USB指紋認証リーダーおすすめ10選｜Windows Helloとは？

スマートフォンのロック解除は指紋や顔などの生体認証が主流となり、現在流通しているスマートフォンのほとんどが生体認証に対応しています。また、MacbookにもTouch IDが搭載されたモデルが登場しており、パソコンにも生体認証のブームが到来しつつあると言えます。しかし、わざわざ生体認証のためだけにパソコンを買い換えるのは勿体ないですし、まだまだ機種が少ないのが現状です。

とはいえ、パソコンのロック解除にパスワードやPINを、誰かに見られているかもしれないという心配を抱えながら打ち込むのはもう時代遅れです。実は、生体認証は外付けのUSB指紋認証リーダーで簡単に行うことができるのです。

パソコンのセキュリティを、サードパーティ製のロック機能に任せても大丈夫なのかというお考えの方は少なからずいるのではないかと思います。ついてはこの記事で、外付けのUSB指紋認証リーダーについて詳しく解説し、おすすめ製品をご紹介します。安心安全なパソコンライフはもうすぐそこです！

しかしながら、生体情報であるが故に、不安の声も聞こえてきます。たとえば、指が汚れていたり濡れているとき、ケガをしたとき、あるいは冬場に指がかさついているときは認証できないというものです。

また、人工的に作った指や、ガラスなどに残った指紋から作った型から認証できてしまうという危険性も指摘されています。果たしてその不安、心配は妥当なのでしょうか？USB指紋認証リーダーは、どれほど使えるものなのでしょうか？

一方で、可能な限り指紋認証リーダーを搭載しているパソコンを使用するという方も存在します。デバイスのロック解除やサインイン／ログインが簡単になる点と、パスワードを盗まれてセキュリティを破られることはないことが理由のようです。

精巧なニセモノの指紋を模造されれば、認証をパスされる可能性はありますが、そのコストや手間は決して小さなものではありません。国家を揺るがすような機密ならともかく、通常のケースであれば、そのような対価を払ってまで情報を盗もうとする者は、まずいないでしょう。

しかしながら、このように便利で頼りになる指紋認証機能を搭載しているパソコンは、存外少ないのが実情です。なるべく生産コストを抑えようという意図のようです。そこで注目されるのが、外付けのUSB接続の指紋認証リーダーです。

そもそも指紋認証の仕組みはどうなっているのでしょうか。指紋認証の技術には、光学式や静電容量方式、電界強度測定方式など、いくつか種類がありますが、ここでは、最近広範に使われている「静電容量方式」を見てみましょう。

指紋とは凹凸の紋様です。一方、指紋認証リーダーのセンサー内部には、何万個もの微小電極が埋め込まれています。指でセンサーに触れると指紋の凸部の下にある電極の方にたくさんの電荷がたまります。これは指がかすかに汗をかいていて、電気を通す電解質を含んでいるからです。

この電荷がたまっている電極の位置をマッピングすれば、指紋の画像データができあがります。この指紋画像の特徴点（三角州のようになった部分や線の分かれ道など）が、中心からどの位置にあるかを自動的に比較して、指紋の同一性を判断している訳です。

Windows Helloとは、指紋認証や顔認証を使ってWindows10やWindows11などのデバイスにすばやく安全にアクセスできる認証方法です。Windows Helloなら、認証が一瞬で完了します。バックアップとしてPINを常に用意しておくこともできます。

指紋認証リーダーを備えたほとんどのパソコンは、Windows Helloに対応しているため、簡単かつ安全にパソコンにサインインできます。しかし、指紋リーダーが未搭載の機種では、外付けのUSB接続の指紋認証リーダーを購入しないとこの機能は使えません。

Windows Helloの設定は簡単です。まず、USBを差し込んでPINコードと指紋登録を行ってください。次に、パソコン側で以下の手順によりセットアップすれば、すぐに使えるようになります。

1. [スタート]メニューに移動し、[設定]を選択します。
2. [アカウント] 、[サインイン オプション]の順に移動します。
3. [デバイスへのサインイン方法の管理]で、Windows Hello の項目を選択して設定します。

ほとんどのUSB指紋認証リーダーは、最新のWindows10のみの対応となっています。これは、Windows HelloがWindows10から搭載されているためです。Windows Helloにより、専用ソフトをダウンロードすることなく、簡単に使えるようになります。

なお、Windows10以外のバージョンで使えるUSB指紋認証リーダーの機種は、決して多くありません。対応する場合でも、付属のCD-ROM、もしくはメーカーサイトなどで別途ソフトをダウンロードして使う必要がありますので、この点は要注意です。

USB指紋認証リーダーの精度は、「本人拒否率（FRR）」と「他人許容率（FAR）」が判断基準になります。「FRR（False Rejection Rate）」とは、本人を間違って拒否してしまう確率、「FAR（False Acceptance Rate）」とは、他人を間違って受け入れてしまう確率を指します。

どちらも数値が低いほど精度が高いことになります。基準値は、本人拒否率（FRR）が3%以下、他人許容率（FAR）は0.002%以下です。2つにかなりの差があるように見えるのは、他人許容率を下げると、逆に本人拒否率が上がってしまというトレードオフの関係にあるからです。

これらの精度がセキュリティの堅固さを表しますので、購入の際は、ぜひ「本人拒否率（FRR）」と「他人許容率（FAR）」をチェックするようにしたいですね。

USB指紋認証リーダーのユーザーレビューで、比較的多く寄せられるマイナス評価が、「ちょっと角度がついただけで認証されない！」というものです。初期登録した時と少しでも角度が異なると、認識されないことがあるようです。

