エアコンはつけっぱなしの方が安くなるって本当?電気代を徹底比較!

エアコンはつけっぱなしの方が節電になる場合と、かえって電気代がかさむ場合があります。またエアコンのつけっぱなしは電気代以外にどんなメリット・デメリットがあるのか、つけっぱなしで故障したり火事になったりする危険はないのか、この記事で詳しく解説します。

2021/10/22 更新

猛暑や真冬の寒さを快適に乗り切るためには欠かせないエアコンですが、つけっぱなしにしていると電気代が気になりますよね。中には節電のために電源をこまめに切ったり、弱運転で稼働させたりと工夫している方もいるのではないでしょうか?

 

しかしそういった方法は逆効果で、実はエアコンはつけっぱなしにした方が電気代を抑えられるという意見もあります。なぜならエアコンは冷暖房の効率に優れているため、短時間の外出であればつけっぱなしの方が消費電力は少なくなるからです。

 

そこで今回は、エアコンをつけっぱなしにすると本当に電気代は安くなるのか、電源をこまめに切る場合の電気代と比較しながらご紹介します。また。つけっぱなしでエアコンが早く壊れたり火事になったりしないのかも解説するので、ぜひ参考にしてください。

エアコンをつけっぱなしにすると少ない消費電力量を維持できるため、その分電気代も上がりません。ただしつけっぱなしにすると逆に電気代が高くなるケースもあるため、状況に応じてこまめに電源を切ることも必要です。

つけっぱなしにすると消費電力が少なく済む

エアコンの消費電力が最も大きくなるのは、室内の温度が設定温度に達するまでの運転開始直後です。外気温と設定温度に差があるほど、設定温度に近づけるために多くの電力を消費します。

 

逆に設定温度まで達すれば、エアコンはその温度を維持する運転モードになるため、消費電力は少なくなります。よって電源のオン・オフを繰り返すよりも、つけっぱなしで連続運転させる方が電気代を抑えることができます。

 

ただし、必ずしもつけっぱなしで電気が安くなるわけではありません。状況によってはつけっぱなしだと損をする場合もあるため、このあと詳しく解説します。

つけっぱなしにした方がお得なケース

  • 30分程度外出する時
  • ゴミ捨て、洗濯など短時間の家事
  • 家にいる時間が長い
  • 外気温と室温の差が大きい夏や冬

 

ちょっとした買い物や子供の送り迎えなど、部屋を短時間空ける場合はエアコンをつけっぱなしにした方が電力を節約できます。また外気温と室温の差が大きい季節は、エアコンの設定温度になったからといって運転を止めると元の室温に戻ってしまいます。

 

再度運転すると多くの電力を消費するため、夏や冬は連続運転を行い省エネをキープしましょう。

つけっぱなしにすると損をするケース

  • エアコンをあまり使わない
  • 長時間外出する
  • 夜まで帰宅しない(暖房の場合)

 

普段エアコンを使うことが少ない場合は、1ヶ月分の電気代はそれほど高くなりません。よって節電のためにつけっぱなしにしておくと、かえって損をする可能性が高くなります。

 

またこのあと詳しく解説しますが、暖房は冷房よりも電気代が高くなるため、長時間部屋を離れる場合は電源を消しておいた方がお得です。

エアコンの設定温度と外気温の差による影響で、電気代は夏の冷房よりも冬の暖房の方が高くなるという特徴があります。また、除湿運転の電気代はどれくらいになるのかという点も、冷房の電気代と比較しながら解説します。

冬は外気温との差が大きいため消費電力が上がる

環境省ではエアコンの設定温度を「夏は28℃」「冬は20℃」と推奨しています。これに基づき夏と冬それぞれの「エアコンの設定温度と外気温の差」を表すと、以下のようになります。

 

  エアコンの設定温度 外気温 設定温度と外気温の差
28℃ 30~35℃ 2~7℃
20℃ 0~5℃ 15~20℃

 

このように、冬は夏に比べ「エアコンの設定温度と外気温の差」が大きいため、設定温度に達するためにはその分多くの電力を消費しなければなりません。特に、冬の外気温が0℃からそれ以下だった場合の温度差は20℃以上にもなるため、比例して電気代も高くなります。

除湿運転の電気代は冷房より高い?

