CDプレーヤーが音飛びする原因と対処法｜100均に修復キットはある？

CDプレーヤーは、車・電車での移動中や自宅などでも気軽に音楽を楽しめるアイテムです。しかし、長時間聴き続けていたり長年使っていたりすると、音飛びが気になることがあります。高頻度で音飛びが起きるようになると音楽を楽しめないですよね。

音飛びが起きたときはCDプレーヤーとCDのどちらに原因があるかの見極めが重要です。原因によって対処方法が違うため、原因に対してきちんと対処しないと解消されません。しかし原因の見つけ方や対処方法がわからない方もいますよね。

そこで本記事では、CDプレーヤーで起きる音飛びの原因や自分でできる対処方法を詳しく解説します。また100均での修復キットの販売情報や、おすすめの音飛び防止機能搭載CDプレーヤーもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

CDの音飛びは、オーディオ機器では比較的よくあるトラブルです。音飛びの原因を大きく分けると、CD自体の場合とCDプレーヤー側の場合の2つに分けられます。まずは、どちらに原因があるのかチェックしましょう。

CD側の原因は大きく2つあります。まずは、CD側に問題がないか確認しましょう。

• CDにホコリや汚れが付着している

通常、CDはそれぞれケースに収納して保存しますが、CDケースには隙間があるためホコリが侵入する可能性があります。わずかなホコリでも、長期間保管していると汚れている面積が広くなります。同じ箇所を繰り返し再生する不具合が発生している場合は、汚れが原因の可能性が高いです。

• 傷がついている・変形している

ていねいに扱っていても、微細な傷がついていたりCD自体がわずかに変形していたりします。傷は目を凝らして見なければ確認できないものもあるため注意が必要です。

CDの傷なし・使用中の振動なしの場合は、CDプレーヤー側に原因があると考えられます。

• データを読み込む「ピックアップレンズ」に汚れやホコリが付着している

ピックアップレンズに汚れやホコリが付着していると、CDを読み込まない原因になり、音飛びが起きたり再生できなかったりします。

• サーボ回路の不調

90年代初めまでに発売されたCDプレーヤーの多くは、アナログサーボが搭載されています。発売から長い年月が経っているため、部品の劣化によって音飛びなどの不調が起こる場合があります。

• 寿命を迎えている

ピックアップレンズの寿命は約1万時間ほどで、使用時間・期間が長い場合は、内部のグリスが硬くなってピックアップの動作不良が起こります。目視できる部分の汚れやホコリをしっかり掃除しても解消しない場合は、プレーヤー内部の問題です。

CDとCDプレーヤーのどちらに原因があるのか判明したら、適切な対処法で対応しましょう。ここでは、音飛びを解消するために自分でできる対処法を解説します。どちらの場合も応急処置なので、あくまでも自己責任で対処しましょう。

CD側に問題がある場合は、「汚れ・傷」「変形」で対処方法が異なります。汚れ・傷の場合は、ご自身での対処が可能です。ただし、傷の場合は原因を完全に解消できるとは限りません。

指紋やホコリなどの汚れは、繊維が細かいマイクロファイバー製のメガネ用クリーニングクロスで拭き取りましょう。CDプレーヤーのメーカーであるDENONのサイトでも、音飛びの原因としてまず「汚れ」を挙げています。注意点は、CDの中心から外へと放射状に拭くことです。輪を書くように拭くと音飛びの原因になります。また、水分を付けて拭くのは避けてください。

微細な傷がついている場合は、拭き取るだけでは対処できません。CD用のキズ修復キットを使用するのがおすすめです。傷ついた部分はデータが欠損していることもあり、修復キットで復旧できるかもしれません。

収納ケースできちんと保管していても、場所や状況によりCDが変形する場合もあります。目で見ただけでも確認できるほどの反りや変形を起こしているCDは、使用するとCDプレーヤーの故障の原因になるため使わないようにしましょう。ひどく歪んでいるCDでは、プレーヤーのドアが閉まらないこともあります。

CDプレイヤー側に問題がある場合の対処法・手順を紹介します。対処法を間違えると、かえってひどくなる可能性があるので、慎重に行いましょう。

ピックアップレンズを掃除する場合は、優しくていねいに行いましょう。ピックアップレンズはCDをセットする部分の下に搭載されています。本体に内蔵されていますが、分解する必要はありません。具体的な清掃手順や必要なアイテムを紹介します。

【用意するもの】

• 綿棒(汚れがわかりやすい白色がおすすめ)
• クリーニング液

【手順】

1. 綿棒にクリーニング液を付ける
2. ピックアップレンズを優しく、中心部から外側に向けて円を描くように拭く
3. 2を3回程度繰り返し、綿棒に汚れが付いている場合は新しい綿棒に交換する
4. クリーニング液が残らないように乾いた綿棒で乾拭きする

使用するクリーニング液は慎重に選びましょう。カメラ用や眼鏡用のクリーナーも使用できますが、洗浄剤が含有されているため、乾拭きをしっかりする必要があります。無水アルコールなら洗浄剤が残っていないため、拭き残しのリスクが低いです。

ピックアップレンズの掃除に歯磨き粉が使えるとの噂がありますが、おすすめしません。歯磨き粉が使えるといわれている理由は研磨剤にあります。しかし、素人が歯磨き粉を使ってピックアップレンズを研磨するのはとても難しく、レンズを傷つける可能性が高いです。

CDプレーヤーはオーディオ機器に分類されますが、一般的には他の家電製品と同様に、メーカーが部品を保持している期間のみ修理が可能です。メーカーが補修部品を供給する期間は、その製品の生産を完了してから8年間とされています。

そのため、生産完了時から8年以上経過した製品は、メーカーでの修理対応はほぼできないと考えましょう。部品の調達も難しいため、オーディオ機器修理の専門業者に依頼する必要があります。

音飛びCDの修復キットは100均でも購入可能です。ダイソーやセリアなどの大手100均で取り扱っているため心配ありません。使い方も簡単なため、気になる方は近場の100均に行ってチェックしてみてください。

CDの傷や歪み・CDプレーヤー本体のピックアップレンズの寿命など、どの原因もメンテナンスによって見つけられます。不快な音飛びを防止して音楽を楽しむためにも、定期的なCDプレーヤーのメンテナンスや、CDのお手入れをしっかり行いましょう。