ノートパソコンのセキュリティソフトおすすめ10選！いらない？必要か？

コンパクトで持ち運びやすいノートパソコンは、外出先や仕事先で使用するのに便利ですよね。しかし手軽に持ち出せる分、セキュリティ面ではデスクトップパソコンよりも注意すべきポイントが多いです。

とは言え「自分は気をつけてるから大丈夫」「セキュリティソフトまではいらない」「そんなの本当に必要か？」と思った方も多いはずです。しかし、過去には、ノートパソコンを置き忘れ生徒のデータや患者の診療録を流出させてしまった、外出先でパソコン内に侵入され金銭を要求された、などの事例がいくつも確認されています。よって、ノートパソコンは、ウイルス対策はもちろん、ウイルス以外のセキュリティ対策が非常に重要です。

そこで今回は、ノートパソコンで必要なセキュリティ対策や、おすすめのセキュリティソフトなどを詳しくご紹介します。また無料のセキュリティソフトについても解説するので、有料との違いを知りたい方はぜひ参考にしてください。

外出先でノートパソコンを使いたい時に便利なフリーWi-Fiですが、フリーWi-Fiのセキュリティが甘い場合データを盗まれる可能性があります。また外出先でノートパソコンを使用している時、サイバー犯罪者などに画面を盗み見される可能性も考えられます。

さらにノートパソコンは手軽に持ち出しができる分、盗難・紛失・置き忘れといったリスクがあるため、セキュリティ対策が欠かせません。

ウイルスに感染するとパソコンの処理能力に悪影響を与え、突然動作が遅くなる場合があります。またウイルスによってはパソコン内のファイルを破壊し、パソコンの起動そのものを不可能にします。

ウイルスによってパソコンが起動しなくなると、復旧するのは非常に困難です。

ウイルスによりノートパソコンを外部から遠隔操作され、迷惑メールを勝手にばらまかれるケースがあります。さらに迷惑メールにもウイルスが含まれ、メールの受信者に感染を広げてしまう可能性も考えられます。

自分では特に操作を行っていないのに、ネットワークへ頻繁にアクセスしている痕跡があったら要注意です。

感染によりパソコンに保存されている住所・パスワードなどの個人情報が、外部へ流出する恐れがあります。特に同じパスワードを使い回していると、複数のサイトへ不正ログインされる事態になりかねません。

また「パスワードを忘れた場合」などの項目で利用され、勝手にパスワードを変更されてしまう場合もあります。

「ランサムウェア」というウイルスに感染すると、データを暗号化されて使用できなくなる上に、その制限を解除するための身代金を要求されます。さらには金銭を支払ったとしても、元の状態に戻るとは限りません。

ランサムウェアによる被害者は増え続けていますが、もし身代金を要求されても決して支払いに応じてはいけません。

ウイルスによって「DDoS攻撃」というサイバー攻撃の加害者になってしまう可能性があります。DDoS攻撃とは、ウイルスで制御不能になった複数のパソコンが、インターネット上のコンピューターを対象として一斉にサイバー攻撃を仕掛けることです。

攻撃を受けた側は処理能力を奪われ、機能停止状態に陥ります。

Windows Defenderなど標準搭載されているセキュリティ機能もありますが、有料のセキュリティソフトに比べると機能面では劣ります。よって、確実にリスクを回避するには有料ソフトがおすすめです。

セキュリティプロバイダー内の「ウイルス対策」欄が有効になっていれば、セキュリティソフトは正常に作動していると確認できます。また、期限切れのソフトを放置するとウイルスに対し無防備になるため、すぐにアンインストールしましょう。

パスワードは桁数が多いほど安全ですが、使い回しを防ぐため複数のパスワードを管理しようとすると覚えきれなくなります。そんな時はパスワード管理ツールを利用するのがおすすめです。

