【音楽鑑賞】サウンドカードおすすめ11選｜ハイレゾ・高音質対応も【内蔵・外付け】

サウンドカードと聞くと馴染みのない方が多いです。サウンドカードはPCパーツのなかでもオプションに分類されるため、「なくても動く」から付けない方がほとんどです。基本的にオンボードサウンド（音質機能）をより強化したい時のアイテムになります。

実はオンボードサウンドはマザーボードによってまったく違います。マザーボードの違いといわれると、チップセットやVRMフェーズ数などが注目されがちです。サウンド関係の基盤も同様に違いがあり、オンボードサウンドの方が違いが激しいとまでいえます。

そんな「マザーボードによる違い」を簡単に解決する方法がサウンドカードです。今回は、内蔵・外付けやハイレゾ対応のおすすめ製品を紹介しつつ、選び方も解説していきます。この記事を参考にすれば音質が向上し、音楽鑑賞などをより楽しめるようになります。

まず、サウンドカードとアンプ・DACの違いってなにか気になるはず。簡単に違いをまとめると以下のとおりとなります。

• サウンドカード：音を生成する機器（DACとアンプが一緒になったもの）
• DAC：デジタル信号をアナログ信号に変換する機能
• アンブ：出力された音を大きくしたり、調節したりする機能

たとえば、パソコンでMP3（拡張子）のデジタル音源を読み込んだとき、そのMP3のデジタル音源は、「DAC」によりアナログに変換され、変換されたMP3のアナログ音源は「アンプ」によって音を増幅・調整し、ヘッドホンから音が流れるといった仕組みです。いわゆる、それぞれ役割が違います。

現在のパソコンのマザーボードには、DACやアンプが搭載されているため、入力・出力に関しては問題ありません、ただし、マザーボードに搭載されていると、電源などの電磁波で音質が悪くなる傾向があります。それを回避するためにあるのが「サウンドカード」であり、結果的に音質も良くなります。

音を再生するためのサウンドカードですが、あると便利な場面がいくつかあります。ここでは、サウンドカードの必要性や得られる効果について紹介します。

サウンドカードが必要となる場面で一番多いのが音楽鑑賞です。音楽はスマホやステレオなどで聴いている方も多いですが、パソコンで音楽を聴いている方もいます。もしパソコンで音楽を鑑賞するのなら、サウンドカードはあったほうがいいです。

パソコンには最初から音を出すための機能はついていますので、サウンドカードなしでも音楽を聴けます。ただ、サウンドカードなしで音楽を聴く場合は、あまり音質が良くないのが一般的です。また、標準で付いているスピーカーも品質はあまりよくありません。

もしパソコンにいいスピーカーをつなげて高音質な音楽を聴きたいのであれば、サウンドカードは必須です。最近流行っているハイレゾ音源に対応しているものもありますし、イコライザーなどの機能も豊富です。音質にこだわるのなら、サウンドカードはぜひ導入してみてください。

最近ではe-Sportsが流行っており、パソコンでゲームをする方も増えています。そして、パソコンでゲームをする際にも音が重要になります。ゲームの音楽を高音質で聴くよりは、ゲームの中の音をより聞き分けるのが大切です。

パソコンに最初から搭載されているオンボードの音の場合、マザーボードについているので、ちょっとしたノイズを拾ってしまいます。ゲームのFPSなどでは音は重要なので、こういった余計な音は消したいところです。サウンドカードを使うと、こういったノイズは極力減らせます。

また、ゲームでは音が出る方向も重要です。FPSなどでは、ちょっとした細かい音が鳴る方向を聞き分けて行動する必要があるので、できればサラウンド環境を整えるのが理想です。オンボードのサウンドでは、サラウンドに対応しているものはほぼないので、サウンドカードが必要になります。

パソコンを購入したままの状態でも音を聴けます。たいていはオンボードサウンドを使います。このオンボードサウンドでは何がだめなのか、それはたいていのものは音質が最低限レベルである点です。

オンボードサウンドは、とりあえず音が出るといった程度な上、マザーボードに直結しているため、ちょっとしたノイズを拾ってしまうのも欠点です。そのため、よっぽど音に拘りがないか、予算に制限があって音は後回しになっているような状況でないのなら、サウンドカードは導入したほうがいいです。

特にパソコンに高音質のスピーカーをつなぎたいのなら、サウンドカードにしておかないと、せっかくのスピーカーの意味がありません。音に拘るのであれば、パソコンの購入時にはサウンドカードの分の予算も検討しておく必要があります。

一般的に、オンボードサウンドはあまり音質がよくないのですが、最近ではサウンドにこだわった高性能なオンボードサウンドも出てきています。

実際に口コミなどを調べてみると、

• 高級サウンドカードほどではないが音質はかなりいい
• スピーカーにつなぐとサウンドカードと変わらないレベル
• 中級程度のサウンドカードぐらいの音質はある

といったものもあります。

シェアが1位のメーカーのASUSのマザーボードであれば、音質がいいものが増えてきていますし、他のメーカーからも高音質を売りにしたマザーボードも販売されています。マザーボードのスペックでは、音質はあまり前面に出てきませんが、昔と比べると音質は強化されてきているようですので、調べてみる価値はありそうです。

