って縫いましょう。

また、細い縫い目が可能になる巻きロックでは、針糸・下ルーパー糸・上ルーパー糸の3本を使います。針糸と下ルーパー糸には100番手の糸、上ルーパー糸にはウーリーロック糸を使うと縫い目がきれいに仕上がるといわれているので試してください。

先ほどご紹介した4種類のミシン糸の特徴を表にまとめました。初心者の方はまずシャッペスパンを揃えましょう。マスクや巾着など、多くの布小物に対応できます。レジロンやファインに適した生地は扱いが難しいので、ミシンに慣れてきてからチャレンジするのがおすすめです。

素材に合ったミシン糸を使うと、作品の使用時に糸が切れにくいだけでなく、布地と調和が取れきれいに仕上げられます。ここでは、素材の種類と対応するミシン糸の種類・番手（太さ）を表にして紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

また、使用する生地によってミシン糸だけでなく適した針も変わるので、針について知りたい方は下記のリンクもチェックしてください。

布地には綿・シルク・ポリエステル・ナイロンなどさまざまな素材のものがあります。綿素材をはじめとする普通地には生地の厚さに合ったシャッペスパン、光沢のあるシルクやサテンといった生地には同じく光沢のあるファインなど布地と似た素材の糸を選ぶよう意識しましょう。

また、伸縮性のあるニットやポリエステル素材には、同じく伸縮性のあるレジロンがおすすめです。これらの素材は衣類に使われる場合が多いので、レジロンを使用すると着用時に糸が切れてしまうのを防げます。

色合わせのは、生地の色をと糸の色を合わせるのが基本です。チェックやストライプ柄の場合は、生地の地の色か柄の色に合わせましょう。たとえば、上の画像のチェック生地はほとんどが地の色なので、ミシン糸は白にします。

マルチストライプなど複数の色が使われている場合は、以下の記事「プリント柄の生地」の色合わせを参考にしてください。

花柄などさまざまな色が使われているプリント柄の生地は、最も多く使用されている色を選びます。

しかし、複数の色が同じような分量で使われている生地もありますよね。どの色がいいかわからない場合は、気になる色のミシン糸を生地の上に並べて置いてみてください。そして、少し離れて見てみるとなじみのいい色がわかります。

無地の生地とミシン糸の色を合わせるのは簡単そうに思えますが、無地は糸の色が目立ちやすいので、色合わせは念入りに行わなければなりません。ポイントは以下の通りです。

• 明るい色・薄い色の生地：生地よりも少し明るい・薄い色の糸を選ぶ
• 暗い色・濃い色の生地：生地よりも少し暗い・濃い色の糸を選ぶ

このように選ぶと、仕立てたときに生地になじみ悪目立ちしません。

商品選びに迷われたら、人気メーカーで選ぶのも手です。品質の高さ・信頼の実績など人気には理由があります。中でもおすすめのメーカー3社の特徴を解説します。

フジックス

• ミシン糸・刺繍糸など糸の製造・販売に特化したメーカー
• 品質の高さ・全国各地の手芸店で購入できる手軽さで人気
• 迷われたらまずこのメーカーを選ぶのもおすすめ

グンゼ

• 糸・衣料品などで絶大な人気を誇るメーカー
• ミシン糸は高品質・素材やカラーバリエーションの多さで人気
• 工業用がメインのため手芸店などの店舗での取り扱いは少ない

横田

• 手芸用品を展開し、DARUMAミシン糸など主な商品名に「だるま(DARUMA)」がつくのが特徴
• 家庭用の製品が主で、手芸店や楽天などのネットからも購入できる

ミシン糸はどこで購入するかも大切です。まず、さまざまな商品を直接見て選びたい方は、ユザワヤなどの手芸店をおすすめします。手芸店がお近くにない方は、ホームセンターなどで取り扱っている場合もあるため、お店に問い合わせてください。

また、店舗に行くのが難しい方は、楽天・Amazonなどのネットショップでも購入可能です。画像や商品説明が充実しているため、よく確認してから選びましょう。

さらに安いものが欲しい方は、この後詳しく紹介する100均でも取り扱いがありますので、こちらも検討してください。

ダイソーの手芸コーナーでは、60番手を中心にミシン糸を販売しています。ほかには30番手が多少並んでいる程度なので種類としては少ないですが、60番手のミシン糸は対応する素材が多く活躍の幅も広いので、100円で買えると手軽に裁縫を始められます。

カラーバリエーションは豊富で、透明・白・黒のほかにもさまざまなカラーが揃っています。ダイソーには1本100mのカラー糸が10本セットになったコスパのいい商品もあり、ミシン糸としても手縫い糸としても使えるので便利です。

人気の100均、セリアもミシン糸を販売しています。セリアのミシン糸もダイソー同様60番手が中心で、ひと巻き200～220ｍのものが100円で購入できます。材質はどれもポリエステル100％です。

カラーは黒・水色・ネイビー・グレー・赤などがあります。基本的に寒色系が多いので、豊富なカラーを求めるのであればダイソーの方がおすすめです。ただし、セリアはほかにもデザイン性の高い手芸グッズを幅広く展開しているので、ミシン糸をついで買いする方も多いです。

低価格で購入できるのは嬉しいものの、使い勝手は気になりますよね。100均のミシン糸は使い方によっては糸が切れやすかったり、何回も洗濯をすると糸が毛羽立ってしまったりと品質面では手芸店に劣る部分があります。

耐久性や種類を求めるのであれば手芸店のミシン糸には敵いませんが、「ちょっと雑巾を縫いたい」「手軽に裁縫を始めたい」といった場合に便利です。使用場面によって使い分けるのをおすすめします。

専用の糸たてを使えば、大容量のミシン糸もすっきり収納できます。家庭用ミシンでは使えない太巻きのミシン糸は、糸たてに立てたままミシンの後ろに置いて縫えるため便利です。

中には、ミシン糸だけでなくボビンケースも一緒に収納できる商品もあり、使用する際に一目で色が確認できるので探す手間が省けます。立てられる糸の数や品質によって価格は大きく異なるので、自分に合った使いやすいものを見つけましょう。

100均のアイテムを活用したミシン糸収納にはさまざまなアイデアがあります。たとえば、同色のボビンの下糸とミシン糸をセットにできるクリップを使用して、プラスチックケースに収納する方法です。

また、園芸コーナーに並んでいるカラス避けネットをプラスチックケースの大きさに合わせて切り、突起にミシン糸を挿して収納する方法もおすすめです。どちらも簡単に作れるのでぜひ試してみてください。

たくさんの種類があり迷ってしまうミシン糸ですが、使用する生地の種類や色に合ったものを選ぶと作品がより美しく仕上がります。作品作りはもちろん、ミシン糸選びも楽しみながら充実したソーイングタイムを過ごしましょう。