デノン イヤホン・ヘッドホン AH-D5200

DENON AH-D5200イヤーパッドは、最高品質のシープスキンレザーと柔らかいフォームで、これまで長く使用し劣化したイヤーパッドを新たな物へと復活させてくれます。

価格もそれなりにする通り、見た目だけでなく、音のパフォーマンスも元の状態へと向上させてくれます。

DENON AH-D5200は、1910年創業の高品質を追求した音響機器ブランドの製品です。上位モデルであるAH-D7200から技術・構造等を共有し、振動板やヘッドバンド等の一部を見直す事により価格を大幅に見直す事が可能となったモデルです。

2019年の密閉型オーバーヘッド型ヘッドホン(5万円以上7.5万円未満）部門で、VGP金賞を受賞。また、その前年には、密閉型オーバーヘッド型ヘッドホン（4万円以上7万円未満）部門で、金賞を受賞。同じく、2018年のHi-Vi Best Buy SUMMER ヘッドホン部門2、1位を獲得した実績があります。

ドライバー（スピーカーのこと）の径の大きさは音質の良さを表します。小型のヘッドホンで28mm～40mmと言われている中で、AH-D5200は、それを上回る50mm径です。50mm径の工夫された形状のフリーエッジドライバーから出る音は、最高クラスの音質と呼べるでしょう。

一般的な人工皮革の約２倍の耐久力を備えた独自の人工皮革を開発。3次元の立体的な縫製により、頭部の形状に程良くフィットするよう計算されて作られています。耳への圧を調整してくれる形状記憶素材で、柔しく且つ高気密に耳を包み込んでくれます。

ハイレベルなのは音質だけではありません。いくら音質が良くてもデザイン性に欠けるようでは、気持ちも下がってしまうというもの。

DENON AH-D5200は上質なデザインを演出してくれるゼブラウッド柄をハウジングに採用しています。高い硬度が特徴的で、デザイン面でも高級感や透明感が溢れ、落ち着いた大人の上質さを演出してくれています。

DENONと言えば”低音に長けている”と言って良い程ですが、AH-D5200も同様に全体的に低音が目立つようですが、DENONの他のヘッドホンと違うところは、低音も抑えつつ、”中高音域の伸び”という意見が多いようです。その中高音域の伸びを邪魔しないよう、AH-D5200は低音が柔らかく表現されているようです。その為、これまでのDENONの低音を期待している方にとっては、やや物足りなさを感じる方もいるようです。

ヘッドホンの装着具合については、完全に個人差があるかと思われますが、AH-5200は形状記憶フォームを使用し、耳が痛くならないような工夫からか、側圧が弱く、頭頂部での調整が必要になってくるという意見が多いようです。AH-D5200だけに言えるわけではなく、ヘッドホン全体に対する課題とも言えるでしょう。

AH-D5200は高性能がゆえに、音を忠実に再現します。本体機器が綺麗な音であれば、その綺麗な音をそのまま再現してくれます。しかし、音の悪く荒い機器であると、幅広くノイズまで忠実に拾ってしまうくらい、正確に音を表現します。せっかくの高性能ヘッドホンAH-D5200を使用するのですから、本体機器もそれなりのものを選びたいものです。

AH-D5200くらい高価なヘッドホンを使用するのであれば、大音量で音の世界に浸りたいものです。しかし、密閉型のヘッドホンにしては遮音性に欠けるとの意見も。自宅等でも使用では問題無いでしょうが、公共の場である図書館や共同スペース等の場では音量を調整する必要があるようです。

先程も述べた通り、DENONと言えば”低音”。AH-D5200は、他の音を邪魔しない柔らかな低音をベースに、伸びのある中高音が印象的。低音だけに偏らず、全体的な音のバランスを考えた作りになっています。よくある"響きの豊かさで誤魔化す”のではなく、無駄な響きをそぎ落とし、タイトな音で満足させてくれる、そんな製品です。

この価格帯でこの音質は良いという意見が多いようです。例えば、上位機種であるAH-D7200と比較しても、価格差程の音質の差は無いようです。音に窮屈な感じも無く、音の輪郭がハッキリしていて、低音が無駄にブースしていない為、”全体的に効きやすい”のにこの価格。高級ヘッドホンとまでは行かないにしても、ビギナーが購入するのにはもったいないレベルのヘッドホンかもしれません。

