モニターアームのメーカー・種類を比較｜日本製や可動域が広いものも

マルチディスプレイ環境を作るのに欠かせない、モニターアーム。マルチディスプレイ環境とは、ディスプレイが複数ある場合に、自分の使い勝手がいいようにディスプレイを設置することです。

仕事や遊びでもマルチに活躍するのがモニターアームですが、エルゴトロンやサンワサプライなど多くの海外・日本製メーカーの商品があり、選ぶのに迷ってしまいますよね。商品選びを失敗してしまうと、全く使えない場合もあります。

そこで本記事では、モニターアームを選ぶときのポイント・モニターアームのメーカー・設置方法・可動域・アームタイプなどを比較して、おすすめのモニターアーム10選を紹介します。モニターアームの購入で失敗しないために、ぜひ参考にしてください。

モニターアームはディスプレイの位置を自分の使いやすい位置に設置できる、パソコン周辺機器です。ネコ背になりがちなパソコン作業は目・首・腰に負担がかかりますが、モニターアームを導入することで身体への負担が軽減できます。

モニターアームは、デスクトップパソコンの本体を支えているスタンドの部分を取り外して設置します。スタンドを取り外すため、スタンド部分のスペースが空きデスクが広々と使えるのがメリットです。

また、ノートパソコンとデスクトップパソコンを同じデスクで使う場合、ノートパソコンが取り付けできるモニターアームを使用すると、作業スペースをより広く確保できます。ゲームをする方なら大きなゲーミングマウスも使いやすくなり、ストレスなくプレイできます。

パソコンのディスプレイを見るときは目線が上になったり下になったりして、どうしても姿勢が悪くなります。首や肩のコリ、目の疲れや腰の痛みなど、身体に負担がかかることでお悩みの方も多いのではないでしょうか。

モニターアームを使うと、目線の高さにモニターが設置できます。そのため、楽な姿勢でパソコン作業ができるようになるのも大きなメリットです。

モニターアームを使うと縦置きに対応しているディスプレイを使用できます。普段あまり馴染みがない縦置きディスプレイですが、表示される情報量が横向きのディスプレイよりも多いのが特徴です。仕事で使うような、文章量が多い資料を見るときにも活躍します。

モニターアームによっては、デスクや壁に穴を開けて取り付けるものもあります。穴を開けたくない場合は、モニターアームを購入する際にアームの設置方法を確認しましょう。

ただ、穴をあける設置方法のモニターアームは、ディスプレイが重くても安定性が高いメリットもあります。

モニターアームは、ディスプレイを使いやすい位置に設置できるものです。何台もディスプレイを使う場合とても便利ですが、ディスプレイを支えるために、モニターアーム自体も頑丈な作りになっています。

そのため、アーム本体の重さが6キロ以上ある製品もあり、買ったけど邪魔になってしまうことも。購入の際には、モニターアーム本体の大きさや重さも必ず確認しましょう。

モニターアームを購入する前に、モニターアームを取り付けたいディスプレイがVESA規格に対応している製品かを確認しましょう。ディスプレイがVESA規格に対応していないと、モニターアームの取り付けができないので注意が必要です。

規格とは、ディスプレイ背面の取り付け用ネジ穴位置が、国際標準規格で定められていることで、VESA規格に対応した商品同士なら簡単に固定したり交換したりできます。

VESA(ベサ)規格とは、テレビやディスプレイなどの映像機器を取り付ける器具のネジ穴間隔・数を定めた国際的な規格です。VESA規格に対応した商品同士なら、ネジ穴の位置がぴったり合うため取り付けがとてもラクになります。

映像機器のサイズや重量は製品によって異なるため、VESA規格のネジ穴間隔も「75×75mm」「100×100mm」など種類があります。アーム・スタンドなどを購入する際は映像機器側の規格の確認を忘れずに行いましょう。

設置方法がクランプ式のモニターアームは種類も多く、デスクに穴を開ける必要がないので人気です。板状の天板であれば設置可能で、天板を上下から挟み込んで使用します。

ただ、デスクの天板が薄いと、ディスプレイとモニターアームの重みで天板が歪んだりひび割れたりすることがあります。そのため、天板の強度は重要です。フレーム付きテーブルや、ガラスのテーブルなどは取り付けができません。

設置方法がグロメット式のモニターアームは、デスクの天板に穴を開けなくてはいけません。ただ、デスクに固定するため、デスクを壁ギリギリまで寄せられます。配線穴が開いているデスクの場合はグロメット式でも使いやすいです。

グロメット式は、モニターアームをガッチリと固定できるのがメリットです。大型ディスプレイでもしっかりと安定して取り付けられます。クランプ式・グロメット式の両方に対応してるものもあるので、購入の際は確認しましょう。

壁面固定式は、壁に穴を開けてモニターアームを設置します。壁にモニターアームを設置するため、デスクに設置するタイプのものよりデスクが広々と使えるのがメリットです。

しかし、使用する環境（賃貸物件・壁の材質）によっては壁に穴を開けるのが難しかったり、1度設置したディスプレイの移動がしづらかったりするデメリットもあるため注意しましょう。

ポール固定式のモニターアームは、メタルラックなどのポールに取り付けて使用します。取り付け方はポールをクリップで挟んでネジ止めするだけです。

購入する前に必ずポール径を確認しましょう。ポール径とはポールの直径のことで、モニターアームが取り付けできるポール径は25mm径が主流です。

スタンド式のモニターアームは、そのまま置くだけなので、デスクや壁に穴を開けたりする必要もなく設置が簡単です。

スタンド式でもディスプレイを2画面取り付け可能な商品もあり、デュアルモニターとして使用することも可能です。ディスプレイを縦並びに配置することでデスクのスペースが広がります。

