エアコンの内部クリーン機能とは？三菱エアコンの霧ヶ峰や電気代・時間も解説

生活するうえで欠かせない家電の1つであるエアコンは、定期的なお手入れが欠かせません。しかし、高い位置に設置している・掃除中は稼働できないなど、気軽にお手入れができない点がネックです。

フィルター掃除は自分でもできますが、カビが生えやすく臭いの原因になるエアコン内部はなかなか掃除が難しいですよね。そこでおすすめなのが、三菱エアコン霧ヶ峰をはじめとした日々進化していて注目度の高い機能である、エアコンの内部クリーン機能（内部洗浄機能）を搭載した機種です。

手が届かないエアコン内部を掃除するので、衛生的かつ手間が省け、また電気代の節約にも繋がります。この記事では、エアコン内部クリーン機能のかかる時間・メリットやデメリット・機種の選び方を解説します。さらに、内部クリーン機能搭載のおすすめ商品について紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

エアコンの内部クリーン機能とは、冷房運転後に内部に発生した結露を乾燥させて、カビや臭いの原因となる結露を発生しにくくする機能です。

また、内部クリーンの1回あたりの電気代は3～5円です。コストをかけずに内部のカビを抑制できるため、非常にお得といえます。カビは対処が大変なため頻度としては、エアコン内部の環境をできるだけ清潔に保つためにも、冷房運転後には必ず内部クリーンを行いましょう。

なお、多くの内部クリーン機能搭載のエアコンは自動と手動を選択できますが、商品によっては手動のみの場合があるため、購入前に確認が必要です。自動掃除機能については、以下の記事で詳しく解説しています。

エアコンにはお掃除機能を搭載しているモデルもあり、内部クリーン機能との違いが分かりづらいですよね。実はこの2つには明確な違いがあり、お掃除機能がフィルター内部や熱交換器に溜まるホコリ・ごみを掃除してくれるのに対し、内部クリーン機能は内部を乾燥させてカビの発生を抑制してくれるものです。

冷房や除湿機能を使うとエアコン内部に結露が発生するため、放っておくとカビが生えてしまいます。そんなときに内部クリーン機能を使うと、送風や暖房運転により内部を乾燥してくれます。しかし、内部クリーン機能あくまでカビの抑制をするもので、すでに付着してしまったカビは別途エアコン掃除が必要です。

お掃除機能とは違うなら、内部クリーン機能には具体的にどのようなメリットがあるのか気になりますよね。ここでは、内部クリーン機能を使うメリットについて解説します。

エアコン内部を乾燥させる内部クリーン機能は、エアコン内部のカビの繁殖を抑制する効果があります。これにより、カビが体内に入って引き起こされるアレルギー反応や呼吸器系の健康被害のリスク軽減が期待できるのが第一のメリットです。

特に、免疫力の弱い子供やお年寄りがいる家庭には非常にありがたい機能です。それ以外にも、エアコンのカビやホコリによって引き起こされる「夏型過敏性肺炎」の予防ができます。

フィルターの汚れが溜まるとエアコンの効きが悪くなり、冷暖房に余計な電力を使うため電気代が嵩みます。内部クリーン機能を使って内部を常に清潔に保つと、フィルターに汚れが溜まりにくくなるので、長期間省電力で高いパフォーマンスを発揮できるのも大きなメリットです。

内部クリーン機能はカビの抑制効果がありますが、その効果により悪臭も抑えられる点もメリットです。エアコン運転時に感じる不快な臭いの原因はカビ・ほこりです。内部クリーン機能を使ってカビの発生を抑制すれば、健康被害はもちろん不快な臭いにも悩まされません。

しかし、一度付着したカビによる悪臭は内部クリーン機能では解消できないため、運転時にすでに悪臭がする方はエアコンの掃除を行いましょう。

内部クリーン機能は送風・暖房により内部を乾燥させるため、部屋に熱気がこもるのがデメリットです。冬ならまだしも、内部クリーン機能が活躍するのが冷房・除湿機能をよく行う夏のため、温度上昇は不快に感じてしまいます。そのため、内部クリーン機能は使うタイミングを考え、外出時など室内にいないときに行いましょう。

