外付けサウンドカードおすすめ15選｜PCにUSB接続！FPS向けも紹介

近年、外付けサウンドカードの需要が高まっています。サウンドカードはUSB接続で手軽に音響を改善でき、ゲームや映画を楽しむのに最適です。実のところサウンドカードは元々、内蔵式が主流でマニア層が嗜むものでした。

内蔵式といえばPCI接続もしくはIDE接続が必要で、やや初心者泣かせの設計です。しかし、小型化・高性能化が進み、USBを利用してケースの外から接続可能になりました。すなわち、USBサウンドカードのような外付けサウンドカードの誕生です。

外付け式ならば、初心者でも簡単にサウンドカードを取り付けられます。この記事では、外付けサウンドカードに関する基礎知識・おすすめメーカー・おすすめ商品を紹介しますので、ぜひチェックしてください。

PCのマザーボードに付いている音声出力機能ではなく、サウンドカードを経由して音声出力すると何が違うのか、サウンドカードの必要性・魅力・メリットを紹介します。

サウンドカード経由で音声を再生すると、音質の向上が望めます。PCのマザーボードには元々音声出力機能が付いており（「オンボード」といいます）、サウンドカードがなくても音を出せます。

しかし、サウンドカード経由で生成された音声とオンボードの音声を比べると、品質の差は歴然です。たとえ数千円の機器であったとしても、サウンドカードを通した音声の方が格段に良質です。

サウンドカードはオンボードと比べて、より大量の音声データを処理できます。音質向上だけでなく、音の大きさ・層の厚さ・発生位置といった情報を表現する効果もあります。とくに、映画・ライブ映像・FPSなどのゲームにおいて迫力や臨場感は大事なポイントです。

アンプ・オーディオインターフェイス・サウンドカードの違いを紹介します。

【アンプ】

• 音声信号を増幅するためのデバイス
• アンプ単体では音声を出力できない
• スピーカーに接続して音声出力するのが一般的

【オーディオインターフェース】

• 音声をデータとして扱うための制作ツール
• 主に楽曲や音声コンテンツなどのミキシングに使われる

【サウンドカード】

• PC内で発生する電気信号を音声信号に変換するデバイス
• スピーカーやヘッドホンに接続して使うのが一般的

内蔵サウンドカードはPCケース内に収納できるため、外観がすっきりして省スペースにも役立ちます。一方でデメリットも2点あり、1点目はマザーボードに直接取り付けるため、マザーボードの動作に伴ってノイズの影響を受けやすくなります。

2点目は取り付け・接続が難しい点です。内蔵サウンドボードを取り付けるにはPCケースを開けてPCIスロットに取り付け、専用のケーブルを接続する作業が必要です。これらの理由から、内蔵タイプはややデメリットが目立ちます。

外付けサウンドカードは、USBによる接続がスタンダードです。今やPC・ゲーム機を問わず、デバイスにUSB端子が付いているのは当たり前となっています。外付けサウンドカードならば、デバイスの外部からUSB接続するだけで簡単に動作します。

つまり、内蔵サウンドカードのように取り付け・増設の作業を行う必要がなく、取り外しの際もデバイスの端子からUSBプラグを抜くだけです。そのため、初心者でも安心して接続できます。

外付けサウンドカードは着脱が容易なので、機種の入れ替えも気軽に行えます。内蔵サウンドカードを交換する場合はPCケースを開けてケーブルを抜き、マザーボードの接続端子からデバイスを外すといった何段階ものステップが必要です。一方外付けタイプの場合、USBプラグの着脱と機器の入れ替えのみで完結できます。

内蔵サウンドカードの場合、マザーボードに直接接続するため機器のノイズを受けやすいのがデメリットです。さらに、環境次第ではグラフィックボード由来のノイズや、物理的な干渉も考えられます。一方、外付け外付けサウンドカードはケースの外から接続できるので、ノイズの影響を受けにくく、よりクリアな音質を実現できます。

外付けサウンドカードは、製品によっては遅延が起きる可能性があります。口コミやレビューで遅延の有無を確認した上で購入するのがおすすめです。

サウンドカードのおすすめな用途を紹介します。自分好みの用途に活用できるかイメージしてみてください。

サウンドカードはゲームと相性抜群で、中でもFPSのように音の位置や距離といった空間の概念が存在するジャンルでは大活躍します。

ゲームの足音・リロード音を強調させたい時にはイコライザ設定やサラウンド設定・ゲーム実況をしたいときにはステレオミキサーやマイク入力への対応を確認しましょう。特に5.1ch・7.1chのサラウンド音声環境で、ヘッドホンを付けながらプレイする没入感や臨場感は格別です。