ディスプレイの高さを変える必要がないのであれば、横移動が可能な水平タイプのモニターアームも選択肢のひとつです。水平タイプのモニターアームは、取り付けたディスプレイを左右にのみ動かすことができるのが特徴です。　

垂直タイプのモニターアームは、ディスプレイを上下にスライドさせて使用できます。左右には動きませんがコンパクトで軽量なタイプも多く、手軽に使えるスタンド式も人気です。コンパクトなモニターアームは狭いデスクでも場所を取りません。デスクを広く活用したい方にはおすすめです。

水平垂直タイプは、水平タイプと垂直タイプの両方のメリットが合わさったタイプです。左右・上下・斜めに可動します。

ガス圧式は、設置時にガスのスプリングの硬さを調節してしまえば、調節後はアームの可動範囲で自由に高さを動かせます。高さ調節が1度で済むというメリットがあり、価格は少し高いですが人気の商品です。

フレキシブルタイプのモニターアームは、タブレットを使用するときに便利なアイテムです。重いディスプレイの使用はできませんが、スタンド式もあり、ベッドサイドに置くと寝ながら映画を観ることもできます。

また、台所で使えばレシピを観ながら料理ができるため便利です。両手が自由になるので、タブレットを使用する用途の幅も広がります。

ノートパソコンや、キーボード用のモニターアームも人気です。ノートパソコンは、デスクの上でスペースを取ってしまいますよね。

しかし、ノートパソコンを設置できるタイプのモニターアームを使うことで、デスクもノートパソコンも効率的に使用できます。軽量でコンパクトなため、お手頃な価格で手に入るのも嬉しいポイントです。

モニターアームの代表的なメーカーのひとつであるエルゴトロンは、1982年にアメリカで創業された会社です。パソコンを使用する人の身体的ニーズや、環境に合わせた製品を人間工学に基づき制作しています。

モニターアームだけでも販売されている種類は多岐にわたり、さまざまなシーンで活躍しています。高価ですが10年間の長期保証があり、耐久性も高く長く使えるので、トータルで考えればコスパは高いです。

グリーンハウスは1991年に設立された日本の会社です。グリーンハウスの特徴は、リーズナブルな価格で製品が購入できること。3,000円台でガス圧式のモニターアームも取り扱っており、手軽にモニターアームを使いたいというニーズにマッチしたメーカーです。

サンコーは、2003年に設立された日本の会社です。サンコーのモニターアームは作りがシンプルで使いやすいと評判です。サンコーのモニターアームは、アーム自体が太くないので場所を取らずに使えます。低価格で購入できるので、手軽に買えるのも嬉しいポイントです。

サンワサプライは、昭和26年に設立された日本の会社です。国産にこだわるのならサンワサプライの製品がおすすめです。歴史も古く、取り扱い商品のラインナップも豊富にあります。

PCアクセサリや周辺機器などに特化した日本のメーカーというのが魅力です。人気のアルミダイキャスト製のモニターアームは高級感があるのに10,000円台と、購入がしやすい点も評価されています。

Amazonベーシックは、Amazonのプライベートブランドです。同じ商品でもAmazonベーシックが取り扱っていれば、Amazonベーシックで購入するほうが低価格で購入できます。

しかも、日本国内に限り購入した日より1年間の保証期間が付いています。Amazonでモニターアームの購入を検討中なら、Amazonベーシックで取り扱っている商品を買うのがお得です。

設置したいディスプレイの台数によって、選ぶモニターアームが変わります。1台ならシングルアーム、仕事の効率化やゲーム用なら2台設置できるディアルモニターアーム、他にも3台4台と設置できるモニターアームもあります。目的に合ったモニターアームを購入しましょう。

モニターアームは、対応できるディスプレイのインチ数があらかじめ決まっています。アームが対応できないインチ数のディスプレイを設置すると、ディスプレイがガクンとお辞儀した形になったり、最悪の場合落下したりする危険があるので注意してください。

アーム自体も破損するので、購入したいモニターアームが対応できるディスプレイのインチ数を必ず確認しましょう。また、ディアルモニターアームの場合は、ディスプレイの大きさがアームに対応してないと取り付け自体ができません。

モニターアームは、それぞれ耐荷重が決められています。耐荷重を考えずにモニターアームを使用すると、うまくアームにディスプレイの取り付けができなかったり、ディスプレイが落下して壊れてしまったりすることにもなりかねません。

モニターアームを購入する際は、耐荷重と設置したいディスプレイのサイズの確認が重要です。

モニターアームを検討する際は、軸数にも着目しましょう。アームの軸は、関節のような役割を果たしています。それなら軸が多いほうが可動域が広がって使いやすい？と思われがちですが、軸が増えるほど1ヵ所を動かすと連動して別の場所も動いてしまい、思った場所にぴたっと固定するのが困難です。

最も使いやすい軸数は3軸で、3軸であれば少ない軸数でも上下左右好みの角度に動かせます。購入を検討する際は、3軸の商品をチェックしてみてください。

実は、モニターアームは自作可能です。工具とパーツさえあれば、自分の使いやすいモニターアームを作ることができます。

市販のモニターアームでは自分の使い勝手のいいようにディスプレイを設置できない、欲しいモニターアームは値段が高いなどの問題を解決するのなら、自作のモニターアームに挑戦してみてはいかがでしょうか。パーツを販売しているネットショップをご紹介します。

デスクの上で場所を取ってしまうパソコン問題を解決してくれるのが、モニターアームです。ディスプレイを効率よく配置すれば、デスクもスッキリと片付いて作業もはかどります。1度使うと手放せないアイテムになるでしょう。