ノートパソコンが起動しない・黒い画面のまま立ち上がらないときの対処法！

昨日までは普通に動いていたノートパソコンが、黒い画面のままで起動しないなどの経験はありませんか。昨日はパソコンが使えなかったのに今日は使える場合もあり、原因が分からず困っている方も多いです。

対処法として再起動や強制シャットダウンする方法があります。しかし、ノートパソコンが立ち上がらない場合この2つで直らない方が多いです。通電ランプは付くのに画面が出なかったり、ロゴは出るけどそこから進まない状態だと、「もしかして故障？」と焦ってしまいますよね。

今回は再起動や強制的なシャットダウンなどでも直らないような症状をメインに、対処法や原因を紹介していきます。富士通・NEC・HPなどメーカーや、Windows8.1・Windows10・Windows11のセーフティーモードやさまざまなケースの対処法を紹介します。ご自分の状況にあった対処法を確認してください。

ここでは電源がつかない場合の対処法について紹介していきます。そもそも電源が入らない場合、電気がパソコンに十分に行き渡っていない可能性が考えられます。この場合に試せる対処法としては主に下の2つになります。

• USBなどの外部機器やバッテリーを取り外し、5~10分放置
• 電源ケーブルを差し込んでいるかチェック

1つ目は放電といわれる作業です。パソコンには常に電気が走り続けているので、パソコン自体が感電してしまう場合も多いからです。

2つ目の電源ケーブルが外れてしまっている可能性は、ありえないと思いがちですが意外と見落としている方も多いです。何かの拍子にケーブルが外れてしまった可能性あるので1度確認しましょう。

ノートパソコンを1年以上、長期間放置してしばらく使っていない場合、いざ電源を入れても起動しないケースがあります。ノートパソコンは使っていない間も自然放電し、過放電になるとバッテリーが劣化したり機能を停止したりするためです。

また、保管環境によっては湿気や温度によってパソコン本体に異常が起きている可能性もあります。放電した上で、コンセントにつないで数時間待っても起動しない場合は、バッテリーや本体が故障している可能性が高いです。

ノートパソコンを長期間使わない場合は保管する環境に気をつけ、半年に一度は充電や起動を行いましょう。

電源が入っていてノートパソコンの通電ランプはつくのに、画面がつかない場合の対処法はいくつかあります。まず試してほしいのは、上記で説明したバッテリーと外部機器を取り外す方法、電源ケーブルが差し込んであるか確認してください。

それでも解決せずパソコンからエラー音が鳴る場合は、メモリ・マザーボード・CPUに問題がある可能性があります。とくにメモリに問題がある可能性が高いので、このような場合は個人で解決するよりも修理に出すのが賢明です。

下手に自分で処理してパソコンが壊れてしまっては元も子もないので、新しく買い替える予定がない場合は慎重な対処が必要です。

ファンだけは回るが起動しない場合の対処法は意外と簡単です。主な原因として考えられるのが熱暴走といわれるものです。熱暴走とは誤動作によってCPUやHDDが熱くなり、機器を十分に冷やせない場合に起きます。

熱暴走はファンの掃除で対処ができます。十分に冷やせれば熱暴走は起こらないので、ホコリや汚れなどの熱を溜めるものをなくすのが大切です。

そのほかの原因として、不要な電力が溜まりファンだけが回る現象が起こるとされています。こちらは、上記で挙げた放電の作業をすれば解決が可能です。

ここでは画面は真っ暗だけど、カーソルだけが動く場合の対処法について解説します。起動時に画面が真っ暗でカーソルだけが動く場合の対処法としては、以下の方法が効果的です。

1. ctrlキーとaltキーとdeleteキーをすべて同時に押してロック画面を表示させる
2. 右下の電源マークをクリック
3. shiftキーを押した状態のまま、シャットダウンをクリック
4. 電源が消えたら、再度起動する

パソコン自身の感電や熱が溜まっている、ウイルスの感染によるOSシステムファイルの破損などの原因が考えられます。上記の手順で対処ができる場合が多いので試してください。

青い画面に白い文字が表示されている状態をブルースクリーンと言います。原因がソフトウェアにある場合とハードウェアにある場合に分けられるのを覚えておきましょう。

ソフトウェアに起因する場合、ドライバーの不具合・ウイルス感染・セキュリティーソフトの不具合などが挙げられます。反対にハードウェアによる場合はメモリの不具合が考えられます。まずは以下の4点を試してください。

