【徹底解説】PCケースおすすめ18選｜おすすめメーカーも紹介！

自作PCを組み立てる際、どのPCケースを選ぶかは非常に重要です。PCケースはパーツを格納する以外にホコリの付着を防ぐという役目もあり、冷却性・静音性にも大きく影響を及ぼします。

PCケースはサイズが大きいほど拡張性が高くなり取付可能なパーツも増えますが、パーツ数に比例して電力も高くなり熱を持ちやすくなります。そのため、PCケースのサイズには余裕が必要です。さらに、マザーボードの規格に合わせてパーツを選ぶので、サイズ以外にも重要な点がいくつかあります。

PCケースの種類は実にさまざまで、特に初心者の方は「どう選べばいいのか分からない」と悩む方も多いでしょう。本記事では、PCケースの選び方とおすすめ18選をご紹介します。ぜひ、自作PCの組み立てに役立ててください。

PCケースはフルタワー・ミドルタワー・ミニタワーの3つに分類され、種類によって用途が異なります。それぞれの特徴を解説します。

フルタワーはPCケースの中で1番大きく、複数のパーツを装着できるためカスタマイズしやすいのがメリットです。さらに、筐体内のスペースが広く空気が流れやすく、冷却性にも優れています。

ハイスペックにこだわって自作PCを組み立てたい方・高画質でゲームを楽しみたい方・高画質動画の編集をしたい方・ゲーム実況動画を配信したい方などに向いています。

拡張性を重視して選びたい方にはミドルタワーがおすすめです。PCケースとしては一般的なサイズで、ほとんどのマザーボードに対応しています。特に自作ゲーミングPCでは主流となっており、初心者でも組み立てやすい点もメリットです。

サイズも大きすぎず小さすぎず、バランスのよさもミドルタワーの魅力です。いずれパーツを交換したくなった場合も、ミドルタワーであればスムーズに行えます。

ミニタワーは3種類の中では最も小さく、省スペースで設置できるのが魅力です。設置スペースに限りがあって、フルタワーやミドルタワーを置けない場合もミニタワーなら場所を取りません。ただし、対応できるマザーボードが限られ、拡張性は劣るので注意してください。

PCケースを選ぶ際は、マザーボードに合わせる・機能性・メンテナンス性・素材・メーカーの、5つのポイントをチェックしましょう。それぞれの特徴を詳しく解説します。

PCケースはマザーボードに合わせて選ぶのが基本です。マザーボードの規格は、ATX・Micro-ATX・MiniATXの3種に分類され、ほとんどの場合マザーボードの規格でPCケースの選択肢は決まります。ここからは、マザーボードの各規格について解説します。

「ATX」は3種類のうちで最もサイズが大きく、基板のサイズは305×244mmです。基板サイズが大きい分拡張性が高く、拡張スロットが最大7つ・メモリスロットは4～8つを搭載しています。複数のパーツを組み合わせたハイスペックPCを作りたい方におすすめです。

基盤サイズが大きいとPCケースのサイズも大きくなるため、PCケースの構造がメンテナンスしやすいかも確認しておくと安心です。なお、ATXはフルタワーとミドルタワーに対応していますが、ミニタワーには取り付けられません。

「Micro-ATX」は基板サイズが244×244mmとATXよりも少し小さめです。サイズが小さくなる分取付可能なパーツは減るものの、拡張スロットは最大4つ・メモリスロットは2～4つ搭載でき、汎用性の高さが魅力です。

また、ATXよりも価格が安くコスパにも優れています。性能よりも使い勝手を重視するのであれば、Micro-ATXがおすすめです。

「MiniATX」は3種類の中では最も小さく、基板サイズは170×170mmです。拡張スロットは1つ・メモリスロットは1～2つと拡張性には劣りますが、小型自作PCを組み立てたい方には最適です。超小型PCにも対応可能で、コンパクトさが可愛いと女性にも人気があります。

スペースが限られる場合や、省スペース重視で自作PCを組み立てたい方、メインとは別にサブで小型自作PCを組み立てたい方におすすめです。

PCケースは、冷却性・静音性・拡張性・メンテナンス性などの機能性も重視して選びましょう。それぞれのポイントについて詳しく解説します。

PCは熱がこもると熱暴走を起こし、突然電源が切れたりエラーが頻発したりというパフォーマンス低下の原因につながります。メーカー製のPCは組み変えることができませんが、自作PCであれば熱暴走を防ぐために冷却性を重視して組み立てることが可能です。

冷却性重視で選ぶのであれば、ファンを複数取り付けられる製品や、メッシュを採用した通気性のいいPCケースをおすすめします。中には水冷ユニットを搭載したモデルも販売されているので、用途に合わせて選びましょう。

冷却性を高めるためにファンを複数取り付けると、使用中にファンの音が気になることがあります。仕方ないことですが、集中したいときにファンの音で気が散るという人は少なくありません。