DENON AH-D5200は程良く柔らかい低音が他の音を邪魔しない様に流れてくれるおかげで、輪郭がハッキリしている中高音を、カッチリと聴かせてくれます。その為、どこでどんな音が鳴っているかが聴き分け安いようです。このへんの音に関しては、リケーブルすることにより大きく変わって来る為、音が気になる方についてはリケーブルをおすすめします。

DENON AH-D5200の上位機種である、AH-D7200。まずは見た目から比較すると、ウッドハウジングの素材について、どちらも木目調ですが、AH-D5200がゼブラウッド（全体的に黒が強い）に対しAH-D7200はアメリカン・ウォールナット（全体的に茶色が強い）です。AH-D7200の方が、やや木の温かみを感じられる印象を受けます。

ヘッドバンドについて、AH-D5200がノーマル・ヘッドバンドに対し、AH-D7200はシープスキン・ヘッドバンドが採用されており、ジグザグの縫い目が入ることにより、より高級感を演出してくれています。

この素材はそれぞれ音質にも影響をしてきます。AH-D7200のアメリカン・ウォールナットはクルミ科の広葉樹で、高級家具の素材にもよく使われ、固有の振動が少なく、奥行き豊かな音を演出してくれます。また、AH-D5200のゼブラウッドは、マメ科の広葉樹で、強靭な木材として、シャープな音質を演出してくれます。

AH-D7200の、ヘッドバンド・振動板やマグネット・付属ケーブルの材質等を調整することにより、コストダウンを図り完成したのがAH-D5200です。

DENON AH-D5200とAH-D7200に加え、AH-D9200が比較されるようです。まずは見た目から比較すると、ウッドハウジングの素材について、AH-D5200がゼブラウッド（全体的に黒が強い）に対し、高知県産の”孟宗竹”（AH-D7200よりも更に明るい茶色）を使用。伐採～製材、研磨、塗装、組み立てまで、一つ一つ丁寧に熟練の職人により作り上げ、高い品質を実現しています。

ヘッドバンドについて、AH-D5200がノーマル・ヘッドバンドに対し、AH-D9200はAH-7200と同様にシープスキン・ヘッドバンドを採用。高級感溢れる使用に仕上がっています。

ウッドハウジングの素材が違うだけで、ここまで音が違うのかという事について。これまでのAH-D5200よりも軽量化されました。適度な剛性と優れた振動吸収性により、これまで以上にクリアでダイナミックなサウンドが実現。あくまでも日本製にこだわっています。

AH-D9200の持つ、径50mmのフリーエッジドライバーは、スピーカーをそのまま小型化したような独自の造りで、低音を中心に音質豊かで歪みの少ないサウンドを実現。

AH-D9200の価格は、AH-D5200に比べ、一桁上がるものの、それを納得させる程のサウンド機能を有しています。

DENON AH-D5200について、商品概要、説明書、おすすめのポイント、口コミレビュー・評価、他製品との比較をまとめました。

口コミから評価すると、価格性能比が良いという事が１つ。それと、伸びのある中高音を邪魔しないような柔らかい低音をベースに、クッキリと定位性に優れたサウンドであるという事。高性能であるがゆえに、本体機器が良くないとノイズまで拾ってしまうという、利点が欠点になってしまう部分もあるという事。

装着時の着け心地や、音漏れ等についても口コミが多くありましたが、頭や耳の形状により多少個人差もあるかと思いますので、その点について、過去にヘッドホンで耳が痛くなったという事がある方については、店頭で装着してみて、実際に着け心地を確かめてから購入する事をおすすめします。

DENON AH-D5200は、現在３万円以下程度のヘッドホンを使用していて、今後もうひとつ上位のヘッドホンを検討されている方に、おすすめです。

DENONだけではなく、同程度の機能を持つ他社メーカーのヘッドホンともよく比較をして、最終的にどれが一番自身の理想にマッチしているかを検討して、購入する事をおすすめします。