ルーター再起動のやり方｜繋がらない原因は？【NECのAtermシリーズも】

好きな映画を見たり、ネットゲームで遊んだりするために通信速度が速くなるルーターが欠かせない方は多いですよね。最近では多くの企業が在宅勤務を採用していて、ルーターの需要も高まってきました。娯楽目的だけでなくいろいろなシーンでの活躍が増えてきたと感じます。

しかし、ルーターを使っていて、Wi-Fiの通信速度が遅くなる・急に接続が切れる・繋がらないなどの経験はありませんか。原因が分からず使用を控えている人もいるかもしれません。実はそのルーターの異常は、ルーター再起動すると改善する可能性があります。

この記事では再起動とリセットの違いや、ルーターを再起動するメリットについて紹介していきます。ほかにも再起動の際の注意点や、NECのAtermを例にやり方についても詳しく説明しているので、ルーターの再起動について知りたい方はぜひ参考にしてください。

「再起動とリセットの違いがよく分からない」なんて人も多いですよね。再起動とリセットはルーターの電源を落として立ち上げ直す意味ではほとんど同じですが、最大の違いは初期化されるかどうかです。初期化とは、ルーターを工場出荷時の状態に戻す処理をいいます。

リセットしてしまうとルーターの各種設定が消え、最初からすべての設定をやり直す必要が出てきてしまいます。最初からリセットを行うのではなく、まずは再起動を試してダメだった場合にリセットを検討しましょう。

たとえば、NEC製「Aterm」ルーターの場合、本体背面にあるリセットボタンを爪楊枝などで押し続けると初期化されます。初期化の手順は製品によって異なるので、必ず取扱説明書で確認しておくのがおすすめです。

1つ目のメリットとして、ルーターの熱を放出できます。ルーターは、長時間端末に接続していると熱を持ち負担が大きくなる機械です。再起動はルーターの機能を止めるので、本体を休ませると同時に溜まった熱も放出するのです。

再起動によってルーターの負担を小さくするだけでなく、寿命の延長にも繋がります。ルーターが熱を持ったと感じたら再起動を行いましょう。

2つ目のメリットは、端末のチャンネルを最適な状態にする点です。機種にもよりますが、ルーターの多くは複数の端末と接続できます。この時端末ごとのチャンネルが重複して、お互いの電波干渉によりiPhoneやPCが接続できない場合があるのです。

再起動によってチャンネルを戻し、電波干渉が改善できます。再起動前より通信が快適になるので、定期的に行いましょう。

3つ目はアクセスログの消去をする点です。アクセスログとは通信情報ログの意味で、蓄積すると動作不良の原因となってしまいます。再起動を行えばアクセスログを消去し、安定したネット接続を継続できます。

また、アクセスログが蓄積されたからといってすぐに使えなくなるわけではありません。しかし、アクセスログが一定量溜まると不調が起きやすくなるので、定期的に再起動を行いましょう。

1つ目は再起動の前に設定値を保存する点です。ルーターは初期設定のままでも使えますが、多くの人は使いやすいようにパスワードやいろいろな設定値を変えています。

設定値を変更しているのであれば、再起動の前に必ずメモを取って保存しておきましょう。とくにパスワードを覚えていないと、再起動後にWi-Fiが利用できなくなる可能性があります。

2つ目は、ケーブルの抜き差しの順番に気を付ける点です。再起動時にケーブルの抜き差しの必要があるのですが、抜き差しの順番が決まっています。適当にやってしまうと電流の逆流や、接続がうまくいかず使用に問題が出る場合もあります。

最悪の場合故障に繋がる可能性もあるので、順番は機種やメーカーごとに違う点を意識し、必ず取扱説明書を確認しましょう。

3つ目は、再起動の時間を十分にとる点です。電源を切った後にすぐ電源を入れてしまうとルーターに大きな負担がかかってしまい、バッテリーの劣化に繋がる可能性があります。また、すぐに起動すると溜まった熱も放熱できません。

そのため、電源再開までに最低でも10秒以上必要になります。時間が取れるのであれば、10分程度放置するのが理想です。すぐに起動して利用しようと思っても繋がらない場合もあるため、十分な時間を置きましょう。

