【アレルギー？】エアコンをつけると咳・かゆみ・鼻水…｜困った症状の原因・対策は？

エアコンをつけると何か体調が悪いなと感じることはないでしょうか。エアコンをつけた途端にくしゃみが出たり、咳が止まらなくなったりするので、エアコンを苦手だという方は一定数います。

エアコンアレルギーという病気はありませんが、実はエアコンを使うことによってアレルギーが起きやすい環境になることがあります。しかし、なぜアレルギーが起きやすくなるのかを知って対策を取れば、辛い思いをすることなくエアコンを使えるようになるでしょう。

そこで、この記事ではエアコンを使うとなぜアレルギー症状が出ることがあるのか、どうしたら予防、改善できるのかについて解説します。

エアコンを稼働すると「くしゃみ・鼻水・咳が出る」「鼻が詰まる」といった症状が出てしまうという方は、舞い上げてしまったエアコンの内部にあるハウスダスト(カビ・ダニの死がいなど)を吸い込んでしまったことが原因かもしれません。

エアコンの内部にあるハウスダストやカビ以外にも、部屋の隅に積もったホコリも一緒に舞い上げてしまうので、エアコンをつけていない時と比べてよりアレルギーが出やすいのです。アレルギーが出やすい方はエアコンをつける季節に対策が必要です。

くしゃみ・鼻水・咳以外にも、ハウスダストを吸い込むことにより、さまざまなアレルギー症状が起きてしまいます。ここでは、ハウスダストを原因とする症状について解説します。

エアコンによるアレルギーはアトピー性皮膚炎によるかゆみやシックハウス症候群を引き起こすリスクもあります。ハウスダストによって皮膚が刺激されるので、アレルギー症状が出ると赤みを帯びて湿疹やかゆみが出ます。

アトピー性皮膚炎は他にも化学物質・汗・汚れ・紫外線と原因になる物質が多いので、対策をしっかりとしておきましょう。シックハウス症候群は症状としてはくしゃみや咳が多いですが、中には吐き気や顔が腫れる症状が出る方もいるので注意が必要です。

目の結膜は涙などで常に濡れた状態です。そのため、ハウスダストがつきやすく、付着したハウスダストによってアレルギー性結膜炎を発症してしまうことがあります。主な症状は目やまぶたのかゆみで、悪化すると結膜がゼリー状に膨らむことに。初期段階で早めの受診が必要です。

気管支喘息とは、空気の通り道である気管支に慢性的な炎症が起きる病気です。これにより、気管支が狭くなり呼吸が苦しくなります（発作）。

そのため、気管支の炎症が収まらない限り、発作を繰り返すことに。また、悪化すると気管支自体が硬くなって治療が困難になってしまいます。

肌に赤みやかゆみが出る蕁麻疹(じんましん)の原因は、食事・薬疹・ストレスなど多岐にわたります。ハウスダストも蕁麻疹を引き起こす原因の一つです。

蕁麻疹は病院を受診しても原因を特定するのは難しいと言われています。しかしながら、エアコンを稼働し始めたタイミングで症状が現れたのなら、ハウスダストを疑ってみましょう。

夏場のエアコンは暑い気温を下げるために熱を外に出します。その結果、エアコンの内部は結露が出やすい状態となっているのです。結露は水分ですから掃除をしないとエアコン内部に水分が溜まっていきます。

梅雨の時期を経て夏になりますので、梅雨の水分によってカビが繁殖してしまうこともあります。定期的な掃除を心がけましょう。エアコンの結露については、以下の記事でも解説しています。

エアコンは快適に過ごすための道具ですからエアコン使用時は常に25～30度でキープされています。人間にとって過ごしやすい環境ということはカビにとっても過ごしやすい環境ということです。水分もあって温度も快適な環境なので、カビが繁殖するのにエアコンの内部はうってつけの環境です。

カビが生える環境はダニも繁殖します。カビの好む環境は湿度65％以上、室温20～25度と言われていますが、ダニの好む環境も湿度70％、室温20～25度と似通っています。