静音性を高めるには、前面パネルに1枚ドアを付けるか、パネルに吸音材を取り付けるという方法があります。さらに静音性を高めたいのであれば、PCケース内部にパッキンや遮音材を取り付け、密閉性を高めるのもおすすめです。

自作PCで最も重要なのは拡張性といっても過言ではありません。ポイントとなるのは「ベイ」と呼ばれる部分です。ベイとは、HDD・SSD・光学ドライブの設置場所のことで、ベイの数が多いほど拡張性が高いことを表します。

ベイには2.5インチ・3.5インチ・5.25インチの3種類があり、2.5インチはSSD、3.5インチはHDD、5.25インチはCDやDVDなどの光学ドライブを設置することが可能です。購入前に、ベイ数が用途に合っているかを必ずチェックしてください。

なお、ベイ数が足りず必要なパーツを取り付けられない場合は、マウント（変換パーツ）を使えば解決します。また、ベイをシャドウベイと表記することもありますが、ベイが外部から見えない状態のことを指します。

初めは最低限のパーツでも、拡張の楽しみを覚えるとどんどんパーツが増えていく方は多いでしょう。拡張も自作PCの醍醐味ですが、パーツが多くなるほどお手入れに手間がかかるので、メンテナンスのしやすさが重要になります。

メンテナンスを怠るとホコリがたまり、たまったホコリによって不具合が発生して故障につながる可能性があります。使用するパーツが多い方や、これから増やす予定がある方は、メンテンス性もチェックして選びましょう。

PCケースのサイドパネルの素材は、クリア・メッシュ・スチールの3種があり、素材によって使い勝手が異なります。それぞれの特徴をご紹介します。

サイドパネルにアクリルを採用したPCケースは、中のパーツが見えるのが特徴です。内部パーツを鑑賞して楽しみたい方、LEDを搭載したパーツが多いゲーミングPCのデザイン性を重視して組み立てたい方などに向いています。

サイドパネルのみか、前面がすべてアクリルなのかによっても見え方が異なるので好みで選びましょう。ただし、眩しいときは布を被せるなどの対策が必要になります。

スチール製のPCケースは高級感があり、素材自体に厚みがあるため丈夫なことも魅力です。また、剛性不足による振動を防ぐ効果も期待できるため、静音性を重視したい方にもおすすめです。中には、遮音パネルにスチールを使用した製品も販売されています。

冷却性を向上させるにはファンを複数設置するという方法がありますが、さらにサイドパネルにメッシュ素材を取り入れることでより冷却性を高めることができます。また、メッシュパネルを多用し全てのファンを排気に向くよう調節すれば、さらに冷却性が高まります。

メッシュパネル・スチール・アクリルを使い分けて、前面を吸気・背面を排気という構造にすることも可能です。

PCケースは頻繁に買い換えるものではないため、長く使うには信頼と実績のあるメーカーから選びたいと考える方も多いのではないでしょうか。ここからは、おすすめのメーカー4社をご紹介します。

Corsairはアメリカ発のメーカーで、ゲーム用のマウス・キーボード・PCケースまで幅広く手掛けています。パーツが見えるクリアなパネルで観賞用として楽しめるモデルから、シンプルなデザインまでラインナップも豊富です。

デザイン性の高さに加えて機能面にも優れたバランスのよさも魅力。おしゃれなPCケースを選びたい方におすすめです。

THERMALTAKEは台湾発のメーカーで、ゲーミングマウスやヘッドセットなどを手掛けています。ゲーム大会のスポンサーも務めるというだけあって、ゲーマーに大人気のメーカーです。

PCケースはフルタワーをメインに内部が見えるモデルが多く、ゲーミングPCを組み立てたい方におすすめです。もちろんミドルタワーやミニタワーも販売されているので、用途に合わせて選べます。

Cooler Masterは1992年に台湾で生まれたメーカーで、ハイスペック向けモデルからビギナー向けまで、人気シリーズも多数揃っています。PCケースの他にパーツの製造販売も行っているので、Cooler Masterのパーツを使用して自作PCを組み立てられるのも魅力です。

スタイリッシュなデザインが多く、フルタワーからミニタワーまで選択肢も豊富。こだわりのパーツで自作PCを組み立てたい方におすすめです。

NZXTはアメリカ発のPCパーツ製造・販売メーカーで、どんなシーンにも合うシンプルなデザインのPCケースが多数揃っています。一般的なサイズの他に、フルタワーよりもさらに大きいウルトラタワー・スーパーウルトラタワーなどを展開しているのも特徴です。

PCケース以外の、冷却ファンやアクセサリーなどのラインナップも充実しています。

PCケースとひとことで言ってもその種類は実にさまざまです。用途によって選ぶサイズ・素材・機能は異なります。購入後に後悔しないためにも、本記事でご紹介した選び方やおすすめ商品を参考にして、最適なPCケースを選んでください。