内部クリーン機能を使うと、カビ・ほこりなどの悪臭が室内に充満する場合があるのもデメリットです。内部クリーン機能は、内部の湿気と共にカビ・ほこりの臭いも一緒に排出されるために起こります。しかし、悪臭がする場合はすでに内部にカビが発生している可能性が高いため、エアコン掃除を行いましょう。

最後に解説するデメリットは、内部クリーン機能作動中は冷暖房などの他のエアコン機能が使えなくなる点です。内部クリーン機能は作動してから終了するまで時間がかかるため、部屋が暑くなって途中で冷蔵を使いたくなっても使用できない点は注意してください。そのため、使用するタイミングは十分に考慮しましょう。

内部クリーン機能は、送風か暖房機能を使って内部を乾燥させる仕組みなので、機能を使用しているときは室温が2～3度程度上昇します。内部クリーンの所要時間は90分程度のため、外出する際や就寝中に行うのがおすすめです。在宅時に行う場合は、換気を同時に行うと不快感の低減につながります。

また、内部クリーンが終わらないうちに途中で止めると、冷房・除湿運転を停止した際に、再度クリーンが開始します。クリーン中のエアコンの停止も可能ですが、エアコン内部が乾燥できておらず、十分に効果を発揮できない場合があります。

内部クリーン機能を毎回使っていてもエアコンが臭いが気になる方もいます。前述した通り、内部クリーン機能はあくまでもカビ・臭いの予防です。内部のしっかりした洗浄は自動で行えないので、定期的なお手入れは必須となります。

もし、カビの臭いがしていたら、すでにカビが繁殖している可能性があります。セルフ掃除のやり方は、まずフィルターを取り外し、掃除機でホコリを取りよく乾燥させましょう。フィルターの油汚れやエアコン内部には、市販で購入できる洗浄スプレーもあります。

自分での掃除が不安な場合は、クリーニング業者に依頼しましょう。以下の記事でもエアコンのお手入れについて解説しているので、ぜひ参考にしてください。

パナソニックのエアコンの内部クリーン機能は、独自の高濃度ナノイーXを充満させて、付着した油分も分解できるのが特徴です。熱交換器も各モード運転後に乾燥させるので、カビを抑制し予防に繋がります。

長時間エアコンを稼働させていると内部クリーンが作動しないので、一旦止めて内部クリーンを行う必要があります。

三菱エアコンの内部クリーン機能は、冷房と除湿後に10分ほど弱暖房運転して熱交換器や通風路・ファンを乾燥させる機能です。カビを抑制し臭いの発生を予防しますが、エアコン内部の汚れを落とすわけではありません。また、購入時は内部クリーンモードが設定されていないので、使用前に設定しましょう。

富士通のエアコン内部クリーン機能は、冷房・除湿運転を10分以上行うと、停止後に100分ほど熱交換器から送風路まで乾燥させます。また、最新の上位機種は熱交換器を加熱して除菌を行うので、よりカビの発生を抑えられます。定期的な掃除は必要ですが、なるべくカビを発生させたくない方には嬉しい機能です。

ダイキンのエアコン内部クリーン機能は、自動と手動を選択でき、100分前後の送風と10程の暖房運転で内部を乾燥させる機能です。また、最新の上位機種では、運転中に発生した水を利用して内部を洗浄し、独自のストリーマで熱交換器と気流通路部分を放電しながら乾燥するので、カビを抑制する効果が期待できます。

日立のエアコン注目の機能は凍結洗浄で、熱交換器部分を凍らせたあと一気に溶かした水で洗浄できます。内部クリーン機能であるヒートアタックは、最初に弱めの暖房運転を行ったあと、送風運転で熱交換器と通風路をしっかり乾燥させます。

