SATA-USB変換アダプタ・変換ケーブルのおすすめ10選｜規格も詳しく解説

SSDやHDDをPCと接続する規格の1つにSATAがありますが、基本的にはSATA電源ケーブルと通信用SATAケーブルの2つのケーブルを接続する必要があります。自作PCでもない限りストレージの増設は少し難易度が高いですよね。

対応方法の1つに外付けBDドライブがあるものの、容量に自由が無かったり価格設定が高めだったりと、扱いにくいのが難点。そんな時に便利なのがSATA-USB変換アダプタ・変換ケーブルです。

以上を踏まえ、本記事ではSATA-USB変換アダプタの選び方・使い方・おすすめ商品10選をご紹介します。100均ショップでの取り扱いについても言及しますので、ぜひ最後までご覧ください。

SATAはシリアルエーティーエーと読みます。内蔵HDDやSSDを接続する端子規格のひとつで、現在の主流接続規格です。2000年代中盤くらいまではIDE端子規格が主流でしたが、接続コネクタのコンパクト化の流れに乗れずに、SATAが主流になっていきました。

SATAは旧規格のIDEよりも転送速度が速く、数倍から数十倍になります。SATAは1.0から3.0まで規格があり、少し前までメインストリームだった規格が2.0、最新規格が3.0となります。SATA3.0の転送速度は600MB/sと、ちょうどUSB3.0と同じくらいです。他にもSATA Express規格があり、こちらは1GB/sの転送速度を誇ります。SATA ExpressはPCIスロットを使用しますので、通常のSATAとは全く異なります。

あまり難しく考えずに「パソコン内部のHDDやSSDを接続する規格」「パソコンの外部に、接続する端子は設置されていない」とだけ覚えておいてくださいね。

SATAで接続するデバイスには、以下のようなものがあります。

• 内蔵HDD
• 内蔵SSD
• 内蔵光学ドライブ

パソコンの内部にあるマザーボードと、内蔵ストレージや光学ドライブを接続するのがSATAです。SATAケーブルはデータ用のケーブルと、電力供給ケーブルの2種類がセットになっており、複数の内蔵ストレージや光学ドライブを接続できるようになっています。

自作パソコンなどでSATAを使用するときは、規格をしっかりと確認してくださいね。

SATAは基本的に、内蔵ストレージ専用の接続規格です。パソコンを自作でもしない限り、SATAのコネクタを見た人は少ないのではないですか。USBと異なりSATAのコネクタはL字型になっていますので、当然ながらUSB端子を挿せません。

SATAはSATA Express以外は同様のコネクタ形状ですが、USBはTypeA、B、CやMini、Microなど複数の形状が存在します。転送速度もSATAとUSBでは若干、異なります。現在の主流はSATA3.0ですが、転送速度は600MB/sです。USB3.0もほぼ同等の転送速度で625MB/sです。

最大の違いは「SATAは内蔵ストレージ接続用、USBは外部接続用」です。これだけ覚えておけば、SATA-USB変換アダプタ選びは大丈夫ですよ。

最近はSSDの値段がリーズナブルになり、ノートパソコンのHDDをSSDに換装する人も増えています。ノートパソコン外部にSATAコネクタはなくSSDを接続できませんので、SATA-USB変換アダプタで外部からUSB接続する必要があります。

他にもパソコンのデータバックアップには通常、外付けストレージを使用します。しかしOSまで含めたまるごとバックアップの場合、故障したパソコンのストレージと入れ替えが必要なので、内蔵ストレージでバックアップするハメになります。内蔵ストレージの接続端子はSATAなので、SATA-USB変換アダプタでパソコンに接続するハメになります。

また故障したパソコンのHDDのカバーを開けてSATAに接続するより、SATA-USB変換アダプタで外部から接続してデータを移行した方がスムーズで手間がかかりません。このようにSATA-USB変換アダプタはさまざまな場面で活躍しますので、1本もっておいても損はありませんよ。

USBの接続規格は現在、2.0と3.0が混在しています。少し古い機器なら、大抵はUSB2.0にしか対応していませんし、USB3.0以降の規格でも3.1や3.2など細分化して登場しています。

「ややこしい！」と思われるかもしれませんが、ご心配は無用です。SATAの転送速度は600MB/sが最大です。一方でUSBは3.0でも625MB/sの最大転送速度です。したがってUSB3.0以上なら、SATA-USB変換アダプタとして十分な性能があります。もちろんスピードを求めるなら、USB3.2などのSATA-USB変換アダプタを選択するのもいいです。

最近のパソコンでは大抵、USB3.0以上の接続が可能です。しかし古いパソコンですとUSB2.0の接続コネクタしか搭載していないものもありますのでご注意ください。

最近はさまざまなUSBコネクタの形状が登場しています。形状は大きく分けると7つあり、それぞれ特徴的です。接続したい機器がどのコネクタ形状なのか、しっかりと確認してSATA-USB変換アダプタを選択してください。

