ヘッドホンの正しい捨て方を解説｜処分は燃えるゴミ？燃えないゴミ？

日常生活でヘッドホンを頻繁に使用していると、うっかり壊してしまうこともありますよね。しかしヘッドホンの捨て方が分からず、新しく買い替えてもそのまま部屋に放置している方が多いのではないでしょうか？

ヘッドホンはパーツによって素材が異なるため、自治体によってさまざまな分別のルールが定められています。一方でまだ使えるヘッドホンであれば売却できる可能性があるため、そのまま放置しておくのはもったいないです。

そこで今回は、不要になったヘッドホンをゴミとして廃棄する方法や、売却してお得に処分できる可能性について詳しくご紹介します。また汎用性の高い小型家電回収ボックスについても解説するので、利用経験のない方はぜひ参考にしてください。

ヘッドホンは、通常のゴミと同じように不燃ゴミとして出せるケースが一般的です。ただしゴミの分別は地域によってさまざまで、自治体によっては可燃ゴミや粗大ゴミに区別されていることもあります。

よってヘッドホンをどうやってゴミに出すのか自分で判断せず、自治体のホームページで区分を確認しましょう。

ヘッドホンを自治体で回収してもらう場合は、原則分解せずにゴミとして出すことができます。ただし、電池や充電式のバッテリーをそのままゴミとして出すと、収集車内で発火する危険があります。

そのため自治体によっては電池やバッテリーを取り外し、別途資源ゴミなどで処分する必要があります。また「イヤーパッドは可燃ゴミで処分する」なども自治体によって異なるので、ヘッドホンは分解しなければならないのかどうか、自治体に確認しましょう。

小型家電には鉄・貴金属・レアメタルなどの価値がある金属が含まれていますが、以前はその大半が廃棄物として処理されていました。そこでこれらの有用な資源をリサイクルするために制定されたのが、小型家電リサイクル法です。

元々は洗濯機・乾燥機・冷蔵庫・冷凍庫の4品目が家電リサイクルの対象でしたが、これらにヘッドホンをはじめとする約400品目の家電製品が加わりました。国から認定を受けた認定事業者により使用済の小型家電が回収され、選別後に適正な処理が行われます。

東京都板橋区では、指定場所に設置された回収ボックスで使用済小型家電の回収を行っています。回収品目の対象は、回収ボックスの投入口に入る最大辺30センチメートル未満の小型家電です。

ただしアルカリ乾電池・リチウム電池などは不燃ゴミとして出し、充電式電池・ボタン電池などは販売店の回収ボックスへ出す必要があります。

また回収ボックスに入らないサイズのヘッドホンや、回収ボックスの設置場所へ運ぶのが難しい場合は、粗大ゴミか不燃ゴミとして処分します。

神奈川県川崎市では、各拠点に設置された回収ボックスで使用済小型家電の回収を行っています。回収品目の対象は「長辺30cm未満・横幅30cm・高さ15cm」の投入口に入る小型家電です。

しかしヘッドホンが回収ボックスに入らない、回収ボックスの設置場所へ持って行くのが難しい場合は、30cm未満は小物金属、30cn以上は粗大ゴミとして出します。また川崎市では、ゴミ分別に関する情報を配信する「ゴミ分別アプリ」を無料ダウンロードできます。

ゴミの分別検索や収集日を知らせるアラート機能などが利用可能で、ゴミ出しがさらにスムーズになります。

不用品回収業者を利用すれば、家電や家具などの不用品をまとめて処分できます。粗大ゴミや回収ボックスのように回収場所まで運ぶ必要がなく、都合のいい日時を指定すれば自宅まで回収に来てくれます。

ただし、粗大ゴミなどの処分に比べ費用が高くなるというデメリットがあります。また業者を選ぶ時には、一般廃棄物処理業の許可を得ているかどうかを確かめましょう。

もし無許可の業者に依頼した場合、ゴミが適正に処理されなかったり、高額請求をされたりといったトラブルに発展する可能性があります。

リサイクルショップでは扱っている品目が多く、またほとんどの店で無料査定を行ってくれます。そのため初めて利用する方でも申し込みやすく、金額に同意すればすぐに現金化できます。

現在では宅配買取や出張買取に対応しているところも増えており、店舗が近くにない場合でも自宅まで査定に来てもらえます。ただし場所によっては対象エリア外になり、出張費が高額になるといったケースもあります。

また査定額は店舗によって異なるため、ホームページなどで対応や条件を確認しておきましょう。

リサイクルショップは扱っている商品が多い分、1点ごとの細かな審査基準が設けられていることは少ないです。しかしオーディオ専門店であれば、リサイクルショップでは審査しない部分まで丁寧に査定するため、より高値で売却できる可能性があります。