Webブラウザの中にも簡単なパスワード管理ツールが用意されていますし、保護機能を搭載したアプリケーションであればさらに安心です。

パスワードを設定しても、ハードディスクを抜き取られ別のパソコンに接続されると、情報の閲覧が可能になります。パスワードはあくまでもそのパソコンを使用する時に有効な対策なので、さらにセキュリティを強化するにはハードディスクを暗号化させましょう。

暗号化させておけば、ハードディスクを抜き取られても簡単にアクセスできません。

ソフトウェアやOSなどの更新プログラムには、サイバー攻撃で悪用されるプログラムバグなどを修正する性質があります。そのため古いバージョンのままだと、弱点を突かれる恐れがあります。

アップデートするにはパソコンを再起動させたりと多少時間を取られますが、常に最新の状態を保つのが重要です。

マルウェアとは、悪用する目的で作成された不正ソフトウェア・コードの総称です。マルウェアにはさまざまな種類があるため、サイトの閲覧などによる感染が不安な方はマルウェア対策を重視しましょう。

マルウェアについては「AV-Comparatives」などの機関によってソフトごとのテスト結果・評価が公表されているので、購入前の参考にしてください。

ネットバンク保護とは、ネットバンキングにおける不正取引を防止するための機能です。具体的にはキーボードの入力履歴からパスワードやIDを盗んだり、架空のバンクサイトへアクセスさせたりといったものが挙げられます。

銀行や証券会社へアクセスする機会が多い方は、ネットバンク保護機能があればより安全に利用できます。

前述でご紹介したランサムウェア(身代金要求型ウイルス)による被害は、個人だけでなく大手企業・病院などでも多くの事例が確認されています。ランサムウェアへの感染を感知するのは、個人はもちろん企業のセキュリティ担当者であっても困難です。

そこでセキュリティソフトを利用すれば、ランサムウェアを強力にブロックできます。ランサムウェアは常に進化していますが、ソフトのブロック率もさらなる向上を見せています。

迷惑メールには、ウイルス感染目的・架空請求・宣伝広告などさまざまなタイプがあります。うっかり開いてしまうと個人情報を盗まれる恐れがあるため、対策をしておけば安心です。

迷惑メール対策機能を備えたセキュリティソフトであれば、迷惑メールと検知したものを自動的に専用フォルダへ移動させます。一般メールと混ざらないよう管理されるので、迷惑メールを誤って開く心配がありません。

フィッシング詐欺とは、金融機関や有名企業を偽って偽装メールを送り、架空のURLに誘導し個人情報を盗もうとする詐欺を指します。手口が巧妙化しているため、フィッシング詐欺の被害は年々増加しています。

このような事態を防ぐためには、セキュリティソフトを使いメールの内容を解析してブロックしましょう。

子どもがいる家庭で使用するパソコンには、「保護者機能」付きのセキュリティソフトがおすすめです。保護者機能では、年齢制限のかかっているサイトをブロックしたり、時間帯による利用制限を設けたりできるため、子どもがトラブルに巻き込まれるのを防げます。子どもの年齢や使用シーンなどに合った機能のあるセキュリティソフトを選びましょう。

セキュリティソフトは、それぞれどのOSに対応しているのかが定められています。中にはWindowsとMacの両方に対応している製品もあるので、家族内で使っているOSが異なる場合などは対応OSを確認しましょう。

また、同じセキュリティソフトをスマホやタブレットにも適用させたい方は、それぞれのデバイスに対応しているかどうかもチェックする必要があります。

セキュリティソフトは常に稼働を続けるため、ノートパソコンのスペックによっては動作が重くなるなどの影響が出てしまいます。そのためなるべく動作が軽いものを選べば、作業を邪魔せずストレスなくインターネットを利用できます。

特に、大きな負荷がかかるデザインや製図などの作業を行いたい方には、負荷を軽減するソフトがおすすめです。

セキュリティソフトは契約期間が長いものほど料金を安く抑えられます。よって1年あたりの使用料を安くしたいのなら、3年版など更新年数が長いものをおすすめします。

また、スマホやタブレットへのセキュリティソフト導入も考えている方は、使用可能台数をチェックしましょう。複数の機器に対応しているソフトであれば、それぞれ個別に契約するよりもお得です。