1. USB2.0／3.0／3.1 Type-A
2. USB2.0／3.0 Type-B
3. USB3.1 Type-C
4. mini USB Type-A
5. mini USB2.0 Type-B
6. Micro USB Type-A
7. Micro USB2.0／3.0 Type-B

基本的な形状はType-AからType-Cになります。AからCそれぞれの形状を、画像で確認していきましょう。

上の画像がUSBのType-Aです。USBのType-Aは、USBといわれて誰もがすぐに思い浮かべる形状です。もっとも一般的でなじみのある形状です。

上記の画像右側がUSBのType-Bです。四角い形状で、プリンターなどの接続によく使用されます。

上記の画像の左側がUSB Type-Cです。最近登場したコネクタ形状で、USB3.1以上に対応しています。これから発売されるノートパソコンやスマートフォンは、Type-Cに対応していくといわれています。しかし現時点ではまだ、搭載している機器は多くありません。

上記に加えてMiniやMicroのType-AやType-Bもあります。購入する前にコネクタの形状を、検索して画像で確認しておくのをおすすめします。

USB対応のストレージはUSBから電力を供給されていますので、あまり電力供給を意識しなくてすみます。しかしSATA対応の内蔵ストレージは、給電用アダプタが付いているかどうかが重要になってきます。SATA-USB変換アダプタのほとんどの製品は給電用アダプタが搭載されていますが、念のために確認は怠らないようにしましょう。

SATA-USB変換アダプタの中には、ドライバが必要な製品も存在します。ドライバとはその製品を、そのOSで動作させるためのプログラムです。SATA-USB変換アダプタでもドライバが必要ないものや、対応OSが表記されているものがあります。購入する際には必ず確認するようにしましょう。

利用したい機器に適合した製品かどうかも確認しておきましょう。たとえば、SSD・HDDを接続したいなら、2.5・3.5インチに対応している物、光学式ドライブを接続する場合は5.25インチ・光学式対応の表示がある物を選ぶのがおすすめです。

SATA-USB変換アダプタに限らず、多くのパソコンアクセサリさまざまなメーカーから発売されています。しかし中国製のアクセサリの信頼度は高くはありません。場合によってはトラブルになるケースもあります。SATA-USB変換アダプタを購入するための、信頼できるメーカーや店舗を紹介します。

やはり信頼性でいえば、日本メーカーがダントツです。SATA-USB変換アダプタを販売している、サンワサプライとオウルテックの特徴を解説します。

サンワサプライは岡山県に本社を置く、日本のパソコン製品メーカーです。創業から70年近い歴史を誇り、リーズナブルな価格帯のパソコンアクセサリを中心に販売、製造しています。SATA-USB変換アダプタの他にもパソコンデスクや、USBフラッシュメモリなどを販売しており、ユーザーからの評価も高いメーカーです。

オウルテックは神奈川県に本社を置く、パソコン周辺機器の製造販売メーカーです。パソコン周辺機器では自作パソコン関連が充実しており、電源やケースなども製造・販売しています。自作パソコンファンからは、多くの支持を受けているメーカーです。

Amazonは多種多様な製品がそろう、世界一の通販サイトです。しかしその反面、販売している製品の中にはノーブランドや、メーカー名の書いていないものも多くあります。そのほとんどは低価格帯の製品で、購入者もメーカーを気にする場合がないものが大半です。パソコンアクセサリではLANケーブルや、数百円のマウスなどがそうです。

しかしメーカー名を書かないのは、そのメーカーの知名度がほとんどないからでもあります。信頼性や品質を気にする場合は、メーカー名の表記がある製品を購入するようにしましょう。

2023年4月現在、SATA-USB変換アダプタを扱っている100均ショップの明確な情報はありません。将来的に製造コストの合理化が進めばラインナップされる可能性も考えられますが、当面のところ100均ショップ以外の購入先を探すのが妥当です。

SATA-USB変換アダプタのトラブルで多いのは、認識しないのと転送速度が遅いのです。解決方法は難しくないので、チャレンジしてみてくださいね。

SATA-USB変換アダプタがストレージを認識しない理由は、2つ考えられます。

1. ストレージが壊れている
2. ストレージがフォーマットされていない

ストレージが壊れている場合はどうしようもありませんが、フォーマットされていないストレージなら、フォーマットで認識するようになります。以下からソフトをダウンロードして、フォーマットしてください。

SATA-USB変換アダプタでデータを書き出す転送速度が遅い場合は、お使いのパソコンのUSB端子がUSB2.0かもしれません。Windowsキーでメニューを開き、検索窓に「devmgmt.msc」と入力してデバイスマネージャーを開き「ユニバーサルシリアルバスコントローラ」の欄を確認しましょう。USBの規格が確認できます。

SATA-USB変換アダプタは上手に活用すれば、とても便利なパソコンアクセサリです。また他のUSB Type変換コネクタなどと併用すれば、活用方法は大きく広がります。たとえば内蔵HDD内にあったデータを、ダイレクトにスマートフォンに移すことも可能です。自分に最適なSATA-USB変換アダプタを、しっかり選んで購入してくださいね。