ただしリサイクルショップと同じように、店舗によって査定額に差があります。より高額で買い取ってもらいたいのなら、複数のオーディオ専門店に見積もりを出し、買取価格を比較するのがおすすめです。

ヤフーオークションやフリマアプリのメルカリなどを利用すれば、ヘッドホンを必要としている人を探しやすいです。そのため、店舗に売却するより高額で落札されることも考えられます。

ただし発送や梱包などを自分で行う手間がかかり、さらに金銭を支払わないといった悪質な落札者に遭遇するリスクがあります。また落札者が現れずに売れ残ってしまうと、いつまでも処分できません。

出品時には商品をできるだけ詳しく紹介し、また落札後はクレームや返品が起こらないよう迅速に対応することを心掛けましょう。

売却しやすいヘッドホンの条件には、以下のような特徴があります。

• 人気のメーカーである
• 比較的新しい製品である
• 汚れやキズなどがなくきれいな見た目である

ヘッドホンの人気メーカーには、SONY（ソニー）やBOSE（ボーズ）、SENNHEISER（ゼンハイザー）などがあります。比較的売れているメーカーで、なおかつ購入から5年以内の新しいものなら買取価格もそこそこ上がります。また、見た目が綺麗であるのも売却しやすい条件といえます。

ヘッドホンをオーディオ専門店やリサイクルショップに売却する際は、いくつか覚えておきたいポイントがあります。買取業者に出す際は、以下を参考にしてみてください。

• 購入時に付属されている説明書や箱を用意する
• ヘッドホン本体の汚れなどを清掃する
• 製造年月日に注意する
• 身分証明書を持参する
• 未成年の場合は保護者の同意書を用意しておく

ヘッドホンを買取に出す際には、なるべく見た目がきれいな製造年月日が5年以内のものを持ち込みましょう。また、購入時にセットされている説明書やアクセサリー類、箱などがあると高く買い取ってもらえる場合があります。

買取業者は、基本的に未成年の利用はできないので、保護者に頼むか同意書を用意しておきましょう。また、売却の際には、運転免許証などの身分証明書が必要になります。

ヘッドホンの寿命は、コードのある有線タイプとBluetoothで使える無線タイプで寿命の目安が変わります。有線なら3〜5年になり、無線では2〜3年ほどの寿命が一般的です。寿命はあくまで目安の数字になり、使い方次第では5〜10年持つ製品などもあります。

ヘッドホンの寿命は使用回数や使用環境などによって変わりますが、無線タイプの方が平均して短い傾向にあるといえます。

ヘッドホンのよくある故障の原因として挙げられるのは、有線ケーブルの断線やイヤーパッドの破れなどです。また、本体を落としてしまったりぶつけてしまう・水に濡れるなども壊れる原因になるので気をつけましょう。

長持ちさせるためには、有線ケーブルを絡ませない・引っ張らない・できるだけ丸めないなどが重要です。また、ワイヤレスヘッドホンの場合は、リチウムバッテリーの劣化を防ぐためにも、高温・湿気・水濡れを避けましょう。

イヤホンには有線イヤホンとワイヤレスイヤホンがあり、それぞれ処分方法が異なります。有線イヤホンは基本的に不燃ゴミとして処分しますが、自治体によっては可燃ゴミに区分されているため確認が必要です。

一方でワイヤレスイヤホンを一般ゴミと一緒に捨てると、バッテリーのリチウムイオン電池がゴミ処理時に発火し、火災を引き起こす危険があります。

そのためワイヤレスイヤホンは、電器店やホームセンターなどに設置されている「充電式電池回収ボックス」へ投入するか、電池ゴミとして各自治体ごとに廃棄しましょう。ただし、リチウムイオン電池を電池ゴミとして回収していないエリアもあります。

また有線・ワイヤレスのどちらでも小型家電回収ボックスを利用できるため、処分の手間を省きたい方は活用しましょう。

ヘッドホンとイヤホンの捨て方について見てきましたが「ヘッドホンとイヤホンが違うなら、充電器はどうなの？」と疑問を持った方もいますね。ここでは、Appleの充電器（USB電源アダプタ）を例にご説明します。

Appleでは安全性を確保するために、USB電源アダプタの引き取りプログラムを実施しています。自治体によって廃棄方法が異なるなど「捨て方に迷うな」と感じる方におすすめです。Apple Storeや正規サービスプロバイダで引き取りを行っているので、チェックしてみてください。

費用をかけずにヘッドホンを処分したい方は、家庭ゴミや回収ボックスでの処分が向いています。一方で、できるだけ早く処分したい方は回収業者を利用するなど、目的や状況に合った最適な捨て方を探してください。