ルーターも定期的に自動アップデートを行うため、アップデート中の再起動は避けましょう。途中で強制的に電源をオフすると、処理が未完了のため故障や別の不具合を引き起こす可能性があります。表示の点灯によってアップデート中だと知らせている場合が多いので、お使いの機種の表示方法を事前に確認してください。

1つ目はアダプターを抜く方法です。機種によっては電源ボタンを押すと再起動できますが、ない場合はアダプターを抜く必要があります。アダプターによって電気を供給しているので、抜けば自動的に電源がオフになります。抜いた後はしばらく待ってから起動しましょう。

しかし、メーカーによってはやり方が違う場合もあります。バッファローの製品の場合はまずパソコンを再起動し、モデムの電源コード抜いて10秒後に挿し直してからルーターの電源コードも同様にする手段が有効です。メーカーごとの違いに注意しましょう。

2つ目は設定ツール・アプリなどで再起動する方法です。通常は電源ボタンを押したりアダプターを抜いたりして再起動を行いますが、機種によっては設定ツールやアプリを使って自動で再起動するものもあります。自分で作業する手間が省けるので非常に便利です。

たとえば、NECの主流製品であるAtermシリーズのルーターでは、設定ツールの「クイック設定Web」があり、クリックするだけで自動的に再起動を行います。しかし、メーカーや機種によっては設定ツールがないものもありますので、購入前にしっかりとチェックしましょう。

ルーターは定期的に再起動させるとメリットがありますが、おすすめの頻度や最適な頻度は特にありません。ルーターの使用環境やスペックなどでも変わるため、何年も再起動させなくてもいい場合もあれば、数ヶ月に一回は再起動したほうがいいときもあります。

そのため、再起動のタイミングは以下のようなポイントを心がけるのがおすすめです。

• Wi-Fiのつながりが悪いと感じたとき
• タイミングがわからない場合は頻度を決めておく

ルーターを再起動させても故障のリスクは少ないので、心配な人は再起動を半年に一回に定めるなどしておきましょう。

ルーターの再起動後は、インターネットが正しく接続されているか必ず確認しましょう。再起動直後はネットワークが構成されていなかったり、Wi-Fiの接続先が表示されていなかったりする場合もあります。少し時間をおいて待つ必要があるので注意が必要です。

時間がたっても接続できないときは、パソコンのメニューから接続状況を確認しましょう。「ネットワークとインターネットの設定」メニューを開いて「状態」の項目から接続状況の確認ができます。未接続と表示されている場合は、もう一度再起動を行ってみましょう。

ネットワークに接続できたら、何でもいいのでサイトを開いてみましょう。動作にとくに問題がなければチェックは完了です。しかし、再起動をしたのにつながらない場合や通信が不安定な場合はサポートセンターに問い合わせましょう。

1つ目はルーターの置き場所です。ルーターの周辺に障害物が多いと、接続状況が不安定なるケースがあります。電波が入りやすいよう窓際などに設置するか、なるべく周辺の障害物を片付けるようにしましょう。

ルーターは熱にも弱いので、熱がこもらない場所に設置するのも大切です。窓際に設置する場合は、カーテンで直射日光が当たらないようにしましょう。

2つ目は接続する端末側に問題がある可能性です。ルーターが正常に動作していても、端末側のWi-Fi設定自体がオフになっているケースが多くあります。ほかにも機内モードがオンになっていて、うまく接続できない場合もあるので確認しましょう。

また、端末側の再起動を行う方法もあります。ルーターと同様に、少し時間をおいてから再起動しましょう。

3つ目はルーターの寿命の可能性です。ルーター本体の寿命は約4～5年といわれていて、寿命が近づくと接続状態が不安定になる症状が出ます。もう1つは規格の寿命で、2～6年程が目安です。

また、新しい規格が登場すると、古いルーターでは対応できない場合があります。購入後5年以上経っているなら、新しい製品に買い替えを検討しましょう。

PPPoEモードで利用しているとき、「Atermルーターが突然繋がらない」と感じた経験はありませんか。このような接続不良はプロバイダのメンテナンス中に起こる場合が多いですが、Atermルーターの設定をPPPキープアライブにすると直る可能性があるため試してみてください。

症状を改善するために、ルーターの再起動は非常に有効な手段です。しかし、やり方を間違ってしまうと再起動ができないだけでなく、ルーターの故障につながる可能性もあります。本記事を参考に、取扱説明書で手順をしっかりと確認してから再起動を行いましょう。