この問題を解決するのが、360°どんな角度からでも認証してくれるタイプのリーダーです。このタイプなら、斜めにタッチしても1秒以下で認識されるため、認証エラーのストレスは全くかかりません。

ほんの一瞬の時間短縮・効率化でも何千回、何万回と積み重なると、大きな効果につながります。常にベストのパフォーマンスを目指すビジネスマンにとっては、きっと強い味方になってくれることでしょう。

チームを組んで仕事を進める場合などでは、複数人で一つのパソコンを使うこともあるでしょう。こういうケースでは、決してパスワードを使い回してはいけません。冒頭で触れた「なりすまし」の被害に遭うリスクが高まります。

そこで活用したいのが、多人数の指紋（ID）が登録できるUSB指紋認証リーダーです。最近のリーダーは、10件の指紋（ID）くらいまでなら登録できるようになっています。使用人数が多いことがあらかじめ分かっている場合には、この機能が必須ですね。購入時には、事前に確認するようにしましょう。

なお、一人で使用する場合でも、複数の指の指紋（ID）を登録しておけば、もし指をケガしても認証で困ることはありません。使い慣れているユーザーは、この方法でスムーズな認証を実現しているようです。

USB指紋認証リーダーには多数の機種があり、サイズもさまざまです。どれくらいのサイズが合うのか、いざ選択するとなると結構悩ましいですね。ここでは、その判断のポイントを紹介しましょう。

最近のビジネスシーンでは、常にパソコンを携えて商談や打ち合わせに臨むスタイルがあたり前になってきました。業務効率を重視したスタイルです。自然とUSB指紋認証リーダーも、パソコンに差し込んだままの状態になりますね。

そういう使い方をするビジネスマンにとっては、コンパクトなサイズのリーダーでないと使いづらいでしょう。大型のリーダーには大型なりのメリットもありますが、あくまで持ち運びが少ない使い方が前提になりますね。要は、使用するスタイルに合ったサイズを選ぶことが肝要です。

USB指紋認証リーダーには、ドングルと有線の2つのタイプがありますが、あわせて、購入時に気を付けたいのがUAB接続端子の形状です。そもそもUSBとは、「Universal Serial Bus」の頭文字をとった略称で、コンピュータに周辺機器を接続するための統一規格です。

とは言え、ICTの進化に伴いこれらの機器の多様化も進み、USBも完全に同じ形状では対応できなくなりました。現在市場で目にするUSBはざっと7種。最も一般的なType-A。プリンターなど大型周辺機向けのType-B。そして、Mac Bookなどに対応するType-Cなどです。

USB指紋認証リーダーにも、Type-A、Type-C対応のものがありますので、自身のパソコンにマッチするものを選びましょう。なお、時に「Type-CのポートにType-Aのリーダーを接続したい」ということもあるかもしれません。その時は、別売のUSBの変換ケーブルで対応できます。

セキュリティを向上させる方策として今注目されているのが2要素認証です。これは、一つの通常のID/パスワードによるユーザー認証に加え、ワンタイムパスワードなどを組み合わせて、二段階でセキュリティを強化するものです。

USB指紋認証リーダーでも、一部のクラウドサービスでは2要素認証が使えるようになっています。それが「FIDO U2F」対応型のリーダーです。「FIDO U2F」とは、「FIDO Alliance」という団体が定めた2要素認証を行うための規格のことで、GoogleやDropbox、Facebook、GitHubなどで使えます。

クラウドサービスでより高度なセキュリティを必要としている方は、「FIDO U2F」対応型のリーダーをおすすめします。きっとそのニーズを満たしてくれることでしょう。

本来、スピーディな認証を実現するために装着する指紋認証リーダーですが、時として、認証しなくなる時があります。よくあるパターンは、意外にもリーダーがUSBポートから外れているケース。これは当然無理ですね。まず第一に、しっかりと装着されているかを確認しましょう。

指が濡れていたり、逆にかさついている時、汚れが付いている時も認証されにくくなります。指紋認証リーダーは、指紋の凸の部分が電極に触れることで認識します。水やかさつきにより凸凹が不明瞭になったり、汚れにより指紋とは別の凸凹が生じた場合は、正しく指紋を認識できなくなります。

対応策としては、まず指をきれいに洗って汚れを取った上で、水分をきちんと拭き取りましょう。逆に、冬場などで指がかさついている場合は、保湿クリーム等で潤いを与えましょう。また、複数のIDを登録できる機種の場合はあらかじめ2～3本の指の指紋を登録しておくのも一つの手です。

Dellにも指紋認証付きパソコンの取り扱いがあります。Dellの指紋認証付きパソコンがほしい方は、Inspironシリーズがおすすめです。オプションで、電源ボタンに指紋認証リーダーを内蔵できます。指を電源ボタン上に置くだけでログインできるので、快適にパソコンを使用可能です。

世の中にICTが浸透すればするほど、情報セキュリティの重要性も高まります。USB指紋認証リーダーは強固で正確、迅速な認証機能を保有しながら、価格も存外リーズナブルです。上手く使いこなせば、きっとセキュリティ強化の頼れる味方になってくれるはずです。ぜひこの機会に、お手元に置かれてはいかがでしょうか。