サウンドカードがCDよりも音の帯域・音の強弱の幅が強化されている「ハイレゾ」に対応していれば、映画・ライブ鑑賞により適した製品として活躍します。

ハイレゾ音源を楽しみたい場合、サウンドカードの対応以外に、デジタル入力部がハイレゾに対応している・もしくはスピーカー側の再生周波数範囲が40kHz以上の条件がありますので気をつけましょう。

また、サラウンド対応をチェックしておけば映画であれば演出に伴う効果音や音響、ライブであれば会場の歓声や雰囲気などの醍醐味も満喫できます。

性能面のチェックポイントは「S/N比」と「入出力のサンプリングレート」の2点です。どちらも「数値が大きいほど性能が高い」点がポイントです。

S/N比とは“Signal（信号）”と“Noise（雑音）”の比率で、音声信号に含まれる雑音の度合いを表します。S/N比の数値が大きいほど雑音が少ない高品質の信号で、逆に数値が低いほど雑音の影響が大きく、低品質の信号になります。

「サンプリングレート」とはアナログ信号からデジタル信号に変換する際の、1秒あたりの処理回数です。「入出力のサンプリングレート」の場合、音声データの入力および出力における信号変換性能を表します。単位は｢Hz｣で、数値が大きいほど処理速度が高く、高音質になります。

対応端子とは音声の入出力における対応端子や、データ転送に関する対応端子を表します。音声の入出力端子の例としては、アナログ用のRCA端子・デジタル用の光デジタル端子が代表的です。データ転送に関する対応端子はUSBのほか、ネットワーク対応機種であればLAN端子も該当します。

ヘッドホンのサラウンド対応とは、5.1chもしくは7.1ch規格の立体的な音響技術に対応しているのを表します。定義としては映画館やホームシアターに採用される、ドルビーオーディオ（Dolby Audio）の規格をクリアしているのが条件です。

サラウンド対応ヘッドホンならば位置や距離といった「音の発生源」までも表現され、いっそうの臨場感を味わえます。

ハイレゾとは「ハイレゾリューションオーディオ (High-Resolution Audio)」の略称で、「解像度の高い音声」を表します。サウンドカードにおけるハイレゾの対応条件は、96kHz/24bit以上の信号処理性能です。一般的な音声よりも情報量が格段に豊富で、大量の音像を鮮明な音質で表現できます。

サウンドカードを選択する際は、使用しているパソコンのOSを確認しておきましょう。とくに、Macに対応しているサウンドカードは少ないです。また、古いOSを使用している場合、最新型のサウンドカードは非対応の可能性もあります。

クリエイティブは外付け・内蔵式ともに、サウンドカードの代表的メーカーです。とくに、1989年にスタートしたSound Blasterシリーズは業界の先駆的なブランド商品で、PC上での高品質なサウンドを実現しました。2002年には初のUSBオーディオ「Sound Blaster Extigy」を発表し、PC周辺機器の域を超えた新しいオーディオデバイスの形を提示しました。

ヘッドホン出力に対応した、USBサウンドカードの「Sound Blaster X4」SB-X-4は、ゲーム内の環境音を捉えやすい「Scout Mode」を内蔵しており、一層没入感のあるサウンドを再生できます。

EPOSはドイツのゼンハイザーを母体とする気鋭のメーカーです。ゼンハイザーの旧ゲーミングオーディオ機器事業部門が、2020年に独立・法人化してスタートしました。EPOSのサウンドカードは外付けに特化しており、PCゲーム用に最適化されているのが特徴です。とくに、FPSとの相性は抜群で、ゲーミングヘッドフォンを接続するとより真価を発揮します。

SharkoonはPC周辺機器をメイン事業とするメーカーです。RGB搭載のPCケースが有名で、リーズナブルな価格設定で人気を得ています。サウンドカードはUSB DACタイプが得意で、何といってもコンパクトで扱いやすいのが特徴です。中でも2019年発表のGaming DAC Pro Sは、ハイレゾ対応モデルとして話題になりました。

FPSをメインにプレイする方には、ロジクールのミックスアンプもおすすめです。ロジクールではサウンドカードの販売はしていませんが、ゲーマー向けのブランド「アストロゲーミング」で高性能なアンプを販売しています。ゲーミング用の周辺機器を取り揃えたい方に適したブランドです。

初めて外付けサウンドカードを使うときは、使い方などわからない点も多いはず。下記の記事では、そんな人に役立つ情報がまとめられています。ぜひ参考にしてみてください。

外付けサウンドカードを使えば、手軽に音響を補強できます。USB接続するだけなので、専門知識がなくても問題ありません。外付けサウンドカードを手持ちのスピーカーやヘッドホンに接続し、新たなサウンド環境でゲームや映画を楽しみましょう。