夏場は冷房の他に除湿運転を行うこともありますが、電気代がどれくらい違うのか気になりますよね。結論からすると、電気代は冷房の方が高い場合と除湿の方が高い場合のどちらもあります。

 

除湿機能には「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の2種類があります。

  • 弱冷房除湿:冷房と同時に行う除湿
  • 再熱除湿:室温をキープしたまま行う除湿

 

これらを電気代が安い順に並べると「弱冷房除湿<冷房<再熱除湿」となります。弱冷房除湿は電気代は安く済みますが除湿量が少なく、一方で再熱除湿は電気代は高くなるものの、室温を下げずに除湿のみを行えるというメリットがあります。

ここでは「エアコンをつけっぱなしにした場合」と「こまめにオン・オフにした場合」の電気代推移を状況別に比較します。なお、

 

  • エアコンは暖房設定
  • 「つけっぱなし」は24時間稼働
  • 電気代は27円/kWh

 

という条件に基づき数値を算出しています。

 

まずは「1日中つけっぱなしのエアコン」と「30分間隔で電源のオン・オフを繰り返したエアコン」の電気代を時間帯別に比較します。

 

  つけっぱなし 30分間隔でこまめにオン・オフ
6~18時 211円 302円
18~23時 89円 113円
23~翌日6時 135円 230円

 

電源をこまめにオン・オフにするよりも、エアコンをつけっぱなしにした方が電気代は安く済むという結果が出ました。これはオン・オフのたびに電力を多く消費したため、つけっぱなしよりも電気代が高くなったと考えられます。

 

続いて「1日中つけっぱなしのエアコン」と「1日の生活スケジュールに合わせて電源のオン・オフを繰り返したエアコン」の電気代を、時間帯別に比較します。なお、1日の生活スケジュールは以下のように設定しています。

 

  • 7時~子供の送迎(30分)
  • 8時~ゴミ出し(30分)
  • 11時~買い物(1時間)
  • 14時~子供の送迎(30分)
  • 16時~散歩(30分)
  • 18時~外食(2時間)
  • 就寝時~起床までは電源オフ

 

  つけっぱなし 生活スケジュールに合わせてこまめにオン・オフ
6~18時 154 240
18~23時 92 65
23~翌日6時 95 8

 

夜間に2時間外食した場合や就寝時は、つけっぱなしよりもこまめにオン・オフをした方が電気代は安くなっています。つまり、長時間の外出・就寝に合わせて電源をオフにした方が電気代はお得になるということです。

 

よって、基本的にはエアコンをつけっぱなしにした方が、節電になるケースが多く常に快適に過ごせます。ただし電気代を重視するのなら、状況に応じてオン・オフをこまめに使い分けましょう。

エアコンをつけっぱなしにしておくことで、節電以外にも快適に過ごせたり睡眠の質を上げたりといったメリットがあります。ただし体調に悪影響を与えるデメリットもあるため、よく確認しておきましょう。

メリット

エアコンをつけっぱなしにする最大のメリットは、いつでも快適な空間で生活できるという点です。また電源の切り忘れを気にする必要がなくなり、ストレスを軽減する効果もあります。

消し忘れることがない

エアコンの電気代をなるべく抑えたいと考えた場合、エアコンの稼働時間を常に気にしてしまいますよね。しかし、忙しくなりがちな朝やバタバタとした外出前には、エアコンの電源を消し忘れることも考えられます。

 

その点エアコンを常に稼働させておけば、そもそも電源を落とすという概念にとらわれることがありません。エアコンの電源を切ったかどうか、外出先で煩わしい思いをしなくて済みます。

 

また家にいる時も、リモコンを探して電源を入れたり切ったりという手間を省けるので、ストレスを感じることがありません。

帰宅してすぐ快適に過ごせる

エアコンをつけっぱなしにして部屋を常に快適な温度に保っておけば、帰宅してすぐに心地よい空間で過ごせます。例えば暑い夏は帰宅すると部屋の中に熱気がこもり、蒸したような不快感があります。

 

しかし冷房をつけっぱなしにして涼しい状態にしておくことで、短時間でも不快な思いをしなくて済みます。また冬の場合は、部屋が暖かくなるまで震えながら待つ必要がなく、すぐにリラックスできます。

 

暑さや寒さを我慢することなくいつでも気持ちよく過ごせるのは、エアコンをつけっぱなしにしておく大きなメリットと言えます。

就寝中に温度変化で目を覚ますことがない

就寝中に電源が切れるようタイマーを設定しておくと、急な温度変化により途中で目が覚めてしまうことがあります。場合によっては心臓へ悪影響を及ぼしたり、ショック症状などの危険もあります。そこでエアコンをつけっぱなしにすることで、室内の温度が一定に保たれ快適な眠りを持続できます。

 

また冬の朝は、暖かい布団の中から寒い空間へと出るのはとてもつらく感じますよね。しかし暖房をつけっぱなしにしておけば、スムーズに布団から出ることができるため、寝坊する心配が少なくなります。