サウンドカードを選ぶ際には、まず内蔵型か外付け型かを決める必要があります。ノートパソコンであれば内蔵型は使えませんので検討の余地はありませんが、デスクトップ型のパソコンであれば内蔵型も選択肢に入ります。

もしデスクトップパソコンを使っていて、マザーボードのスロットに空きがあれば、内蔵サウンドカードがおすすめです。最初に取り付け作業が必要になりますが、一度設置してしまえば場所を取らないなどのメリットもあります。

外付けサウンドカード（USBサウンドカード）は、本体の場所を取る点とケーブルが邪魔になるのがデメリットですが、ノートパソコンなどでも使えるため設置が楽になるメリットがあります。ノイズが乗らないのもメリットですが、搭載されている端子の数が少ない傾向があります。

内蔵型のサウンドカードは、マザーボードに直接差し込んで使うため、ノイズが乗りやすくなる欠点があります。そのため、音質にこだわるのなら、ノイズができるだけ少ないものを選びましょう。

このノイズの度合いを表すのがS/N比です。S/N比は、シグナル・ノイズの略で、音声データの中にどれだけノイズが混ざっているかの比率を示しています。数値は高いほどノイズが少ないです。S/N比の数値の目安としては、最低でも110dB以上のものを選びましょう。

外付け型の場合は、ノイズが乗りませんので、S/N比について注意する必要はありません。

最近ではハイレゾ対応の音源が普及してきています。音楽鑑賞で音質にこだわるのであれば、ハイレゾはおすすめです。ただし、サウンドカードがハイレゾに対応していないとハイレゾ音源は再生できません。

ほとんどのオンボードサウンドは、ハイレゾに対応していませんので、ハイレゾ音源を聴きたいのであれば、サウンドカードは必須です。また、オンボードサウンドがハイレゾ対応だったとしても、オンボードでは音質面で劣りますし、ノイズが乗る場合もありますので、オンボードサウンドはおすすめできません。

ハイレゾ音源を再生するのであれば、ハイレゾ対応のサウンドカードを選ぶ必要がありますし、できるだけ高音質なものにしないとハイレゾの意味がありません。そのため、ハイレゾ対応と音質はよく検討しましょう。

音楽鑑賞を楽しむのであれば、サウンドカードにイコライザーが付いているものがおすすめです。イコライザーは、特定の周波数の音を増幅したり小さくしたりできますので、自分好みの音にできます。音にこだわるのなら付いているほうを選びましょう。

また、FPSなどのゲームをする場合にもイコライザーがあると便利です。サウンドカードの中には、プリセットとして「足音が聞こえやすくなる」「銃声をカット / ブーストする」といった機能もあります。音全体としてはいびつな音になりますが、ゲームをする上では有利になります。

もし本格的にゲームをプレイするのであれば、イコライザー付きのサウンドカードを導入するのもおすすめです。

サウンドカードでは、入出力端子の数と種類も重要なポイントです。もし多チャンネルのサラウンド環境を整えたいのなら、そのチャンネルに対応した入出力端子の数が必要になります。また、音質やノイズが気になるのであれば、光デジタル端子の有無も重要です。

もしゲームをするのであれば、マイク端子も検討する必要があります。マイク入力端子が、PCのサウンドとミックスできる「ステレオミキサー」に対応していると、ゲームを実況したいときに便利です。また、マイク端子が複数あれば切り替えて使えます。

また、マイクやサラウンドが特に必要なく、シンプルに音楽を高音質で再生したい場合であれば、USB接続型の「USB-DAC」もサウンドカードとして使えます。

今お使いのヘッドホンが対応しているサラウンドを確認するのも重要です。 7.1Ch・9.1Chなどの品質の高いものになれば臨場感は段違いですし、FPSなどのゲームでの音の聞きわけにも大きな影響を与えます。

以下ではサウンドカードのおすすめメーカーを2社紹介します。メーカーごとの特徴や得意分野にご注目ください。

クリエイティブはサウンドカードの第一人者ともいうべき存在です。家庭用PC黎明期、当時は未熟だったサウンドデバイスの開発に大いに貢献しました。1989年に発売された「Sound Blaster」は業界の先駆的な商品で、現在もシリーズが存続しています。

2002年には初のUSBオーディオ「Sound Blaster Extigy」を発表し、内蔵型・外付けタイプ双方に対応できる高い技術力を知らしめました。おしゃれなデザインと豊富なラインナップにより、初心者から上級者まで幅広い支持を集めるメーカーです。

ASUSはPC機器全般を扱うメーカーです。1989年に台湾で設立され、マザーボードの製造販売を中心に創業しました。後にノートPC・グラフィックカードなど商材を拡大。近年ではAndroidスマートフォンの「Zenfone」やノートPCの「ZenBook」などでも知られるようになりました。

ASUSのサウンドカードは内蔵型・外付け型両方のラインナップがあり、グレードや価格帯も多種多様。トレンドとして外付けタイプが主流の中、内蔵型にも注力した商品ラインナップにより、本格志向のユーザーから支持されています。

ここまで、サウンドカードの種類や特徴、選び方、おすすめの製品について紹介しました。サウンドカードは内蔵型や外付け型といった形状のタイプから、機能面でも数多くの種類があります。どれを購入するかについては、サウンドカードをどういった目的で使うのか、どんなPCで使うのかなどから選ぶようにしましょう。