また、エアコン内部を常にチェックし、環境に合わせてプラズマイオンを放出してカビの発生を予防する、カビバスター機能も魅力的な特徴です。

エアコンを選ぶ際にしっかり確認したいのが、適用床面積です。冷房・暖房それぞれで適用床面積の大きさが変わるため、どちらも部屋に合っているかチェックしてください。設置する部屋より小さいサイズのエアコンを選んでしまうと、効果が感じにくくなります。

また、日が当たりやすく気温が高くなる部屋は、夏場は冷房効果が感じにくくなる場合があるため、少し大きいサイズのエアコンを選ぶのもおすすめです。適用床面積にだけ注目せず、使う部屋の特徴に合わせて選びましょう。

エアコンはシリーズと適用床面積によって価格に差があります。もちろん高機能の上位シリーズは価格が高めのため、必要な機能を吟味し予算内に収まる形で選びましょう。

たとえば、6畳用のエアコンでも購入しやすいお手頃価格モデルから、最新で高機能を搭載モデルまでさまざまあり、価格差が大きいです。ある程度の便利な機能を搭載したエアコンの相場は50,000〜60,000円ほどです。

最低限のシンプルな機能のエアコンなら35,000円から選べます。高機能モデルは100,000円前後からとなります。メーカーによって多少違いはありますが、最新の高機能モデルと通常モデルでは倍近くの価格差です。

エアコンの相場については以下の記事でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

稼働時間が長いと気になるのが電気代です。少しでも電気代を抑えたい方には、省エネモードが搭載されているエアコンがおすすめです。自分でその都度設定するよりも無駄のない運転を行うので、長期的に見るとトータルの電気代を抑えられます。

AI機能を搭載したエアコンは、部屋の中にいる人の体温を感知し、それぞれに快適な温度の風を送ります。室温のムラを防いで、どこにいても快適な空間に導く便利な機能です。

また、機種によっては省エネにつながる運転を自動で行うものや、消し忘れに対応する機能を搭載したエアコンもあります。

エアコン稼働中はどうしても部屋が乾燥しやすくなります。肌のかさつきや喉の不調に繋がる乾燥を予防できるのが、加湿機能搭載のエアコンです。メーカーにより加湿方法は異なりますが、加湿器のように水を補充しなくてもいいため、手軽に使用できます。

部屋の乾燥で体調を崩しやすい方におすすめの機能です。以下の記事中でも加湿機能付きのエアコンをご紹介していますので、そちらもぜひ参考にしてください。

エアコン稼働中に室温を快適に保つだけでなく、イオン機能により空間をきれいにしたり、空気清浄機能と併用できたりする機種があります。空間に浮遊しているカビ・花粉・有害物質に働きかけ、空気環境を整えます。

イオンの種類によっては臭いに対しても効果が期待できるものもあるので、臭いが気になっている方はチェックしましょう。以下の記事でも、空気清浄機能付きのエアコンについてご紹介しています。

帰宅に合わせて外出先からエアコンを稼働させるスマートな操作が、スマホ連携機能で可能になりました。多くのメーカーは、専用のアプリをダウンロードすると使えるようになります。風向きの設定もアプリで行えるので、近くにリモコンがない場合に助かります。

機種によっては生活パターンに合わせたタイマー設定もできるので、自分に合った使い方をしたい方におすすめです。仕組みについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

内部クリーンランプが点滅したときは、ストリーマユニットやダストボックスのお手入れ時期を知らせています。ランプをしっかり確認し、お手入れを行なってください。

ただし、お手入れの際には必ず運転を停止し、電源プラグを抜くかエアコンブレーカーを切ってお手入れを行いましょう。

内部クリーン機能は便利な機能ですが、内部をすっきり洗浄する機能ではありません。内部クリーン機能をカビ・臭いの予防としてうまく活用しつつ、定期的な掃除を行ってきれいな状態を保ちましょう。この記事を参考に、自宅のエアコンのコンディションと居住環境を見直してみましょう。