セキュリティソフトを使用しているうちに思わぬトラブルが起こる場合も多々あります。そういった際にきちんとしたサポートが受けられるかどうかも、セキュリティソフトを選ぶうえでの大切なポイントです。

セキュリティソフトを開発しているほとんどのメーカーはメールでの問い合わせに対応しています。中には、メールだけでなく電話での問い合わせを受け付けているメーカーもあります。問い合わせの受付時間もあわせてチェックしておくと安心です。

無料と有料の主な違いは以下の通りです。

ウイルス検出率はほとんど差がありませんが、無料ソフトにはさまざまな注意点があるため、このあと詳しく解説します。

無料ソフトはウイルス検知以外の機能をほとんど提供していません。しかし新たな攻撃方法を備えたウイルスは日々生み出されているため、無料ソフトの検知機能だけで攻撃を防ぐのは限界があります。

また知らないうちに、スパイウェアのような情報を盗み出すソフトウェアが勝手にインストールされるケースもあります。

セキュリティソフトに詳しい方であれば、無料ソフト同士を組み合わせ足りない機能を補うなどして十分なセキュリティ環境を作れますが、パソコン初心者や知識に疎い方などは、セキュリティ対策がしやすい有料ソフトがおすすめです。

有料であればメーカーに問い合わせもできるので、安心して使えます。

アカウントはユーザーを識別するための「鍵」のような役割を果たすため、重要度の高い設定です。住所・電話番号などの個人情報を盗まれないよう、安全なパスワードを設定しましょう。

また、顔認証や指紋認証を設定すればパスワード流出のリスクを抑えられ、さらなるセキュリティの強化に繋がります。

Wi-Fiのセキュリティ対策は、以前であればパソコンのセットアップ時に個別で行う必要があり、時間や手間のかかる作業でした。しかし現在では、セットアップ時に表示される手順通りに進めれば、簡単にWi-Fiのセキュリティ対策を行えます。

ただしインターネットに接続した瞬間から、サイバー攻撃を受けるリスクがあるのは念頭に置いておきましょう。

製品によってはOSのバージョンが古いままだったり、出荷後にアップデートされていなかったりする可能性があります。そのためパソコン購入後に一通りの設定が終わったら、OSのアップデートを適用しましょう。

アップデートは「設定→更新とセキュリティ→Windows Update」と進めば行えます。

注意していても、パソコンを使っていればウイルスに感染する可能性は十分に考えられます。万が一感染した時のために、ウイルスを駆除するまでの手順を覚えておきましょう。

ウイルス感染が確認されたら、以下の手順で対処を行います。

1. セキュリティソフトを更新する
2. インターネットを切断する
3. ウイルスを特定し駆除する

感染した状態でインターネットに接続していると、別のウイルスに感染したりデータが流出したりする恐れがあるため、接続を解除しましょう。その後ウイルススキャンでどの種類のウイルスかを特定し、指示に従い駆除します。

またUSBやハードディスクを接続している場合は、同じようにスキャンを行いましょう。

上記のように対処してもウイルスを駆除しきれないケースがあります。その場合はパソコンを初期化する必要がありますが、データはすべて消失してしまいます。よって、日頃からハードディスクにデータをバックアップしておきましょう。

定期的にバックアップを取っておけばウイルス対策だけでなく、パソコンの急な故障時にも役立ちます。

ノートパソコンのスペックによっては、条件を満たしていてもセキュリティソフトが快適に作動しない可能性も考えられます。しかし多くのセキュリティソフトでは、体験版として1ヶ月ほど無料利用できるサービスを提供しています。購入後のトラブルを防ぐためにも、体験版のソフトを積極的に活用しましょう。