• ソフトウェアのアンインストール
• 外部機器の接続確認
• ウイルススキャンの実行
• 「システムの復元」または「初期状態に戻す」を実行する

こちらを実践しても直らない場合、修理に出すのをおすすめします。専門家に頼めば時間とお金の無駄を削減できます。

黒い画面に英語が表示されるのはWindowsのアップデートや初期化など、いくつか考えられます。まずはエラーメッセージの内容を確認してください。

• BOOT Failure/Boot Device notfound/No Bootable Device/Disk Boot Failure　　

上記のような内容のメッセージがでた場合はBIOSの設定を変更をおすすめします。BIOSへのアクセス方法は使用しているメーカーや機種によって異なります。

• Operating system not found/Missing operating system

BIOSがシステムドライブを検出できなかった際に表示されます。対処法としては、BIOSの設定を見直すかブート領域の修復を行いましょう。

• NTLDR is missing

NTLDRと呼ばれるブートローダーが破損している場合に表示されます。解決方法は、BOOT Failureと同様にBIOSの設定を変更しましょう。　

• PCI Parity Error/PCI System Error/Memory Parity Error

メモリなどに問題がある場合に表示されます。BIOSの初期化とCMOSクリアを試してください。

• Fan Error/Fan error has occurred

ノートパソコンのファンの部分に不具合がある場合に表示されます。こちらは先ほど紹介したファンの掃除などを行ってください。

パソコンの起動の際、画面上にくるくる回る表示が現れます。この表示が終わらずに進まない場合、アップデート待ちでなければ起動処理に失敗している可能性が高いです。

くるくるの表示が終わらないときは、「スタートアップ修復」を実行しましょう。スタートアップ修復は、パソコンの問題を検知してトラブルを解決する機能です。強制終了を2回続けて行うと3回目の起動時に自動で実行されます。

メーカーロゴが表示されているのに進まない場合は高い確率でハードディスクに問題が発生しています。非常に珍しいケースではありますが、この場合の対処法は大きく2つあります。

• 放電を行う
• BIOSを初期状態に戻す

個人で初期状態に戻す場合は慎重に対応しなければなりません。初期化してしまうと今までの貴重なデータがなくなってしまうので、実行する前に必ずUSBまたは外付けのハードディスクなどにバックアップを取ってください。

BIOSの設定画面へのアクセス方法についてはメーカーや機種によって異なるので、事前に確認してから行ってください。

セーフモードとは、最低限の機能だけでパソコンを起動して不具合を診断するモードです。今回はWindows8.1/Windows10/Windows11での方法を紹介します。

1. パソコンを起動させ、起動画面が表示されたら電源を長押しして強制的にシャットダウンさせる。
2. 「自動修復」が表示されたら、詳細オプションからトラブルシューティングに進む。
3. スタートアップ設定をクリックし、再起動を選択する。
4. 再起動後、番号が付いたメニュー画面が表示されるので、「セーフモードを有効にする」の番号を押せば起動の準備が完了。

セーフモードの立ち上げに成功した場合、ドライバーやプログラムが動作に影響を及ぼしているかもしれません。心当たりのあるものから少しずつ削除していきましょう。

ほかにもウイルスが影響を及ぼしている場合もあるので、起動後は必ずウイルス対策ソフトのアップデートやウイルスチェックを行いましょう。

復元ポイントを使用すれば、障害が発生する前に作成したポイントまで戻れます。今回は使用人口の多いWindows10/Windows11の場合の設定方法を紹介していきます。

1. スタートボタンをクリックし、設定を押す。
2. 「システム」→「バージョン情報」→「関連設定」の下にある「システム情報」をクリックする。
3. 「システムの保護」をクリックし、保護設定をするドライブを選択したら構成を押す。
4. 「システムの保護を有効にする」をチェックし、OKをクリックする。

多くの場合、初期設定の状態で復元ポイントが自動作成されるようにできています。しかし、まれに自動作成されない設定の場合があるので、上記を参考にして設定してください。

セーフモードかコマンドプロンプトからデータをバックアップする方法があります。セーフモードでバックアップをとる方法は、先ほど紹介した方法でセーフモードを起動させて、ファイルやフォルダーをコピーしてください。

セーフモードで起動ができない場合に利用するのがコマンドプロンプトを利用しましょう。先ほど同様に自動修復で起動させたのちに、コマンドプロンプトを立ち上げてファイルやフォルダーをコピーしてバックアップをとります。

コマンドプロンプトを使用したバックアップは下記の手順になります。この方法はとても簡単にできるのでおすすめです。

1. 修復機能の「詳細オプション」内のコマンドプロンプトをクリック。
2. コマンドでメモ帳を開き、メニューからエクスプローラーを開いたら、ファイルをコピーして他のドライブに張り付ける。