ダニやダニの死骸はハウスダスト症候群の主な原因となります。カビだけでもアレルギーの原因となるところへダニも加わり、相乗効果で症状がひどくなります。

カビやダニが繁殖しやすいエアコン内部も、エアコンを使わなければカビやダニを吸い込む機会は少ないです。しかし、エアコンはどのモードでも風を出しますから、その風に乗って部屋の中にカビやダニ、ハウスダストを浮遊させてしまうのです。浮遊した結果、人が吸い込んでしまい症状が出てしまいます。

素人ではエアコンの内部を分解して掃除するのは難しいですが、エアコンのフィルターを掃除することは可能です。エアコンのフィルターはシーズン前に必ず掃除をするから問題ないと考える方は少なくないですが、実は考えている以上に汚れやすい物なのです。

エアコンは室内の熱がこもった空気を屋外に排出する仕組みになっているので、室内のホコリや汚れも同時に吸い込んでいます。毎日エアコンを使っていたらすぐにフィルターはホコリまみれになってしまうでしょう。2週間に1回は掃除をしましょう。

以下の記事ではエアコンの掃除方法について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

エアコンを点けた直後は5～10分間窓を開けるようにしましょう。既にお伝えした通り、エアコンの内部はカビやダニの温床なので、エアコンを点けた直後にそのカビやダニがエアコンの内部から吹き出します。

室内を閉め切ったままだとそのカビやダニが室内から追い出すことができないので、空気を入れ替えるために5～10分窓を開けて新鮮な空気と入れ替えるようにしましょう。

カビやダニが繁殖する場所はエアコン内部だけではありません。それ以外にもソファやベッドなどカビやダニが繁殖しやすい場所はたくさんあります。エアコンの風は部屋の中に積もったカビやダニを巻き上げてしまうので、それを吸い込むとアレルギーを起こしてしまいます。

部屋の掃除を定期的に行えばカビやダニの量を減らすことができるので、エアコンを使ってもアレルギーが起きないでしょう。

エアコンの冷房を使用していると結露が発生するので、湿度が高くなりがちです。常に湿った状態はカビやダニの繁殖を促してしまいます。カビやダニの繁殖を防ぐには送風運転でエアコンの内部を乾燥させるのがおすすめです。

毎日送風運転をする必要はありませんが、2～3日に1度の割合で行って内部を乾燥させましょう。特に長時間の冷房を使った後は1～2時間ほど送風運転をして乾燥させることを心がけてください。

エアコンを分解して掃除をするのはおすすめしません。なぜならエアコンを分解しても素人では元に組み立て直せないからです。こびりついたカビを除去するのも簡単ではないですし、感電する可能性もあり危険です。

そのため、エアコンの掃除は専門の業者に依頼することをおすすめします。エアコン掃除の料金相場はエアコンのタイプによって違いがあります。

壁掛けタイプのエアコンであれば掃除機能なしで8,000円〜9,000円、お掃除機能付きだと13,500円〜15,500円が相場です。天井埋め込みタイプのエアコンだと16,000円〜17,000円と少し割高となります。

この記事でご紹介した改善策を行っても、くしゃみや咳などのアレルギー症状が改善されなかったら医療機関での診察を受けるようにしましょう。アレルギー症状にはくしゃみや咳以外にも結膜炎や喘息などさまざまな物があります。

その状態を放置していると、過敏性肺炎やアスペルギルス症など他の病気を発症してしまう可能性があります。ひどい状態になる前に、早めの受診が大切です。

エアコンが原因のアレルギーはカビやダニが原因であることが多いですが、それ以外のアレルギーもあります。それが寒暖差アレルギーです。寒暖差アレルギーとは1日の寒暖差が7度以上になると起きやすくなるアレルギーのことです。

気温差によって自律神経が乱れて代謝が滞ったり、寒暖差の刺激が鼻粘膜にダメージを与えて腫れることで発症すると言われています。カビやダニ以外にも寒暖差にも注意しましょう。

エアコンを使うことでアレルギー症状が起きる原因や対策について解説しました。アレルギーが起きるのを防いだり、症状を改善させるためにも定期的にエアコンや部屋の掃除をして健康的にエアコンを使いましょう。