デメリット

エアコンのつけっぱなしには多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも挙げられます。それぞれのデメリットについての対策もご紹介するので、参考にしてください。

肌の乾燥や喉の痛みなど体調不良に陥りやすい

特に冷房を長時間体にあてていると、「冷房病」と言われる以下のような症状を発症することがあります。

 

  • 全身のだるさ
  • 頭痛、鼻炎、喉の痛みなどの風邪に近い症状
  • 肩こり、腰痛
  • 下痢、食欲不振
  • 肌荒れ、生理不順

 

冷房で体調不良に陥るのは女性が多いと思っている方もいますが、男性でも冷え性を自覚せずに体調を崩す方がいます。よって、日頃から冷え性の対策をしておくと安心です。

 

冷たいものを食べると体を冷やしてしまうので、味噌汁やスープなど温かいものを食事に追加しましょう。また半身浴で血行を良くすることもおすすめです。

自動掃除機能や内部クリーン機能が使えない

自動掃除機能や内部クリーン機能は、エアコンの電源が切れたあとで作動するものなので、常につけっぱなしにしておくと効果を発揮しません。ちなみに自動掃除機能とは、フィルターに付着したホコリなどを自動できれいにしてくれるものです。

 

また内部クリーン機能は、エアコン内部を乾燥させてカビの発生を防ぐための機能です。エアコンの掃除がなかなかできない方や、部屋をなるべく清潔に保ちたい方には、これらの機能はとても役立ちます。

 

よって普段はエアコンをつけっぱなしにすることが多くても、電源を切ってこれらの機能を作動させるタイミングを作りましょう。

冷房をつけっぱなしにすると内部にカビが生える

冷房運転を行うと、エアコン内部で暖かい空気を冷却する時に結露が発生し、湿度が高くなります。カビは湿度が80%以上になると発生しやすいため、冷房をつけっぱなしにした場合カビの繁殖を促進させてしまいます。

 

エアコン内部にカビが生えた状態で運転し続けると、肺炎やアレルギー性鼻炎などの症状を引き起こす原因となります。免疫力の低い幼児は特に危険で、喘息などを発症すると成長してからも引きずる恐れがあります。

 

カビを防ぐには定期的にドライ運転(ドライ機能がない場合は32℃以上の冷房運転)を行ったり、防カビスプレーなどの便利アイテムを利用しましょう。また、年に1~2回はプロの業者へエアコンクリーニングを依頼するのがおすすめです。

ペットを飼っている場合、真夏であれば熱中症対策としてエアコンが必要です。しかし旅行などで家を長時間留守にする時、ペットのためにエアコンをずっとつけっぱなしにしておくことで、火事が起きる危険はあるのでしょうか?

 

エアコン本体や室外機には、異常を感知すると停止させるセンサーが付いているため、エアコンのつけっぱなしが火事の原因となる可能性はかなり低いです。ただし、エアコンのコンセントとプラグ間に溜まったホコリが発火することは考えられます。

 

発火を防ぐためにはホコリをこまめに取り除き、またコンセントやプラグに異常かないか日頃から確認しておきましょう。

 

なお、エアコンをつけっぱなしでペットを部屋に残すのも1泊程度なら問題ありませんが、2泊以上になる時は知人やペットホテルに預けることをおすすめします。

エアコンをつけっぱなしにしておくと「早く壊れて使えなくなるのでは?」と不安になりますよね。しかし実際は、エアコンの稼働時間の長さが故障の原因となることは考えにくいです。

 

エアコンが動かなくなったり効きが悪くなったりする主な原因は

 

  • 冷媒ガス抜け
  • 室外機のオーバーヒート
  • フィルターの目詰まり

 

の3つです。冷媒ガス抜けや室外機のオーバーヒートなどの故障は、取付工事のミスや設置場所の環境が原因で起こるものです。よって、エアコンのつけっぱなしが壊れる原因になるわけではありません。

 

ただし、エアコンは24時間フル稼働させる前提の家電製品ではないので、1日6時間程度は休ませましょう。また定期的にメンテナンスを行うことで、エアコンをより長持ちさせることができます。以下の記事では、エアコンの寿命について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

エアコンをつけっぱなしにした方が電気代は安くなるという情報は、使用する状況によっては正しいといえます。ただし、エアコンの電源をこまめに切った方が節約になる場合もあるので、つけっぱなしのメリット・デメリットを理解し、状況に合わせて使い分けましょう。

 

またエアコンの手入れを怠ったまま使用を続けると、冷暖房の性能が落ち余計に電気代がかかることもあります。つけっぱなしにする場合は、メンテナンスにも力を入れることが重要です。