起動しない場合は通常の再インストールと同じように、新しくWindows10をインストールする方法があります。Windowsディスクを初期化せずに再インストールを行っても、後になって追加したアプリや設定ユーザー情報などが削除されてしまうので注意しましょう。

再インストールする前に必要ない外部機器はすべて外してください。キーボード・マウス・インストールメディアなどはそのままでOKです。マイクロソフトを使用している方は、ローカルアカウントで新たに名前やパスワードを設定する必要があります。

1. 【壊れたPCからHDDやSSDなどの記憶媒体を取り出す】まずPCから記憶媒体を取り出します。機種によってやり方が異なるのでメーカーマニュアルやYouTubeなどの動画を参考にしてください。個人での分解を進めていないメーカーもあります。
2. 【USB接続変換アダプタに取り出したHDDを接続する】実際に使方用しているHDDやSSDに合った変換アダプタやケーブルを使用してください。取付法は説明書を参考にしましょう。
3. 【PCとHDDをUSBで接続する】接続すれば、外付けのHDDとして認識されます。もしHDDが認識されない場合は物理的故障の可能性を考えましょう。その場合は費用が掛かりますが、専門業者へ依頼するとデーターの復旧や復元ができる可能性があります。
4. 【ユーザーデーターのコピーをする】ユーザー情報は「ドライブ」→「ユーザー」→「自身のユーザー名のフォルダ」にあります。このフォルダ内の情報をすべてコピーしてください。

富士通のパソコンが起動しないとき、最初の対処法として、接続や動作環境を見直してみましょう。

• コンセントがきちんと刺さっているか、接続を確認する
• 適温の環境で起動を試してみる
• 内部や外部のホコリを取り、温度上昇を抑える
• 内部に溜まった電気を放電させる

以上を試しても改善しない場合は、さらに下記の手順で進めてみてください。

• プリンターなどの周辺機器を取り外し、起動するか試してみる
• スタートアップ修復を行い、エラーが発生しているプログラムを検出する
• セーフモードでシステムを復元させる
• BIOSの初期化

ここまでの対処法でも解決しない場合は、富士通の公式サイトに問い合わせてみてください。

NECのパソコンが起動しない場合には、以下のような対処法を試してみてください。

• 電源ケーブルが断線していないか、パソコン側の差し込み口に異常がないか確認する
• 電源を入れて反応するか、HDDなどから異音がしないかなど物理的な異常がないか確認する
• 周辺機器を取り外してみる
• バッテリー残量などを確認する
• システムの復元を行う

などです。こちらも試してみて改善されない場合は、NECのカスタマーコミュニティーセンターに問い合わせてみてください。

HPのパソコンが起動しない場合には、以下のような対処法を試してみてください。

• 電源ケーブルを挿し直し、接続を確認する
• 周辺機器を取り外し、パソコンの基本構成だけで起動できるか試す
• 電源のリセットを行う
• システムファイルチェッカーツールを使用し、システムの修復を試す

などです。以上の対処法でもトラブルが解決しない場合は、HPのコールセンターに問い合わせてみてください。

起動しないからと言って頻繁に再起動を繰り返すのはやめましょう。まれに再起動に成功してしまう場合もあるため勘違いしがちですが、一時的なもので根本的に解決できている可能性は低いです。

使用できるからと言って再起動を繰り返し使用しているとより重度な障害が発生し、修理に出しても直らない恐れがあります。今まで紹介した方法を試しても改善されない場合は、修理に出すのが賢明です。

起動しない場合に通電し続けるのもやめましょう。HDDの部品に異常が起きている場合には、データを記録するための磁気ディスクとデータを読み書きする磁気ヘッドが通常とは違った動きをしています。

通電を続けると磁気ディスクと磁気ヘッドの間隔が狭くなってしまい、磁気ディスクに傷をつけてしまいます。ディスクに傷がつくとデータが救えない恐れがあるので、注意してください。

ここまで紹介してきた方法で直らない場合は、症状が深刻な場合がほとんどなので、余程パソコンに詳しい方以外は修理業者の方に頼むか買い替えを検討しましょう。

修理にかける時間や労力などを考えれば、自分でできない範囲だと分かったらすぐに専門の業者の方かパソコンのメーカーの方などに相談するのがおすすめです。買い替えの場合が安く済む場合があるのも覚えておきましょう。

今回説明した状況に当てはまった方は慌てて対処するのではなく、慎重に1つずつ考えながら行動してください。今回は、動かなくなったパソコンの対処法を紹介しましたが、自分で対処するのが不安な場合は、無理せず修理業者に依頼をしましょう。